田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

My Favorite Analog!~パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲全集」

2012年09月30日 | 音楽三昧

先日、ドイツから取り寄せたLP(15枚)もあらかた聴いてしまい、何かないかと棚を見回していると、パガニーニの協奏曲全集が目に止まりました。

5枚セットのボックスで、たしか、レコード会社にお勤めだったという方から譲っていただいたものです。レコードは、いずれも一度もトレースされていない新品です。

早速、第6番 ロ短調 遺作から聴きはじめました。
独奏ヴァイオリンはアッカルド。共演はデュトワ指揮・ロンドンフィルハーモニー管弦楽団で、1972年ドイツグラモフォンの制作です。

パガニーニの協奏曲は、第1番以外聴く機会がないのですが、この第6番は、四散した楽譜が古物商のもとで発見されたという曰く付きのもので、作曲年代は1番以前ではないかと言われています。溌剌とした曲想と雄大なスケールで聴くものを圧倒します。

作曲者のパガニーニ自身が天才的なヴァイオリニストだったこともあり、独奏部は、高度なテクニックが要求される華麗な旋律で陶然とさせられます。アッカルドの演奏は、そうした難しさを感じさせない流麗なもので、安心して聴くことができます。


小さな秋みつけた

2012年09月29日 | 田舎暮らし

今朝、味噌汁の下ごしらえをしていて、フト台所の窓から外を見ると、隣接する白樺の根元で、ツタウルシの紅葉が始まっているのを発見しました。

まだ、2~3枚だけですが、小さいながらも秋の到来を告げるたしかな証です。

この夏はとても暑い日がつづき、いつ秋が来るのかと思っていましたが、周囲の自然は、朝夕の涼しさに敏感に反応して、すでに秋の準備を始めていたというわけです。

一方、菜園では、最後のトマトが赤みを増しています。文字通りこれが最後で、もう他にはありません。

例年、トマトは、秋の到来とともに青いまま大分残ってしまうのですが、今夏は、日照りが長く続いたせいで、最後のひとつまで熟したものを収穫できそうです。

今、畑に残っているのは、ピーマンとシシトウ、それに枝豆、人参に秋蒔きの大根とほうれん草です。これらも秋の深まりとともに収穫されて、残るのは、来春に向けて整備を待つ裸の畑だけとなります。 


昔の名前で出ています

2012年09月27日 | ドラミング

自民党総裁に安倍晋三元首相(58歳)が選出された。
何やら古いセピア色に変色した写真を見ているような印象だ。

昨今の民主党の施政を見ていて、いかにも「人がいないな」と感じていたところに、自民党総裁選の候補者5人が、揃って世襲議員というのにも驚いた。

加えて、最もタカ派的主張を繰り返している安部氏が勝ったのは、現下の対中韓緊張状態を反映したものと思われるが、彼のめざす政治とかって政権を投げ出した「過去」を持つ同氏が、幅広い国民の支持を得られるとは思わない。

彼の退陣は健康問題であったとされているが、今朝の新聞(朝日)によると、彼の持病(潰瘍性大腸炎)は難病の一種で、新薬の投与によっても完治することはないと言う。

公務の激化に伴い、またぞろ健康問題が表面化し、リタイアを余儀なくされるのではないか。選挙期間中入院騒ぎを起こし、記者会見や党大会に車椅子で出ざるを得なかった候補者が居たことを他山の石とすべきであろう。

いずれにせよ、彼のタカ派的主張と国民の意識・感情とのずれは大きく、前途多難である。


初物だよ~

2012年09月26日 | 田舎暮らし

昨夕の散歩の際、家内が道路脇の藪で何やらゴソゴソやっていると思ったら、ラクヨウ茸(ハナイグチ)を採ってきました。

この秋の初物です。
このキノコは、カラマツ(落葉松)の幼木の周囲に出る性質があるので、いつもは人間の背丈くらいまでの幼木を目当てに探すのですが、今回は(カラマツの)大木の下に出ていたようです。

これから雪が来る来月下旬くらいまで楽しむことができます。

早速、味噌汁に入れていただきましたが、ラクヨウ茸独特の風味とツルッとした食感を味わいました。


習作~葉室麟著「柚子の花咲く」

2012年09月25日 | 読書三昧

このところ葉室氏の著作を集中的に読んでいる。
人間如何に生きるべきか、封建社会にあっては「武士の矜持」などの普遍的なテーマに真正面から向き合う作風が気に入っている。

この小説は「小説トリッパー」に09年秋季号から10年春季号まで連載されたものだが、直木賞を受賞した「蜩ノ記」などと比べると習作の域を出ない。

物語~日坂藩士で郡方の筒井恭平は、3年ぶりに江戸から帰国したが、直後に、少年時代薫陶を受けた青葉村塾の恩師梶与五郎が何者かに殺される。この死に疑念を持った幼馴染で同窓の穴見孫六が隣藩に探索に入るが、間もなく彼も惨殺体となって発見される・・・

藩境をめぐる隣藩との争いが元となった殺人事件を、サスペンスタッチで描いているが、登場人物にもかぎりがあり、同氏の後の作品には遠く及ばない。


大根がニョキニョキ

2012年09月24日 | 田舎暮らし

この夏、菜園の野菜は豊作でした。
日照りと高温が続いたおかげで、特産のジャガイモをはじめ、キュウリにトマトやピーマンなど、どれもたくさん採れました。

拙宅だけではとても食べきれないので、毎々、ご近所さんにご協力いただきました。特にトマトは、「とても甘い」とか「美味しい」とか評判も上々でした。

現在、秋蒔きの大根とほうれん草を育てていますが、少し前倒しで蒔いたのが良かったのか、セイセイと大きく育っています。

大根を育てている畑は、この春まで白樺の大木が生えていて、伐採後、大きな切り株を掘り起こした跡なので、言わば、底なし沼のようになっていて大根の生育には適しています。

まだ、直径4cmほどですが、その内、太い大きな大根が収穫できるのではと楽しみにしています。


泊反原発集会

2012年09月23日 | ドラミング

昨日、街に住む知人の車に便乗して反原発集会に参加した。
集会は、泊村の泊原発ゲート前広場で行なわれ、主催者発表で600人が参加した。

正午頃、会場に着くと、学生グループが拡声器をつかって演説をしているかと思うと、他方ではホークソングが大音響で流れるなど、屋台こそ出ていないが、ちょっとした縁日のようだ。

その内、遠くの駐車場に車を停めた人々が、プラカードやのぼりを持って続々会場へ入ってきて集会らしくなった。

主催者を代表して岩内町の斉藤武一さんがギター片手に登壇。ホークソングに似せて、自らの30年にわたる反原発活動を披露すると大きな拍手がわいた。

続いて、「福島女の会」の代表という女性が、福島事故の実態と被災者救援活動について報告。「美しい北海道を福島のように放射能で汚染させてはいけない」と反原発運動の必要性を訴えた。

その後、各界の挨拶とメッセージの朗読が続き、最後に、集会の決議文を北電の広報担当者(とまりん館々長)に手渡すと、会場から期せずして「再稼働反対!」の大きな声が沸きあがった。

主催者によると、泊原発のお膝元で反原発の集会が催されたのは初めてだそうで、その点、北電にはかなりのプレッシャーになったと思われる。今後もこうした活動が大きく広がって、原発のない北海道になって欲しいと思った。

蛇足:集会の決議文(全文)

「9・22子どもたちの未来に原発いらないっしょ in とまり」決議

福島第1原発事故から1年半が過ぎました。

炉心溶融という極めて深刻な事故による放射能の流出は現在も続き、政府の言葉とはうらはらに事故収東の目処さえたっていません。放射能汚染は森羅万象すべてを危険にさらし、この先の世代をも永く脅かし続けます。

事故で故郷を追われた人は16万人に達し避難生活はなお続きます。さらに汚染地域にとどまらざるを得ない無数の人々がいます。被曝しながら収束作業を担う原発労働者がいます。憤怒、喪失、疲弊、分断、離散と、取り返しのつかない事態が深刻化しています。

このように原発事故は、「地元」と称される立地自治体の範囲を遥かに超え、一地方、一国、さらには、末代にわたり生きとし生けるもの全てに災厄をなしているのです。

しかるに、野田民主党政権は大飯原発の再稼働を強行し、全国の原発の再稼働を目論んでいます。すでに明らかなのはこの夏、猛暑だったにもかかわらず、大飯原発の再稼働がなくても、電気は足りていた、という事実です。次の矛先は冬に最大電力需要がある北海道です。

政権は、北電泊原発の再稼働を全国の原発再稼働の突破ロとしたいのです。私たち北海道民は泊原発の再稼働を断じて許さず、その再稼働を押しとどめることをもって、この国の全ての原発の停止を実現する突破ロにすることができます。強く泊原発の再稼働に反対します。

◎政府に求めます。
・福島原発事故の責任を明らかにし、猛省の上に立って原子カムラそのものの原子力規制委員会の人事を撤回することを。
・即時に脱原発の政治決断を下すことを。
・なによりも大飯原発を即時停止することを。

◎北海道知事に求めます。
・泊原発の再稼働を承認せず、廃炉にすることを。
・大間原発の建設を中止させることを。
・幌延を核のゴミ捨て場にさせないことを。
・北海道条例第108号(北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例)の行動計画をすすめ脱原発とエネルギーチェンジを達成することを。

◎北海道電力に求めます。
・ヤラセの上に建つ泊原発の廃炉を是認し、廃炉に向けた工程表作成を開始し、なかでも放射性廃棄物の処理計画を明示することを。
・同時に廃炉までの安全を担保する、原子力防災対策にただちに着手することを。

子どもたちの未来のために、泊原発の再稼働に反対します。
子どもたちの未来に泊原発はいりません。


ホウの実

2012年09月22日 | 田舎暮らし

朝夕の涼しさが秋の気配を濃くしています。
そんな中、お隣のホウノキが赤い大きな実をつけました。

まだ、かなり硬そうで種は露出していませんが、周囲の葉がすっかり落ちて丸裸になる頃には、カケスなどが(この種を)啄ばむことでしょう。

こんな大きな実をつけるのですから、春には、それは大きな花が咲きます。まるで梢の蓮(はす)と言った趣です。

一方、このホウノキの葉は、ほんのりと良い香りがするのと殺菌作用があるので、食材を包んで「ホウ葉寿司」や「ホウ葉餅」などを作ります。

また、枯れて落ち葉となった後も、火に強いため味噌やキノコなどの食材をのせて焼く「ホウ葉味噌」や「ホウ葉焼き」の材料として利用されます。

以前、奈良を旅した時この「ホウ葉焼き」を食べたのですが、レストランの仲居さんが、「ホウノキというのはどんな木か知らない」というので、「実は、拙宅の庭にはその大木があるのです」と話が弾んだことを思い出しました。

しばらくすると、この大きなホウノキの落葉が庭を埋めるようになります。料理の写真は、ネットから借用しました。


ゴリ押し

2012年09月20日 | ドラミング

政府が決めた「30年代に原発ゼロをめざす」という方針は容認できないと、経済3団体のトップが揃って記者会見をしてクレームをつけた。

先の消費税増税の3党合意を裏で強力に推進するなど、このところ、これら経済団体の政治へのゴリ押しが目立つ。

それらは、大企業中心の経済運営を最優先するという極めて利己的なもので、国民の安全・安心第一という観点からは遠く隔たったものと言わざるを得ない。

原発がどうしても必要だと言うのなら、彼らは先ず、福島の原発事故の処理や使用済み核燃料の扱いについての方針を示し、相応の努力をすべきであろう。事故は、元々、彼らの有力な構成メンバーである東京電力が起こしたのだから。

この事故で故郷を追われたり、生活基盤を破壊された人々の暮らしをどうするのか、被害を受けた人々への補償や汚染された土地の除染、破損した原発の廃炉や使用済み核燃料の処理について何らメドがたたない現状で、将来の脱原発方針に異議を唱えるなどナンセンス極まりない。

今はむしろ、毎週、手弁当で官邸前に集まり、再稼働反対を叫ぶ人々の声にこそ、日本の未来と希望を見出せるように思うのだがいかがであろうか。


後味の悪さ~熊谷達也著「いつかX橋で」

2012年09月19日 | 読書三昧

終戦前後の混乱期、杜の都仙台を舞台に苦悩しながらも懸命に生きた若者群像を直木賞作家の熊谷氏が丁寧に描いています。小説新潮2007年12月号~08年8月号に連載された397頁の大作です。

物語~昭和20年7月10日未明から始まった米軍機による絨緞爆撃は、仙台市中心部を焼け野原に変えた。この空襲によって、主人公の裕輔は母と妹を失った。二人の遺体を火葬場へ運び荼毘に付したが、その時、母とはぐれ、遺体が運び込まれてはいないかと探しに来た美少女と出会う・・・

家屋の焼失12,000戸、死者2,755人を出した仙台空襲の惨状や戦後の混乱期を懸命に生きる人々をこれほどリアルに描いた小説を知りません。こうした戦争の犠牲の上に、現代のわが国があることを忘れてはいけないと思いました。

ただ、主人公と親交を結ぶ特攻帰りの若者が、ヤクザの道に踏み込み(主人公を巻き込んで)惨めな死を迎えるラストは、救いがありません。何とも後味の悪い小説でした。


ビューテイフルレイン

2012年09月17日 | ギャラリー

日曜午後9時から放映されていたフジテレビのドラマ「ビューテイフルレイン」が、昨夜で終わってしまいました。毎回楽しみに見ていたので残念です。

父親(豊川悦司)とひとり娘の美雨(芦田愛菜)は、東京の下町にある金属加工工場の離れで暮らしています。母親は8年前、娘の命とひきかえに亡くなりました。

父親は、娘を育てるため大手の建設会社を辞め、町工場へ転職しますが、若年性アルツハイマー病を発症して、自宅へ帰る道筋や自販機の使い方さえ忘失するという厳しい毎日をおくっています。

そして、将来、自分が何者かさえもわからなくなった時のことを考え、5年後、10年後の娘の誕生日のために、「真っ直ぐ前を向いて生きて欲しい」とメッセージを録音します。

また、思い出作りの旅先では、結婚式でバージンロードを共に歩むリハーサルをして、美雨が最愛の娘であったことを覚えていて欲しいと語りかけます。

児童虐待やいじめが問題化する昨今、親子の真の情愛と彼らに暖かい目をむける周囲の人々の善意が描かれた美しいドラマでした。写真は、番組のHPから借用しました。


ホオズキ

2012年09月16日 | 田舎暮らし

ご近所の方からホオズキをいただいた。
鉢植えで栽培していたそうですが、ご覧のように見事に結実しボンボリが出来上がりました。

見慣れた北国の山野草とは、随分、雰囲気が異なりますが、この存在感は独特のものです。

ウィキイで「ホオズキ」を引くと、次のような記述がありました。

"ホオズキ (Physalis alkekengi var. franchetii) は多年草で、草丈は60~80cm位になる。淡い黄色の花を6-7月ころ咲かせる。この開花時期にあわせて日本各地で「ほおずき市」が開催されている。中でも、7月初旬に開かれる東京浅草寺のものは江戸時代から続いており、60万人にのぼる人出がある有名なものである。花の咲いた後に六角状の萼(がく)の部分が発達して果実を包み袋状になり、熟すとオレンジ色になる"

一方、ホオズキを生けたコップは、先日、納戸の整理をしている際みつけたものですが、その故事来歴は不明で、いつ、どこで手に入れたものか、あるいはいただき物だったのかはっきりしません。

有田焼きで、窯元も明記されています。随分前に、中学時代の恩師を訪ねた際、いろいろ持たされたので、あるいは、その中に入っていたのかも知れません。


良質のエンタメ~葉室麟著「散り椿」

2012年09月15日 | 読書三昧

小説を読む面白さを満喫させてくれる直木賞作家の近作。
2010年5月9日から11年12月6日まで、岩手日報など地方11紙に連載された355頁の大作です。

物語~藩上層部の不正を糾弾したとして故郷を追われた瓜生新兵衛は、流浪先の京都で最愛の妻を亡くす。妻は「一度故郷へ帰り、実家の庭で散り行く椿を眺めて欲しい」と遺言するのだが・・・

史実を元にした小説が多い同氏の作品にあって、これは純然たるフィクションですが、藤沢周平氏の一連の作品のテーマだった「武士の一部(いちぶん)」が主題となっていて興味深い。

ただ、「橘花抄」でも述べたように、そこに血なま臭い支配階級の権力闘争は描かれていても、同時代を生きた庶民の暮らしがほとんど描かれていないのは寂しいかぎりです。


コンチャン

2012年09月13日 | 田舎暮らし

今朝、朝食時の夫婦の会話。

家内:散歩でコンチャン(北キツネ)にあったのよ。
小生:どこで?
家内:スキーセンターへ行く交差点のところ。
小生:大きかった?
家内:ウゥーン、小さい子ギツネ。
小生:この春生まれて独り立ちさせられた子ギツネだろうね。
    これから冬を迎えるのに、生活していけるのかな?
家内:ところで、まだ「みどりちゃん」もいるのよ。
小生:エッ、ほうとう?
家内:散歩から戻って(ガレージの薪から)カバーを外したら、
    薪の間に隠れたわ。
小生:彼も長逗留しているけど、冬場はどうするんだろうね。
家内:わからないわ。

というわけで、朝夕、涼しさが増す(今朝の気温は13℃)中で、人間様の生活もさることながら、森に生きる動物たちの暮らし向きも気になります。

蛇足:「みどりちゃん」 → ガレージの軒下に積んだ薪に住み着いた青大将。


お疲れゴルフ

2012年09月12日 | 田舎暮らし

今朝は、昨夜来の大雨がウソのように青空が広がり、絶好のゴルフ日和となりました。第1組のスタートで、前後に誰もいない「貸切ゴルフ」を楽しみました。

ただ、体調を崩した後のラウンドだけにとても疲れました。特に、上がりの3ホールは、クラブをどう振ったら良いのかもわからないほどで、ボールも左右に飛んで散々でした。

先日、ご近所のゴルフ愛好家の方にお会いしたら、「今日、60ラウンド目だったのよ」とおっしゃっていたので、強靭な健康体あってのゴルフとうらやましくなりました。

ラウンドの後は、クラブハウスのレストランで昼食をとることにしているのですが、小生が食べた「具だくさん冷やし中華」はもうひとつでした。