゜こち亀゜こと、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の連載が、40年たった今月号で終了。しかも、コミック本は、200巻の発刊となる。この節目に、連載を終了することになったとのこと。あの、豪快な両津勘吉が、終了してしまうとは、本当に悲しい。TVアニメで「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」が放映終了になるぐらい悲しいのである。
【記事】
連載40周年を迎えた人気漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が、今月17日発売の『週刊少年ジャンプ』42号(集英社)で、最終回を迎えることが3日、明らかになった。同じく17日に発売されるコミック200巻が最終巻となる。この日に行われた東京・神田明神での絵巻奉納式後の会見で作者の秋本治氏が発表した。
同作は1976年の連載開始から一度の休載もなく掲載され、アニメ化、実写ドラマ化・映画化もされる国民的コミックとして多くの人に愛されてきた。秋元氏は「びっくりさせて申し訳ないです。今日、こんなめでたい席で終わっちゃうのは寂しいかもしれないけど、本当はすごくおめでたいことで、少年誌で漫画が40年続くってことはまずありえないですよね。新しいのを入れながら動くってのが少年誌の王道なので。そんな場所で40年描かせてもらえたことは本当に嬉しいことなんです」と思いを語った。
終了のタイミングについて「200巻ということで、区切りの200で止めるのが一番こう、ぱっと身を引くのもいいし、40周年でみんなで祝ってもらったときにスッと消える感じがやっぱり両さんらしいし、そしたらこれしかないなということで」と説明。ジャンプ編集長から引き留めがあったことも明かした上で「やっぱり両さんの引き際としては、200冊残して40周年で祝ってもらってスッと消えるのがやっぱり一番良い大団円の場かなと思いまして」と話した。
また、「もちろんいつまでもずっと描きたい気持ちはもちろんあるし、『こち亀』のネタはまだまだたくさんあります」と余力があることをほのめかし、「機会があれば時々(ジャンプに)遊びにいくぐらいはいいかなと思ってます」と、終了後も同誌に登場する可能性も示唆している。
この日は『こち亀』40周年を記念して、秋元氏が全17枚のイラストを描きおろし、全長8メートルを越える絵巻を製作。作中にも度々登場し縁ある神田明神に「神宝」として永年奉納した。この絵巻は11日まで神田明神の祭祀殿で展示するほか、14日から9月26日まで日本橋高島屋で開催される「こち亀展」でも出張展示される。
久しぶりに邦画を見た。『後妻業の女』(2016年東宝制作)である。金持ちで独身の高齢男性にスリより、まんまと後妻となって資産を公正証書活用により自分のものにする。この女の糸引が、結婚相談所経営者ということなので、これまた面白い。後妻業の女を公演する大竹しのぶ、結婚相談所経営者でありながら、後妻業を裏で糸引き、大金を手にするのが豊川悦司。二人とも中々の好演である。ときには笑いを誘い、ときにはハードでスリリングな行動を起こす。三谷幸喜の面白いドラマを見ているようで、楽しめた作品に仕上がっているのである。
婚活大国ニッポン!今、日本は世界でも類を見ない婚活ブーム。結婚相談所は全国に4000社、利用者は60万人と言われています。そして、婚活世代は以前とは様変わりしています。長寿化や核家族化に伴う結婚観の変化や、2004年以降の段階的な年金制度改正によって離婚後も夫婦で年金が分割可能となったこと等も影響し、「熟年離婚」が劇的に増加しました。一方で、未婚の中高年男性も急増しており、50歳の時点で一度も結婚経験がない男性は、2010年時点で5人に1人、1995年から2倍以上も増加した。また、65歳以上の一人暮らしは約600万人、男性の5人に1人、女性の2人に1人が独身。その結果、50代以上の世代による「熟年婚活」が急増している。離婚後のセカンドライフを楽しみ新たなパートナーを望む人々や、未婚の中高年男性をメイン顧客とした熟年層向けの結婚相談所や婚活サービスが巷で人気を博すようになった。そんな世相を背景に、結婚相談所で効率よく相手を見つけ、資産を狙って結婚詐欺を働く犯罪が“後妻業”。最近でも、京都で起きた事件が大きく世間を騒がせたりもした。
原作は、直木賞作家・黒川博行氏の受賞後第一作目となる小説「後妻業」。その圧倒的なリアリティに、京都の事件が明るみになった直後は事件を予見していたと話題となった。メガホンをとったのは、名匠・鶴橋康夫監督。芸術選奨文部科学大臣賞(04年「砦なき者」)、紫綬褒章(07年)、旭日小綬章(13年)と、ドラマ界で数々の賞を受賞した社会派作品の名手で、今作では脚本も手掛けている。
主人公・小夜子を演じるのは、映画・演劇界で数々の賞を受賞、日本を代表する名女優・大竹しのぶ。小夜子と共に老人達を騙していく結婚相談所所長・柏木に、日本映画界で唯一無二の存在感を放つ豊川悦司。そして、小夜子が次のターゲットとして狙う不動産王にして女を参らせる゜竿師゜・舟山に笑福亭鶴瓶、小夜子の9番目の夫・中瀬耕造に津川雅彦、小夜子と柏木を追い詰める探偵・本多に永瀬正敏、耕造の次女・朋美に尾野真千子、長女・尚子に長谷川京子、柏木の愛人のホステス・繭美に水川あさみ、小夜子の息子・博司に風間俊介、もう一人の後妻業の女に余貴美子、被害に合ったとされる元夫に森本レオ、六平直政、伊武雅刀、その他泉谷しげる、柄本 明と演技派且つ個性派の超豪華役者陣が脇を固める。
子供世代の核家族化によるシニア世代の孤立という、現代日本人が直面している家族の現実を浮き彫りにし、「自分の身にも起こるかも?」「父は大丈夫だろうか?」など、共感を覚える人間ドラマでありながら、そこに登場するのは、騙す側も騙される側もどこか可笑しみのあるキャラクターばかり。彼らを関西弁で生き生きとユーモラスに描き、娯楽性の高いエンタテインメント作品として作り上がっている。