田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

武田邦彦著「新聞・テレビは「データ」でウソをつく」

2013年04月29日 | 読書三昧

現中部大学総合工学研究所教授・工学博士のアンチテーゼ集。

●東海地震を想定した地震予知は間違っていた~何故、東日本大震災を予測できなかったのか?

●地球温暖化は北に偏っている。このため、北海道の食料基地としての役割が増大する。また、夏場はあまり上がらず、冬場は暖かくなって好都合。

●90年に交通事故死の基準を「24H以内」と変更して、見かけ上「死者」は減ったが、死傷者全体でみると、現在120万人と過去最悪だ。

●国土面積からして日本は人口過剰だ。従い、少子高齢化結構。これで日本は正常化する。

等々、マスコミで醸成された「常識」を覆す。科学者の書らしく、いずれもデータが提示されていて説得力がある。


狸寝入り

2013年04月28日 | 田舎暮らし

GWだというのに、当地は寒い日が続いています。
昨夜は強い北風が吹いて家も冷え切り、今朝の室温は18℃ほど。

これでは寒いはずだと、18日で(融雪電力の)契約が切れた床暖を復活させました。足元ヌクヌクの暖気が戻りホッとしました。

道東方面では、20cmを越える積雪があったとか。
予報では、連休中の好天は期待薄とのこと。本格的な春が待ち遠しいです。

ところで、先日お伝えした「子ダヌキ」ですが、その後姿を見せないので、てっきり森へ帰ったと思っていたのですが、何と別荘地のゴミステーションの下に移動して来ていました。

そこは、新しい別荘の建築現場の目の前で、工事の人や近くのペンションの従業員などがめずらしがってエサを与えたらしく、食べ散らした残飯を枕に「狸寝入り」をしていました。

こんな調子では、もう森には帰らないのかも知れません。
困った子ダヌキです。


缶詰ブーム?

2013年04月27日 | 田舎暮らし

今、静かな缶詰ブームなのだそうです。
ご存知のように、缶詰は、旬の食材を缶に詰めて高温加熱するため、保存料を使用することもなく長期間保存できます。

また、食材のうま味が凝縮される、魚は骨ごと食べられるのでカルシウムを補えるなどの利点もあります。

缶詰は、ナポレオンの時代フランスで考案された保存法で、世界的には200年、日本では140年ほどの歴史があります。

また、日本は、世界に名だたる缶詰王国。
世界に1,200種ほどある缶詰の内、日本には800種もあるといいますから驚きです。

この缶詰、東日本大震災後は防災品として見直され、また、高齢化や核家族化で一人住まいの人が増え、調理の手間いらずで分量が一人暮らしに向いていることもあり、じわじわと消費が伸びているといいます。

そんな趨勢にあるとはつゆ知らず、拙宅でも1年ほど前から、通販で青魚(サバ、イワシ、さんまなど)の缶詰パック(24ヶ入り)を購入し、例えば、朝、ご飯を2食分炊いて、昼食も米飯にする場合などに用いています。

手軽でヘルシー、加えて経済的(1ヶ150円くらい)と三拍子そろった缶詰は、今も庶民の味方です。


修理

2013年04月26日 | 健康生活

歳をとればあちこちにガタが来て、必要により修理を施さなければならないのは仕方がないこと。

特に、歯は年寄りにとって泣き所のひとつで、中には総入れ歯という人もいるのですが、幸い、小生は今年73歳ですが、あれこれ修理しつつも義歯はひとつもなく経過しています。

ただ、3週間ほど前、左上の歯が1本、冷たい水を飲んだ時などに「しみる」ようになり、歯医者で診てもらうと、「一部欠けていて、そこが神経に触るのでしょう」と言われ、やむなく「修理」することにしました。

幸い、軽い神経を抜く作業と詰め物だけで、修理は(2回の治療だけで)終わりました。

昨夏は、胆のう炎で17日間の入院を余儀なくされましたが、今後、何が待ち構えているかわかりません。

加えて、頭のボケも問題で、最近は、近状の方のお名前がとっさに出て来なくなったりで、戦々恐々としています。

ただ、顔艶などはよくまた、食欲も十分あるので、無理せず毎日の生活を楽しみながら暮らしたいと思っています。


朝日新聞特別報道部著「プロメテウスの罠4」

2013年04月25日 | 読書三昧

原発事故という国家的悲劇を忘れてはならない。
同紙連載の原発告発ドキュメント第4巻だが、改めて原発事故の恐ろしさ非情さに気付かされる。



身障者の苦難の逃避行、災害時の個人情報保護の壁、岩手県遠野市の畜産農家を襲った放射能、「忍者」自衛隊の活躍等々、当時のマスコミ報道では知りえなかった原発事故の真相に迫るドキュメントは、原発事故の恐ろしさを再認識させます。ご一読をお勧めします。


子ダヌキ

2013年04月24日 | 田舎暮らし

4~5日前から、いつもの散歩道に子ダヌキがいる。
2m以上もあった雪の壁から道路に落ちて後足を怪我したらしく、よく歩けない。

衰弱が激しいので、やむなく菓子を少し与えたら元気を取り戻し、森に帰ろうと右往左往はじめた。

しかし、森に続く雪の壁は今でも1.5m近くあるから、(彼の足では)これを乗り越えることはむずかしい。

もっとも、雪の壁と道路の間には、緑が萌えはじめた芝生があって、森の中の雪面に横たわるよりは暖かいから、案外、これが気に入って居続けているのかも知れない。

いずれにせよ、雪解けが進んで車の通行が始まれば、車に轢かれる危険もあるので、早く森に帰って欲しいと思っている。


力作~山本一力著「五二屋傳蔵」

2013年04月23日 | 読書三昧

人情話を語らせたら此の人の右に出るものは居ないと思う反面、いつも書き飛ばしてばかりいるのが気になっていました。

物語~黒船来航に揺れる江戸の質屋・伊勢屋を訪れるのは、本当に金に困った客だけでなく、盗品を持ち込んだり、襲撃を目論む盗賊だったりするのだが、店主の傳蔵は鋭い洞察力と深い人情でひとつひとつ対処していく・・・

この本は、同氏が本腰を入れて書き上げたようで、直木賞作家にふさわしい物語に仕上がっています。ご一読をお勧めします。


見えないよ~

2013年04月22日 | 田舎暮らし

昨日午前中、あまりに良いお天気なので~。
ゴルフ練習場に電話して「やってますか?」と尋ねたら、「やってますよ」というので、急遽、バックを車に積んででかけました。

練習場に着くと、日曜日のせいか4人ほどクラブを振っていましたが、フィールドには、まだ50cm近い積雪があります。

案の定、ボールを打ってみたら、バックの雪の白さが邪魔して弾道がほとんど見えません。ウエッジなどは弾道が高いので、そこそこ見えるのですが、ドライバーショットはまったくダメです。

結局、7~80発ほど打っておしまいにしました。

蛇足:フィールド(の雪の上)に落ちたボールは回収せずそのまま放置し、雪解けを待って拾い集めるそうです。


咲いた咲いた~

2013年04月21日 | 田舎暮らし

拙宅の春一番。
クロッカスが咲きました。

北国の長い長い冬を経て、春一番に咲くのは園芸種のクロッカスです。

隣のチューリップと競うように、雪の中から勢い良く芽を出し、今日の眩しいほどの日差しを受けて咲き出しました。

公道に面したこの花壇の背後は、まだ2mを越す雪が堆積しています。この手強い壁も、この日差しの下では日増しに高さを減らして、2週間もすれば姿を消すでしょう。

その後訪れる、本格的な春が楽しみです。


My Favorite Analog!~サン・サーンス「交響曲第3番」

2013年04月20日 | 音楽三昧

サン・サーンスの3番と聞いて、「!」と思われた方は、かなりのクラシック通あるいは、オーディオファイル(音狂い)です。

この曲は、「オルガン付き」の副題を持つように、オーケストラとオルガンのコラボで成り立つめずらしい曲です。

しかも、例えば、第2楽章の後半冒頭に、大伽藍をイメージさせるような壮麗なオルガンの全力演奏があるなど、小生ら音狂いにはたまらない魅力を備えています。

このレコードは、ズービン・メータ指揮・ロサンジェルス交響楽団の演奏ですが、このコンビの演奏と録音は一時代を築いたと言われるほど華麗で圧倒されます。

拙宅では、DSD録音をした後、PCM(24bit/96khz)に変換した音源をネットワークに取り込んで聴いています。

蛇足:この曲は、そこ(ホール)にオルガンがないと演奏できないので、生で聴く機会はかぎられます。小生は、一度、NHKホールで聴いたことがありますが、オルガンの演奏卓が右手天井近くにあって雰囲気が良くありません。

今度、札幌Kitaraで聴きたい(JAFの音楽会)と思っていますが、先ずは、抽選に当たらないとチケットが手に入らないのでどうなるでしょうか。Kitaraは、演奏卓が正面上段にあります。


34mの津波が来る町

2013年04月18日 | ドラミング

今日の新聞(朝日)に興味深い記事が載った。
東南海地震で34mの津波が押し寄せるとされる高知県黒潮町(人口1万2千人)の津波から町民を守る取り組みを紹介した記事だ。

町長の大西氏はこう考えたという。
対策の立案に当たって、例えば、「死者を300人以下にする」などという目標設定があって良いのか?

首長として、そんな目標には同意できない。つまり、町民から一人の犠牲者も出さない前提で対策を立てなければならない、と考えたという。

そのために、各世帯毎に「非難カルテ」をつくってもらう。「カルテ」には、家族構成や、家族一人ひとりがどう避難するかが記入されている。

一方、隣近所10~15世帯でひとつの班をつくり、班毎にワークションプを行って、各世帯の「カルテ」を検討する。町全体で283班できたという。

いざという時にどう行動するかはっきりさせておかなければ、大地震や津波に対応できるわけがない。

東日本大震災でも、大半の生徒が津波にのみ込まれた学校があったかと思うと、兎に角、津波が来たら山へ逃げろ、と日頃から生徒に徹底していた学校では、一人の犠牲者も出さなかったという。

私たちは、この教訓(単純な方針の徹底)に学ばなければならない。
その点でも、黒潮町の取り組みは画期的である。


葉室麟著「この君なくば」

2013年04月17日 | 読書三昧

「この君なくば、一日もあらじが口癖でしたから」・・・
此君(しくん)堂の名は、「晋書」王徽之伝にある竹を愛でた言葉の~何ぞ一日も此の君無かるべけんや~からとったもので「此君」とは竹の異称だ、と著者は書名の由来を明かします。

物語~江戸時代末期、勤皇佐幕で揺れる九州・日向の伍代藩。
軽格の家に生まれた主人公「楠瀬譲」は、恩師・檜垣鉄斎の私塾「此君堂」の娘・栞と惹かれあう仲であったが・・・

葉室氏の近作ですが、彼の筆はますます冴えわたり、物語に引き込まれます。ご一読をお勧めします。


本当に来るの?

2013年04月16日 | 田舎暮らし

本日午後、NTT東日本の営業マンが来訪。
今年7月から「光が来る」ので申し込んで欲しい、と分厚いパンフレットを置いて帰りました。

この件は先に、auが「来る」と言って「来なかった」ので半信半疑なのですが、今度こそ「狼少年」にならないで欲しいと思っています。

これが本当に実現すれば、(当地も)陸の孤島から抜け出せます。
ただ、料金は、現行のADSLに比し2,000円/月ほど上がるので、喜んでばかりはいられません。

勿論、先にauから案内があった時、料金が上がる分を、例えば定期購読中の雑誌を解約したりしたので、まぁなんとか対応可能かなと考えています。

光のサービスで最も期待しているのは、デジタル音楽の購入が可能になること。つまり、ハイレゾ音源でも数分でダウンできるようになるので楽しみにしています。


正調ベートーヴェン

2013年04月15日 | 音楽三昧

昨日午後、札幌kitaraでミュンヘンフィルのベートーヴェンを聴きました。ドイツ人の音楽をドイツの楽団が演奏する「正調ベートーヴェン」は、満員の聴衆を熱狂させました。

演奏曲目

・レスピーギ 交響詩「ローマの噴水」
・パガニーニ ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調
・ベートーヴェン 交響曲第7番 イ長調
・ベートーヴェン エグモント序曲(アンコール)

交響曲第7番も良かったのですが、アンコールで演奏された「エグモント序曲」が特にすばらしく、ブラボーの歓声と拍手が鳴り止みませんでした。指揮は、マエストロ・ロリンマゼールでした。

また、パガニーニのヴァイオリン協奏曲では、一段と演奏に凄みを増した龍(五嶋)君の力強く華麗な演奏を楽しむことが出来ました。

久しぶりに充実したコンサートに大いに満足しました。


感動作~吉田修一著「路(ルウ)」

2013年04月13日 | 読書三昧

芥川賞作家、吉田氏の近作「路」を読みました。
台湾新幹線をめぐる日台の人々のあたたかな交流と絆を描いた感動作です。

物語~1999年、台湾に新幹線が導入されることになり、入社4年目の商社員「春香」は、現地勤務を命ぜられ赴任する。彼女は学生時代、台湾を旅したとき知り合った青年がいたが、連絡先を紛失したためそれ以後、会えずじまいになっていた・・・

台湾流の仕事のやり方に翻弄される商社員、車輛工場の建設をグアバ畑の中から眺めていた台湾人学生、台湾に生まれ育ち終戦時引き上げて来た老人、日本留学後建築士として日本で働く台湾青年等々、それぞれが国境や時間を交錯させつつ絆を紡いで行く様は感動的です。

せっかく芥川賞を受賞しながら、次作に恵まれず忘れ去られていく作家が多い中、吉田氏は、「悪人」の大ヒットをはじめ、読者を引き付けて離さない筆力を磨きつつ、着々と大作家としての地歩を築いているようです。ご一読をお勧めします。