美術館巡りと古都散策、Jazz & Bossa など・・

スタンダードやボサ・ノバなどを歌って録音したり、美しい景色などを撮影して動画を作っています。美術展にもよく行きます。

心で話す「風の電話」とその絵本

2014-08-20 | 震災

東日本大震災で1200人余の尊い命が失われた岩手県
大槌町。

船越湾を見下ろす高台にある白い電話ボックス。


古い電話が設置されていますが、電話線は繋がれて
いません。

会えなくなった人に想いを伝える「風の電話」

今日も誰かが風に乗せ、大切な人と心を通わせている。

白枠の電話ボックスに、ダイヤル式の黒電話が一台。

黒電話の横には、「風の電話は心で話します」と記されて
いるノートも備えられ、訪れた人が想いを綴っています。



受話器を手に静かに話し掛ける人、泣き続ける人。

訪れても、躊躇して電話ボックスに入れない人。

震災で亡くなった人、いまだに行方がわからない人に
心で想いを伝えたい、想いを聞きたいと、一人また一人と
今も絶えずに人が訪れてる。



「風の電話」は、ガーデンデザイナーの佐々木さんが自宅の
庭に設置しました。

佐々木さんは震災前、いとこを癌で亡くされました。

悲しむご家族を癒やそうと、2010年冬、不要となっていた
電話ボックスを譲り受け自宅の庭に設置されました。

「暖かくなってから、周りに花を植えて完成させよう」。
春の訪れを待っていたら、震災が起き多くの命が奪わ
れました。

「遺族と亡くなった人の想いをつなぐことが必要と思った」

震災の混乱も収まらない2011年4月、急いで電話ボックス
の周りに植栽されました。

うわさは人づてに広まり、次第に人が訪れるようになりました。

「気丈にしている人でも、実際は心の中で泣いている人が多い。
心情を吐露することで、少しでも苦しみをやわらいでほしい」と
佐々木さん。

「風の電話」を知った東京の出版社から、本の提供がありました。
これをきっかけに、庭に立てていたレンガ造りの二階建ての
小屋を図書館にすることを決められました。

児童書や絵本を置き、「森の図書館」と名付けられました。
2012年4月に開館し、蔵書は六千冊以上になっているらしいです。



佐々木さんは、「風の電話」と「森の図書館」で出来た繋がりを
大切にしながら被災地の子供達の感性をはくぐめるような活動
をしていきたいと考えられています。

そして、絵本作家の いもと ようこ さんが、この「風の電話」の                               お話しを「絵本を通じて親子で感動してほしいと」との願いを
込めて絵本を出版されました。

                 

      

先日、朝のTV番組で取り上げていたのを見て、感動し涙が出ました。

動画がありました。

コメント
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