小樽でも大ギャラリーを引き連れてのラウンドとなりました。
第10回ニトリレディスの最終日、首位と2打差スタートの全英女王・渋野日向子。勝てば獲得賞金1億円突破!そして28ラウンド連続オーバーパーなしのタイ記録と、記録ずくめの国内3勝目に期待する大ギャラリーに交じって “ 追っかけ " です。
首位から2打差でスタートし、6~7番で連続バーディーを奪い一時は優勝争いに加わった。7番は段差とうねりが混じった難しいラインを読み切り、全英女王のテクニックを披露してギャラリーを沸かせた。続く8番ではピン側そばにぴたりと付けて3連続バーディーで波に乗るかと思われたがカップに嫌われ、勝利の女神に見放された。
優勝はならなかったが随所に渋野らしさを発揮して、継続中の連続オーバーパーなしのラウンド数を28に伸ばし歴代1位タイとするなど、ギャラリーを釘付けにした。凱旋国内3戦目で、うち2試合を見られたのは何とも幸運なことである。
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実は、渋野は大会直前にストレスからくる急性副鼻腔炎を発症して高熱を出し、練習ラウンドを休んで札幌の病院で点滴を受け前夜祭を欠席していた。
本選出場も危ぶまれたが、翌日のプロアマ戦には強硬出場し、その責任感の強さを見せつけた。
プロアマ戦は、ノーベル賞の京大の本庶佑特別教授、ニトリの似鳥昭雄会長、男子ツアー48勝の中嶋常幸らとのラウンド。別の組にも小泉純一郎元首相、プロ野球の中畑清前DeNA監督、東尾修元西武監督、歌手の五木ひろし、司会者の徳光和夫、俳優の石田純一ら豪華な顔ぶれが揃っており、渋野自身の立場を考えれば欠席する訳には行かなかったのだろう。
そんな中で、彼女の「接客、おもてなし」は際立っていたそうで、中嶋常幸を見つけるや駆け寄り『今日一緒に回らせて頂きます。よろしくお願いします。』と握手を求めハートを鷲掴みしてメロメロに。ほかの参加者にも笑顔を絶やさず、話題豊富に対応する姿は体調不良の欠けらも見せなかったと言うから、20歳にして見上げたプロ根性である。
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以下は主な参加者の渋野評。
・ツアー48勝の中嶋常幸:『ゴルファーとしても人間性もすごくいいなと思った。技術的に完成されていて、言うことなし』と称賛。ただ、『期待を敏感に感じ、期待に応えたい気持ちも強いタイプなので、いらない鎖を身体に巻いてしまう。ある程度自分を自由にしないと…』と気遣った。
・ノーベル賞の本庶 佑:『大変人柄もいいし、とにかく楽しいゴルフでした。パターはほとんどショートしない。届かなければ入らないけど、実はみんなショートする。なかなか日本にはいない』とプレイの安定感も合わせて絶賛。今回の組み合わせは本庶氏からの指名で実現し、ノーベル賞のメダルを模ったチョコを贈ったという。
・前DeNA監督の中畑 清:『みんなに愛されるキャラクター。ファンサービスはできそうで、中々できない。辛いときもあるし。でも彼女はプロフェッショナルで、自分を押し殺してでもそれに徹することができる。その意識は見習うべきだと思う。』
女子ゴルフは、プロアマ戦でのホスピタリティー(接客・おもてなし)が徹底されており、それが女子プロの人気を支えている一面がある。その中でも渋野の “目配り・気配り・心配り" はズバ抜けており、“スマイルシンデレラ” の冠をいただいた彼女の気疲れは想像以上のものがありそうだ。