メリー副社長「I女史と4人のメンバーは絶対に芸能界で仕事をさせない!」(ポストセブンの記事より)
何時の時代も人を「商品」にするビジネスはヤクザなものです。
山口組も元は神戸港の人夫貸しから始まりました。
以前の仕事場で同じビルのテナントだった派遣会社の人たちも、なかなかのチンピラでした。
それは芸能事務所も同じです。
けど、使う側なりの言い分だってあります。
まず、タレントを一人育てるだけでも莫大な時間とコストがかかります。
それに、本人の努力と才能はあるにせよ、テレビに出られるのは事務所の力のおかげです。
それを地位が確立したからと、勝手に出て行かれたらたまったものではありません。
物なら著作権を主張できますが、人はそうもいきません。
ですから、裏切り者は他のライバル事務所も巻き込んで業界から干すことで、秩序を保っています。
多分この血の掟による制裁は、上記事の方たちも例外ではなさそうです。
他の事務所も変に受け入れたら自分たちが同じ目にあいますし、業界全体で抗争になります。
さて、ではこの鉄の掟がなくなったらどうなるでしょうか?
ちょうど、アニメ業界はそれに近い状態です。
スタジオも、アニメーターを雇い入れて育てたところで出て行かれるのが分かっています。
ですから机を貸すだけで、他は何の契約も保証もありません。
アニメーターもアニメーターです。
今の環境で固定給でやれる実力なら、フリーで仕事を取ったほうがずっとメリットがあります。
その結果、大多数の中の上より下の実力の人たちが、非常に割を食う仕組みになっています。
このように双方が自由な結果が、アニメ業界の壮絶ブラックな労働環境なのです。
さて、芸能界とアニメ業界、どちらをマシと思うかは人によるかもしれません。