午後5時。外は暗い。雨やあられが降っている。ただ、お昼に佐野温泉に出かけ、600円の冷たいおろしそばと100円のおにぎり一個で、ちょうどお腹に負担にならずに、満足して、それから霙のふる中で外風呂を堪能してきたので、満足している。
朝方、背中の左の肩甲骨下あたりを痛めていたのに、サウナ風呂とお湯ですっかり良くなった。目覚めた時にちょっと無理な動きをしたら、あっという間に痛めてしまったのだ。老化した筋肉は、動き出しまで時間がかかる。
昨日、魯山人の話をテレビで見ていたのだが、彼が追求した食は、おそらく昭和初期当時の「至高」の食材を求めたものだが、おそらく、現代は、それを遥かに超えてしまっているかも知れない、などと思う。科学の発展が、当時の美食を凌駕している。「美味しんぼう」に描かれているように、多くの人は、昔のうまさが、現代に勝っていると思っているかも知れない。私は、逆のような気がする。
美食クラブの当時の中居さんの姿を白黒写真で見た時、感じた。それから人間国宝を断った彼の焼き物も「どんくさい」。あくまで、その時代の彼の美意識であり、こだわりだったような気がする。当時の農業や漁業を取り巻く環境や人材、保存や運送技術、あらゆる面において、近代化した科学技術は、彼が追求した「うまさ」を超えてしまった部分がいっぱいあるような気がする。