中国でのいろいろ

中国での生活、出来事をぼちぼち綴っていければと思っています。

蘇州 同里古鎮のお散歩と晩ごはん

2024-09-12 00:09:12 | <蘇州>観光

夕方5時を過ぎると(だいたい4時半頃から)、同里古鎮は無料開放されます。

今回はちょうど無料になるタイミングに行ったので、散歩してから食事もすることにしました。

 

 

同里古鎮は、周庄、用直、烏鎮、西塘、南潯と並ぶ江南六大古鎮の一つです。

宋代には既に街が形成され、元代、明代と発展してきました。

 

 

同里にある蘇州古典園林のひとつ、退思園は清代に建築された個人邸宅です。

2000年に世界文化遺産に登録されました。

 

 

池を囲む建物や回廊のすぐ下まで水があり、

水に浮かんでいるようにも見えることから貼水園とも呼ばれています。

 

 

同里古鎮の中には1000年近く前の橋も残っています。

古鎮の中心、三橋の周辺は観光客がもっとも集まる場所です。

 

 

結婚や誕生日、子供が生まれた後など、おめでたい時に、

吉利橋、太平橋、長慶橋の順に三橋を渡る風習があるのだそうです。

 

 

まだ普通に人が暮らしている通りには観光客の姿も少なく、

お年寄りたちの井戸端会議だったり、水路で洗い物をしている姿も見かけます。

 

 

18時ごろにになると、景色の良さげな席は埋まってしまうのかも、

と思って少し早めの晩ごはんにすることに。

 

 

比較的人の少ない陸家埭まで行ってみたのですが水路沿いにはテーブルが出ておらず、

レストランも営業しているのかよく分からない状態になっていました。

 

 

どこで食事をするか迷って、結局決めきれず三橋まで戻ってきました。

食事にはまだ少し早い時間でも呼び込みが始まっています。

 

 

店の当たり外れは分かりません。基本的に三橋周辺に当たりはないと思っています。

どの店もメニューはほぼ同じで、江南水郷らしい料理の写真やメニューが並んでいます。

 

 

菱の実、鶏頭米(オニバスの実)、レンコンを使った炒め物。さっぱり塩味です。

この店では水三鮮という料理名でした。菱の実と枝豆を炒めた菱角毛豆も江南水郷の名物です。

 

 

こちらは、巻貝の中にひき肉を詰めた料理、名前は忘れました。。

大きな巻貝なのでタニシではありません。ジャンボタニシなのでしょうか。

同里古鎮のレストランには、太湖三白(白魚、白蝦、銀魚)と並んで必ずこの料理もあります。

 

 

馬蘭頭(マーラントウ)を頼んだら、予想外の炒め物で出てきました。

私の好きな馬蘭頭の食べ方は、柔らかい葉の部分だけを茹でたり炒め煮にして、ご飯に合う甘辛い味付けです。

ここのは固い葉も茎の部分も一緒に炒めているので硬くて美味しくないです。これは失敗。

 

 

筍と豚肉の醤油煮込みは、蘇州らしい甘い味付け。ビールのお供にもごはんにも合います。

良く言えばとてもよく煮込まれている、悪く言えばいつ作られたのか分からないぐらい煮込まれている。

という感じです。肉は煮崩れてほぼ原形をとどめていません。

 

 

食事を終えるころにはすっかり日も暮れて古鎮に電気が灯り始めました。

レストランの水路沿い席にもお客さんが増えてきました。

 

 

無料の時間帯になってから連れて来られる団体旅行客も多いようで、

日が暮れると最も賑やかな時間帯になります。

 

 

今年の蘇州は9月に入ってもまだ日中の気温は35℃を超えていますが、夜になると少しだけ涼しくなりました。

退思園は夜になるとライトアップされ、10月末ごろまでは踊りや昆曲なども楽しめます。

同里古鎮の中にはたくさんレストランがあるのですが、未だにどの店が評判の良い店なのか分かっていません。

 

 

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蘇州 夏の静思園と静思園大酒店

2024-09-05 00:09:05 | <蘇州>観光

蘇州呉江区、同里古鎮の近くにある静思園は、1993年に造られた新しい庭園です。

名前が同里にある世界遺産の園林、退思園に似ていますが全く別物です。

 

 

静思園は個人庭園です。蘇州園林を参考に10年かけて造ったのだそうです。

以前、静思園に来たのは2019年、今回で2回目です。

 

 

庭園には、池、橋、堂、亭、築山、石、回廊など蘇州園林の要素が全て揃っています。

 

 

明清代、民国風の建物などもあります。

蘇州古典園林との大きな違いのひとつは。。訪れる人がとても少ないこと。

 

 

今年の夏はとても暑かったせいもあるかもしれませんが、本当に少ないです。

 

 

ここだと好きな場所で好きな格好で写真も撮り放題だと思うのですが、

おばさまも、漢服を着た若者も、結婚写真を撮る人もほとんど見かけません。

 

 

今は入園料が70元するようなので、これも敬遠される理由のひとつかもです。

近くにある世界遺産の退思園は50元(同里古鎮のセットで100元)だったかと思います。

 

 

静思園に歴史的価値はありませんが、退思園とは比較にならないぐらい広い庭園です。

夏でも涼しさを感じさせる風が心地よい場所もありますし、好きな場所でのんびりできます。

 

 

また静思園には岩のコレクションが数多くあります。

最も大きな慶雲峰は、高さが9.1mで重さ136トン、1600ほどの穴が開いており、

何の記録かよく分かりませんがギネスにも登録されているらしいです。

 

 

以前来た時は、園内のレストランも営業していて、次はお茶を飲むか食事でもと思っていましたが、

レストランも売店も今は営業していないようでした。

 

 

実は、今回、静思園に来たのは。。

隣接する5つ星クラス(と紹介されている)の静思園大酒店が朝食付き357元というのを

旅行サイトで見て、怖いもの見たさも含めて宿泊してみることにしたからです。

ただし本当に5つ星クラスならこの価格設定は通常あり得ないです。

 

 

庭園式ホテルと呼ばれる広い敷地に大小の建物が並ぶホテルの見た目は立派です。

エントランス前の駐車スペースに空きがなく、停めた地下駐車場は若干廃墟感が。。

かなり経営は厳しそうに見えます。本館以外の建物はもう使用されていないようです。

 

 

ホテルのロビーは天井も高くとても広いですが、喫茶店も売店も営業していません。

もともとあった、宴会場、KTV、日本料理店、プールなども営業しておらず、

ホテルの食事は朝食だけ提供されているようです。

 

 

ホテルの部屋はとても広くベッドも大きいです。

部屋の中の物は全て年季が入っていますが窓の外には緑が多く、古いことを除けば快適です。

 

 

朝食は中華のみで時間帯は7時から9時までと、とても短く料理も追加されないので、

8時を過ぎると何も残っていません。1人57元らしいのでクレームレベルです。

麺だけは最後まであります。合理化とコストダウンを推進中のようです。

 

 

ホテルの名前は蘇州靜思園開元大酒店→蘇州靜思園豪生大酒店→蘇州靜思園大酒店と変化していますので、

経営難でついに合弁先もなくなったのかもしれません。

今は、団体旅行客の受け入れで何とか持ちこたえているのでしょう。

 

 

静思園は静かでいいところなのですが、静思園大酒店と共にすっかり寂れてしまいました。

以前は静思園にもホテルの敷地から直接入れたのですが、今は門も閉められています。

古い5つ星クラスのホテルは施設の古さを除けば安くて快適だったりすることもあるのですが、

ここは部屋とロビーの広さだけ5つ星で、それ以外は3つ星以下に成り下がったという感じでした。

もちろん値段からして想定の範囲内。。なのですけど。

 

 

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蘇州 木涜山塘街 古松園の姚建萍刺繍芸術館

2024-07-25 00:07:25 | <蘇州>観光

木涜山塘街にある蘇州園林、古松園。

古松園は木涜の四大富豪のひとり、蔡少漁が建てた個人邸宅です。

 

 

古松園の敷地内に姚建萍刺繍芸術館があります。

大きいものから小さいものまで、様々な図柄、色とりどりの刺繍が展示されています。

 

 

オープンしたのは2004年なのだそうです。

 

 

でも、その存在は去年まで知りませんでした。

古松園の中に初めて入ったのも去年ですし。。

 

 

古松園の一番奥、池の向こうにある大きな建物が姚建萍刺繍芸術館です。

 

 

蘇繍(江蘇省蘇州)、湘繍(湖南省)、蜀繍(四川省)、粤繍(広東省)は、

中国四大刺繍と呼ばれています。

 

 

その中で蘇繍は最も古くからあるものとされ、蘇州では宋代にすでに産業化されていたようです。

2006年に中国の国家級無形文化遺産リストに登録されています。

 

 

姚建萍さんは蘇繍(蘇州刺繍)の伝承者です。

中国国内だけでなく国際的な著名人で、その作品は様々な賞を受賞されています。

 

 

また、英国を訪問した習首席夫妻がバッキンガム宮殿での晩餐会で、

エリザベス女王とフィリップ殿下の肖像を刺繍にした姚建萍の作品をプレゼントしたのだそうです。

 

 

余談ですが、この英国のくだりを調べるために中国語の記事を百度で翻訳してみたところ、

文章の中に主席の名前もしくは夫人の名前が入っていると翻訳できないことに気付きました。。

 

 

蘇繍には、両面の絵柄や色などが異なる両面刺繍、”双面三異繍”があります。

2人の職人が協力しながら1枚の生地の表と裏にそれぞれ異なる柄を刺繍します。

 

 

蘇繍以外の中国四大刺繍の特徴(全てネットからの受け売りです。。)は、

粤繍は色鮮やかな複雑な構図に花、鳥、動物などが描かれています。

湘繍は生き生きとした絵柄や強い質感が特徴です。

蜀繍は人物、風景、動植物などを立体感のある絵柄に仕上げています。

 

 

蘇州市は刺繍産業の伝統を守ることと、若い世代へ受け継ぐことにも力を入れているそうです。

伝統的なもの以外にちょっと今どきな感じの作品も展示販売されています。

(誰もいないので買えませんが)

 

 

ここで蘇繍を買いたいなら隣の建物にお店があります。

値段を見ると、最も安い文字の刺繍で600元ぐらいから、

絵柄のものは小さな刺繍でも数千元の値段がついています。

 

 

古松園の入園料は15元~20元ぐらいだったかと思います。

蘇州の休閑カードが利用できる場所には、古松園も含まれています。

古松園の中には姚建萍刺繍芸術館以外に刺繍の工房や王立鵬美術館もあります。

 

 

姚建萍刺繍芸術館を訪れる人は少ない(そもそも古松園に来る人が少ない)です。

また刺繍のお店と違って、ずっと同じ作品を見ていても声をかけてくる人がいないのでゆっくり見学できます。

 

 

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蘇州 太湖諾富特(NOVOTEL)温泉酒店の露天風呂

2024-04-18 00:04:18 | <蘇州>観光

蘇州もすっかり暖かくなり、温泉にでも行くかなぁなどと考えていたら、

ずいぶん前に太湖のNOVOTELの中にある露天風呂に行ったことを思い出しました。

 

 

蘇州太湖諾富特(NOVOTEL)温泉酒店は呉中区の太湖東山にあります。

たぶん、以前は蘇州三德大酒店という名前だったと思います。

 

 

2007年頃の開業だったはずなので、建物は少し年季が入った感は否めませんが、

サービスはそれなりにしっかりしているホテルです。

 

 

温泉と夕食、朝食が付いて、1部屋500元ぐらいのセットがあったので利用してみました。

温泉の営業時間は、14:00~22:00となっています。

 

 

プールは通年営業しています。夏になると屋外のプールも営業するのでしょう。

温泉は屋内にも少しだけ湯舟がありますが、メインは露天風呂です。

 

 

外に出て庭を少し歩いた先に露天風呂が並んでいます。

厚めのガウンを貸してくれるので、少々寒い日でも速攻で凍えてしまうことはありません。

 

 

ざっくり左右に分かれていて、向かって左側が子供の遊び場や売店などもあります。

こちら側はそれなりに混んでいて独占できる風呂は少ないです。

別に独占する必要はないのですが、家族で入っている中に行くのもなんですしね。

 

 

蘇州のある江蘇省は火山もないし地震も発生しない(マグニチュード2でも大騒ぎになる)場所なので、

天然温泉といっても、きっと地中深くから汲み上げた水を温めているだけです。

 

 

その代わり?漢方薬の薬湯や何らかの成分を入れたお湯が多いです。

赤や緑や青などのカラフルな色が付いています。

 

 

温泉の効能を期待している訳ではなくストレス解消の気分転換が目的なので、それで問題なしです。

湯舟を独占したいなら、追加料金で家族風呂みたいな建物もありますし、

向かって右側の露天風呂は泳げるぐらい広いのに、みなさん存在に気付いていないのか人がいません。

 

 

ゆっくり温泉につかってから晩ごはんに。

食事がセットになっている宿泊プランの場合、チェックインの際に夕食のチケットを受け取ります。

 

 

ホテルの外は、ちょっと歩いてという範囲内にレストランはないので、中で食事をする人が多いようです。

 

 

セットになっていた夕食のメニューは、

牛肉羹(杭州料理のとろみのあるスープ)、ほうれん草の炒め物、蟹粉豆腐と、

 

 

東山板栗紅焼肉(栗と豚の角煮)、小籠包、デザートの果物。

白ご飯はセルフでジャーから自分でよそいます。

 

 

お味の方はそんなに大したことないです。ごくごく普通の中華料理といった感じ。

上海蟹(太湖蟹)など、特別なものを追加しなければ、

太湖周辺の農家料理レストランで食べるよりもリーズナブルです。

 

 

ホテル敷地内には温泉以外にも、運動会もできそうな広いグランドや、子供用の遊具、植物園があります。

でも植物園みたいなところは全部片づけられていて何もなく、温室に少し植物(農作物?)があるだけでした。

 

 

外資系ホテルのありがたいことと言えば、朝食が中華以外のものもそれなりに揃っているところ。

毎度のことながら、朝はついつい食べ過ぎてしまいます。

 

 

生まれて初めて海外に行った時(旅行ではないです)の1泊目がシンガポールのNOVOTELでした。

それ以来NOVOTELにはずっと縁がなくて、宿泊したのはもう30年以上ぶりです。

 

 

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蘇州 天池山の南天門

2024-02-22 00:02:22 | <蘇州>観光

これと言って行きたい場所がないのだけれど、ずっと家に籠っているのも。。

そんな時にふらっと出かける場所のひとつが天池山です。

 

 

だいたいいつも静かな場所です。

特に冬は人が少ないです。

 

 

今までこんな飾りつけをしているのを見たことがありませんでした。

春節の飾りつけ、というわけもなさそうです。たぶん。

 

 

冬の寒い日には、天池も凍ります。

さすがに大人が乗ると危ないですが、小さな子供なら割れないぐらいの厚さになることもあります。

 

 

天池山での行動パターンは、主に3つあります。

その1.天池を眺めてから寂鑑寺の麵だけ食べて帰る。

その2.南天門を一回りして、寂鑑寺の麺を食べて帰る、もしくはその逆。

その3.寂鑑寺の麺を食べてから、花山、白馬澗か白象湾までトレッキング。

 

 

その3のパターンは数えるほどしかありません。

ほぼ、その1でおしまい、たまにその2の南天門へという感じです。

 

 

3つの行動パターンにすべて含まれているのが、寂鑑寺の蘇州麵を食べること。

以前は、蘇州麺以外にお寺らしからぬメニューもいくつかあったのですが、

今は、一種類の麺だけになりました。

 

 

麺の方は、数年前から具材が小皿に乗って出てくるようになりましたが、

味は昔まま変わらず、優しい感じの醤油味スープです。

 

 

南天門は、天池側、寂鑑寺側どちらからでも入れます。(どちらの方向へも通り抜けできます)

天池側には、南天門と書かれた小さな門と案内図があります。

 

 

天池山のある蓮華峰は江南小黄山とも呼ばれているそうです。

もちろん、有名な方の蓮華峰は黄山にあります。

 

 

天池山は北斜面なので日当たりが悪く、雪が積もるとしばらくの間は残ったままになります。

特に南天門は日が当たる時間が短いのでしょう。

 

 

蓮華峰の北西側の斜面が天池山、南東側の斜面が花山と呼ばれています。

このあたりの山の多くは花崗岩でできた岩山です。

 

 

上から落ちてきたのだと思われる巨大な岩が重なって自然のトンネルができています。

小さなお子さんなら喜びそうな場所だと思うのですが、子供の姿を見かけたことはありません。

大人もちょっと童心に戻れるかもです。

 

 

南天門は寂鑑寺側から行く方が少し上りが多いかなというぐらいで、

天池側から行くのも道のりに大した差はありません。

 

 

天池から寂鑑寺までなら、写真を撮りながらゆっくり歩いても30分もかからないぐらいです。

途中に大きな岩が地面を覆っているところがあるので、雨や雪の日はちょっとだけ注意が必要です。

 

 

天池山には休閑カードという年パスを使って年に数回は行っています。

ずっと入園料のことは気にかけてなかったのですが、今は60元(花山と共通券?)もする。。

10年前の天池山の記事はこちら。

蘇州 天池山

 

 

天池山と寂鑑寺は10年前と比べてもほぼ変わっていません。

でも、周辺の環境はずいぶん変わりましたし、道も良くなりました。

以前の記事を見て思い出しましたが、昔の入園料は30元、入園料+お茶と麺のセットでも60元でした。

都市部での給与水準も物価もあの頃と比べると同じように倍になりました。

ありがたいことに、園林カードと休閑カードの値段だけはまだ上がっていません。

 

 

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