歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

パークニング『パークニング・プレイズ・バッハ』

2009年07月03日 | CD バロック
Parkening Plays Bach
and music of Handel, Scarlatti, Couperin and others
Christopher Parkening
CDC-7 47191 2

1985年ごろ録音。55分32秒。EMI/Angel。米国国内仕様のCD。クリストファー・パークニングはカリフォルニア生まれのギタリスト。二枚目。ただしもう60歳すぎてるはず。むかしバトルとの共演盤なんかも国内盤で出ていました。セルシェルやラッセルと聞き比べてみると地味というか器が小さいというか、特筆すべき個性に乏しいんですが、「手堅くまとめてきましたねー」って感じの、品のいい演奏をする人です。ギターによるバロック曲集としてはセルシェルやラッセルのものも出ていて、中身の濃いのはやっぱりセルシェルでしょうかねえ。パークニングのは悪くいえばBGMふうです。

バッハ「主よ、人の望みの喜びよ」、ヘンデル「サラバンド」、ワイス「パッサカリア」、クープラン「神秘的なバリケード」など、ギターで聴くバロック曲集としては曲目も一般的で万人向きです。「神秘的なバリケード」はむしろギターのほうが心地よく聞けるかも。ドキュメンタリー『アウシュビッツ』のテーマ曲になったヘンデルの「サラバンド」、わたしはあの番組ではじめて知って、家に音源ないかと思って探したらこのパークニングのがあった。原曲はチェンバロで、『アウシュビッツ』で使われていたのは弦楽用に編曲されたものですが、パークニングで聴くギター版もいいもんです。