東京の友人から旅の便りが届きました。
何時もは LINE で「ここは何処でしょう?」とクイズ形式で送ってくるのですが、さすがに今度ばかりは有名すぎる場所なのでクイズにならなかったのでしょう。
旅先は長野で、7年に一度の善光寺御開帳でした。
グ一グルで検索してみると、御本尊の阿弥陀如来は絶対秘仏として誰も直接拝むことは出来ないので、そのお身代わりとして「前立本尊」が姿を現すのだそうです。
7年前には、その貴重でありがたい機会を求めて期間中になんと700万人が参詣したというから驚きです。
御開帳のシンボル「回向柱」は、本堂建立の際に旧松代藩が普請奉行にあたったというご縁から、松代町から寄進され本堂前に立てられるのだそうです。
その高さ10mの回向柱に結ばれた白い布が、前立本尊の右手から伸びる金糸に繋がっていることから、回向柱に触れることで前立本尊に触れるのと同じこととなり、阿弥陀様とありがたい緣で結ばれるというのです。
参道前に宿を取り、何度も出かけては疲れたら引き返し、夜間になって人混みが減ったらまた出かけてを繰り返し、何度回向柱に触れることが出来たのでしょう?
極めつけは前立本尊を開く儀式を観るために、朝3時に起きて本堂の中に入って待ったそうで、その本気度が伝わってきます。
そして旅の終わりには別所温泉へ足を延ばして「北向観音」を参拝する予定と記して便りを結んでありました。
こちらは厄除観音として有名だそうですが、先ほどまで善光寺御開帳で阿弥陀様とありがたい緣で結ばれたばかりなのに、わざわざ足を運んだのには何か特別の想いがあったのでしょう。
いつも思うのですが彼女の旅は単なる“saightseeing” ではなく、しっかりとした目的意識があり、実に深く綿密に計画を立てられその旅程を着実に実践されているとう印象があって、ただただ感心するばかりです。
東京在勤時代に職場の仲間と一緒に旅した時もそうであったように、一つ一つの旅に何かしら特別の意味を感じるのです。