今朝の朝日新聞の天声人語で蕪村門下の江戸期の俳人、高井几董(きとう)の句についてコメントがありました。
「やはらかに人分け行くや勝角力(かちずもう)」
土俵の上の気迫みなぎる勝負は、むろん相撲の醍醐味である。しかし勝負師の表情を消した力士のたたずまいには、春風駘蕩(たいとう)とした魅力がある。
勝負のあと、懸賞金に手刀を切る。その所作を広めたのは昭和初期の大関名寄岩。(手刀で)心という字を書いてありがとうございますの気持ちを表したそうだ。
一方、横綱朝青龍の懸賞金をつかむ身ぶりは大仰だ。勝ち誇り、戦利品でも分捕るような印象を残す。勝負のあと、荒ぶる心を鎮めて「やはらか」な力持ちに戻っていく。それが苦手なのだろう。
春風駘蕩とは春ののどかな様子を表した言葉ですが、緊迫した勝負のあとの力士のさわやかな、和らいだ表情を春ののどかさに例えたものです。
横綱にまで上り詰めるには、相撲の技のみならず、心の成長も必要だったのでしょう。相撲部屋で親方・兄弟子と暮らし相撲の技を磨き、心を磨いたのでしょう。横綱審議委員会における横綱推薦基準の中に「品格、力量が抜群であること」とあります。今は「力量」だけが先行しているので朝青龍問題や時津風部屋のような事件がおきるのでしょう。
娘の手術は14時間かかったものもあります。難易度の高い手術の上、時間が長引けば長引くほど細菌感染の可能性が高くなります。時間との闘いです。
長時間の緊張のあと、手術室から出て来られた担当医の先生方の表情は、まさに「春風駘蕩」でした。
「やはらかに人分け行くや勝角力(かちずもう)」
土俵の上の気迫みなぎる勝負は、むろん相撲の醍醐味である。しかし勝負師の表情を消した力士のたたずまいには、春風駘蕩(たいとう)とした魅力がある。
勝負のあと、懸賞金に手刀を切る。その所作を広めたのは昭和初期の大関名寄岩。(手刀で)心という字を書いてありがとうございますの気持ちを表したそうだ。
一方、横綱朝青龍の懸賞金をつかむ身ぶりは大仰だ。勝ち誇り、戦利品でも分捕るような印象を残す。勝負のあと、荒ぶる心を鎮めて「やはらか」な力持ちに戻っていく。それが苦手なのだろう。
春風駘蕩とは春ののどかな様子を表した言葉ですが、緊迫した勝負のあとの力士のさわやかな、和らいだ表情を春ののどかさに例えたものです。
横綱にまで上り詰めるには、相撲の技のみならず、心の成長も必要だったのでしょう。相撲部屋で親方・兄弟子と暮らし相撲の技を磨き、心を磨いたのでしょう。横綱審議委員会における横綱推薦基準の中に「品格、力量が抜群であること」とあります。今は「力量」だけが先行しているので朝青龍問題や時津風部屋のような事件がおきるのでしょう。
娘の手術は14時間かかったものもあります。難易度の高い手術の上、時間が長引けば長引くほど細菌感染の可能性が高くなります。時間との闘いです。
長時間の緊張のあと、手術室から出て来られた担当医の先生方の表情は、まさに「春風駘蕩」でした。