2020年11月27日(金曜日):[ 7c/17c/100% 69K58F ] 曇りのち雨
昨夕から乾いた冷たい北風がヒューヒューと吹き渡る。今はまだ降っていないが、今日は雨らしい。雨と言われようが雪と言われようが、ハイハイ、としか言いようがない。お天気には逆らえない。
ところで、越前蟹のランクに「極み」と言うのがある。最上級らしい。通常値段で、一杯(一匹)が4、5万円。初競りでは46万円のご祝儀。松江では50万円。
その後も水揚げは順調らしいが、売れているかどうかは知らない。初競りから2週間ほどすると、相場はグーンと下がって、12月の中下旬になると、また上がるらしい。
旅行は出来ないから、全国の懐の豊かな人たちが通販で買って、バンバン食べてくれれば、福井県の経済が豊かになる。経済というのは、宗教と同じで信じることが大事。何を信じるかって? もちろん、越前沖で取れたズワイガニは「特別」な味わいがあると信じることだ。
長年原発銀座と言われ続けてきた福井県は一次冷却水を冷却する二次冷却に海水を循環させていた。海の水を取り込んで、また排水する。排水口は暖かいから、まあ、クラゲが大量に寄ってきて、詰まってしまうので、定期的にユンボでひきづりあげる。なあに、二次冷却水の放射能汚染など、規定値以下だから、心配ない。
東シナ海の暖流が中国沿岸の排水を大量に含んで「富養化」しているので、津島沖を10センチ程度で大量に通過するクラゲが、越前沖では重さ80キロほどの大型「越前くらげ」に成長する。海の水が栄養に富んで、美味しいからと信じる人は信じて下さい、お願いします。
能登半島の左側は、荒々しい海岸が続いて、あまり人が近づけない。そこは、中国、韓国、日本からのペットボトルやビニール、プラスティックゴミの集積場のような有様だが、近づけないから、遠目には景色を楽しめる。ただ、明らかに海流の流れが、大量のゴミを運んでいることは間違いない。
そんな、越前沖の海底は、だって、カニの生息場所は海底だから、ど田舎県の海の底だから、それでも、自然に恵まれ、美しい環境のはずなんです。信じて欲しい。ヘドロやゴミの底だと想像できるわけがないでしょう。しかも、そんな東シナ海の美しい海水で育った魚が死んで海の底に沈んだのをあさって食べるのが、カニなのだから、栄養(汚染)が集積される。
もっというと、1960年代から1970年のころは、東西冷戦、米ソは核開発を盛んにやって、核ミサイルだけでも山ほど作り、原子力潜水艦とか、原子力空母もたくさん作って、競争した。原子炉を積んだ潜水艦や空母を作ったのだ。それらが現役でバンバン動き回っていてから、何年経ったと思う?30年、40年? 当時の車と今の車を比べて見るだけで分かるだろうけど、材質も機能も制御系のコンピューターも、天文学的な発展をしている。それでも、今の時代に、まだ、使っていると思う?
当然、古くなって廃棄処分をバンバンやっているし、やってきた。原子炉を積んでいる船や潜水艦をどーやって廃棄処分できる? 今、東京電力が福島原発の廃棄処分に酷い目にあっている。5年や10年では処分できないし、莫大な費用がかかる。廃棄処分に国家予算が飛ぶほどの時間と金がかかる。
それって、ソ連がやった?中国もするか?簡単に捨てるのは、日本海海溝の上で、船に穴開けて、沈めればいい。大深度の日本海海溝に、何も手を加えずに、停止させた原子炉をそのまま積んだ船を沈める。それが一番手っ取り早いし、金がかからない。原潜も同じ。古くなったら捨てる。日本海海溝は原子力船舶の海の墓場。山陰地方や北陸地方は、そんな日本海の墓守みたいなもんだ。
そんな美しい日本海の海の底で、魚の死体をあさって食べる、中でもより長く生きて、大きく育ったズワイカニが、つまり「極み」だから、そりゃ値段も高いし、味も格別だから、多くの人は高い値段で美味しさを求めるのだろうと思う。
私は、カナダ沖の冷凍ズワイで十分だし、逆さに振っても、そんな貴重な盲信を味わうだけの金はないが、宝くじでも当たれば、ぜひ、味わって見たいものだと前向きに考えないでもない。
こんな畑でとれた草ばっかり食べていないで、さ。