馬糞風リターンズ

世ノ中ハ何ノヘチマトオモヘドモタダブラリト下ツテモオラレズ

津波の被害地・名取・・・・・・・地名の話(19)

2011年08月31日 | 地名・地誌

以前、「津波の被害地・名取市閖上」を書いた事があります。
「名取」は和名抄にも「名取郡」として搭載せれている古代からある地名です。

 名を取る、とは何の名をとるのだろうか?と思うのですが、人は同じ事を考えるものです。
「枕草子」(二二二段)「川は、・・」に「名取川もいかなる名を取りたるにかと聞かまほし」と清少納言さんも同じことを思われていたようです。

「名取」の地名解で一番ポピラーなものは「丹取」が「名取」に変化した、というものです。
「奥羽古史考証」によると、丹土取(にととり)が丹取(にとり)、さらに「名取」となったとしている。
 それでは「丹取」の地名解は①丹取は瓦製造の赤土(粘土)の「土取り場」、または②丹(朱砂)を取る所の意、とされます。
ただ「丹取」は「名取」の誤記とする説もあります。

 これは「丹取」が、和銅6年(713)「丹取郡設置」(続日本紀)に記載があるだけで、その後一切の情報が途絶えているため生じた憶測と思われます。
しかし、最近の研究、特に考古学の成果から「丹取郡」は当時の陸奥国最北の郡として設置され後「玉造郡」に継承されたとされるようになりました。
 また重要なことは、8世紀初めに多賀城が対蝦夷の最前線の城とされていましたが、考古学検証から多賀城より早くそれより北に郡が置かれていた可能性が出てきたことです。

「名取」の地名解では他に「ナ(接頭語)・トリ(取り)で、取られた地の崩壊・浸食地」と云うものがあります。
地名学では「トリ」を「崩壊地形」とする考え方があります。
 多少こじ付けになるかもしれませんが、「取られた地の崩壊・浸食地」を拡大解釈すれば「津波で取られた地の崩壊・浸食地」と解釈できなくもありません。

 僕は「ナ」を「接頭語」ではなく「土地・地盤」の意で、ナトリとは「津波で土地・地盤が削り取られた地」ではないかと思っています。
例えば「名主」の「ナ」だどもそれに近い語源があるような気がします。
今は「思考実験中」でまだぼんやりとしたものですが、もう少し史・資料や同類の地名を集めて検討すれば解明されるのではと思っています。

 分からない地名の時は「朝鮮語」「アイヌ語」説が必ず登場します。
「名取」についても、流石に位置から「朝鮮語説」は無いようですが「アイヌ語説」は根強くあります。
因みにアイヌ語では「ニタツ・トリも、ヌタトリで、湿地や溜水のある所の意」など諸説 があるようです。







関空・南ゲート国際線到着ロビー・スターバックで・・。

2011年08月27日 | ぼやき
九寨溝へ観光旅行に行った人を迎えに関空に行きました。
上海から21時に到着の便が1時間10分遅れるとの事です。
時間潰しをする場所も無いのでゲート前のスターバックスでコーヒーを飲んでいました。

オープンテラス形式の客席に15~16人の学生と思われる男女の集団が陣取って楽しそうに会話をしています。
男女の比率は半々、外国人と思われす人も5~6人います。ただ、韓国・中国・台湾などの人がいるかもしれませんので、外国人は半数以上かも知れません。
 1つのテーブルに3~4人が座り、4つのテーブルに分かれて何やら楽しそうにはしゃいでいます。
僕の後ろのテーブルには、フランスとマレーシアのの女子学生と日本人男子学生が議論をしていました。
(国籍は、「私の国、フランスでは・・」とか「マレーシアでは・・」という会話で判断しました)

 話しは、日常生活の事や友人の話、若者らしい遊びの事などでしたが、その内に「福島原発」に話題が移りました。
いろいろ話しが交錯しましたが、「原発」賛成、反対の議論になりました。

 マレーシア人女子学生のセンスの良さに僕は感心しました。
先ず「原発」は「安全か」と云う議論で、他の学生は「現実に事故が起こり、今なお収束していない」事実から「安全ではない」とか「チャイナシンドローム」と云う現象の「メルトダウン」が起こった、などと概ね「原発反対」という意見のように思えました。
所が、マレーシア人女子学生「私はまだ判断できない」とそしれその理由を簡潔に語りました。
1、福島原発事故は「地震の揺れ」が原因なのか「津波による水の力」が原因なのか?
2、原発のどの部分がダメージを受けて事故になったのか?
3、原発の寿命は40年と言われるが、福島原発は古いからダメージを受けたのか?
5、外部電力による炉心冷却装置のバックアップが完全であればどうだったのか?
6、想定外と言われるが、危険の提言はあったにに何故それをフォローしなかったのか?
7、それらをチェックする体制が、機能しなかった原因は何だったのか?
8、・・・・、9、・・・などなど。
 これらの問題の情報が全く報道されないし、また議論がされていない、不思議なことだ。
そして、「あぶない!」「危険だ!」とか、あるいは「反原発」は「国益を損ねる」「原発に代わるエネルギーはない」とか言う結論ばかりが衝突している。
福島原発事故での「人間は1人も死んでいない」、あれだけの事故があっても「死人は出ていない」のは寧ろ言われているより危険が少ないようにも思う・・・・・。
 原発のリスクとベネフィットの議論にもなった様ですが、この女性の冷静な観察眼に感心も得心もしました。

そして、秀逸は「100年に1度、1000年に1度の危険に対処せよ」と云う人が「30年に1度や50年に1度、或は場所と所を変えれば毎日でも起こっている戦争やテロ」に対処する「軍隊」には反対する日本人の考えが分からない、と・・・・・。

 日本が他国からの攻撃を受ける訳がない、日本が戦争に巻き込まれることは無い、と言う根拠はどこにあるのだろうか?
「原発は安全」と言って来たのと同じで「日本の平和で安全は永久に続く」という神話を後生大事に信じて「軍事費削減」などと
実際にそんなことが行われたらどうなるのだろうか?

 確かに彼女の指摘は、我々戦後の平和教育を受けた者には「及びもつかない視点」です。
彼女のセンスの良さに感心させられました。

「行き合いの空」・・・・・平成23年度版

2011年08月25日 | 日記
当ブログ昨年の9月17日に「「行き合いの空」の記事があります
昨年の夏は、残酷な酷暑続でしたが、それでも9月中旬ともなると流石に「秋の気配」を感じられたようです。

 今年は「暑い、暑い」とは言え昨年のあの灼熱地獄からすれば何と云う事もありません。
「アツはナツイなァ」と冗談も出てこようと云うものです。
その夏もお盆過ぎから一旦秋雨前線の南下で一気に涼しくなりました。
そして、またここ2~3日、残暑がぶり返してきました。

それでも今日の午前中、わが家の庭から空を見上げると「秋の雲」が浮かんでいました。
まさに「行き合いの空」です。

 早いもので、もう1年が経とうとしています。

何故、月日が経つのが早いのだろうか?
小噺を1つご紹介します。

 ある時、お日さんとお月さんと雷さんの3人が旅に出かけました。日が暮れて、3人は宿屋に泊りました。
次の朝、雷さんが目覚めるとお日さんとお月さんの姿がありません。そこで、雷さんが宿屋の主人に「お日さんとお月さんはどうしました?」と聞くと、宿屋の主人は「お二人さんは、朝早くお立ちになりました」
そこで、雷さんは「成程!月日の経つの早いなァ}と。
 「所で、雷さん、あなたは何時お立ちになりますか?」と宿屋の主人が聞くと
雷さんは「ワシは夕立じゃ」
チャン、チャン1





メディア・バイアスてなに?

2011年08月19日 | ぼやき
メディア・バイアス (media bias) とは文字通に解釈すると「メディアの情報が偏向」していると云う事なのでしょうか。

 日本のメディアは「中立・公平」を旨としていますので「メディア・バイアス」などが問題になるはずがないのですが、メディアに対する不信感は益々増大しているようです。
メディア論、マスコミ情報論、世論操作・・・などの本が沢山あります。また、暴露本なども世間を騒がし、報道と事実とのギャップに驚かされることもしばしばあります。

 偏向や中立・公正と云うからには評価の基準と云うものがあるはずですが、これがまたなかなか難しい問題です。
やはり自然科学の分野では検証が可能なことが多いので、メディアの取り上げている情報の中でも例えば「食の安全」「環境問題」などは「メディア・バイアス」の問題を考える絶好の材料となります。

 当ブログでも幾つかの「トンデモナイ科学」情報を基に宣伝広告して販売をしている「いかがわしい」商品の事を紹介しました。やれ「酸素水」だの「コンドロイチン・グルコサミン」はたまた「マイナスイオン」や「無農薬・無添加食品」・・・と身の回りには疑似科学情報がシャワーのように降りかかっています。

 そのものズバリの「メディア・バイアス - あやしい健康情報とニセ科学」(光文社新書)と云う本があります。
著者の松永和紀は「1963年長崎市生まれの東京育ち。京都大学大学院農学研究科修士課程 修了(農芸化学専攻)。毎日新聞社の記者として10年勤めた後に退職し、 フリリーの科学ライターとして活動を開始。得意分野は農業、食品、環境など。
日経BP社のサイト「Food Science 食の機能と安全」で2004年4月より「松永和紀のアグリ話」を連載中。著書に『食卓の安全学ー「食品報道」のウソを見破る』『踊る「食の安全」ー農薬から見える日本の食卓』(以上、家の光協会)」

 メディア・バイアス関連の本は他にもあるのですが、この本は具体的な事例を探偵の様な調査で事実関係を調べ、科学論文と対比して報道内容を検証しています。
「世間に氾濫するトンデモ科学報道。納豆ダイエット捏造騒動を機に健康情報番組の問題点は知られるようになってきたが、テレビを批判する新聞や週刊誌にも、あやしい健康情報が山ほどある。そこには、センセーショナルな話題に引っ張られるメディアの構造、記者・取材者の不勉強や勘違い、思い込み、そして、それを利用する企業や市民団体など、さまざまな要素が絡んでいる。
本書では、さまざまな具体例をもとにメディア・バイアスの構造を解き明 かし、科学情報の真贋の見極め方、リスク評価の視点を解説する」

 女性でありながら「ヒステリック」な所が無く、冷静な論調が魅力です。

 メディア・バイアスが問題である以上、われわれ情報の受け手には「メディア・リテラシー( media literacy)」という能力が必要になります。

 当ブログの様な「ウダ話」を読んで気分を害されて、長々と「抗議」のメールを書かれる時間があるのであれば、「メディア・バイアス」を入門書として是非一読される事をお勧めします。



最近見かけなくなったTVCM

2011年08月16日 | 日記
真矢みきが出演している 「茶のしずく石鹸」のCMが最近TVから消えてしまった。
「茶のしずく石鹸」を使用した際に運動アレルギーの症状が多発しているとのことで現在、自主回収となっているそうです。
この様な商品に不都合があり「自主回収」をする時は、新聞・TVなどで「自主回収のお知らせ」と合わせて「おわび」広告が出るものですが、「茶のしずく石鹸」のそのような告知を見たことがありません。
 そう言えば最近見なくなったなァ、と気付く程度です。
CMでは「洗顔料売上全国第一位 悠香の石鹸茶のしずく」と繰り返し放送していますから、その販売量は可なりのものなのでしょうし、多くの人が使っていると思われますから、自社HPで告知するだけでは徹底しないような気もするのですが。

 原因は茶のしずく石鹸に含まれていた保湿成分に小麦に酸を加えた「加水分解小麦」と呼ばれる原料の一種「グルパール19S」がアレルゲンとなり、免疫反応を引き起こし、利用者の皮膚などから体内に吸収された際に小麦アレルギーを誘発。その後、パンやうどん、パスタなどの小麦製品を食べると、アレルギー症状が出るようになったとみられているそうです。

 旧 茶のしずく石鹸(昨年12月7日以前販売分)を自主回収しているそうですが、「茶のしずく」は従来通りの販売を行っているそうです。
現在販売されている「茶のしずく」には「小麦加水分解物」を含有していません。とのことで、これと同じ内容のことが「厚生労働省」のHPに「報道機関各位」として告知されています。

 豊中出身の真矢みきにしてみればとんだ「迷惑」な話で気の毒の限りです。
ただ、どうなんでしょうか、やれ「無農薬だ」「天然成分だ」「無添加」「自然由来」などとやたらとありがたがっているようですが、今回の「加水分解小麦」のグルテンは「植物由来」「天然成分」だったはずですが、結果「安全ではなかった」ようです。

 メディアバイアスの典型だと思うのですが「無農薬」「天然」「自然」「無添加」などが「安全・安心」「おいしく」「すぐれている」などの強烈なイメージを植えつけられて仕舞っています。
また「国産」は「安全」で「輸入品」は「危険」というイメージがあります。

 菜食主義者でもないのに「野菜たっぷり」で「ヘルシー」とかで勧められると「俺はうさぎじゃないゾ」と言いたくなります。
「玄米」や「雑穀」で「栄養たっぷり」「ヘルシー」とおもてなし頂くのはいいけれど「俺は家畜じゃない」なぜ「雑穀を喰わなければならない」と少々腹立たしくもなる。

「過ぎたるは及ばざるが如し」





朝日のア、いろはのイ、・・・・おしまいのン。電報の打ち方。

2011年08月14日 | 雑学
通信手段の進歩は素晴らしいものがあります。
今では携帯電話が当たり前になり、インターネット通信では安価で手軽にTV電話が出来ます。

 しかし、40年ほど前には電話すらも余程の家でないと引いていなくて、ダルマ型の赤電話でした。
また、自動化がされていなかったので市外の場合は交換台を通してしか通話ができませんでした。
急ぎの用件は「電報」が利用されていました。それも郵便局に行って電報用紙をもらって自分で電文を書いたものです。
僕などは北海道から「シキュウ○オクレ」と何度電報を打ったか知れません。

 電話で電報を打つ時、原文を一文字ずつ正しく伝達するために語辞を一字ずつ区切って「朝日のア」・・・・「おしまいのン」という「通話表」を利用していました。

文字
ア 朝日のア イ いろはのイ ウ 上野のウ エ 英語のエ オ 大阪のオ
カ 為替のカ キ 切手のキ ク クラブのク ケ 景色のケ コ 子供のコ
サ 桜のサ シ 新聞のシ ス すずめのス セ 世界のセ ソ そろばんのソ
タ 煙草のタ チ 千鳥のチ ツ つるかめのツ テ 手紙のテ ト 東京のト
ナ 名古屋のナ ニ 日本のニ ヌ 沼津のヌ ネ ねずみのネ ノ 野原のノ
ハ はがきのハ ヒ 飛行機のヒ フ 富士山のフ ヘ 平和のヘ ホ 保険のホ
マ マッチのマ ミ 三笠のミ ム 無線のム メ 明治のメ モ もみじのモ
ヤ 大和のヤ ユ 弓矢のユ ヨ 吉野のヨ
ラ ラジオのラ リ りんごのリ ル 留守居のル レ れんげのレ ロ ローマのロ
ワ わらびのワ ヰ ゐどのヰ ヱ かぎのあるヱ ヲ 尾張のヲ
ン おしまいのン
゛ 濁点
゜ 半濁点

数字
一 数字のひと 二 数字のに 三 数字のさん 四 数字のよん 五 数字のご
六 数字のろく 七 数字のなな 八 数字のはち 九 数字のきゅう 〇 数字のまる

記号
ー 長音 、 区切り点 ∟ 段落 ( 下向括弧 ) 上向括弧

 リズム感があってなかなか面白いものでした。
今でもどこかで使用しているのでしょうか?

 ニ 日本のニ の日本は「にっぽん」と発音するのが決まりで「にほん」は駄目だそうです。
また、「ヲ 尾張のヲ」や 「ヰ ゐどのヰ」などは現在使い分けれる人はいなくなりました。
僕が小学校の頃は、名前の「○○男」などは「○○ヲ」を使っていましたが、何時の頃からか「○○お」になってしまいました。


懐かしいTVドラマ「逃亡者」「スパイ大作戦」

2011年08月05日 | 映画
悪い癖が付いてしまいました。
昼と夜が逆転した生活になり、一寸困ったことになりました。
夜中12時を過ぎる頃から目が冴え出します。別段何かをすることも無いので、TVのチャンネルをあちこちまわして時間を潰しています。
 ミステリーチャンネルで深夜2時半から「逃亡者」を放映しています。



冒頭「正義の女神ユスティティア」の目隠しをして天秤を掲げる像が映しだされナレーションが流れます。
「リチャード・キンブル、職業医師。 正しかるべき正義も時として、 盲しいることがある 。
彼は身に覚えのない妻殺しの罪で 死刑を宣告され、 護送の途中、 列車事故に遭って辛くも脱走した。
孤独と絶望の逃亡生活が始まる。髪の色を変え、重労働に 耐えながら、犯行現場から走り去った片腕の男を捜し求める。
彼は逃げる。執拗なジェラード警部の追跡をかわしながら、 現在を、今夜を、そして明日を生きるために。」

冒頭のナレーションでは「スパイ大作戦」もなかなかのものです。


「おはようフェルプス君…
例によって君もしくは君のメンバーがとらえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。
なおこのテープは自動的に消滅する。成功を祈る。」
スパイ大作戦は「スーパードラマTVで放映されています。

また日本映画専門チャンネルや時代劇専門チャンネルでは日本の懐かしいTVドラマが放映されています。