詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

硬い部屋

2015年09月14日 | 深い海 2015

生き急ぐオンナはたったそれだけのことで嬉しい
人知れず涙ぐむ
風速一センチに満たないフィールドの揺れに独りで落ちて
もう、これでいいかも、とさえ思い
涙ぐむ
誰も知らない
当人でさえも

生き急ぐオンナの生態はヨレヨレで
指一本の刺激で倒れこむ
本来外の世界へなど出られないはずを意識でハッキリ自覚した上で敢えて晒さざるを得ない
充分過ぎ誰よりも解っている
たとえ時速一センチのアテンションでさえ
いっそ殺してくれと言いたくなる程に

笑顔で
耐える

生き急ぐオンナの自意識は一瞬で砂と埃と光源の無い地中深くのコンクリートの箱に変貌するいつまで経っても風雨に剥き出しのテラテラのアンテナ
0.1ミリの風圧で壊れる

求めるのは
孤独
絶望
セルフネグレクト

緘黙沈潜の
面消去

だって
ベテランだもの
筋金
凄いもの

生き急ぐオンナには孤独も絶望も自虐も安堵に過ぎず
人生の営みが終わる時を夢み
人生分の一日を終わらせるため

全てを無視して
横たわる。


2015.9.14 pm11:58



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