goo blog サービス終了のお知らせ 

ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

咀嚼…その2

2010年02月18日 | 中学受験 合格力随想
長文の音読は、毎日10分ほどの時間でいいので、習慣になれば難しいことではありません。習慣にまではなっていないという場合は習慣にすればいいだけです。で、どのようにして習慣化していくか。問題はそこです。毎日の音読が習慣になっていないお子さんにお勧めしたいのが「音読は食事の前に」ということです。

どうして食事か、というと、ご飯は毎日食べますから、音読と朝ごはん、または音読と晩ごはん、をセットにしてしまって、「いただきます」と言うのと同じように音読を習慣化すればいいと思うからです。敢えて構えることなく気軽に取り組む。ルーチンとはそういうものだと思います。

ご家族の方々には、食事の準備をしながらでかまわないので、お子さんの音読を毎日聞いてほしいのです。上手に読めないことをからかったり笑ったりせず、毎日「昨日より上手になった」などとたくさん褒めてあげてください。もちろん、難しい場合は、最初は一行ずつ区切って確認しながら始め、お子さんをこまめに励ましてあげることも必要です。

では、どうして食事の前がよいか。
たとえば、「ノーベル賞」についての文章を読むとします。
  「ノーベル→ダイナマイトの功罪」はどういうこと? →歴史の話題に発展。
  「湯川秀樹→中性子論」ってどういうこと? →理科の話題に発展。 
  「表彰式→ヘルシンキ」はどこにあるの? →地理の話題に発展。
  「文学賞→川端康成」の作品は?→国語の話題に発展。

このように、話題はどこまでも膨らみますから、楽しく知識を広げることができます。わからないことは、後で調べてみよう、というのでもいいと思います。「○○ちゃんが音読してくれたおかげで、お母さん(お父さん)もものしりになったよ。ありがとう。」という具合に、楽しくやるのがコツでしょう。そこには楽しい食卓が存在します。

食べ物をよく咀嚼するためには、おいしい料理と楽しい食卓が必要不可欠です。同じように、本をよく咀嚼するためには、おいしい本であることはいうまでもありませんが、楽しい(話題が広がり、好奇心を喚起する)食卓がやはり必要不可欠なのです。


最新の画像もっと見る