やっと雨が上がった、待ちに待った晴れ間です。
家事を早く済ませて、この町の西の農村地方をドライブしました。
和歌山県境に近い道路の、やや坂になったところを走っていて、ふと下の方に目が惹かれました。
交通量の殆どない道路だったので、左に寄せて停車しました。
道路からかなり離れていますが、棚田のようになったところに、コスモスの花が咲いています。
雨続きの秋の気候には程遠い、気温の低い日の続いた後なのに、その淡い色彩の健気さに、カメラを向けて暫く
ファインダーを覗いていました。
3段になった田の耕作放棄田に、持ち主がコスモスの種を撒いたのでしょう。
望遠で引き寄せてみましたが、倒れた茎の見えるのもありますが、花は健気に咲いています。
きっとこの花たちは、立ち上がってくることでしょう。
コスモスは、優し気で弱弱しそうに見えますが、なかなか生きるための強さを持っています。
コスモス畑は、道路からかなり下の谷間の田に咲いています。
だから、「谷間のコスモス」と名付けました。
見る人もなく、愛でる人もない谷間のコスモスが、コスモス大好きな私を、
またもや呼び寄せてくれたような気がします。
谷間のコスモスの傍には下りて行くことができませんが、
雨に閉じ込められていた私の目には、遠くへ行かなくても、市内の小さな棚田で
元気に立ち上がろうとしている様子を見ることができて、元気をいっぱい貰うことができました。
谷を隔てたこちら側の、道路のすぐ下に、たわわな柿の実のいっぱいつけた柿の木が、
コスモスを見ているような位置にありました。