馬糞風リターンズ

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LL牛乳(ロングライフ牛乳)

2016年05月27日 | 雑学
母校で生産されている「畜大牛乳」が朝日新聞で紹介されていました。当ブログが学生の時から販売されていました。学生の頃には帰省の土産として「畜大バター」が人気でしたがバターの方は滅多に手に入りませんでした。
 スーパーの店頭に並ぶ牛乳は多種多様です。先ずメーカー別、産地別それに価格別。それからよく分からない様々な表記の製品があります。無添加・無調整とか低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、成分調整牛乳、加工乳、乳飲料・・・等など。今では表記が禁止されましたが濃厚牛乳、カルシウム牛乳、コーヒー牛乳などの商品も並んでいたことがあります。(雪印集団食中毒事件をきっかけに、生乳を100%使用していないものは「牛乳」とは名乗れなくなった。現在ではコーヒー牛乳は「コーヒーミルク」「カフェ・オ・レ」「カフェ・ラテ」・・などと表記されています)

 皆さんは牛乳を買う時、何を基準に商品を選んでいるのでしょうか?最近はあまり聞くことがなくなった「ホモ牛乳」「ノンホモ牛乳」の良否です。一般的に牛乳は脂肪成分を均一化する「ホモジナイズ」(homogenize)と言うことを行います。この工程を経たものを「ホモ牛乳」と言います。製品内のクリーム層など分離を防ぐとともに、製品間のばらつきを抑えることができますが脂肪分の香りやコクなど味が変化する事から、しぼりたて生乳とは違うと「ノンホモ牛乳」を喜ぶ人たちもいます。「ノンホモ牛乳」は数日経つと白いトロリとしたクリーム状のものが浮きます。粒子の大きな脂肪球が壊されずそのまま残っているために分離したものです。この浮いたものが本来の意味でのクリームであり、遠心分離が普及する前は、クリームとはこのように生乳を静置して表面に浮上するものを採取したものであり、これを撹拌して脂肪球をさらに大きくしたものがバターとなります。
一時、ホモ牛乳を随分非難した人たちがいましたが「好み」と「用途」の問題で、品質や安全性などの問題ではないように思うのですが・・。
牛乳を選ぶ場合に一番の関心事は「品質」「安全性」「旨味」だと思います。牛乳の旨みに大きく関係するのが「殺菌方法」です。
「畜大牛乳」は「低温殺菌」という方式で製造されています。この「低温殺菌」の牛乳を強く支持する人たちが沢山います。
 牛乳の殺菌方法は、19世紀フランスの細菌学者パスツールがワインの風味を損なわずに有害菌を除去するために考案した殺菌方法でパスチャリゼーション(Pasteurization)とよんでいます。牛乳のタンパク質は、65℃以上で変質し始めるので、それ以上の温度で殺菌する場合は最小限の時間にとどめるのが基本的条件になります。
◎低温保持殺菌(LTLT法)low temperature long time pasteurization:摂氏63度で30分間加熱殺菌する方法。タンパク質の熱変性を起こさない点が利点ともなる。
◎高温短時間殺菌(HTST法)High temperature short time method sterilization:摂氏72度から78度で15秒間程度殺菌する方法。非耐熱性の菌は基本的に死滅するが、一部の耐熱性の菌は残存するので、これよりも高温殺菌方法に比べ、消費期限は短め(4 - 6日程度)になる。一方で、タンパク質の熱変性は抑えられるので、牛乳本来の風味を損なうことが少ない。
◎超高温瞬間殺菌(UHT法)Ultra high temperature heating method:摂氏120度から135度で1秒間から3秒間殺菌する方法。耐熱性の菌もほとんど死滅する。低温保持殺菌と比較して手間がかからず賞味期限が長くなるため、日本の市販牛乳のほとんどは、この方法で処理されている。
◎UHT滅菌法Ultra high temparature:摂氏135度から150度で1秒間から3秒間UHT法で殺菌し、気密性の高いアルミコーティング紙パックやプラスチック容器などに無菌的に充填包装する方法。未開封の状態で長期間(3ヶ月間程度)常温保存可能とされている。この牛乳をLL牛乳(ロングライフ牛乳)と呼びます。

 このLL牛乳を恰も「危険ドラッグ」かのように忌避する人たちがいます。ネット上にも沢山の記事がありますから閲覧してください。しかし、当ブログには何故LL牛乳を「悪者扱い」するのか全く理解できません。仮に「美味い不味い」の問題であれば個人の「好み」なのだから選択は個人に任せればよいことだと思うのですが。そこには「大人の事情」があるのでしょう・・・。

 



「静想会展」・・・袈裟がけ??

2016年05月12日 | 日記
5月24日(火) ~ 5月29日(日)JOY大都ギャラリー(旧豊中市民ギャラリー)で第9回静想会展が開かれます。当ブログも久しぶりに展示会へ出品します。
般若 10号

但馬国・虎伏城 20号

「達磨大師・回光返照」 10号

「袈裟がけ」・・・「 袈裟をかけること。転じて、衣類などを一方の肩から他方の脇の下へ斜めにかけること。」
当ブログは仏教と全く無縁でお寺さんのことは恥ずかしながら全くわかりません。達磨さんを描き上げて「フット」気付いたのですが、向かって右肩に羽織っている法衣と言うのでしょうか外套の様な物が左肩にありません。
 お手本にした絵図をじっくり見ても同様です。「これでは法衣がズリ落ちる」と思い、完成した絵に筆を加えて両肩に羽織るように修正しました。

 今日、塾がありその話をしました。すると皆さんから「アンタ!法事でお坊さんに来てもらったことないの・・」・・・。
寺方では「袈裟がけ」という法衣の纏い方があるのだそうです。恥をかきました。それはいいのですが、展示会までの期日にもう一度描き直せるかどうか・・・・・???。