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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

経験と柔軟な発想

2008年04月22日 | 中学受験 行雲流水録
チョット以前ですが、テレビで7坪の土地に家を建てるという番組を見ました。東京都内の7坪の土地です。敷地は約15坪なのですが、建ぺい率の関係で半分の7坪の土地でなければ建てられないのだそうです。7坪というと、ワゴン車が一台駐車できるくらいの土地だそうですが、この土地にどうやって家を建てるのか、私はつい興味津々で見入ってしまいました。

この土地は、三方を家で囲まれており、高さも10メートルでないといけないという制限付きです。悪条件が揃っているこの土地に家を建てるというのは、かなりの腕を持ち合わせている建築士でなければできません。選ばれたのは、50歳の一級建築士でした。彼は、この狭い土地に見事な家を建てたのです。地下室を作り、ちょっとしたルーフバルコニー的なベランダや隠れ家のような部屋も作り、自然光を取り入れた明るい家は、なんと7部屋もあります。

ほぉ~、すばらしい! どうして、こんなことができてしまうのでしょう? どこからこんな発想が生まれてくるのか、不思議でなりません。50歳といえば、ベテランです。彼がここまでになるには、様々な経験をしてきたと思います。もちろん、失敗も多々あったことでしょう。しかし、それらの経験が彼に力を与え、彼を大きく育てたのだと思います。この狭い土地に家を建てるには、ただ経験だけではなく、柔軟な発想も必要なのではないかと私は思いました。

経験と柔軟な発想。これは、皆さんが今一生懸命取り組んでいる学習にも共通して言えることではないかと思います。彼も、建築士になる前には大学で基礎となる取り組みをしてきたはずです。その基礎に様々な経験が加わり、今に至っているのです。

皆さんは、毎日いろいろなことを学習します。暗記であったり定理の確認であったり、その項目が少し変わったり式が複雑になったり、これが、学習の基礎です。そして、体験する様々な問題上の失敗を確認する努力が、皆さんの頭を柔らかくしてくれます。

名言集の中に、「経験は、最良の教師である。」という名言があります。良い経験だけが経験ではありません。辛い経験も悲しい体験も失敗した苦い経験も全てが経験であり、それをどのように受け止め、乗り越えるかによって柔軟な発想が生まれ、滋味豊かな人となっていくのだと思います。


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