詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

Mが風邪をひいた

2004年10月28日 | 娘-ちいさなM
Mが風邪をひいた
医者は風邪という病気は無く
病名は咽頭炎で症状が風邪でしょ
というがそんな理屈には関係なく
Mは苦しんでいる

大人よりも頑固な咳で
息も出来ないくらい苦しむ
目はとろんとうつろ
元気もない
ひどく無理を言ってぐずって甘えて泣く
わたしの側から離れない
鼻も詰まって苦しそう
のども気管支も真っ赤に腫れているという
ご飯もお菓子も食べれない
戻してしまうこともある
熱もあるし眠っている時間も長い
薬も飲んでくれない

なのに
Mはおどけてみせる
ふざける
得意のポーズで愛嬌振りまく
一生懸命の目をして
わたしたちと一緒に生きようとする

それもこれも全てが
風邪の上に成り立っているのかと思うと
目頭が熱くなる

突然抱きしめて
頬寄せて
強く強く抱きしめて
ずっとそうしていたい
そんな思いでMを見ていた

82.1.12



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