田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

じゅんさんのブログ

2008年02月27日 | 田舎暮らし

2月27日

ニセコは、今日も雪模様です。
低気圧の接近で、これから荒れ模様のお天気になりそうです。

小生らの住む、「ニセコ高原リゾートノースヒルズ(別荘地)」は、全部で
126区画もある大きな別荘地です。1990年頃から、東急不動産が隣接
するスキー場やゴルフ場と共に大規模リゾートとして開発してきました。

現在、この別荘地には、建物が40棟ほど建っており、大半は別荘ですが、
ニセコの美しい自然の中で暮らしたいと、九州、近畿圏、首都圏及び、
札幌など全国各地から移り住む人々も増えています。

じゅんさんご夫妻も5年ほど前、神奈川県から移住してこられました。
ご夫妻は、とても活動的で、夏は、登山やゴルフやスクーバダイビングな
どのほか、野菜作りに精を出し、冬季はスキーやトレッキングなど、
四季を通して、ニセコの田舎暮らしを楽しんでおられます。

また、合唱団や写真クラブや英会話サークルなどを通して、地元の人々
との交流にもご熱心で、この冬季シーズンから、ご主人は、町役場から
委嘱されてスキー場のボランティアガイド(写真左端の方)をなさって
います。

一方、奥様のじゅんさんは、これらの暮らしぶりをブログで全国に発信し
ています。「じゅんさんのブログ」をお訪ねになれば、ニセコのすてきな
田舎暮らしの様子をご覧になれます。

これらのすばらしい写真は、じゅんさんのブログからお借りしました。


本をつんだ小船

2008年02月26日 | 読書三昧

2月26日

今日もニセコは、吹雪模様です。
気温はすこし高くなって寒くはありませんが、立春を過ぎても、尚、
毎日雪が降り続くと、少々滅入ってしまいます。

宮本輝氏に「本をつんだ小船」という著作があります。
同氏が青春時代(14-18歳)に読み、共に生きた32冊の名作を紹介した
エッセイ集です。

ここには、

 ・ジョセフ・コンラッド 「青春」
 ・ファーブル 「昆虫記」
 ・宇野千代 「おはん」
 ・水上勉 「飢餓海峡」
 ・チェーホフ 「恋について」
 ・カミュ 「異邦人」
 ・井上靖 「あすなろ物語」
 ・ドストエフスキー 「貧しき人々」
 ・老舎 「茶館」
 ・泉鏡花 「高野聖」
 ・ドルトン・トランボ 「ジョニーは戦場へ行った」
 ・中野重治 「雨の降る品川駅」
 ・フォースター 「インドヘの道」
 ・ツルゲーネフ 「はつ恋」
 ・深沢七郎 「檜山節考」
 ・ゴーゴリ 「外套」
 ・樋口一葉 「にごりえ」
 ・北杜夫 「どくとるマンボウ航海記」
 ・サマセット・モーム 「雨」
 ・島崎藤村 「夜明け前」

などの名作が含まれています。

これらの名作を同氏は、苦しく暗い生活から逃げるように、ただやみく
もに読みふけったと記しています。後に、著名な作家となる同氏の青春
時代をほろにがい思い出と共に克明に記録する感動の記録でもあり
ます。

同氏は、この本のなかで、

 ”私は本を読むのが好きだった。勉強も嫌い、スポーツも嫌い。兄妹も
 なく、友だちもあまりいない。父は借金取りから逃げて家に帰ってこ
 ない。母は希望を喪って昼間から酒にびたり、目を離すと市電のレー
 ルの上を歩いていたりする。当時は、そんな生活だったのである。

 そんな私という小舟には、古今東西の本が積まれていた。私は何も持
 ていなかったが、読みたい本がたくさんあった。それらは、図書館で
 借りたり、少ない小遣いをためて古本屋で買ったりしたのだった。

 私は、いかなる本を読んで、よるべない時代をすごしたのだろう。
 それを書き留めておくことも悪くはない。それで、いわば少年時代の
 読書録なるものに私は〈本をつんだ小舟〉と題して、そのときどきの
 自分にまつわる光景とともに、幾つかの小説のことを書きしるすこと
 にしよう。”

と述べ、このエッセイを編む目的を記しています。

同じような青春時代、自分はいったいどのような本を読んでいたのかと
今振り返ってみると、何も思い出せないのは恥ずかしいかぎりです。
人生で最も多感だった時代に、思い出に残るような名作を何ひとつ読ん
でいなかったことに愕然とさせられます。

一方、同氏は、「木曽路はすべて山の中である。・・・」の名文で始まる
「夜明け前」を手にしたときのエピソードにも触れています。

 ”しかし、私は、読んでも読んでも、少しも先に進んでいるようには思
 えない膨大な量の長編小説に辟易し、高校を卒業するまで3度挑戦し
 たが、そのたびに挫折した”と。

私たちも同様の経験をたびたびしていますが、著名な作家になるような
人でさえ、いわゆる名作と言われる長編の読了には、それなりに苦労し
ていることを知り、親近感を持った次第です。

小生も、「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」「源氏物語」「夜明け前」など
で同様の経験をしているので、これにめげず再挑戦したいと考えて
います。


吹雪の日には

2008年02月24日 | 田舎暮らし

2月24日

今日もニセコは猛吹雪でした。
今朝目覚めると、ベランダに5~60cmの吹き溜まりができています。
ベランダは30m2ほど。平均40cmとすると、12m3の雪を片付けなければな
らない訳で、夫婦二人で1時間ほどかかりました。

こんな吹雪の日は、薪ストーブに火を入れて暖をとるのが一番です。
遠赤外線が体を芯から暖めてくれます。拙宅の薪ストーブは、モルソー
2110(スウェーデン)です。正面の大きな耐火ガラスを通して見える炎が
視覚的にも暖かさを感じさせます。

薪ストーブは、田舎暮らしの必須アイテムのひとつで、このために田舎
暮らしを選ぶ人もおられるようです。

拙宅の暖房設備は、電気床暖房(12H稼動)と薪ストーブのハイブリッド
になっています。昼間は床暖房、夕方から夜半までを薪ストーブと使い
分けています。、

ランニングコストは、床暖房が5,000円/月ほど、薪ストーブは、薪にす
る材木代が一冬分で12,000円。4ヶ月焚くとして3,000円/月で、計8,000
円。玄関ホールの深夜電力利用の蓄熱式暖房器を加えても月10,000円
くらいです。昨今の灯油の価格高騰を考えれば、かなり経済的と言える
でしょう。

薪ストーブを上手に焚くために、良質の薪を準備します。良質の薪の条
件は二つ。一つはミズナラ、ナナカマド、イタヤカエデなど硬質の広葉樹
を使うこと。二つはよく乾燥させることです。春早い時期に、材木を購入し
輪切りにして割ります。そしてひと夏じっくり乾燥させます。一冬に必要な
薪は、この写真の3倍ほどの量です。

乾いた薪は、なるべく屋内に格納して風雨にさらさないようにします。
また、焚き付け用に樹木の枝などの細木もよく乾かして準備しておきま
す。これで、外は吹雪でも暖かく過ごすことが出来ます。


KEIKO LEE My Love

2008年02月23日 | 音楽三昧

2月23日

今日のニセコは変なお天気です。
気温も上がって、湿った雪が降っています。

大阪のメーカーから「試作機を聴いてみて欲しい」とアンプが2台送ら
れて来たので、早速接続して聴いてみることにしました。

さて、何を聴こうかとCDを漁っていると、先日購入した KEIKO LEE の
新作「イン・エッセンス」をまだ、聴いていないことに気付きました。


KEIKO LEE さんは、スウィングジャーナルというその道の専門誌で、
人気女性ヴォーカル部門で堂々11年連続の第1位を獲得している
女性ジャズボーカリストです。
少しハスキーがかったしっとりとした歌声は、とても説得力があります。

小生は、これまでも、

 ・keiko lee sings super standards
 ・Keiko Lee lives at ”BASIE”with Hank Jones
 ・Voices again

など、彼女の実力を伝えるアルバムを聴いてきましたが、昨年秋リリー
スされた今回のアルバムは、吉田次郎のキターなどユニークなミュージ
シャンを加えたニューヨークでの録音ということもあり、陰影に満ちた
すばらしい仕上がりとなっています。

特に、小生らも若い頃、LPレコードが磨り減るほど聴いた、サイモンと
ガーファンクルの「明日に架ける橋」を彼女自身のピアノで歌っている
のですが、これが絶品です。歌詞の持つ説得力が彼女の深いうれいに
満ちた歌声でよく活かされていると思います。機会があれば、ぜひお聴き
になってみて下さい。

    Bridge Over Troubled Water
    明日に架ける橋
    - Paul Simon -

 When you're weary          あなたが疲れ果てて
 Feeling small              へこたれているとき
 When tears are in your eyes      目に涙がたまっているとき
 I will dry them all            私がすべて拭ってあげる
 I'm all your side            あなたの味方よ
 Oh when times get rough       ああ時代が厳しくなって
 And friends just can't be found    友だちが見つからないときも
 Like a bridge over troubled water  濁流に架かる橋のように
 I will lay me down           私はこの身を投げ出すわ
 Like a bridge over troubled water  濁流に架かる橋のように 
 I will lay me down           私はこの身を投げ出すわ

 When you're down and out     すっかり打ちのめされて
 When you're on the street      通りを歩いているとき
 When evening falls so hard      真っ暗な夜が情け容赦なくやってきても
 I will comfort you           私が慰めてあげる
 I'll take your part           あなたの代わりになってあげるわ
 Oh when darkness comes      ああ暗闇が訪れて
 And pain is all around         苦痛があたりにあふれていても
 Like a bridge over troubled water  濁流に架かる橋のように
 I will lay me down           私はこの身を投げ出すわ
 Like a bridge over troubled water  濁流に架かる橋のように
 I will lay me down           私はこの身を投げ出すわ

 Sail on Silver Girl           海を渡っていけシルヴァー・ガール号よ
 Sail on by               ずっと航海を続けるの
 Your time has come to shine     あなたの時代は輝き始めて
 All your dreams are on their way   すべての夢が実現しようとしている
 See how they shine          それがどんなに輝いているかご覧なさい
 Oh If you need a friend        ああもしあなたに友だちが必要なら
 I'm sailing right behind         私もすぐ後ろで航海しているのよ
 Like a bridge over troubled water  濁流に架かる橋のように
 I will ease your mind          私はこの身を投げ出すわ
 Like a bridge over troubled warer  濁流に架かる橋のように
 I will ease your mind          私はこの身を投げ出すわ

という訳で、いつの間にかKEIKOさんの歌声に聞きほれて、アンプの試聴
はどこかに置き忘れてしまいました。写真と歌詞は、同アルバムから借用
しました。


走る人

2008年02月20日 | 田舎暮らし

2月20日

今日もニセコは穏やかな晴天でした。
早速、スキーを担いでゲレンデに向かいました。

高速で滑る人をカメラに収めてみたいと思いトライしましたが、小型カ
メラということもあり、なかなか上手く行きません。

「羊蹄サンセット」と名付けられた中級者用のコースの途中でカメラを
構えました。最大斜度29度、コース長は1,238mです。スタート地点の
標高は、約1,100m、標高差約250mです。

始めに食指が動いたのは、黒のウエアで決めたテレマークのスキーヤー
です。上方を向いての撮影ですので、まずまずの出来。

続いては、ボーダーの若者です。目の前を勢いよく下りて行きました。
次に高速のスキーヤーがやって来ました。小さいファインダーに捕らえる
のがやっとでした。

スキーというスポーツは、広い年齢層に向くスポーツと言えるでしょう。
この日も、小生らを含め大勢の熟年スキーヤーをおみかけしました。
中には、大変すばらしい滑りをなさる方もおいでになり、しばし見とれて
しまいました。

黄色いウエアのスキーヤーが下りていったので、パチリ。
撮影する角度で、スロープがいろいろに見えてしまうのは腕が悪い
せいでしょうが、もう少し上手に撮りたいところです。

しばらく撮影に付き合ってくれていた相棒も、「じゃ、先に行くね!」と言って
滑り始めました。真横で撮るとかなりの傾斜であることがわかります。

かじかんだ右手に息を吹きかけながら、小生も相棒を追ってスタート。
無事滑り下りることができました。


スキー場に黒ブタ?

2008年02月19日 | 田舎暮らし

2月19日

今日もニセコは快晴のスキー日和でした。
風も穏やかでリフトの運転も正常でしたので、楽しく滑ることができま
した。

ゲレンデは、外国人や若者が集い、都会的な雰囲気に満ちています。
いつも老夫婦二人だけの生活の小生らにとって、ゲレンデは格好のリフ
レッシュの場です。

花園スキーセンターでは、シンボルモニュメントをバックに写真を撮った
り、スノーラフティングを楽しむ人々がみられました。

今日は1時間ほど滑ったら、どういう訳か「ケーキが食べたい」ということ
になり、ひらふ側の山麓にあるホテルの喫茶店めざして滑り降りました。

喫茶店で「ケーキセット」を注文したら、コテコテのチョコレートケーキに
レモンティが出てきました。ケーキには、甘~いアイスクリームも付いて
いて、ちょっと得した感じでしたが、お腹は、熱かったり冷たかったりで
大変でした。

喫茶店を出て、スキーを担いてリフトに向かおうとしていたら、何と目
の前を「黒ブタ」が歩いています。ナンジャ~これは?と思わず見とれ
てしまいました。

黒ブタは大型犬ほどの大きさで、首輪に綱を付け、うつむき加減にスタ
スタと歩いています。綱を握っている若者も、至って真面目そうに歩いて
いて、どうもブタを散歩に連れ出したといった趣でした。

なぜスキー場でブタの散歩なのか?
その場ではわからず仕舞いでしたが、自宅に戻ってからスキー場のパン
フレットを見て納得しました。

このホテルのすぐ隣にキッズパークがあり、ポニーや子羊などの動物と
交流ができるとのことですので、あの「黒ブタ」も子供たちのアイドルと
して持ち込まれたものにちがいありません。

それにしても、スキー場の黒ブタにはビックリしてしまいました。


春の兆し

2008年02月18日 | 田舎暮らし

2月18日

いやはや大変な一週間でした。
台風並みの低気圧が居座ったおかげで、吹雪模様の天気が続きました。
このまま降り続いたら(雪かきで)身体がまいってしまうと嫌気がさしていた
のですが、今朝、目が覚めると青空が広がっていました。

早速ゲレンデに向かいましたが、風が強く、最も高度を稼ぐ花園3番リフト
が(強風のため)運転中止でガッカリでした。やむなく、1時間ほど滑って
引き上げました。

自宅に帰ってお茶を飲んでいると、外で何やらゴウゴウと音がしだした
ので、覗いてみると、ロータリー除雪車が派手に雪を飛ばしています。

しばらく見とれていましたが、除雪車が飛ばす雪煙が陽を受けてキラキラ
と輝いて、日差しの強さを印象付けています。周囲は、積雪2mの世界です
が、日差しの強さが春の近いことを感じさせます。

春よ来い、早く来いと思わずつぶやいてしまいました。


アマデウス

2008年02月17日 | 音楽三昧

2月17日

雪空に時々晴れ間が覗く不安定なお天気です。
午前中、晴れ間をぬって1週間ぶりの買い物にでました。

このところの食品の値上がりで、買い物もそれなりに神経を使います。
この4月からは、小麦の政府売り渡し価格が一挙に30%値上げされる
というニュースが伝わったこともあり、いつも自家製パンに使っている
小麦粉を購入しようとして、「買い貯めしなくて良いのか」という思いに
かられて、苦笑してしまいました。

電気・ガス代も同じ4月から値上げされるようですから、日々の暮らし
が値上げに包囲されてしまう印象があり、庶民の暮らしはどうなってし
まうのでしょうか。

昨夜は、延々と3時間も「アマデウス」(NHK BS2)を見てしまいました。
今まで7・8回も見ていて、筋書きもまた、どの場面にどんな音楽が使
われているかも良く知っているはずですが、それでも、いざあの映像と
音楽が流れだすと、つい引き込まれて、今回も最後までつきあって見て
しまいました。

この「アマデウス」は、1984年ハリウッドで制作され、アカデミー賞の
作品賞、監督賞、主演男優賞、脚色賞、美術賞など、8部門を受賞した
傑作ですが、元々は、天才モーツアルトの死にまつわる謎を、劇作家
のピーター・シェーファーが同時代の作曲家アントニオ・サリエリの嫉妬
と復讐として描いた舞台劇をミロス・フォアマンが映画化したものです。

今回の放送は、通常版に20分の新たな映像を加え、よりわかり易くし
たディレクターズカット版(2002年)を使って行われました。

物語の展開の見事さもあるのですが、何といっても、全編にちりばめら
れたモーツアルトの音楽に魅せられてしまいます。交響曲第25番、ピア
ノコンチェルト第27番、セレナード第10番(グランパルティータ)、オペラ
「フィガロの結婚」や「魔笛」などなど、その美しい音楽(の断片)に聞き
惚れました。

アカデミー主演男優賞を獲得したのは、サリエリを演じたF・マーリー・
エイブラハムですが、奇妙な笑い声をあげる軽薄な人物像を好演した
トム・ハルスの演技も光ります。彼は、この映画のために、ピアノを猛練
習して劇中の多くの場面で代役や吹替え無しで弾いたそうです。また、
この映画の音楽監督をつとめた著名なサー・ネヴィル・マリナーから
指揮法の特訓を受けて、見事な棒さばきも見せました。

最近、パッとしないハリウッド映画ですが、このような力作をぜひ見せ
て欲しいと思います。


We Can Believe in Change! オバマ氏の挑戦

2008年02月15日 | ドラミング

2月15日

ニセコは、今日も吹雪模様です。
気温が上がったせいか、屋根にのった雪が轟音とともに滑り落ちています。

”いつの時代も世の中を変えるのは若者である”
そんな熱い思いで、昨日放送されたNHKの「クローズアップ現代」を見ま
した。

米国民主党の大統領選挙指名争いで、州単位でも獲得代議員数において
も、先行するクリントン上院議員を抜き去ったオバマ氏の快進撃が続いて
います。

 ”We Can Believe in Change! " というきわめてわかり易いスローガンを
掲げ、これに共感して運動に参加した若者たちが、年代や人種、党派の
枠を超えて支持を広げた結果だといいます。

イラク戦争の泥沼に足を捕られ、格差と貧困が拡大する米国の現状を何
とかしたい、変えたい!というオバマ氏の訴えが若者を捉えたのだ。
訴えに共感した若者たちは、手弁当で支持を拡大し、ネット通して励まし
あい、情報を交換・共有して全米に大きなうねりを起こした。

そして、20を超える州単位の選挙や党員集会で次々と勝利して、勝者に
必要な「勝利の味」を知った。それはネットを通して何級数的に増幅されて
いく。「変わるかもしれない」「変えられるかもしれない」という若者の自信と
将来への希望こそ、勝利への原動力です。

ひょっとすると、オバマ氏は民主党の指名争いを制し、そして大統領の座
を獲得するかも知れない。それが米国の国際社会への復帰と正常化に
つながることを祈りたい。写真は、CNN.co.jpの著作によります。


読書のたのしみ

2008年02月14日 | 読書三昧

2月14日

今日のニセコは、この冬一番の吹雪です。
強い風に周囲の樹木がビュウビュウと悲鳴をあげています。
ホワイトアウトでまったく見通しがききません。

ニセコの冬は、豪雪とのたたかいです。
毎日降り続く雪と鉛色の空とに囲まれて、半年近い冬を過ごします。
そんな厳しい冬を過ごす小生らにとって、読書は大きな慰めです。

その点、今年も(美人の)司書さんから義理チョコをいただいたので
記すわけではありませんが、町営の図書室は、小生ら夫婦の命綱の
ような存在です。隔週に足を運んでは本を借りています。

1回一人3冊まで、夫婦で6冊借りることができます。
今回(1/28~2/11)は、廃棄処分の中からいただいた本を含め、次の
8冊でした。いずれも読み応えのあるすばらしい本でした。

 ・「風の砦」(上下) 原田康子著 新潮社
 ・「二本指のピアニスト」ウ・カプスン著 新潮社
 ・「新祖国論」 辻井喬著 集英社
 ・「お家さん」(上下)玉岡かおる著 新潮社
 ・「花の回廊」 宮本輝著 新潮社
 ・「マザーツリー」C・W ニコル著 静山社

1.原田康子さんの「風の砦」は、83年に刊行された少し古い著作ですが、
 安政年間、江戸幕府から蝦夷地の警備を命ぜられた秋田藩の徒目付け
 の主人公が、初夜を拒否された花嫁から逃げるように、極寒の地、宗谷
 の守りにつく物語です。寒さと栄養の偏りで次々に倒れる仲間たちを
 励ましつつ、アイヌとの心温まる交流を描く力作です。

2.ウ・カプスン著「二本指のピアニスト」は、先日このブログでご紹介した
 感動の一冊。思わず涙ぐみそうになるのをこらえながら、あっという間に
 読み終えました。 

3.玉岡かおるさんの「お家さん」(上下)は、激動の明治・大正にあって、
 国家予算の1/3にも達する売り上げを上げる巨大商社、鈴木商店を
 裏から支えた女主人、鈴木よねの生涯を描く力作です。 

4.宮本輝著「花の回廊」は、同氏のライフワーク「流転の海」の最新作
 (第5部)で、昭和33年頃の大阪・尼崎での少年時代を父と葛藤のな
 かに描きます。

「映画ってほんとうにいいですね!」といるセリフを吐く映画評論家が
いましたが、小生もそれを真似て「本ってほんとにいいですね!」。
あなたもぜひ、良い本とつきあっていただきたいと思います。


ニセコの野うさぎ

2008年02月13日 | 田舎暮らし

2月13日

低気圧の発達と寒気の南下で、今日のニセコは吹雪き模様です。
先日のあの晴天がウソのようです。

先日、晴天下のスキー場でリフトに乗っていたら、野うさぎの足跡を発
見したので、急いでシャッターを切りました。
昨年生まれでしょうか。あまり大きくない野うさぎが、中央奥の方から
現れて、途中の樹木に立ち寄ってから、左下に向かって移動したようで
す。

この別荘地の周辺は、リゾート開発で、自然を大分痛めてしまっていま
すが、それでも時々、キタキツネや野うさぎや、エゾリスやテンなどを
見かけます。

この野うさぎは、近所のお宅に現れたところを(そのお宅の方が)撮っ
たものですが、春先で、まだ毛の色が冬場のそれを残していますし、
栄養が十分とれていないのか、痩せこけていますね。

こんな感じの野うさぎが、冬の寒空の下、餌を求めて雪原を歩き回って
いるのを想像してみて下さい。何となく元気が出てきませんか。


ショパンのポトフ

2008年02月11日 | 田舎暮らし

2月11日

今日のニセコは、照ったり曇ったりのはっきりしないお天気です。
3連休の最終日。ゲレンデは、今日も賑わっていることでしょう。
いつもは外国人に占拠されているゲレンデですが、昨日同様、邦人と
半々といった感じでしょう。

先日、千葉真知子先生がプロデュースした電子調理器「クック膳」で
美味しい料理が簡単に作れるというお話をしました。

我が家ではこの調理器を使った「チン料理」がたびたび食卓にのるよう
になっていますが、当初「副菜の調理に便利」とご紹介したのに、最近
では、「サバの味噌煮」や「牛のかたまり肉の大和煮」などの主菜もこ
のチン料理になっています。

何せ、材料と調味料を適当に混ぜて鍋にいれ、3~4分すれば「チン!」
と出来上がるのですから、こたえられないようです。

ところで、千葉先生に「食べるクラシック」というご本があるのを知り、
早速取り寄せてみました。まだ、ざっと目を通しただけなのですが、
家内が「これ美味しそう!」といって、ピアノの詩人ショパンが好んで
食べたという「ショパンのポトフ」を作ってくれました。

レシピは、同書からの転載ですが、これがとても美味しくできたので、
ご紹介します。特殊な材料はありませんし、作り方も簡単ですから、ど
うぞお試し下さい。「たら」は、安くて(2切れで200円)美味しい今が旬
の食材です。但し、これはチン料理ではありません。

《ショパンのポトフ》

前口上
野菜をとろけるようにやわらかく煮込むことで、野菜の持つ本来のうま
みが出て実においしいスープです。

材料
 ・たらの切り身→大2切れ
 ・キャベツ→小1/2個
 ・玉ねぎ→大1個
 ・セロリ→1本半
 ・じゃがいも→2個
 ・ズッキーニ→1本
 ・にんじんのスライス→適宜
 ・べ一コン→3枚
 ・にんにくのみじん切り→大さじ1
 ・水→4カップ半
 ・固形ブイヨン→4個
 ・塩、胡椒→各少々
 ・バター→大さじ1
 ・オリ一ブオイル→適量

作り方
1.厚手の深鍋にバター、オリーブオイルを入れて、にんにくをいためる。
 ここに一口大に切った野菜、1cm幅に切ったベーコン、水を加えてふた
 をし、15分ほど中火で煮込む。

2.たらの切り身を一口大に切って加え、固形ブイヨンを入れてさらに10
 分ほど煮込む。野菜がやわらかくなったら塩、胡椒で味をととのえる。

美味しい料理をいただくと、何か得をしたような、幸せな気分になるから
不思議ですね。どうぞ、あなたも「ショパンのポトフ」で幸せな気分を味わ
ってみて下さい。


快晴のスキー場

2008年02月10日 | 田舎暮らし

2月10日

待望の快晴です。
リフトの運転開始を待ちきれず、スキーセンターへ向かいました。
快晴の空にアンヌプリ山(1,308m)が輝いています。今日は、あの光り
輝く頂上まで行ってみよう。

リフトを3本乗り継いで、海抜1,100mの稜線に出ます。
見上げると、すでに頂上に向かう人々の長い列が出来ています。このリ
フトの終点(約1,200m)から急斜面を歩くこと20分ほどで頂上直下に出
ることができます。

頂上へ向かう人々の列。息が上がって辛抱できないので、写真を撮る振
りをして列から離れて一休み。

頂上直下の稜線にでると、スキーヤーやボーダーで賑わっています。
稜線の北側からは、日本海が見渡せます。

稜線で休んでいると、「一緒に撮りますか?」と声をかけてくれる男性が
おり、「ハイハイ、お願いします」とパチリ。右が筆者、左が相棒です。
バックは羊蹄山(1,898m)です。

頂上まで残すところ数10mというところですが、頂上へ向かう人々の健闘
を祈って降りることにしました。

これからの時期は、時々、快晴が期待できるので、せいぜい頑張って
またここまで登って来たいと思います。


二本指のピアニスト

2008年02月09日 | ギャラリー

2月9日

予報を裏切り、今日のニセコは曇天です。
スキーに行こうと身構えていたのですが、肩透かしをくった感じで
PCに向かっています。

ご存知の方も多いと思いますが、先日、横浜在住の若いお母さんが
藤沢市の高層マンションから幼児二人を次々と投げ下ろした後、自分も
投身自殺をするという痛ましい事件がありました。

何がそこまでこのお母さんを追い詰めたのか、当地ではその後の報道が
ないのでわかりませんが、このような痛ましい事件を回避できる道がな
かったのか、思い悩んでしまいます。

ところで、この事件の対極にあるような掲題の本を読み、心から感動し
ました。

この本の筆者、ウ・カプスン(禹甲仙)さんは、看護士として働いていた
病院で、入院患者の傷痍軍人と知り合い、周囲の反対を押し切って結婚。
8年目に妊娠するも、前後して服用した風邪薬と酔い止めの薬か、ある
いは、夫が痛み止めに使用していたモルヒネの影響か、長女のイ・ヒア
さんは先天性の障害をもって生まれて来ました。

イ・ヒア(李喜芽)さんは、1985年生まれの22歳。韓国国立再活福祉大
学生ですが、目下は休学してピアノの公演活動に専念しています。

あざらし型奇形児として生まれ、両手の指はそれぞれ2本づつ、両足は
膝から下がない。5歳からピアノを習い始め、7歳で全国規模の学生音
楽コンクールで最優秀賞を獲得。シドニーパラリンピックや世界原子力
会議、韓国大統領主催のパーテイに招かれて演奏したほか、米国、カナ
ダ、イギリス、日本などで公演ツアーを行っています。

母親のウ・カプスンさんは言います。

 ・ヒアのように、そしてヒアが大変尊敬する乙武洋匡さんのように四肢
 が不満足な子供たちも、その瞳はきらきらと輝いていて、私たちを暗
 闇から救ってくれます。ヒアの明るさに、私がどれだけ助けられたか
 わかりません。”子供は大人の父である”といいますが、ヒアといる
 と、この言葉が真実であるとしみじみ感じます。

 ヒアがショパンの「幻想即興曲」に挑戦しようと決めてから完成させ
 るまでには、本当に長い時間がかかりました。そんな難しい曲を弾く
 能力はないと、先生たちからは何度も言われました。

 でも、ヒアは指の数や知能の代わりに、私よりもはるかにすばらしい
 忍耐力を持っていました。その忍耐力でピアノを1日10時間以上、
 5年間ずっと練習し続けて「幻想即興曲」を弾けるようになったので
 す。

 人は最初から能力を持って生まれてくるわけではありません。
 ただ、その人だけの特別の役割を与えられて生まれてきます。ヒアは
 神様に感謝しながら、いつもこのように言っています。

 ”指が2本しかないことに悲しまず、あることに感謝している。みんな
 もあるものを最大限に活かして、喜びにあふれた幸せな生活を送っ
 て欲しい”と」

この本は、人間の持つ不屈の精神、忍耐力、愛、善意、神などという、
現代の日本人が忘れかけている大切な事柄を思い出させてくれるに
十分過ぎる内容を持っています。一読をお勧めします。


暫定税率の行方

2008年02月05日 | ドラミング

2月5日

昨日の晴天が一転、今日のニセコは雪模様となりました。
一時は、視界も定かでないほどの吹雪でした。

先日、このブログでもガソリンの暫定税率を期限切れとなる3月末以降も
延長するか否かについて、私たちの素朴な疑問に答えるとともに、国会
では、慎重な審議を求めたいと述べました。

こうした考えは一般世論ともなっているようで、朝日新聞社が2・3日に
行った全国世論調査によると、きわめて興味深い結果が示されています。
以下、今朝の朝日新聞からご紹介します。

・ガソリン税は本来1リットルあたり29円ですが、道路整備を進めるた
 め、25円上乗せされて54円になっています。この上乗せ分が今年3月末
 で期限切れになります。期限が切れれば、ガソリン代は安くなる一方、
 道路特定財源はほぼ半分になります。道路整備のために25円の上乗せ
 を続けるべきだと思いますか。やめるべきだと思いますか。

  続けるべきだ 27%
  やめるべきだ 60%

・政府は、ガソリン税の上乗せを10年間延長することなどを内容とする
 法案を国会に提出しました。民主党などの野党は上乗せをやめるべき
 だとして、この法案に反対しています。与党と野党は、法案の内容に
 ついて歩み寄って妥協すべきだと思いますか。

  妥協すべきだ     55%
  妥協すべきではない 33%

・ガソリン税などの道路特定財源を、道路整備以外の目的にも使える
 一般財源にするという考え方があります。この考え方に賛成ですか。
 反対ですか。(カッコ内の数字は07年12月12日の調査結巣)

  賛成 54(46)%
  反対 35(41)%

・ガソリン税の上乗せを続けたうえで、税収の使い道を環境対策にも広
 げるという考え方があります。この考え方に賛成ですか。反対ですか。

  賛成 63%
  反対 28%

・政府の計画では、今後の10年間で59兆円をかけて全国に道路を整備す
 る予定です。あなたは計画どおり道路整備を進めるべきだと思います
 か。計画より減らすべきだと思いますか。

  計画どおり進めるべきだ 14%
  計画より減らすべきだ   75%

小生自身の考えも概ね、上記の結果に符合しますが、さて、皆さんの
ご感想はいかがでしょうか。

これらの世論に対し、国会が大いに議論をして、しかるべき結論を得る
ことを期待したいと思います。