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緊迫感の中、映像展開する『ワルキューレ』

2009年03月21日 11時10分55秒 | Weblog

  
 トム・クルーズ主演の素晴らしい映画『ワルキューレ』(2008年アメリカ・ドイツ制作)を観た。最高に緊迫するラストの展開、息詰まる反ヒットラー派の行動に、もう後半は映像に釘付けとなった。トムクルーズ主演にしては、久々に感動する、緊迫感ある映像を観せてくれた。第二次大戦中に、ドイツ国内でも、あまりにも独裁的で、多くの人命を犠牲にする残虐性を見せていたアドルフ・ヒットラーに反感を持つ幹部も多かった。この映画は、その中で、最後の、しかも、最大のクーデター計画の始まりから終焉を見せてくれる、本当に鬼気迫る内容なのである。プラスティック爆弾をかばんに潜め、通常「狼の巣」と呼ばれるヒットラー総統の作戦指令本部に向かい、爆発させヒットラーの暗殺を行なう計画が、手際よく進行されていく。しかし、予期せぬ出来事が。ヒットラーのそばに置かれたかばんが、倒れかけたため、ある者によって、ヒットラーから遠ざけられた。このため、爆発も、ヒットラー殺害までの威力が及ばず、単なる軽症で終わってしまったのである。ヒットラー暗殺計画が行なわれたことで、親衛隊の反逆をでっち上げ、予備軍召集による国内統制作戦「ワルキューレ」が発動されるのである。
 
「ワルキューレ」(ドイツ語Walküre、「戦死者を選ぶ者」の意)は、北欧神話に登場する複数の半神。日本語としての「ワルキューレ」は、Walküre のドイツ語での発音「ヴァルキューレ」に由来する。北欧神話の原語である古ノルド語では、単数形が Valkyrja(ヴァルキュリア、ヴァルキュリャ)、複数形は Valkyrjur(ヴァルキュリウル)。語義は valr(戦場で横たわる死体)と kjόsa(選ぶ)を合わせたもので、「戦死者を選ぶ者」という意味である。英語では Valkyr(ヴァルキアー)、Valkyrie(ヴァルキリー)という。

【ワルキューレ計画】大戦勃発後、ドイツ軍は占領地から数百万人の捕虜や奴隷的労働者をドイツ国内へ連れて来たが、彼らが叛乱を起こした際の対策を取る必要が有る。とカナリス国防軍情報部長がヒトラーに進言。ヒトラーはそれに同意し、国内予備軍司令官フリードリヒ・フロム上級大将に対策案を作るよう命令した。フロム司令官は部下の国内予備軍司令部参謀長フリードリヒ・オルブリヒト少将(当時)にそれを一任し、オルブリヒトは1942年10月13日、反乱鎮圧計画とその隠語名ワルキューレを立案した。国内で叛乱が起こった際、国防軍・武装親衛隊を含め、全ての武装集団を予備軍の指揮下に置き、戒厳令を布告して政府の全官庁、党機関、交通・通信手段、放送局、軍法会議の設置まで全てを掌握する、という計画であった。 発動権限は予備軍参謀長にあり、その参謀長オルブリヒト少将ら陰謀派は、ヒトラー暗殺後に「ワルキューレ」を発動し、それをクーデターに利用して国内を一気に掌握する計画を立てた。
        
 第二次世界大戦下のドイツ。アフリカ戦線で左目を負傷したシュタウフェンベルク大佐は、“良心”と“忠誠心”の葛藤に悩んだ末、祖国の平和のためにヒトラー暗殺を考えるようになる。やがて画期的な暗殺計画≪ワルキューレ作戦≫を立案し、トレスコウ少将やオルブリヒト将軍ら、同志と着々と準備を進めていく―。そして、決行の1944年7月20日を迎えた。ヒトラーとその護衛たちを前に、大佐たちは計画を成功させられるのか…。第二次世界大戦時に実際にあったヒトラー暗殺計画を題材に、トム・クルーズがその計画の中心的人物であったシュタウフェンベルク大佐を演じたサスペンス。ヒトラーの独裁政権に屈する者と世界を変えようとする者、そして両者の裏で陰謀をたくらむ者が、戦争の混乱の中で繰り広げる駆け引きを描く。アイパッチを付け、ナチスの軍服に身を包んだトムが気迫たっぷりに演じる「命がけの愛国者」ぶりに注目したい。監督は『ユージュアル・サスペクツ』で注目され、『スーパーマン リターンズ』など今やヒット・メーカーとなったブライアン・シンガー。ケネス・ブラナーやテレンス・スタンプなどの演技派キャストが脇を固め、最後まで緊張の糸が途切れないドラマを展開させている。
 
この映画での映像は素晴らしい。また、後半の映像展開、刻々と時間の流れる中、色んなことが進行していく。ヒットラーが暗殺され、「ワルキュレー作戦」が発動になるや、官庁、親衛隊本部、報道関係施設がすべて予備兵により統制される。しかし、シュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)の完璧なまでの作戦に、大きな落ち度があった。暗殺されたはずのヒットラー総統は存命で、指揮権を振るいだした。予備軍大将が、ゲッペルス内務大臣を逮捕しようとした時、1本の電話が入る。「わたしの声を、忘れたかね」。予備軍大将は、大きな動揺をする。紛れも無い、忠誠を誓ってきたヒットラー総統本人の声だったのだ。総統は死んでいない、この計画を発動したものこそ反逆者だとして、形勢は大逆転となる。反逆者として、多くの将校が捕らえられる。その中に、シュタウフェンベルク大佐の姿も。やがて、銃殺刑が始まる。大佐は「ドイツ国民に栄光あれ」と叫ぶ中、処刑された。ワーグナー作曲の「ワルキューレの舞い」の音楽が響く。

<!-- 「ワルキューレ」 -->

 


面白い!実写版『ヤッターマン』

2009年03月21日 00時16分48秒 | Weblog
  
 タツノコ・プロの大ヒット・アニメ作品「タイムボカン」シリーズで、最高に面白いと評価されているのが、今回、実写版として制作された『ヤッターマン』なのである。このアニメは、奇抜性と毎回やられるドロンジョたちが面白く、本当に癖になるアニメだった。アニメが実写版にされると、大半は凡作が多く、アニメの面白さが相当に軽減されてきてしまう。これを打ち破ったのが、ウェンツが主演した「ゲゲゲの鬼太郎」だったのだ。ストーリー性も良いものだったが、映像もVFX等を駆使し、非常に見応えのある映像化が実現された。今回の『ヤッターマン』も、それに引けをとらず、映像効果を最大限に利用した俊作であった。桜井翔のヤッターマン1号、福田沙紀のヤッターマン2号共に、原作に沿った役回りで、感動した。ちょっといただけなかったのは、ドロンジョ役の深田恭子。もう少し、色気より、あくの強いドロンジョを表現してほしかった。また、声が、どうもドロンジョに似つかわしくない。あまりにも可愛いすぎる声なのである。
     
  
 高田玩具店の1人息子のガンちゃんは、父親の開発途中のヤッターワンを完成させ、ガールフレンドの愛ちゃんと共にヤッターマン1号、2号としてドロンボー一味と戦っていた。ある日、考古学者の海江田博士の一人娘、翔子からドクロストーンを探しに行ったまま行方不明になっている博士を探し出して欲しいと頼まれる。ヤッターマンに変身したガンちゃんと愛ちゃんはヤッターワンを出動させ、一路、博士のいるオジプトへ向かう!
 1977年に「タイムボカン」シリーズ第2弾として放送された国民的人気アニメ、「ヤッターマン」がまさかの実写映画化。天才発明家少年のガンちゃんとガールフレンドの愛ちゃんが最強タッグを組み、ドクロストーンをめぐりドロンボー一味と戦う。遊びに徹して作られたアニメだけに、映画化は難しいと言われていたが、最新CGを駆使し、オリジナルのイメージを全く損なわないヤッターマンが完成した。ケンダマジック、シビレステッキ、メカの素など、涙が出るくらい懐かしいメカや、「今週のハイライト」「説明しよう」「今週のビックリドッキリメカ、発進!」などなど、お約束のフレーズも使われている。原作で育った世代も大満足の仕上がり。
 映画の中で、ドロンジョの経営するいかがわしいすし屋に入るお客役で、本家アニメ作品でのドロンジョ、トンズラ、ボヤッキーそれぞれの声優3人が特別出演しているのには、本当に驚いた。しかし、全体的には、もう少しアニメのテーマソング等を多用してほしかったとの悔いは残る。大半は、「ヤッターマン」を熱烈に賛同していた観衆が多いので、この配慮は欲しかった。

<!-- 「ヤッターマン」 -->