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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

志望理由書と自己推薦書

2008年06月17日 | 中学受験 行雲流水録
志望理由書と自己推薦書の違いは何かということをときどき聞かれます。違いはありません。要するに、学校側は、いろいろ書かせて、その人のことを知りたいということですから、志望理由書は理由書らしく、自己推薦書は推薦書らしく書いてあればいいのです。

しかし、書き方の形式がないと書きにくいと思うので、次のようなスタイルで書くことをすすめています。

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 私が○○を志望した理由は三つあります。

 第一は……です。(例えば、意欲や関心がある。その具体的説明)

 第二は……です。(例えば、能力や適性がある。その具体的説明)

 第三は……です。(例えば、将来の目標との関連。その具体的説明)

 まとめ(一般化の主題で、「学問とは……」「大学とは……」「人間は……」など)

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ところが、大事なのは形式ではなく中身です。よく、この志望理由書や自己推薦書を、そつのない手紙のように書く人がいます。あらが見えないように書くことが目的なのではありません。自分のよさをアピールすることが目的です。志望理由書を形式的なあいさつのように書こうとする人は、形容詞や副詞で字数を埋めようとします。しかし、こういう志望理由書は読み手に訴えません。不要な部分はできるだけ省き、そのかわり、限られた字数で自分の体験を入れるように書くことが大事です。

その自分の体験も、ただ体験を書けばいいというのではなく、個性・挑戦・感動・共感のある体験を書く必要があります。その際、裏づけとなる客観的なデータ(人数・年数・役職名など)があればなお説得力があります。役職は、大きい組織の副会長をするよりも、小さい組織であっても会長をしている方がアピールします。また、古い体験よりも新しい体験の方が重要なようです。ときどき高校生生の自己推薦文で、「私は中学のときにこんなことをがんばりました」と書いてくる人を見かけます。しかし、そういう書き方をすると逆に「では、高校生のときはそれ以上にがんばることがなかったのか」と思われてしまう可能性があるのです。

体験実例は、面接のときに聞いてほしいことにつなげられるよう書くのがこつです。逆に言うと、志望理由書に書いた内容はしっかり覚えておき、面接で質問があれば、更にいい話を言えるように準備しておくことです。

さて、内容がよくても、誤字があったり文章が滑らかでなかったりすれば、印象は悪くなります。中学入試や高校入試の場合は、親が手助けして書いてあげる必要があります。学校によっては、学校長や第三者の推薦書を要求するところがあります。第三者の推薦書を要求するような無意味なことをなぜするのか、その学校におごりのようなものがあるのではと思わざるをえません。


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