雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

ことばと詩 44 坂本玄子(みちこ)さん、子どもについて 20201205

2020年12月05日 14時59分09秒 | ことばと詩
ことばと詩 44  坂本玄子(みちこ)さん、子どもについて 20201205


 三木成夫『生命とリズム』(河出文庫、2013年)に掲載された三木成夫さんと坂本玄子さん(日本体育大学)の対談から坂本さんの発言。


 「ある1年生担当の大ベテランの先生が1年生の評価の方法として「泥んこになれますか、はさみが使えますか、虫と仲良しですか、よく寝ますか、友だちがいますか」という5つをあげていましたが、この評価で落ちこぼれる現代っ子は、今多くなっているのではないでしょうか。」(p161)


 「昆虫にしても、図鑑を見て、分類とか、頭と胸としっぽということを知識でじつによく知っている子が、その虫自体には絶対触れないんですね。それは先生のおっしゃる、なめる、触れる、見る、という段階で言うと、なめる、触れるが抜けてしまって、見るだけ、しかもそれも本で見るだけになっているんです。」(p162)

 似たような話は、最近はやりの「スーパーシテイ」や「デジタル社会」にもちょっと言えるかなあと思います。


 「聞いて極楽、見て地獄」、ましてや触れたりなめたりしたら、死ぬぜ。


 三木成夫『生命とリズム』もいずれ「本と映像の森」で紹介したいと思います。