馬糞風リターンズ

世ノ中ハ何ノヘチマトオモヘドモタダブラリト下ツテモオラレズ

「昔はよかった・・」て本当?

2009年09月18日 | ぼやき
ご近所の退職者さんが久しぶりに訪ねて来られました。
今日は「竹の会」で、竹皮で草履を作ったと云って持って来られました。
中々、しっかりと目の詰まった良い出来栄えの草履でした。
スリッパよりもいいかもしれないと思いました。

 例によって「現役時代」の会社での活躍ぶりを一頻り話した後に、また今後の生活の設計を楽しそうに語られました。
あれもやりたい、これもやりたい、あの人のような人生を送りたいと、本当に第2の人生の門出、学生が社会に巣立つのと同じような前途揚々とした希望を紹介してくれました。
まァ、お幸せなことで結構な事ですが、僕には気になる言葉が幾つかあります。
「第2の人生」「癒される」「エコライフ」「自然農法」「昔はよかった」などは言葉として、よく耳にすることで、イメージとしては何となくわかります。
しかし、僕にしてみれば、何か浮ついた世間の風潮に踊らされている、正に「幸せな」団塊のおっさんの云いそうな事にしか思えないのです。
 どだい、人生に「第1」「第2」「第3」なんてあるとは思はないし、「癒される」と盛んに言いますが、「癒されなければならない程」「何に傷つけられたの?」とお聞きしたい。
その割には「幸福な」人生を送っているように見えるのですが・・・・・。
 「エコライフ」「自然農法」などと根拠もない馬鹿げたことで、どれだけ「農家さん」が被害を受けているのか、・・・。
あまり、農業はじめ1次産業で必死に生活をされている方々を「バカ」にしないで欲しいものです。
 「自然農法」だなどと云って、肥料も農薬も使わない畑を、農村のど真ん中でつくられてしますと、そこが「害虫や病気」の発生源になって、本職の「農家さん」がどれだけの被害を被るか、少しはハタ迷惑も考えてもらいたいものです。
ご自分は、年金や退職金で生活に困らないで、趣味で「農業」の真似ごとをしているのでしょうが、・・・・。
 そして、分からないのが「昔はよかった」と云う事です。
「懐かしい」と「よかった」と混同するととんでもないことになります。
極端になりますが、軍隊経験のある「おじん連中」が、「同期の桜」などを歌いながら、「昔はよかった」などと云っているのをよく見受けますが、理不尽な軍律とかて「どつき回され」た時代が「良い時代」ある訳がないのです。
そんな自分の「青春時代」が「懐かしい」だけなのです。

 「昔のトマト」は「うまかった」、「昔は旬のものがあった」、確かにそうでしょうが、それでは「昔の食生活」が「よかった」のかと云うと、明らかに栄養不良で、バランスを欠き、旬のものしか無いため、そればかり偏った食事になっていたのは事実です。
 今の日本人の栄養状態は、昔と比べようも無いほど改善されています。
昔の良かったことは「よかった」で十分引き継げばいいのですが、「何がよかったのか?」単に「懐かしいだけなのか」この見極めが、大切な事です。
その判断は、世間の風潮で決めるのではなく、ご自分の確固たる信念で選択する事が一番必要な事でしょう。
それが、人間としてのアイデンテイでは???