朝日カルチャーセンター☆ブログ

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カルチャーの現場から #7 「少年の涙」

2024年03月17日 09時56分09秒 | カルチャーの現場から
みなさま、こんにちは。
先日、久しぶりに横浜に行きました。
ある講座での「約束」を果たすためです。

その講座は、ラグビー・リーグワンの昨年度王者チーム”クボタスピアーズ船橋東京ベイ”のキャプテンであり、リーグMVPに輝いた立川理道選手を講師に招いた「信頼は力になる」。
ラグビー好きのほとんどがファンである、と言ってもいいくらい大人気の人格者であり、チームマンであり、リーダーです。

それだけの選手ですので、「一生の思い出に」と、ジュニアラグビー選手を保護者とともに招き、講座の「こども記者」として参加いただきました。
その質問コーナーで、こども記者の一人が、いくつかの質問の後、「立川さん、僕らはヒーローズカップ(ジュニアラグビーの「夏の甲子園」のようなものです)で優勝を目指しています。その決勝大会は横浜で行われます。決勝大会まで進んだら、応援に来てくれますか」と質問。
立川さんはご自身もシーズン中ですので、「試合の状況次第だけど、行けたら行くね」とおっしゃいました。
するとその少年は、講座の進行を務めている僕に対して、「Sさんは、来てくれますか」。
僕は「僕は”試合”がないから、応援に行くよ」と答えました。
少年は「決勝行きますから、来てください!」と力強く宣言し、会場の大きな拍手に包まれました。

数カ月後、その少年のお父さまからお電話をいただきました。
「Sさん、本当に来てくれますか。決勝大会に行くことができました」と、お知らせいただきました。
こどもたちは「立川さんにも約束した。横浜へ行くぞ」を合言葉に練習を重ねたそうです。
奈良県のチームとして初めての決勝大会進出です。

そして迎えたヒーローズカップ、決勝大会。
ラグビーワールドカップ日本大会の決勝が行われたグラウンドで、ジュニア選手が戦います。
試合は一進一退。
トライを取って、取られて、取られて、取って、取ってーーー。
試合終了まぎわに逆転トライを奪われ、初戦はトライ1本差で負けてしまいました。
試合後、相手チームやレフリーとの試合講評、エール交換を終えると、泣きじゃくるジュニア選手たち。
ここまでの準備の本気さが伝わってきました。

ヒーローズカップは順位を決めるため、翌日を含めてあと3試合行われます。
2日目には立川さんも、応援に来てくれました。

少年たちのチームは、その後2連勝。
そして迎えた最終戦。
また均衡した試合展開に。
最後、トライ1本差で、勝利で締めくくるに至りませんでした。
しかし、6年生だけで臨んだチーム。
6年生全員が横浜まで行けて、全員が試合に出ました。
タックルが苦手だった子が、相手の突進を止めるべくタックルして、倒れ、いったんフィールド外に出たものの、「戻る!」と復帰。
直後にまた大きな選手が向かってきて、それを正面からタックル。相手選手をしっかり止めました。
チームの仲間たちも、保護者たちも、大きな歓声。

体は大きいけど、心優しく、なかなか突進できない選手が、ここぞ、の場面で、勇気を持って前進。
またグラウンド内外で大きな歓声。
選手も、コーチたちも、みんな涙が止まりません。
本当にすばらしいチーム、そして選手たちでした。

ちなみに、立川さん講座では、こども記者と立川さんのやり取りのとき、他の受講生たちの目が輝いているのを見て、僕が「ここからは、おとな記者にも登場いただきます」と宣言。会場全体を巻き込んで、質問の場としました。
すでに講座の軸である組織論、リーダー論部分を終えていたから、ということもありますが、あまりに受講生のみなさんの熱を感じたから。
当初用意していたシナリオから大きく変更しましたが、立川さんも快諾。
「あの立川さんと話している!」「立川さんが自分の質問に答えてくれている!」と、興奮の度合いがさらに増しました。
講座終了後、多くの方から、「ありがとう!」「楽しかった!」「幸せだった!」などのお声をいただきました。
おとな記者のみなさんにとっても、それぞれに「講座後のストーリー」があるのかも、と思うと、なんだかうれしくなります。
これからも様々な講座を展開し、「笑顔とわくわくの場」を一つひとつ広げていきたいと思います。
コメント
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