中国でのいろいろ

中国での生活、出来事をぼちぼち綴っていければと思っています。

蘇州 蘇州公園(大公園)

2024-03-28 00:03:28 | <蘇州>生活

蘇州公園は蘇州市の中心部、旧市街にあたる場所にある公共の公園です。

地元の人はこの公園のことを大公園と呼びます。

 

 

公園は、草橋弄、公園路、民治路、五州路に囲まれています。

地下鉄の最寄り駅は、1号線と4号線の楽橋駅、または臨頓路駅になります。

 

 

そんなに数は多くありませんが、季節ごとに花が植え替えられています。

今月はチューリップなどが植えられました。

 

 

休日は、小さな子供連れの人達やお年寄り達に加えて若い人達も多く、賑やかになります。

公園を散歩していると、お年寄りたちが集まってトランプなどに興じている場所、

子供たちの歓声が賑やかな場所、若い人が集まって何をするでもなくスマホを眺めている場所、

SNS用の動画や写真を撮る人たちが集まっている場所など、うまく居場所が分かれているようにも見えます。

 

 

子供たちに人気なのは、ミニ遊園地と池の金魚釣り。

ミニ遊園地の乗り物は1回10元~20元、だいたいどの乗り物も2人で乗ることができます。

金魚釣りは、釣り竿や餌もついて1時間30元、釣った金魚は持ち帰りできます。

 

 

蘇州公園はとても大きな公園というわけもなく、緑と池と子供用の遊び場がある、ごく一般的な中国の公園です。

ただ結構歴史のある公園らしいので、いつからある公園なのか気になって調べてみました。

 

 

公園の建設が始まったのは1925年、開園は1927年で、

蘇州の中にある公園の中ではかなり古くからある公園です。

蘇州で一番古い近代的な公園なのだそうです。

 

 

この場所は大昔から、時代によって様々な使われ方をしていました。

春秋時代には城が、漢代、唐代、宋代には時の政府の役所と庭園がありました。

 

 

元代末期にも城のようなものが造られたようですが後に焼き払れ、

清代末期まで荒れ地のままで、処刑場や墓地として使われていたようです。

 

 

公園の設計はフランスの園芸家、Jaussaumeさん(読み方が分かりません)が監修しました。

当初は、図書館、映画館、商業施設も園内にあったそうです。

 

 

また、蘇州園林のような高い壁の向こう側に庭園があるような造りではなく、

レンガの土台の上に鉄柵がある、外からでもよく見える開放的な設計でした。

 

 

蘇州の芸術家、顔文梁(滄浪亭の隣にある顔文梁記念館のお人)も池や噴水の設計に関わったようです。

当時の蘇州には水道がなかったので、噴水を作るためにはかなり大掛かりな設備と工事が必要でした。

 

 

公園の南半分が、欧風、北半分が中華風の造りになっています。

知識が乏しくて正しいかどうか自信がありませんが、今でも公園の南半分はフランス式庭園の特徴である、

「起伏がなく左右対称で幾何学的な形をした花壇や植木」になっているかと。

 

 

北側は、中国らしい池や山や堂が造られています。

このような構成の公園はたぶん少ないのではないかと思います。(これも自信がありませんけど)

 

 

蘇州公園は以前とほとんど変わっていませんが、周りの道はずいぶん奇麗になりました。

五州路には新しい商業施設のような場所や小さなお店も増えています。

干将路の五州路との交差点近くに新しい奇麗なワンタン屋さんができていたので入ってみました。

 

 

店の内装はちょっと高めの値段設定を感じさせますが、ごく普通の値段でした。

荠菜(ナズナ)のワンタンが18元。ワンタン以外の料理もあるようでした。

この辺りの飲食店の価格で考えると高くはないです。

 

 

きっと頼んだものは店で一番安いと思うのですが、別に可愛らしい小鉢も出てきました。

テーブルには控えめな感じで小さな花が飾られていたりと、なんとなくオーナーは女性なのかなと思えます。

 

 

蘇州公園のあるエリアは観光客の多い観前街の干将路をはさんだ南側になります。

昔はニセモノ屋街として賑わっていた場所です。

一掃されてからは観光客の姿を見ることはなかったのですが、最近は五州路も人通りが少し多くなりました。

最近は定番の観光地でお金を使うような旅行ではなく、

お金を使わずに楽しむ若い人が増えている影響なのかもしれません。

 

 

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蘇州 お散歩 滄浪亭と可園から文廟古玩市場、蘇州文廟(碑刻博物館)

2024-03-21 00:03:21 | <蘇州>生活

ようやく蘇州も春を感じる暖かい日が多くなってきました。

梅の花はもう終わりかけで、木蓮が咲き、菜の花やカイドウ、桜も咲き始めています。

 

 

木蓮が咲くころに散歩に出かける定番の場所になっているのが、

滄浪亭、可園、蘇州文廟(碑刻博物館)と文廟古玩市場です。

 

 

地下鉄4号線の三元坊駅か、4号線・5号線の南門駅が最寄り駅です。

どちらの駅からもぐるっと一回りという感じでお散歩できます。

今回のお散歩は、三元坊駅からスタートして、

滄浪亭と可園⇒文廟古玩市場⇒蘇州碑刻博物館を巡ってから、再び三元坊駅に戻るパターンで。

 

 

滄浪亭には大きな木蓮の木があります。

残念ながら行った時にはまだ蕾でした。今週末はきっと満開だと思います。

 

 

でも明道堂には春の花の鉢植えと盆栽がたくさん飾られていました。

 

 

蘇州の園林では、季節ごとの盆栽が堂などに飾られます。

これを楽しみに訪れる人も多いです。

 

 

可園は滄浪亭の向かい側にあります。

滄浪亭と可園の共通チケットは、閑散期で30元、繁忙期で35元ぐらいだったかと思います。

 

 

今年は少し寒かったせいもあるのか、3月中旬でも可園の梅はまだ結構残っていました。

漢服を着て写真を撮りに来る人達がたくさんいます。

 

 

普段であれば世界遺産の滄浪亭の方が、人が多いのですが、

梅の花が咲いている間は可園の方が賑やかです。

 

 

園林の後は、人民路を渡って向かい側の文廟古玩市場へ。

確か2018年ごろに一度閉鎖されたような気がしますが、以前と変わっていません。

 

 

骨董品を買うために来たわけでもないので、建物の中にあるお店を覗くのではなく、

明らかにがらくたやニセモノが並ぶ屋外の露店をウロウロ。

 

 

人はたくさんいますが、実際にここで何か買っている人は見たことがありません。

明らかに超高級ブランドのニセモノ時計は、”本物”を自分で修理してここで売っているのだとか。

見ているだけでも結構楽しい場所なのです。

 

 

文廟古玩市場をひやかした後は、孔子を祀る蘇州文廟(碑刻博物館)へ。

こちらも2019年頃、おそらく修繕のために一度閉館していたことがあります。

 

 

北宋代に創建された蘇州文廟には、宋代から中華民国時代までの様々な碑刻が展示され、

国の重要文化財にも指定されているのですが、いつ行っても人が少ないです。

 

 

徳善書院、蘇州図書館国学分館(双塔分館)と書かれた一番奥の建物に初めて入ってみました。

こちらにも様々な碑刻があります。

 

 

徳善書院に碑刻があることを行ってみて初めて知りました。

残念ながら私の知能では、誰それがXX元支払ったとか、誰かが昇進したレベルの碑刻は読めますが、

それ以外は見てもほとんど分かりません。。

 

 

まだ時々寒い日があったりしますが、蘇州はもう春です。

上方山の早咲き桜はもう咲き始めました。

 

 

地下鉄1号線の濱河路駅前の桜もそろそろ咲き始めそうです。

木蓮は蘇州市の花で、街のあちこちで見ることができます。

道沿いにはカイドウ、公園にはチューリップや桜、郊外には菜の花と散歩が楽しめる季節になりました。

暖かくなったと思えばすぐに暑くなってしまうので、最適な期間は短いですけどね。

 

 

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蘇州 桃花塢 唐寅(唐伯虎)故居

2024-03-14 00:03:14 | <蘇州>生活

蘇州人の唐寅は明代の著名な画家です。

唐寅が桃花塢に建てた邸宅が修復、復元されて2023年から公開されています。

 

 

また、唐寅故居の周辺は、蘇州桃花塢歴史文化片区唐寅故居文化区として再開発されました。

ネットで調べてみると、唐寅故居文化区には唐寅故居遺跡、唐寅祠、文昌閣、

文化産業総合街区、展示館、ホテルの6つの部分が含まれている。らしいです。

 

 

唐寅故居の敷地内には、評弾珈琲館という名のカフェと今流行の漢服の貸衣装屋さんがあります。

貸衣装屋さん営業中でしたが、カフェは早くも営業停止状態のようです。

コーヒーでも飲んでのんびりしようと思っていたのですが。。中国あるあるです。

 

 

唐寅は明代の1505年、ここに邸宅を建てました。

元々、宋代に章楶が建てた別荘があり、唐寅が桃花塢を散歩している時に偶然見つけたそうです。

 

 

別荘はすでに荒廃していましたが、築山や池はまだ残っている状態で、

この場所の環境が気に入り、購入して自身の邸宅を建てたのだそうです。

 

 

その後、時代の流れとともに持ち主は移り変わり、荒廃と再建、改築を繰り返します。

清代には、名医と呼ばれた沈明生の邸宅となり、

夢墨亭、六如亭、桃花庵、蓉鏡亭などの建物が造られ、唐家園と呼ばれました。

また、その後、清乾隆年間には、僧侶の道心が宝華庵に改築し、光緒年間には文昌閣に変わりました。

 

 

蘇州市園林和緑化管理局の2019年度の資料によると、その頃の庭園の面積は約8740平米、

築山、池と、閣、亭の建物がいくつか残っているものの、保存状態は非常に悪いと書かれています。

当時の写真を見ると酷い状態なのがよく分かります。

 

出展:蘇州市園林和緑化管理局HP

 

すでに、その頃から全体の修復が進められていたようです。

上記の写真に写っている亭はどれなのでしょう?これか、築山の上にある亭のどちらかと思うのですが。

 

 

唐寅はどんな人だったのかというと、

幼い頃から聡明で、29歳の時には南京で行われた郷試(科挙試験の第一段階)に首席で合格するほどでした。

 

 

しかし、次の試験でのカンニングに関わったとして投獄され、官僚への道は閉ざされてしまいます。

この件は同郷の受験者が、嫉妬による虚偽の密告を行ったためという説もあります。

 

 

その後は、自由気ままに絵画や詩を作って売るという生活を続けます。

字(あざな)は伯虎。号は六如居士、桃花庵主を名乗っていました。

 

 

絵画では、山水画や人物画が特に有名で、沈周、文徴明、仇英らとともに明代四大画家と呼ばれています。

詩人としても有名で、唐伯虎全集、六如居士全集という画詩文集を残しています。

 

 

現代では、数々の主にコメディ系の演劇やドラマ、映画に風流で自由奔放な役柄として登場しています。

唐寅は中国の人々に親しまれる人物のようです。

 

 

後に持ち主が移り変わった邸宅でも唐寅故居と呼ばれる所以なのでしょうね。

 

 

唐寅故居の北東(人民路に近い方)側には、朴園という園林があります。

確か2014年ごろ、朴園を探してこの辺りをウロウロしたこともありますが、

その頃は観光客が入って行くような感じの場所ではなかったです。(今でも?)

 

 

確か同じ2014年ごろに開館した蘇州名人館は、今では全く人影がありません。

唐寅故居文化区も同じような運命を辿ってしまうのでしょうか。

ちなみに、唐寅故居とすぐ近くにある唐寅祠は別物です。

唐寅故居は無料で開放されていますが、個人所有かと思われる唐寅祠は入館に68元必要です。

間違えて唐寅祠に行く人も多く、入館料を聞いて引き返す人を何人も見ています。(私もその一人です)

 

 

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蘇州 2024年の元宵節(相門城壁灯光秀と”酥香”迎春花市)

2024-03-07 00:03:07 | <蘇州>生活

元宵節は旧暦の15日目、今年は2月24日でした。

この日で春節が終わり、帰省していた労働者や学生さんたちが一斉に戻ってきました。

 

 

今年の元宵節は花火の規制もゆるくなり、昔ほどではないにせよあちこちで大きな音が鳴っていました。

元宵節は湯圓と呼ばれるお団子を食べる日でもあります。

 

 

蘇州の元宵節で最も有名なイベントは盤門の灯楼でしょうか。

盤門はきっと多くの人で賑わっていたのだと思いますが、ここは外して、

今年から始まった、相門城壁灯光秀(城壁を使ったイルミネーション)を見に行ってきました。

 

 

ネットの情報では18時半に1回目があると書かれていたので、

18時ごろに相門城壁の全体が見渡せる、倉街商業広場に行きました。

 

 

すでに城壁には何かが映されています。

よく見ると1回目は19時半、2回目は20時の予定。。だと。

状況によって上演時刻が変わるかもしれませんと、これまた微妙な注釈が。。

 

 

見やすい場所をキープできているので、寒空の下、最長1時間半待つべきか、

それとも暖かい場所に移動して、再度この付近に戻って来るべきか。

保安から18時に始まると聞いたという話し声や、サーチライトが動いたりするのを見ると、

いい方に考えるバイアスが働いてきて、悩んだ末にその場で待つことに。

 

 

結局始まったのは予告通りの19時半。

城壁一面に、蘇州の古い街並みや景色などが映し出されます。

 

 

様々なサーチライトの演出もあり、なかなか見ごたえがありました。

でも時間は15分間ほどなので、あっという間に終了です。

 

 

元宵節だけでなく、翌日の日曜日と、翌週の3月2~3日の土日にも、

いろいろな場所でイベントが行われていました。

 

 

桃花塢では、露店がたくさん並ぶ”酥香”迎春花市が催されていました。

先日、桃花塢大街を散歩していなければ、おそらく存在すら気づいてなかったです。

 

 

花市なので、花屋さんが並んでいるのかと思ったらそうではないようです。

昼間は店主のいない店も多いので、夜になるともっと賑やかだったのかもしれません。

 

 

それでも多くの人が訪れていました。

相門城壁灯光秀は観光客の姿もありましたが、こちらは地元の人だけのような感じです。

 

 

この周辺は、もともと古い住宅地だったはずですが、再開発されたようです。

昨年の10月末に桃花塢唐寅故居文化区としてオープンしました。

 

 

文昌閣もあります。桃花塢の文昌閣は清代に建立されたものを再現、再建したのだそうです。

文昌閣は道教の祭祀活動を行う建物で中国各地で見ることができます。

蘇州には観前街の玄妙観や蘇州大学など数か所にあります。

 

 

今年の元宵節はとても寒かったです。

雨の日も多くてなかなか出かける気分にもなれず、まだ梅の花も見に行っていません。

このままだと見に行くことなく終わってしまいそうです。

さすがにそろそろ暖かくなるのだと思うのですが。

 

 

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