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むかーし、私が住んでいた部屋の暖房はガスでした。
ただガスというだけでなく「ブオー」と着火すると平らに炎がメラメラとしているタイプのものなので、換気をしないと頭が「ボー」としてきて、命の危険を感じました。
換気といっても部屋についていたものといえば、横にスライドして隙間を空けるタイプ。
これを寝る時に閉め忘れると粉雪が入ってくるので、部屋が白銀の世界になっていて、目が覚めた時「天国?」と思ったこともあります。
当時であれば、もしそのまま死んでしまったとしても「馬鹿なやつだ」ということで、建物や暖房機のせいすることは無かったと思います。
いつの間にか、全てに「安全」が必要な時代になりました。
安全は良いことですし、安全で快適な住宅を開発して建築する仕事をしていますが、なんでも物のせいにしてしまう文化はいかがなものかと思ってしまいます。
人間の注意力や忍耐力が低下してしまうような気もします。
安全で快適な住宅はこれからの高齢化社会や環境問題、エネルギー問題などを考えると必要ですが、一方で、ひたすら住む人の忍耐力を求める住宅にも興味があります。
真逆を考えると振れ幅でまた良い発想が生まれそうですね。
写真は会社についている瞬間湯沸かし器。
注意事項がたくさん書いてあります。
安全性を求めすぎて、本当に優れたものが埋没しそうでなんだか複雑な心境です。