中国でのいろいろ

中国での生活、出来事をぼちぼち綴っていければと思っています。

山西省 太原 天龍山景区と天龍山石窟

2024-05-23 00:05:23 | <山西省>

天龍山景区は晋祠から西に約11km離れています。

天龍山には、小規模ながら結構有名な天龍山石窟があります。

 

 

晋祠博物館と天龍山景区がセットになったチケットを買いましたが、

天龍山へ行く専用バス(晋祠天龍山景交観光1号線)の料金は含まれていません。

バス亭は晋祠新鎮です。晋祠公園を晋文芸術博物館側から出ると近いです。

 

 

バス乗り場は大行列になっていましたが、割り込みもなくみなさん整然と並んでいます。

料金は片道4元で、山道を走るからでしょうか、座席に座れる人数しか乗せません。

でも行列が長くなるとバスが増発されるようで少し我慢すると一気に列が進みます。

 

 

天龍山の標高は1370m、かなりきつい上りになっているのでしょう、途中にループ橋があります。

このループ橋は太原の網紅打卡地(SNS映えスポット)にもなっています。

 

 

バスが停まるのは、龍門平台と終点の国宝館の2つだけです。

龍門平台で降りると、天龍山景区に入って、天龍山石窟などを通り、ずっと下って国宝館まで行けます。

終点の国宝館で降りると、逆に長い階段を上って龍門平台まで戻ることになります。

 

 

体力のない私は迷わず龍門平台から下る方を選びました。

残念ながらどんよりした天気で、山の上からの景色はいまひとつでした。

 

 

天龍山景区の入り口から少し下ると崖に張り付いて立っている漫山閣があります。

北漢代にはこの場所に弥勒大閣があり、後の明代に現在のような大きな建物になったとされています。

 

 

現在の漫山閣は1986年に再建されたもので、天龍山石窟の第9窟を覆っています。

上段の大仏の高さは8m、下段には十一面観音と獅子、像に乗った文殊菩薩、賢普賢菩薩が並んでいます。

第9窟の仏像は唐代のものとされています。

 

 

天龍山石窟は、漫山閣のある第9窟を含む西峯石窟と、東峯石窟に分かれています。

東峰に第1~第8窟、西峯には、第9窟~第22窟があります。

 

 

まずは西峯から。

南北朝、北斉代に第10、第16窟が彫られ、その後、隋代、唐代にかけて、

第11~第15、第18~第21、第17、第9窟と順に彫られたそうです。

 

 

第10~14窟、16~17窟は高い位置にあるのでカメラのズームを使わないと中はよく見えません。

(年を取ったせいもありますが。。)

 

 

第18~第21窟は低い位置にあるので中までよく見えます。

ほとんどの仏像に頭がありません。

 

 

東峰は、最も古い第2、第3窟が南北朝、東魏代のもの、第1窟が南北朝、北斉代のもの、

隋代に第8窟、唐代には第4~第7窟が彫られました。

 

 

第2~第5窟の上には、番号の付けられていない石窟が並んでいます。

残念ながら中に何があるのかよく見えないです。

また、岩肌にはたくさんの小さな石仏が彫られています。

 

 

東峰の番号が振られている石窟は、全て中も見やすい位置にあります。

こちらもほとんどの仏像の頭がありません。

 

 

中には全てが削り取られてしまったものもあります。

無くなってしまった石仏の頭がどこにあるかというと。。その多くは日本や欧米の美術館や個人が所有しています。

 

 

諸説あるかと思いますが、日本の建築史学者である関野貞さんが1918年に天龍山石窟を発見しました。

その後、1920年代に現地の人や日本の古美術商などによって盗掘が繰り返され、今は無残な姿になっています。

 

 

私は盗掘された頭の部分を見たことがありませんが、日本の美術館に行けば見ることができます。

頭のなくなった仏像や削り取られた後を見るとちょっと複雑な気分になってしまいます。

日本で頭だけを鑑賞した方は、是非ここにきて残された部分も見て頂ければと思います。

 

 

朝早くに太原駅を出発したのに晋祠公園と晋祠博物館、天龍山石窟を巡って、

全てをしっかり見たわけでもないのに気が付けばもう15時過ぎ。

 

 

14時ごろには晋祠を出て次の目的地に移動できると考えていましたが、ちょっと見通しが甘かったようです。

太原はとても大きな街なのに、地下鉄路線が1本しかないので公共交通を使った移動には時間がかかります。

天龍山では下調べ不足でミスをしました。。2021年に日本から戻ってきた、

(所有者から返却されたのではなく、競売にかけられていた仏頭を買い戻した)

第8窟北壁本尊仏頭が天龍山の博物館に展示されているのですが、これを見逃しました。残念。。

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 山西省 太原 晋祠公園と晋... | トップ | 山西省 太原 双塔公園(永... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

<山西省>」カテゴリの最新記事