G7広島サミットが閉幕しましたが、テレビのニュースを視ていて『あれっ!何処かで見たことがある風景だなぁ?…』
ホテル名など思えている筈もなく古い写真を引っ張りだして、以前広島出張で泊ったホテルのスナップ写真と一致したのです。
それは、平成17年の「第64回全国産業安全衛生大会」で、全国から1万人を超える参加者が集い、市内中心部のホテルが満杯で連泊できず、日々転々とした苦い思い出があります。
初日は「広島エアポートホテル」で、一日目の日程を終えた後、今朝降り立ったばかりの広島空港へまた逆戻りという難儀さで少し凹みましたが、「バカの壁」で有名な養老孟司先生の講演を聴けただけでも“有難や”と自分を慰めました。
「バカの壁」とは「人は知りたくないことに耳を貸さず情報を遮断すること」を意味しますが、平和公園で原爆ドームや原爆資料館を目の当たりにし心新たにした平和への誓いが、時を経て連日報道されるウクライナでの悲劇や惨状に慣れっこになっていないだろうか⁉と自問自答。
二日目は広島駅からバスで50分もかかる郊外の「ビジネスホテル ルートワン可部」でした。
女将さんの勧めで長旅?の疲れを癒すべく1階の居酒屋で、瀬戸内特産の海の幸を銘酒「賀茂鶴」で舌鼓を打っていると、カウンター越しに『お客さん札幌から?』と大将の声。
『これ食べていきな!』と珍しい “カブトガニ” のサービスに預りました。たぶん女将さんが気を効かしてくれたのでしょう。見た目はグロテスクですがタラバガニより上品な味でした。
『こんなもん漁する奴は誰もおらんけど、たまたま今朝オレの網に引っ掛かったんだ』と…。はるばる可部まで来た甲斐がありました。
そして最終日が今回のG7サミットの会場となった「グランドプリンスホテル広島 」でした。
宇品島にそびえ立つ23階建てのホテルは、瀬戸内海国立公園に面した絶好のロケーションで、最上階のレストランから眺める夕凪の瀬戸内海は格別のものでした。
ホテル前の桟橋から宮島往きの高速船が出ているのも、厳島神社観光には “勿怪の幸い”で、これぞ真に “渡りに船” でした。
船中で、ふと亡き父秀雄の軍歴「S14.8.9 宇品港を出港、8.11 呉淞に上陸」の記録を想い出し『今、同じ港から出航している!』と感慨に耽ったものでした。