送信from Y.Yoshizmi:迷子になりそうな、巨大な施設。ほとんどがコンクリートの建造物。荒れ果てている建坪2600坪。空気がよどみ、廊下は暗闇が続く。案内者の支店長を先頭に、1階、2階、3階と見て回る。
別棟旧館平屋の和室。かつて、天皇陛下が泊まったという部屋。思った以上に狭く、御付の間も小さい。和室に雨漏り。目の前の庭も池が狭く、庭の増えすぎた木立が視界を遮る。
大した部屋ではない。木造に品位がない。那須のかつての御用邸を観光したことがあったが、あの片鱗もうかがえないではないか。あっちの方が質素だったが、品位があった。
第一、玄関を入った突き当りの大きなガラスを通して正面に見えるのは、10m先の別館のコンクリート壁。その建物の向こうには、巨大な庭があるのに、それを塞いでいるのだ。四角く囲まれたその空間に、かつては動物園の檻よろしく、鳥(孔雀)を飼っていたとか。たとえそこに孔雀が羽を広げていたところで、おぞましい、狭い空間だ。建物に囲まれた上部の空に、今でもネットの残骸が残ってる。最初は、何だろう、と思った。生き物を閉じ込めようという発想が、地獄を招く。
昨年3月に営業を閉鎖したというが、これは20年、いやもっと前に、新館の建物を建てた時から、崩壊が始まっていたとしか言いようのない代物だ。庭のセンスも、建物のセンスも、バブリーな時代の「凡庸」な発想であって、見るべき「歴史」も「文化」の香りもない。
書画、骨董、絵画など「結構なもの」があったらしいけれど、地方の「名士」といわれるだけの「見識」「美学」があったのかどうか、まるで疑わしいだけの巨大建造物、つまり廃屋だな、私の目には。
別棟旧館平屋の和室。かつて、天皇陛下が泊まったという部屋。思った以上に狭く、御付の間も小さい。和室に雨漏り。目の前の庭も池が狭く、庭の増えすぎた木立が視界を遮る。
大した部屋ではない。木造に品位がない。那須のかつての御用邸を観光したことがあったが、あの片鱗もうかがえないではないか。あっちの方が質素だったが、品位があった。
第一、玄関を入った突き当りの大きなガラスを通して正面に見えるのは、10m先の別館のコンクリート壁。その建物の向こうには、巨大な庭があるのに、それを塞いでいるのだ。四角く囲まれたその空間に、かつては動物園の檻よろしく、鳥(孔雀)を飼っていたとか。たとえそこに孔雀が羽を広げていたところで、おぞましい、狭い空間だ。建物に囲まれた上部の空に、今でもネットの残骸が残ってる。最初は、何だろう、と思った。生き物を閉じ込めようという発想が、地獄を招く。
昨年3月に営業を閉鎖したというが、これは20年、いやもっと前に、新館の建物を建てた時から、崩壊が始まっていたとしか言いようのない代物だ。庭のセンスも、建物のセンスも、バブリーな時代の「凡庸」な発想であって、見るべき「歴史」も「文化」の香りもない。
書画、骨董、絵画など「結構なもの」があったらしいけれど、地方の「名士」といわれるだけの「見識」「美学」があったのかどうか、まるで疑わしいだけの巨大建造物、つまり廃屋だな、私の目には。