田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

東北の底力を!

2011年04月30日 | ギャラリー

本日は、このような状況の中、Kスタ宮城に足を運んでいただき、またテレビ、ラジオを通じてご覧いただき、誠にありがとうございます。

この球場に来る事が簡単ではなかった方、ここに来たくても来られなかった方も大勢いらっしゃったかと思います・・・。

地震が起こった時、僕たちは兵庫県にいました。
遠方の地から家族ともなかなか連絡が取れず、不安な気持ちを抱きながら全国各地を転戦していました。報道を通じて被害状況が明らかになっていくにつれて、僕たちもどんどん暗くなっていきました。

その時の事を考えると、今日、ここKスタ宮城で試合を開催できた事が信じられません・・・。

震災後、選手みんなで「自分たちに何ができるか?」、「自分たちは何をすべきか?」を議論して、考え抜き、東北の地に戻れる日を待ち続けました。

そして開幕5日前、選手みんなで初めて仙台に戻ってきました。

変わり果てたこの東北の地を「目」と「心」にしっかりと刻み、「遅れて申し訳ない」と言う気持ちで避難所を訪問したところ、皆さんから「おかえりなさい」、「私たちも負けないから頑張ってね」と声を掛けていただき、涙を流しました。

その時に何のために僕たちは闘うのか、ハッキリしました。
この1ヶ月半で分かった事があります。

それは、「誰かのために闘う人間は強い」と言う事です。
東北の皆さん、絶対に乗り越えましょう。

今、この時を。絶対に勝ち抜きましょう、この時を。
今、この時を乗り越えた向こう側には強くなった自分と明るい未来が待っているはずです。

絶対に見せましょう、東北の底力を!
本日はありがとうございました。

楽天イーグルス選手会長 嶋基宏(2011/04/29)

(デイリースポーツ紙から転載)


とても面白い~小宮輝之著「鳥あそび」

2011年04月29日 | 読書三昧

小鳥と遊びつづけて50年。
上野動物園の園長さんが綴った野鳥観察エッセイ。

野鳥に寄せる熱い思いと軽妙な語り口、加えて、40年にわたり撮り貯めた写真が秀悦でとても楽しく読めました。

拙宅近くの池に常駐しているキンクロハジロも、彼の写真では、こんなに鮮明に捕らえられています。

また、野鳥を色で分類した「いろ鳥どり帖」は、とても興味深い試みと思いました。


ダンシング・チャップリン

2011年04月27日 | ギャラリー

昨日札幌で、映画「ダンシング・チャップリン」をみて来ました。
あの「Shall we ダンス?」を制作した周防正行監督の最新作です。

「本作は、バレリーナであり、妻でもある草刈民代へのオマージュともいえる愛のメッセージである」とのキャッチに記されるように、同監督が、草刈女史との出会いで目覚め、魅了されてきたクラシックバレエという芸術への讃歌となっています。

ただ、「舞台芸術であるべき」とする著名な振り付け師ローラン・プティ氏の主張を退け、野外でのパフォーマンスも取り入れて映像化したことが、成功だったかどうか判断に苦しむ仕上がりとなっています。写真は、宣伝チラシから借用しました。


これが?~NWP

2011年04月25日 | 音楽三昧

デジタルファイルミュージックシステムの心臓部、NWP(ネットワークプレイヤー)です。

一見、何の変哲もない鉄の箱ですが、

 ・コントローラー(iPad)で指示されたプレイリストを蓄える。
 ・演奏する音楽ファイルの形式を判別する。
 ・音楽情報をNASから引き出し、一時保管場所に蓄える。
 ・蓄えた音楽情報を引き出しながら、アナログ信号に変換する。
 ・音量を調節する。

等の仕事をこなしながら演奏します。

これらの機能はすべて電気的に行われるので、お皿(CD)を回すなどの可動部分はありません。

この機械は、英国生まれ。スコットランドの工場で組み立てられ、はるばる日本にやって来ました。今が旬、ということもあって、入手に1ヶ月もかかりました。

奏でる音は静かですが、立体的で堂々としています。
音が粒立ち、隅々まで聴き取ることができます。

これは、CDプレイヤー(写真の下部)のように、お皿の信号を読み取りながら演奏するという複雑な工程がないためと思われます。

一度、この音を聴いてしまうと、もう後戻りはできないほど、説得力のある音です。


しみじみ~宮本輝著「三十光年の星たち(上下)」

2011年04月23日 | 読書三昧

良い本を読み終わった後の心地よい余韻に浸りました。
生きている幸せを、しみじみ感じる時です。

物語~主人公の仁志は30歳。借りた金の代償として、金貸し老人の運転手となって取立ての旅に出る。そして、その老人はなぜ金貸しになったのか、その目的はなにかを知るに及んで、人生とは、人間の絆とは何かを学び、逞しく成長して行く・・・

昨年の元旦から1年間、毎日新聞に連載された新聞小説ですが、著者のあとがきに曰く、

"人間には何らかの支えが必要だ。とりわけ若い人は、有形無形の支えを得て、難破船とならずに嵐をくぐりぬける時期が必ずある。

だが、いまのこのけちくさい世の中は、若者という苗木に対してあまりにも冷淡で、わずかな添え木すら惜しんでいるかに見える。

私はこの本で、その苗木と添え木を書いたつもりである"と。

つまり、この本は、若者の持つ可能性を信じ、彼らに対する上質の応援歌となっています。大震災を目の当たりにした今日、単に若者だけでなく、日本人すべてに対する応援歌にもなっているような気がします。
ご一読をお勧めします。


音楽の入れ物

2011年04月22日 | 音楽三昧

目下、拙宅の小さな音楽図書館には、500冊(枚)ほどの本(CD)がありますが、どんなところに格納されているのかお見せしましょう。



これが、その入れ物です。
NAS(Network Attached Storage)という一種のコンピューター(ファイルサーバー)ですが、この機種の場合、容量は500GB。ファイル化されたCD、1,500枚収容できます。大きさは、20x20x7cmほど。

このStorage(倉庫)をネットワークに接続しておき、それをiPadの端末で呼び出し(プレイヤーを介して)演奏します。

従来のように、ディスクをCDプレイヤーに装着して演奏するのとは、随分、変わったスタイルです。


運が悪かったでは済まされない

2011年04月21日 | ドラミング

昨日の新聞(朝日)に掲載された静岡県の塾講師氏の投書、"「運が悪かった」で済ませるか"は、傾聴に値すると思った。

以下、全文引用させていただくと、

"「がんばろう!日本」が連呼され、優しさといたわりを人々に感じる。
それはいい。だが、違和感も覚える。「責任追及をして何になる、前を向こう」。

本当にそれでいいのだろうか。
復興に踏み出す前に、私たちはまず総括をすべきではないか。

ソフトバンクの孫正義杜長は立派だ。100億円もの義援金を寄付したからではない。震災直後、財界のリーダーで私の知る限りただ一人、「人命をリスクにさらしてまで原発はいらない」と脱原発を明言し、「原発推進の側にいたことを心から反省している」と自らの不明を恥じてさえいるからだ。

人が防げない天災があることを謙虚に認め、人の過信と傲慢さが招く人災は避けなければならない。原発を推進してきた政・官・財・学の責任ある人々は、一人一人名乗り出て孫氏のように猛省を示すべきではないか。

翻って、私たちも自らのライフスタイルを反省しよう。便利さを欲しがる私たちが原発推進を許す一因となったのだとすれば、「ただ運が悪かっただけ」で済ませて、前と変わらぬ次の一歩を踏み出してはなるまい。"

さて、あなたは原発についてどのような見解をお持ちであろうか。


増殖中~音楽図書館

2011年04月20日 | 音楽三昧

拙宅の音楽図書館は、その後も順調に増殖しています。
現在の蔵書(CD)数は、516冊(枚)。内訳は、

 ・クラシック   454冊(枚)
 ・ボーカル      38
 ・オペラ         13
 ・ポップス         5
 ・オーディオ      5
 ・ロック            1

となっています。ボーカルの中には、クラシックの声楽も含まれているので、大半がクラシックです。(個々のアルバムは、パソコンの操作盤には、写真のように表示されます)

これで全体の25%ほど。残りは、全集ものだったり、箱ものだったりするので、そのまま全部をライブラリー化すべきか悩みます。

例えば、一番大きな全集は、「20世紀の偉大なピアニスト」というもので、200 枚あります。中には、ピアニストとしてのラフマニノフとかカリスマ女流ピアニストのクララ・ハスキルなどの演奏もあるので、ライブラリー化する価値はあるのですが、とても手間がかかるので迷ってしまいます。

いずれにせよ、息ながく作業をすすめるつもりです。


これは大変~大半の原発は不合格

2011年04月19日 | ドラミング

拙ログ4月6日付けで、福島第一、第二原発の事故耐性の違いは、非常用電源と海水汲み上げポンプの設置方法にあったと述べました。

これは、新聞報道を紹介したものですが、その後、朝日は全国の原発を調査して、その結果を16日の紙面で「原発大半、安全策に難点~非常電源、海水ポンプ」の見出しで追跡記事を掲載しました。

その記事に併載された調査結果は次のようになっています。

つまり、非常用電源と海水ポンプが、福島第二同様、津波に強い構造となっているのは、東北電力の東通原発、東電の福島第二、柏崎刈羽、原電の東海第二の5つの原発のみで、残りは双方、または、その一方に問題があるとしています。

特に、原電の敦賀(2基)、関電の美浜、大飯と高浜(計11基)、四国の伊方(3基)、九州の玄海と川内(計6基)の都合22基は、双方に問題あり、早急に何らかの対策が必要としています。

こんなお寒い状況で、日本の原発が日々、運転されていることを私たちはよく認識しておく必要があります。


いやはやの~渡辺淳一著「孤舟」

2011年04月18日 | 読書三昧

渡辺淳一大先生も、こんなどうでも良いような本を書くようになったかと驚いてしまいました。

物語~大手広告会社常務の威一郎は、定年直前、関西の子会社への転出を打診されて激怒。社長派閥に決別し、60歳で退社する。

そして、妻と二人きりの生活をおくるのだが、ヒマを持て余す一方、妻からも疎んじられ、次第に自己を見失って行く・・・

主人公の設定が安易だし、今どき、こんな「メシ・フロ・ネル」だけの亭主関白も居そうもない。

結局、デートクラブを通して知り合った若い女性との付き合いだけが生きがいという(渡辺先生独特の)持って行きかたにも無理があって、納得して読み終えることが出来ませんでした。

かの大先生も、はや、手抜きと書き飛ばしの境地に達したかと、ため息まじりの一冊でした。


冬の逆襲

2011年04月17日 | 田舎暮らし

昨夜の嵐が雪に変わり、今朝起きてみると、ベランダは5cmほどの雪に覆われていました。気温も0℃ほどと低く、まるで冬が舞い戻ってきたかのようです。

真冬なら、「今日は暖かいね」というほどの気温ですが、一度、春の暖かさを知ってしまった身体には、とても寒く感じます。

それにしても、この強い風は、いつ収まるのでしょうか。
このところの暖かな日差しを受けて、葉を広げる準備をしていた周囲の木々も、この寒さはこたえるでしょう。

昨夜は、久しぶりに薪ストーブに火を入れました。
薪の残りも大分少なくなり、さて、来冬の薪作りはどうしようかと考えてしまいました。


50%を原発で~2030年

2011年04月16日 | ドラミング

昨日の記事で、「日本には、すでに54基もの原発があるのに、さらに14基も増やすのはなぜ?」と思いつつ、資源エレルギー庁のHPを見て回っていたら、次のようなグラフを見つけました。


そして驚きです。
何と、2030年には、発電量の50%を原発で賄うとしているのです。

その根拠は、昨年6月18日に閣議決定された「エネルギー基本計画」にあることもわかりました。

つまり、同計画では、2030年に向けた目標として、

・エネルギー自給率及び化石燃料の自主開発比率を倍増、自主エネ
 ルギー比率を現状の38%から70%程度まで向上
・ゼロ・エミッション電源比率を現状の34%から約70%に引き上げ
・「暮らし」(家庭部門)のCO2を半減
・産業部門での世界最高のエネルギー利用効率の維持・強化
・我が国企業群のエネルギー製品等が国際市場でトップシェア獲得

などを掲げ、原発については、2020年までに9基を、そして2030年までには、「少なくとも14基以上の新増設」をめざすとしています。

この結果、今後原発をどうするのかについては、この大震災を受けて、国のかたち、私たちの暮らしのかたちを見直すことから始めないと解決しないようです。


指定席~約束されていた東電副社長ポスト

2011年04月15日 | ドラミング

結果には原因あり、は万物共通の原理。
今回の原発事故は、長年、監督官庁である経産省の高級官僚を役員に迎え、原発安全神話の醸成と推進に当たらせて来た電力各社の基本的体質が招いたものと言えます。

この点、14日の記者会見で枝野官房長官は、前経産省資源エネルギー庁長官の石田徹氏が、本年1月、東京電力に「顧問」として天下っていたことは「社会的に許されない」と、従来「問題ない」としてきた主張を撤回し注目されました。

この石田氏は、現在、電力各社が推進中の新たな14基の原発建設を国のエネルギー政策の中心に位置づけ、推進して来た人物です。


いずれ、「指定席」の副社長におさまり、原発政策の推進にあたるとされてきましたが、この事故で風向きが悪くなり、目下は雲隠れし、政府と東電幹部との連絡役に徹しているといいます。

こんな業・官癒着を許していては、真に、国民の安全を優先した原発政策など夢物語でしょう。

蛇足:上図は、資源エネルギー庁のHPから借用しました。
ピンクと黄色で表わされているのが、目下、建設中または、計画中の原発です。
何と、今回事故を起こした福島第一原発でも、さらに大型の2基(7・8号)の増設が計画されていました。


吉田秀和著「永遠の故郷~真昼」

2011年04月14日 | 読書三昧

著名な音楽評論家、吉田秀和氏の自伝的エッセー集「永遠の故郷~真昼」です。「夜」、「薄明」に続く3作目で、このシリーズは、先に刊行された第4作「夕映」で完結しました。

いずれも町の図書室から借用して読みましたが、先行する3冊は、道立図書館から取り寄せていただき、また、最終巻の「夕映」はわざわざ(町で)購入していただきました。

ところで、同氏は1913年のお生まれで、今年98歳を迎えます。
「クラシック音楽の豊富な体験・知識をもとに、音楽の持つ魅力や深い洞察をすぐれた感覚的な言葉で表現、日本の音楽評論において先導的役割を果たす」と(Wikipedia)記されています。

その同氏の長い人生を回顧しつつ、時々のエピソードが氏の音楽人生にどのように投影していったかを「歌曲」への想いとともに語る新しい音楽評論のかたちです。

小生は、本書の第3編「真昼」の中で、シューマンの「初めての緑」に寄せられた、氏の小樽での体験に強い共感を覚えました。ご一読をお勧めします。


蛇足:このエッセイの雰囲気をお楽しみいただきたくて、以下、少し長いのですが、上記の部分を転載させていただきました。

"(小6で移住した)小樽ではたくさんのことが新しく、珍しかった。

その年は長年住みなれた現地の人にも何十年ぶりという厳しい冬となり、毎日毎夜雪が降り続いた。はじめは珍らしくておもしろがっていた私も流石にあきれかえり、あきてしまった。降り積る雪の始末も大変だった。いくら除雪してもきりがない。・・・

この異常な雪の冬の毎日を、かなり遠い学校まで通うのは、東京から来たばっかりの私には楽でなかった。スケート、スキーなんて初めてやってみるのは楽しくないことはなかったはずだが、今記憶に残っているのはこの雪の真白な色、威圧的な重さの感覚である。

しかし、そんな冬でさえ永遠に続くわけはなく、いつか終りが来る。
家の前の雪の山は日をおうごとに低く小さくなり、当時はまだ石炭ストーヴで寒さを凌いでいた家々の煙突から日夜吐き出されていた黒煙、煤のせいで黒く汚れたきたならしい塊りに変身する。

そのかわり、雪の下から顔を出してきた道路のあちこちに大小の水溜りが出来、やがて小さな川がちょろちょろ音を立てて流れてゆくようになる。そして、ある日、春の日差しに気がついたころには、その日差しを受けて、水の線がキラキラ光りながら走ってゆくのが見える。・・・

雪を踏みつけているうちに、ぐっと足を下に突っ込んだりもする。
雪の下は田んぼか何かだったのだろう。砕け散る雪氷の下にみずの流れるのが見え、キラッと光る。その流れをよく見ようと思って腰をかがめたら、その下に若草の小さな緑の塊がみつかった。それは、まるで小さな眼で私の方をじっと見詰めて来るみたいに光った。

びっくりした。小さな眼から光の矢が飛んできたといってもいい。その矢に射すくめられ、私の胸がキュンと締まった。・・・

雪の下の割れ目から、じっとこちらを見つめていた緑の草の小さな眼。それとネコヤナギ。何十年もたった今でも、はっきり覚えている。一生忘れないだろう。この日、これを通じて、私の中で何かが目覚めたのである。

シューマソの《初めての緑》作品35-4。
この歌をはじめて知った時、私はあの時の目覚めの感触に非常に近いもの、ほとんどそれに照応する音楽に出会ったと直感した。

ただ、私の目覚めはその後の私の人生の経過する中で甘美な思い出のようなものに倍音を帯びてきたけれど、シューマソのこの曲の底にはもっとずっと鋭い力で心を刺すようなものが流れている。ほとんど狂気に近いような戦懐の影を感じる時さえある。・・・"


右膝が痛い

2011年04月13日 | 田舎暮らし

2週間ほど前から、右膝に痛みが出ています。
今のところ、さほど重症ではないのですが、椅子から立ち上がろうとした際などに、右膝にグキリとした痛みが走ります。階段の上り下りにも痛みを感じます。

従来あった左膝の痛みは昨夏に解消して、その後は「左膝の痛みなんてあったの」という感じだったのですが、今度は右膝です。

右膝は、過去にスキーで痛めた経緯があるので何とも言えませんが、これも「加齢脱皮」の過程で生じているようです。

来月には71歳を迎えようという老人ですから、どこに痛みが出ても不思議ではないのですが、腰や膝に痛みが出ると、体を動かすのが億劫になります。

これが運動不足を増長し、負の連鎖に陥ります。
これは何としても避けたいので、毎日、散歩を欠かさず行うなど、右膝痛と仲良くしていきたいと思っています。