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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

『学童クラブ アルゴCanDo』のかたち

2014年02月20日 | 中学受験 合格力随想

4月からいよいよ『学童クラブ アルゴCanDo』の運営が始まります。ここでは、そこで行われる学童保育としての教育の形の一端をお伝えしようと思います。それは一言で表すと「褒める指導の実践」です。『アルゴ・プレジール』でもそうですが、指導の基本は褒めることだと思います。誰も褒められて悪い気はしないのですから…。しかし、「褒めるだけの指導でいいのですか?」、と保護者の方からはよく質問されます。その答えは、決まっていて、「それでいいのです」です。その理由は…、

■理由1…直す指導では勉強嫌いになるからです。

小学校1~3学年の頃は、褒める指導よりも直す指導の方がしやすい時期です。特に、低学年であればあるほど、直すことが多いのは事実です。しかし、その場合の「直す」の大部分は、直さずにそのまま放っておいても学年が上がれば自然に直るものです。なぜ自然に直るかというと、学年が上がり学習の量が増えてくると、自分で直そうと思わなくても正しい方向性を自然に自覚できるようになっていくからです。

例えば、小学校低学年でよくある国語の「わとは、おとをの区別」「会話の改行」などは、最初はみんなできません。できなくて当然です。日常の話し言葉ではそういう区別がないのですから。しかし、文章を読む機会が増えてくると、自然にそういう区別があることがわかってきます。そして、大部分のお子さんは、だれに教わらなくても年齢が上がるにつれ、自然に正しい書き方を習得していきます。正しい書き方を教える場合でも、小1のころに10回言わなければわからなかったことが、小3では1回でわかります。読む量の土台ができていけば、説明はすんなりと子どもたちの中に入っていくのです。

ところが、多くの真面目なお母さんや教師は、小1の頃に毎回10回説明して直そうとします。その結果、どういうことが起きるかというと、お子さんは、まず学習自体がイヤになり、次いで、お母さんは年中お子さんを注意するようになります。この状態にがんばって耐えた子どもは、小学5年生ぐらいになり自我が確立してくると、お母さんの言うことを聞かない傾向が現れます。小さいころに教え込み過ぎたお子さんは、必ずといっていい程、バランスをとるために大きくなると反発するようになるのです。

高学年のいちばん重要な時期にお母さんの言うことを聞かなくなるため、お母さんはお子さんの学習を塾に丸投げするようになります。しかし、、これでは学習する本人に学習への自覚が欠如しているのですから、塾とお子さんが良好な関係にはなりえません。高学年になって、保護者の方が楽しくお子さんの学習を見てあげられるような環境こそ、塾においても円滑な学習指導に繋がっていくのです。したがって、特に低学年のときにはできるだけのんびりと楽しく褒めながら教えていくことが大切なのです。

■理由2…褒める指導が続けられるのは、指導方針とコンセプトがしっかりしているからです。

ときどき、褒める指導だけで学習させるだけなら簡単だから、家庭でもできるという方がいらっしゃいます。ところが、家庭でお母さんがお子さんに学習を教えるようになると、すぐに行きづまります。低学年のときなら、それでも無理に続けることはできかもしれません。しかし、小学校5、6年生になってくると空回りしてしまうご家庭が殆どです。通信教育講座の中には、楽しそうな教材だから家庭でもできるとうたっているものがありますが、楽しくできるのは、国語のクイズのような易しいレベルの間までです。本格的な学習のレベルになると、教材の楽しさだけで学習を続けることはできません。続けられるお子さんはほんの一握りであり、そんな子どもはどんなコンテンツでも学習環境でも仕上がっていきます。

『アルゴ・プレジール』の指導が、褒めること中心であり、『学童クラブ アルゴCanDo』でもそのことを踏襲していくのは、指導の枠組みが大学入試までを見すえた学力の伸長に繋がるようにできているからです。他塾では、小学校の間だけとか、中学生の間までの指導とか、高校生だけの指導とかですが、『アルゴ・プレジール』は、高校3年生の大学入試までの長期的なカリキュラムの中で生徒の立ち位置を考え、指導しています。しかも、高3の指導では、実績として最難関校に合格できるだけの指導を行ってきました。つまり、目標点さえしっかりしていれば、現在の状況に一喜一憂する必要は全然なく、安心して日々の指導に取り組むことができ、そのことが、『アルゴ・プレジール』をして子どもたちをのんびり褒めているだけのように印象づけているのです。そして、そのことはしっかりと『学童クラブ アルゴCanDo』の運営にも活かされているのです。

■理由3.本来、教育とは時間がかかるものだからです。

教育とは本来時間がかかるものです。ただ学力が上がればいいという場合でも、数学や英語であれば、夏休みの集中学習で一挙に成績を上げて得意教科にするというようなこともできないわけではありません。それは、それなりに大変ですが、やり方さえ守ればだれでもできます。ところが、そのことを通じて学習の仕方や考え方・取り組む意識まで形作ろうとすると、短期間の集中学習で身につけることはできません。もちろん、体験学習など最初のころは、目覚ましく変化するということはあります。しかし、それは今までにあまりにも自己流の学習を行い、情報不足であった故であり、その後の進歩は存外時間のかかるものなのです。

特に国語は、他の教科が単元の進度やテストの点数によつて、学習の進捗状況を感じながら学習することができるのに対して、毎回同じような文章を読んで書いての繰り返しであり、僅かに漢字のテストが自己の評価に過ぎません。このように、教育効果の表れは時間のかかるものであり、気長に学習を続けながら褒めていると、忘れたころに表れるというように考えることが大切なのです。

この場合に、重要なことは、褒めることと読む姿勢の維持だといわれています。 高校2、3年生で大学入試のために新たに学習を始めるような生徒は、学習に対する意識がかなり高く、自分なりに学力の進歩を大きく実感していきます。しかし、学習に対する意識がそこまで高くない小中学生の生徒が、教育効果を実感するにはもっと時間がかかるのが普通です。学力の変化があまり見えないときにこそ、ゆっくりと学習習慣や読む姿勢の定着に当てているとのんびり考えれば、お母さんもお子さんも負担がなくなります。そうして、ふと気がついたときに、「いつの間にか、ずいぶん勉強上手になっていたね」ということになるのです。

以上のように、『学童クラブ アルゴCanDo』は「褒める指導の実践」を行い、学習能力(得点獲得力)のみならず学習体力(学習持続力)のある子どもたちを、学童保育の活動を通じて育てていこうと考えています。ご質問があればなんなりとお問い合せ(TEL.0120-998-319)ください。


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