青い空とわたし

青い空の日  白い雲の帆船をみていると

どこかへ どこまでも Harmonyと

走っていきたくなります

白砂山は雪山だったが、花の稜線と湖畔トレッキングが楽しい

2017年06月15日 16時19分50秒 | 同上 (山歩き)
6月12日(月)

前日から白砂山の登山口駐車場に来ている。
白砂山と言っても、ほとんどの方はご存じないだろう。




▲ 広~い駐車場。

新潟県・湯沢町と、(大地震のあった)長野県・栄町と、群馬県・中之条町との3県の県境にあるのが白砂山2140m。
一応、二百名山に入っている。


日帰りで登れる先が無くなったボクが最近買った本に、



「高山植物の宝庫」として載っていたから、北海道山旅の前準備として来たのだ。





▲ 駐車場の前には、こんな青い湖、野反湖(のぞりこ)もあるし、悪くはなさそうだ。

気がかりは天気。

南の群馬側はこのように晴れているが、新潟側は雲がどんよりと覆って山にかぶさっている。

それに寒い。この駐車場でも7度Cだ。





▲ 6時ごろは山全体が雨雲に覆われていて、いっそ帰ろうかとも思った。

が、その内に雲に切れ間も出てきて、白砂山登山口1620m を7時半ごろ出発を決意。





▲ 登山口の看板から。

現在地の白砂山登山口からほぼ東へ、堂岩山を経由して白砂山へのピストン山行だ(だったが・・)。

コースタイムは、本では6時間40分。累積標高差1176m、中級と記載されている。

Let's go !




▲ このハンノ木沢出会いの沢を渡って、

水場を過ぎて、登山口出発から2時間ほど経った頃、





▲ 雪渓が現われた。

初めこの雪道はすぐ終わるだろうと思ったが、ところがどっこいこれが長い。

なんだ、これじゃ雪山じゃないか・・。

幸い雪は固めで、アイゼン無くとも登れたが、20分ほど雪道を歩くことになった。

空も再び曇り模様に転じた頃、二組の降りてくる方に出会った。

上は霧雨状で、あきらめてもう下山するということだった・・





▲ まあ、イワカガミも綺麗だし、もう少し登ってみるか。。


訂正追記:これはイワナシ(岩梨)です。(信さん)





▲ 堂岩山2051m に到着。

この先の分岐点で、それまで全く見えなかった白砂山が姿を現すらしい。
そこまでは行ってみよう。






▲ 白砂山(左)と八間山(右)への分岐点に到着。10:24AM

3時間経過して10分ほどビハインドだが、大体コースタイムどおり。




▲ しかし、白砂山の方角は・・・何も見えない!

上方に、その稜線とともに姿を現すはずの白砂山は、霧の中、雲の中。

こりゃ、ダメだ・・。

白砂山は止めた 




▲ かたや、右手の八間山(はちけんさん)の方は少し雲が切れて晴れ間も見える。

登ってきた雪渓を下ってもしょうがない。

帰りは、八間山を迂回して下ろうか。

(この迂回コース選択は正解だった)




▲ まずは、腹ごしらえお得意の前日調達のコンビニ助六寿司を食べる。


出発。

八間山への迂回コースは、ずっと稜線上コース。



▲ この星型の白い花は、ずっとあちこちで道連れだった。

この上信国境沿いの山の、エーデルワイスだ。(またいい加減なことを)


追記:バイカオウレンかミツバウオレン (信さん)




▲ このツツジみたいな木も多かった。


追記:これは信さんの言われるムラサキヤシオツツジ(紫八汐躑躅)でしょうね




▲ しかし心を捉えるのは、あちこちに伸びるダケカンバ(岳樺)、じゃないかな。

薄緑色の、小さな葉をいっぱいつけて、空に揺れるダケカンバを見ていれば心も揺れるよ。





▲ 茶色がかった白い樺(かば)を持つダケカンバは、あちこちに群生している。






▲ アジサイの種類だろうか、こんな白い花が咲く低木も山道ぞいに多かった。


追記:アジサイとは関係ないようだ。ムシカリ(虫狩)です(信さん)



そして、ご存じこの花。



▲ シャクナゲ(石楠花)軍団も多かった。




▲ 蕾(つぼみ)状も開花も、あちこちで目を楽しませてくれる。





▲ 八間山への稜線上コースの右手群馬県側は、下るに連れて晴れてきた。

パノラマ状に広がる山並みがうれしい。

ずっと向こうに、でこぼこに黒い山波が広がるのは・・



▲ 初めもしや八ヶ岳連峰!? と思ったが、ここは上州・榛名連山らしい。





▲ これは、シラネアオイ(白根葵)のようだ。

これを目当てに八間山に来る人もいるらしいが、2箇所でしかも数輪だけ咲いていた。
これは季節が早いためか遅いためかは、シラネー。




▲ 他に赤い蕾や、黄色い花も。

この黄色い花は、道端にあちこちで咲いていた。
下山して湖畔にも咲いていたが、タンポポではない。


追記:赤い蕾は、サラサドウダンかベニドウダン (コアジサイさん)





▲ 向こうに、八間山の頂上が見えてきた。

展望が良さそう。
帰りの白砂山登山口への分岐点になるはずだ。




▲ 八間山頂上


頂上から今まで歩いてきた方向を振り返ってみると、



▲ ↓ の山が、白砂山のはずだ。

そこへは稜線を歩いて登らず、手前の赤の稜線を下ってこの八間山頂上へ来たわけだ。

先行する人で、今日白砂山まで登ったという人に出会ったが、頂上は何も見えずで風が強く、ミゾレみたいなのが降ってきたとか。

八間山への迂回路は、花も見れて正解だった。


では、八間山頂上のここから「登山口」の方向へ向かって下りていこう。

(この「登山口」が誤解だった)





▲ しばらく降りてくると、先ほどのダケカンバに代わって、よく似ているこの樹が増えてきた。

そうシラカバ(白樺)だ。

ご存じのとおり、岳樺の木肌は薄茶色でよく剥けている、だが白樺はペンキを塗ったような白。
植生も、字のごとくダケカンバのほうがシラカバより高地に群生する。

葉の色も、シラカバの方が緑が濃いような気がした。


それとここまで降りてきて、ボクは道を間違えたことに気づいていたが・・ もう後の祭り。




▲ あははー、降りて来て着いたのは八間山登山口(富士見峠)だ。




▲ 八間山頂上での「登山口」への標識は八間山の登山口であって、白砂山の登山口ではなかった!

ずいぶんと、白砂山登山口から遠くへ来たもんだ。
これで、1~2時間は余計に歩くだろう。

じゃあ戻りは、どうせ車道ではなくて野反湖湖畔ぞいに歩こう。





▲ あの野反湖の右岸湖畔沿いに歩こう。

白砂山登山口の駐車場は、この奥の奥だが・・(見えない



▲ 車道から、湖畔へ下りていく。





▲ いいねー。

ブルーの湖面は、光のさざ波が寄せてくる。





▲ 山側の斜面には、白樺がびっしり群生している。

八ヶ岳の八千穂にもマイレイクと白樺群生地があるが、ここのほうがスケールが大きい?


しかし、そのなかでも気になったのは、



▲ 湖畔にスクッと立つ一本の白樺。

湖面から山斜面へ吹き上げる風に、枝葉を左に流しながらも、

独り立ち向かい、青空に陽を受けて輝く、この立ち姿・・・


(誰かに似ているなあ?)






▲ 1時間半ほど野反湖畔を歩いて、ようやく駐車場に戻った。

午後4時半。駐車場を出てから9時間たっていた。

幸いからだの不具合は出ず(^^)。

うん、東北・北海道への山旅の準備が十分できたかな。




6月13日(火)

昨晩は、白砂山登山口から30分ほどクルマで下った、ここ道の駅・六合(くに)で車中泊をした。




▲ 道の駅・六合での朝。




▲ 昨晩は、この道の駅に併設されている応徳温泉に入った。





▲ 昨日の応徳温泉。

薄めの硫黄泉で、臭気もそれほど強くはなく気持ち良かった。
当初客は、ボク一人で、浸かりながらそのまま寝そうになってしまった。




▲ 改めて、温泉前の立て看板を見ると・・・。

「平成4年8月皇太子殿下が、白砂山登山の後、ご入浴されたことは有名です」

おおお、知らなかった。

ここは、ロイヤルマウンテンにロイヤル温泉だったのだ!!


おお、これでこれから、「オレは天皇様と同じ風呂に入ったことがある」と自慢できるぞ