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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

『ルーツ&シューツ』

2010年09月17日 | 中学受験 行雲流水録
先だって英国の動物行動学者・ジェーン・グードル博士の来日が報じられました。博士は、チンパンジーの世界的な研究家として広く知られています。その博士にはこんなエピーソードが伝わります。

まだ研究を始めて間もない頃、アフリカのジャングルの奥深くに分け入りましたが、いくら努力してもチンパンジーを接触することができません。「声はすれど、姿は見えず」の状態が何ヶ月も続きます。半ば諦めた博士は、ジャングルで不貞寝をする格好で横になったということです。すると、あれ程追い求めていたチンパンジーが、あちらの方から興味津々で近づいてきたというのです。中には大切な食べ物であるドングリを持って来てそっと手渡してくれるものまで現れたとのこと。

ヒトとチンパンジーには遺伝子上ほとんど差異がないといいます。博士の研究により、子離れ・闘争・狩猟・肉食・階級など社会生活の原形が存在することもわかってきました。きっと遠巻きに博士を観察していたチンパンジーたちにも、その害意のなさや優しさが伝わったのでしょう。そう感じさせる、知的で穏やかな話しぶりでした。そんな顔をもつ博士ですが、もう一つの顔があります。それは、環境保護運動家としての顔。

『ルーツ&シューツ』といって地球のために自分は何ができるかという大きなテーマを、身の回りのできることから考えていこうという活動があります。この活動は博士の提唱により始まりました。『ROOTS』=希望の根っこが世界に広がり、『SHOOTS』=新芽となって困難の壁をつきやぶるようにと名づけられています。

自分のできることを考え、仲間を集め、活動し、目標を達成したらみんなで喜ぶ。だれからも表彰されはしないけれど、何か(だれか)の役に立っているという、うれしさが感じる。今、その活動は、徐々に世界中に広がり始めています。

近頃、Y家やN卯など外食屋さんで「エコはし」が使われだしました。これは良いことだと思います。以前から事務所でのお弁当は「マイはし」でしたが、外まで持参してということはしませんでした。しかし、これからは外食時にも持って出ようかと考えています。私の「ルーツ&シューツ」のささやかな一歩です。

それにしても今年の夏の暑さの凄かったこと。やっと最近の雨で朝夕涼しくなりました。ここ数年は天気や桜の開花時期を予想するのが難しくなっているそうです。まるで地球が怒っているかのよう。『ルーツ&シューツ』の輪が大きく広がり、地球が微笑む日に早く来て欲しいものです。


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