Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

芸能界とアニメ業界はどっちがマシか?

2016-01-15 21:45:00 | コラム

メリー副社長「I女史と4人のメンバーは絶対に芸能界で仕事をさせない!」(ポストセブンの記事より)

何時の時代も人を「商品」にするビジネスはヤクザなものです。

山口組も元は神戸港の人夫貸しから始まりました。
以前の仕事場で同じビルのテナントだった派遣会社の人たちも、なかなかのチンピラでした。

それは芸能事務所も同じです。
けど、使う側なりの言い分だってあります。

まず、タレントを一人育てるだけでも莫大な時間とコストがかかります。
それに、本人の努力と才能はあるにせよ、テレビに出られるのは事務所の力のおかげです。

それを地位が確立したからと、勝手に出て行かれたらたまったものではありません。
物なら著作権を主張できますが、人はそうもいきません。
ですから、裏切り者は他のライバル事務所も巻き込んで業界から干すことで、秩序を保っています。

多分この血の掟による制裁は、上記事の方たちも例外ではなさそうです。
他の事務所も変に受け入れたら自分たちが同じ目にあいますし、業界全体で抗争になります。

さて、ではこの鉄の掟がなくなったらどうなるでしょうか?
ちょうど、アニメ業界はそれに近い状態です。

スタジオも、アニメーターを雇い入れて育てたところで出て行かれるのが分かっています。
ですから机を貸すだけで、他は何の契約も保証もありません。

アニメーターもアニメーターです。
今の環境で固定給でやれる実力なら、フリーで仕事を取ったほうがずっとメリットがあります。
その結果、大多数の中の上より下の実力の人たちが、非常に割を食う仕組みになっています。

このように双方が自由な結果が、アニメ業界の壮絶ブラックな労働環境なのです。
さて、芸能界とアニメ業界、どちらをマシと思うかは人によるかもしれません。

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