犯人自白

洗濯機を動かしながら、夕食後の二人の会話を聞いていて、母親の入れ歯を「隠した」犯人がわかった。
目星はつけていたのだが、自白に追い込んだのは、母親だ。

犯人は「ちゃーんと、片付けておいた」と得意げに白状し、あらぬところから出してくる。

母親は「ありがと、ありがと。」と感謝しているから、この世はめでたい。残した夕食を、これで全部食べつくすことが出来そうだ。昨夕も、いっ昨夕も夕食を残すので、変だと思っていたのだが、原因は、入れ歯の下の部分だけ、無かったのからだった。

1月末終了

さあ、3時半頃から二人の夕食作りを段取りして、5時に戻った二人に、アツアツ料理など4品づつ提供して、本日は閉店。あとは、7時過ぎか8時前に、自分の腹と相談して、「まかない飯」を食べたら、本日終了。

あ、デーから戻った二人の洗濯をしなきゃ。自分のは洗濯機にかけて、先ほど室内干し。老人用は下着やバスタオルをセットにして、デーサービスのバッグに詰め込むので、何組かあるのだが、なるべくスムースに乾かしておく必要がある。ただ、明日はデーがお休みだから、少しは気分が楽。

あっという間に、いや、少々長かったけれど、1月が終わりを告げる。ひたすら雪に振り回された月だった印象が強い。自分の予定は、遅々として進まなかったが、まあ、いい。それも天に与えられた人生だ。足りない頭で考え、焦ることはない。お任せを甘受するべきだろう。ほら、「他力本願」などという教えもあるのだから。

昼風呂

気温が上がって来て、雪がどんどん溶ける。街中は交差点4隅や大きな駐車場の片隅は山のように雪が積まれているし、歩道も大半は除雪されていないが、それでも道路は黒いアスファルトを見せて、車は通行できるし、どんな商売屋も営業している。雪などないかのように、普通の経済活動を元気にやっている。

雪国の冬の日々の活動に頑張っているのだから、逞しいものだ。たっぷり買い物をして、豆狸で昼食を済ませて戻ってくると、村の先生が、彼の新しい本を届けに来てくれた。

ガレージ南側の屋根から落ちた雪が山になっていて、今にガラス窓が割れる、と言うので、その山を崩したら、めちゃめちゃ汗が流れたので、ええい、ついでだと昼風呂に入った。

昼風呂は、一日中家にいる老人にとって、実に合理的だ。ましてや冬だから、尚更である。夜に入る方が贅沢だし、体にも悪い。午後1時頃から2時ごろは、気温が一番高いし、明るいので、お湯を沸かすガスの使用量が減るし、電気だってつけなくていい。出入りのヒートショックも少ない。

で、風呂上がりの快適気分で、お昼寝でもしたら、ますます健康的と言うわけ。小原庄助さんは朝寝朝酒朝湯だから、合理的な大原紳助さんは、昼寝昼酒昼風呂、だな。それにしても、朝寝しながら、どうして朝湯に入ったり、酒飲んだりできるんだ？

除雪費悲鳴

恐らく、福井市や県の除雪費は予算オーバーで悲鳴を上げているに違いない。毎日除雪しても、休む間も無く次々と雪が降るのだから、流しっぱなしの水道のように、計量経費メーターは上がりっ放し。

個人だって、朝の定型業務のように除雪を繰り返す。そして、一段落したと思えば、屋根からどどどっと大量の雪が落ちてくる。午後は、それを片付ける。雪捨場が広がり続ける。

母親が入れ歯がないと騒いでいたが、探しても見つからない。昨夜も、今朝も食事を残すから、変だと思っていたら、どうやら昨日から入れ歯の下の方が、ないのではないかと思える。

昨夜は何も言わなかったが、今朝もお迎えが来てから、急にないと言い始めた。ペナルティだ！そのまま、連れて行ってもらった。急に探しても、とんでもない所に放置する癖があるのだから、見つからない。慌てて私が探す程度では、容易に見つけられない。

10時半を回って、ようやく少し、雲が薄くなったのか、空が明るくなった。今日は、買い物に行かないと、食料がなくなっている。自分の食べるものが一番ない。よし、出かけよう。

毎朝積雪

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静かな夜が明けると、毎朝10センチ以上の積雪がある。夜明け前に除雪車が通過する。雪が毎日続くのだから、参るというか、呆れるというか。

昨日の福井市の最高気温は1.7度。何度も陽射しが降り注ぎ、暖かく感じて雪が溶けると喜んでいて、2度になっていないとは思ってもみなかった。地方気象台の百葉箱の位置と、田舎の陽射しに差があるのか？とも思うけれど、2度で喜べるのだから、今日のヤフーの予測は4度。こりゃ、半袖短パン？

7時30分になろうとする通勤、通学ラッシュ時間帯になっても小雪がちらつく。

さあ、今朝は全く起きだそうとしない二人を起こしたが、どうなることか。

無線LANルーター

強い電波を発信するルーターを使えば、中継器など不要だと考えて、ルーターを手に入れた。中国製で、「tp-link」という商品。3000円台の値段に驚くしかない。国産メーカーの商品は、5000円から1万円台。それでも、電波が弱くて中継機を使っていたのだ。同程度の商品を手に入れようとしたら、頭に1万円がつく。

届いた商品の梱包から取扱説明書に到るまで、国産一流メーカー並み。いや、それ以上かもしれない。

この価格の商品に、これだけのことは、恐らく日本製では不可能だろう。商品は中国で作って、日本の会社がタッチしているのかもしれないが、最早、電子機器に到るまで中国の製品は、日本を凌駕してしまっている。

戦争したら勝てねえぞ、こりゃ。

ビットコインの仲介会社が、数百億円もの電子マネーを流出させ、金融庁まで乗り出したが、はっきり言って、サイバー社会でセキュリティを頑丈に出来る日本人の人材など、非常に少ない。監督官庁の金融庁だって、一人もいない可能性濃厚だ。しっかりやれよ、と権力を盾に業務改善命令を出すことは簡単だが、「どうすればいいでしょう？」と言われたら、手本を示すことはできないだろうなあ。世界の実態は、恐らくそんなに甘くない。盗まれ、騙され放題だろう。

元栓が故障？

空の元栓がどこか、故障しているんじゃないか？　晴れたと喜んで除雪を始めると、30分もしないうちに、雪が降ってくる。それも、しばらくすると猛烈な降りかたに変わる。驚いていると、ありがたいことに、それほど長くは続かない。そのまま振られたら、またあっという間に、大雪だ。

少し止んだと思うと、村人の同級生や先輩が家の前に出て、丁寧に除雪をしている。こっちも、運動のつもりで、ガレージ前など、硬い雪を取り始める。スコップは、3種類。氷のように硬くなったアイスバーンは割るように鉄のスコップで切れ目を入れて、コンクリートの隙間から掘り起こす。

これが意外に、肩や手首を痛めることになる。

明るい誤算

なんと！青空が広がって、暖かい陽射しが降り注いで来た！　青空も広がって来たではないか！
嬉しいを通り越して、ありがたい。この陽射しと青空を心待ちしていたのだから。

玄関先は15センチほどの新雪が積もっていたし、ガレージ前など、コツコツと除雪したのが、今朝の除雪車の通過で元の黙阿弥。賽の河原。また、積み上げては運ぶより他にない。

今年の大雪ばかりは、もういい加減「うんざり」と言いたいのだが、なるべく、口に出さないようにしている。口に出すと、心が折れて、雪に負ける。

さあて、どうやってこの太陽の恵を体いっぱい受けようか？　悲しいかな除雪しか、ないか？

ほらほら、着替えて！　お出かけでっせ！

1月30日雪

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また、ミニ寒波が静かにやって来ている。雪解け水の滴る音もしない、実に静かな夜だと思っていたら、案の定、起きて見たらまた、10センチほどの積雪がある。6時前から除雪車が走っていった。水分たっぷりの溶けた雪が凍りついて、その上に積雪。
滑ること間違いなし。

今日も、明日も最高気温が3、4度で最低気温は氷点下。少し気温が緩んで喜んだのもつかの間。６０年に一度の大寒波が過ぎても、まだまだ、１０年、２０年、３０年の子分どもが大勢いるのか、次々とやってくる。

こらこら、こんな朝のラッシュ時に、軽自動車で時速20キロほどで息しているかどうかわからないような運転をしている枯葉シール！ 大勢が迷惑してる。死ぬ気でぶっ飛ばさんかい！アクセルを思いっきり踏み込んで、田んぼに突っ込むか、あるいは、ラッシュ時を避けて、もう少し、車が少なくなってから車道に出てこい。え？医者？そんなもんは、葬式の後にしろ。あの世でゆっくり診てもらえ。すぐに治る。

さあ、1月も、もうすぐ終わる。デーサービスの日でっせ！　お食事はお済みでっか？
昨年不動産屋をやめて、よかったとつくづく思う。この大雪に駐車場の管理をして老老介護が重なっていたら、とてもじゃないが、わが命はなかったに違いない。

決断は大正解だった、と思う。
　

普通に

午後4時30分。軽自動車に運ばれて、ごく普通のデーサービスから戻って来たように、我が家のお二人は、戻って来た。車から降りたとき、私の顔を見て、親父が「家に帰った」と呟いたが、それだけである。

二人は、いつものコタツに座って、「腹減った」という母親が、真っ先に夕食に手を付けている。30分ほど早く戻ると連絡があったので、段取りも早くしておいた。

終日雪の降る、暗い日だからちょうどいい。5時を過ぎると急激に雪が激しくなって風まで出てくる。さあ、明日から、またデーサービスだぞ。お天気だけ、なんとかなってほしい。北陸特有の湿った雪が降り続くばかり。