歌わない時間

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「巻」を「ケン」と読むこと

2011年01月21日 | 気になることば
きのう青山アナがニュース9で席巻を「せきまき」と読んだのをわたしはナマで見ていました。となりの大越キャスター(この人は記者ですから、「大越アナ」ではありません)もあの瞬間困ったと思いますよ。その後あのタイミングで「セッケンですね」と大越さんがひと言いったのは、善後策として妥当だった。何も言わなかったら大越さんまで批判されるところでした。

青山さんの立場上、あれを「せきまき」と読んだのはたしかにまづかった。弁解のしようがない。それはそれとして、彼女は、根っから席巻は「せきまき」だと思いこんでいたのか、それとも「セッケン」と読むのは知っていたけれどつい「せきまき」と発音してしまったのか、それは分からないですよ。正しい読み方をちゃんと知っててもつい間違える、ってことはだれにでもあるのである。前に麻生さんの読み間違いがいくつも大騒ぎになったけれど、あれだってモノによっては「そこまであげつらうことはないだろう」と思うような事例もないではなかった。

考えてみると、「席巻」てことば、もちろんわたしも前から知っていますが、自分の書いた文章にこのことばを使った記憶はないんだよね。そういう人のほうが多いんぢゃないでしょうか。ちょっと憶えておいて、近々使うようにしよう。そもそも、「巻」の字をケンと読む、というのがピンとこないってことはありませんかね。わたしはあるよ。たとえば「巻雲」。わたし、しばらくこれを「まきぐも」と読んでいましたもん。(「まきぐも」という読みもあるようですが、ふつうは「ケンウン」でしょうね。)

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