1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

癌のこと

2007-10-03 13:54:40 | Weblog
抗がん剤のお話をする前に、癌についてお話します。
人間の体は約30兆の細胞から成り立っています。その細胞を遺伝子が緻密にコントロールしています。
何らかの理由でこの遺伝子の一部が壊れてしまう(突然変異)ことによって細胞はガン化します。
ガン化した細胞にはいくつかの特徴があります。
通常の細胞に比べてはるかに急速に無制限に増殖します。
その形は本来の正常な細胞の形を失って、なんだかわからないもの(未分化の状態)になってきます。こうした細胞は周囲の正常組織へ侵入し、血液やリンパの流れに乗って体の中の離れた組織に転移するのです。
こうしたがん細胞の集まり、つまり腫瘍が生命の維持に必須の臓器である肺や肝臓
を侵すことによって人は死に至るのです。
またガンは宿主を無視して増殖するため体に必要な栄養素を奪い取ります。さらにガン細胞から分泌される物質や老廃物の蓄積、炎症細胞からのサイトカイン(もともと体内にあるものですが過剰な場合、多臓器不全を引き起こす)の過剰分泌、血液循環障害などがおきます。この状態を悪液質と言います。わかりやすく言うと栄養失調です。
娘の直接死因は「悪液質」でした。

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