ことばと詩 45 萩尾望都さんの詩(『ポーの一族 4』「ペニーレイン」から) 20201211
萩尾望都さんは詩人です。そういうと、ウソお、萩尾望都さんはマンガ家でしょ、という声が帰ってきそうです。
もちろん、萩尾望都さんはマンガ家です。でも萩尾望都さんのマンガに散りばめられたセリフの詩が、すごくいいんですね。
マンガが無くても、詩として自立しているとボクは思う。
そうかどうかは、たとえば「ポーの一族」シリーズを自分で見て(読んで)判断してください。
『ポーの一族 4』「ペニーレイン」の
「花畑の
まんなかで
とんぼがえりする
コビトを見た
それが
神話の
はじまり
夜の庭には
月に踊る妖精
死んだこどもには
バラの茎根を
ナルキッソスには
白い花嫁を
竜よ
天馬よ
一角獣よ
牧神よ
イカロスよ
目ざめよ
目ざめよ
もろもろの神話
ー 時の夢よ ー」
ちょっと詰め込みすぎっていうか、総動員の感じはありますが、ボクはこういうの好きですね。ぜひ詩観賞の角度で萩尾望都さんのマンガを読んでみてください。
やはり、萩尾望都さんって「夜と闇と死」「寂しさ」がぴったり合うという感じですね。
いま描かれている「ポーの一族」シリーズでアーサーのことを詳細に描いているんだから、キリアン・ブルンスウィックのその後も描いて欲しい。
でないとマチアスが浮かばれない(「小鳥の巣」参照)。キリアンはマチアスの血を受け継いでいるのだから。以上、きわめて個人的感傷でした。
萩尾望都さんは詩人です。そういうと、ウソお、萩尾望都さんはマンガ家でしょ、という声が帰ってきそうです。
もちろん、萩尾望都さんはマンガ家です。でも萩尾望都さんのマンガに散りばめられたセリフの詩が、すごくいいんですね。
マンガが無くても、詩として自立しているとボクは思う。
そうかどうかは、たとえば「ポーの一族」シリーズを自分で見て(読んで)判断してください。
『ポーの一族 4』「ペニーレイン」の
「花畑の
まんなかで
とんぼがえりする
コビトを見た
それが
神話の
はじまり
夜の庭には
月に踊る妖精
死んだこどもには
バラの茎根を
ナルキッソスには
白い花嫁を
竜よ
天馬よ
一角獣よ
牧神よ
イカロスよ
目ざめよ
目ざめよ
もろもろの神話
ー 時の夢よ ー」
ちょっと詰め込みすぎっていうか、総動員の感じはありますが、ボクはこういうの好きですね。ぜひ詩観賞の角度で萩尾望都さんのマンガを読んでみてください。
やはり、萩尾望都さんって「夜と闇と死」「寂しさ」がぴったり合うという感じですね。
いま描かれている「ポーの一族」シリーズでアーサーのことを詳細に描いているんだから、キリアン・ブルンスウィックのその後も描いて欲しい。
でないとマチアスが浮かばれない(「小鳥の巣」参照)。キリアンはマチアスの血を受け継いでいるのだから。以上、きわめて個人的感傷でした。