雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

日本古代史の本 中西勉さん編『万葉集 全訳注原文付』講談社文庫、全4巻と別巻1

2012年01月23日 05時04分38秒 | 日本と世界の古代史・遺跡・遺物
日本古代史の本 中西勉さん編『万葉集 全訳注原文付』講談社文庫、全4巻と別巻1

 「生きることは歌うこと」「歌うことは生きること」…「歌」という意味に、① 音楽としての声で「歌う」歌、② 「短歌」「俳句」「詩」などの文学として、文字としての「歌」の2つの意味がありますが、それが渾然一体として混じり合っていたのが古代だと思います。

 ぼくのおじいちゃん(祖父)の福男(とみおさん)は、アララギ派の短歌人でしたので(『浜松市史』にも掲載されています)、ぼくが万葉集大好きなのも、まるっきり祖父の短歌と無縁ではないと思います。

 でも、大学時代から古代史や万葉集にはすごく興味があったのに、祖父の短歌のこととは、まるっきり意識がなかったのは、なぜなんでしょうか。不思議です。

 ぼくが大学で混声合唱団にすこし入り、浜松に帰ってきてから浜松の市民合唱団に入ったのも、そういうことと無関係ではないと思います。

 まったく別の場所で知り合って親しくなった、恋人(当時は、まだ妻ではないので)の則子さんを、合唱団に引き込んだのも。

 あ、万葉の話に戻します。

 『万葉集』の全20巻、4516首を、抄訳や抜粋ではなく、全部の歌を読んでいくために、① 原文の漢字だけの文章、② 読み下し文、③ 現代語訳、④ 語注、⑤ 情景や作者についての解説など、⑥ 全体の索引、がそろっているのがベストだと思います。

 この中西進さんの文庫本(全5冊セット)は、このうち ④が少しで、⑤はなしというハンディはありますが(なにせ文庫本に詰め込んであるので)、初学者にとっての初歩的要求を満たしたすてきな本です。

 別巻(1冊)は「万葉集事典」というタイトルで、年表・研究史年表や、人名・動物・植物・地名のあいうえお順の索引、資料などがあって、とても便利です。

 なお、この4冊の本文が1冊になった単行本もありますが、重たいし、別巻の索引などもないし、こちらの文庫本の方がお勧めです。

  ぼくは、この文庫本5冊を、ちょうどうまく入る布のケース(写真をみてください)に入れて、家の中で持ち歩いています。

 こういう数冊にわたる文庫本って、読んでいるうちに、1冊だけ、どこかに「逃亡」してしまって「行方不明」ということがよくあるのです。

 ④や⑤が充実している本も、探して読んでみたいと思っていますが、まだまだ先の課題です。

 4516首を1日に10首読んでいっても、451日かかります。

 


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