詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

折れた木

2016年02月26日 | 音の前 contrablue

冬山の雪の重さに負けて痛みを想像することも知らず折れた木にリンクする
現実の肉体と生活を覆い尽くす天体の中の仮想

早く
まさに今すぐから何とかしないと
天体の外に出てしまう

人生分のわたしの心情がほぼバーチャルで出来ていたとしても
今ただ一つの行動を伴った正しいリアルが
わたしを世の者と置く

縋り付いている無様なナリでも構わない
例え這うように蠢く醜悪な様であっても
それを離したらわたしは天体の向こう側だ

涙がいったいバーチャルなのかリアルなのかわからない
どちらでもあってどちらも何一つの猶予もない

わたしとは
何と弱く出来損ないの生き物なのだろう

ベランダ側の小さな六畳の部屋で毎日毎日ほんの少しづつ
しがみついてコンバスを弾く
わたしにおけるただ一つの健全なリアルを

たとえ藁一本の脆さで辛うじて
天体の内側に繋がっているだけだとしても。

2016.2.26 am5:36



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