7月5日
当地(北海道ニセコ)は、このところの日照り続きで、作物の生育にも影響が
出ています。拙宅の菜園でも、いつもならとうに収穫期を迎えているイチゴや
絹サヤなどの出来が悪く、また、鞘インゲンや黒豆などの生育も遅れています。
1日、美術館友の会の例会で、上富良野と岩見沢にある美術館を訪問しました。
総勢44名のバスツアーでしたが、美術愛好者の集まりということもあり、観光ツアー
にありがちな酒盛りとカラオケもなく、知的な雰囲気の好感のもてるツアーでした。
しかし、なぜか富良野プリンスホテルのお土産屋さんでの買い物がセットされ
ていたのですが、隣接地に「森の時計(カフェ)」があるというので、早速行って
みました。
写りはあまりよくないのですが、この喫茶店、ご記憶にありませんか?
そうです。2005年にフジテレビで放映されたドラマ「優しい時間」の舞台となった
喫茶店です。ただ、ドラマでは、季節は晩秋から冬にかけてでしたので、
少し雰囲気が違うかもしれません。
物語は、息子が運転する車の事故で愛妻を亡くした中年の猛烈社員の主人公が、
富良野のうっそうとした森の中に喫茶店を開き、断絶した息子との絆を周囲の
人々のやさしさと励ましで取り戻していくというものでした。
20年余にわたり放映された「北の国から」の終結が発表された後だけに、同じ
作者(倉本聡)の(同じ富良野を舞台にした)ドラマということもあり注目を集め
ました。また、脚本も映像の質もよく、全11回とも13%を超える視聴率を確保する
大ヒットでしたので、ご覧になった方も多いと思います。
これは、その喫茶店の内部の様子ですが、ドラマでは、カウンターに腰を下ろした
客には、コーヒーミルを手渡して、自ら豆をひかせるのがとても新鮮に写りましたし、
店内もかなり広い印象でした。
しかし、当日は日曜日の昼下がりということもあり、入店に20分ほど待たされ、
店内はお客であふれかえっていて狭く、ドラマの中のあの「優しい時間」の流れる
喫茶店はどこに行ってしまったのかと、しばし呆然とする始末でした。
これから、ラベンダーに彩られる盛夏に入り、この喫茶店にも「優しい時間」ならぬ
「喧騒の時間」が過ぎ行くことでしょう。