1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

抗がん剤のこと

2007-10-04 09:33:38 | Weblog
骨肉腫の治療に抗がん剤が使われるようになって、治癒率は大きく上昇しています。抗がん剤とはどういう薬なのでしょうか?
抗がん剤は正常な細胞とガン細胞を区別することができません。正常な細胞をも攻撃します。活発に活動している細胞ほど抗がん剤の影響を強く受けます。
前回述べたように、ガン細胞は正常細胞に比べてはるかに急速に増殖、分裂をしているので抗がん剤が効くのです。
ところが正常細胞の中にも分裂速度の速いものがあります。消化管の上皮細胞・骨髄の造血細胞・毛根の毛母細胞・粘膜などです。抗がん剤が、これらの正常細胞をも攻撃をするため吐き気・食欲不振・白血球の減少による免疫機能の低下・脱毛などの副作用がおきるのです。抗がん剤による治療は「肉を切らせて骨を断つ」という捨て身の作戦です。
でも最近では吐き気を軽減させたり、白血球を増やしたり、副作用を減らす方法も見つかっています。
副作用の出かたも人それぞれで、ほとんど出ない患者さんもあります。
娘は吐き気・白血球の減少・脱毛はありましたが、口内炎はできませんでした。
白血球を増やす注射を打った後で血液検査をした数日後、検査機関から「白血球が多すぎます。一度白血病の検査を受けてください。」という連絡を受けました。苦しい治療の中にも笑いをもたらしてくれた出来事でした。
ガン細胞だけを殺す夢のような抗がん剤が一日も早くつくられる事を願います。

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