毎週金曜日は小樽市銭函の病院へ通院介助。待ち時間を利用して今日は何時もと反対方向の山側を散策してみることに。
病院から国道5号線を小樽方面に少し行ったところに信号機「御膳水」がある。
その道端に三角の屋根の付いた「御膳水宮」、欠けた石碑に彫られた「明治十四年御巡幸御膳水」の字がかすかに読み取れる。菊の御紋を模った石に囲まれた円い井戸状の中には水が溜まっている。
その傍に、御膳水宮の由来が立っている。
説明文によれば明治天皇の行幸は明治14年8月に行われている。艦船で小樽に着き列車で札幌に向かった時、現在の小樽市見晴町で御小憩された折りに当地の沢水を御飲料になりました。
これを記念して当地域を「御膳水地」として記念碑を建設し今日に至っています。
国道5号線は札幌と小樽を通り函館まで伸びる幹線道路であり、交通量も多く駐車場もないのでここに立ち止まって記念碑を見る人はまず居ないだろう。
この記念碑と並んで長谷部虎杖子の句碑がある。この二つがこんな所に並んでいるのは何か関連があるのだろうか?
句碑に彫られた文字が消えかかっていて、句の判読は難しいが、句碑の傍にある説明版に次の碑文(句)が記されている。
『車組むや 一滴の油 地にひらく』
虎杖子も初めて知ったが、この句碑もこの場所にあれば御膳水宮と同様、ふらりと寄って見ていく人はほとんどいないだろう。
この辺りの住所表記は小樽市見晴町といい、その名のとおり銭函海岸が一望できるとても見晴が良いところである。
札樽道銭函インター線を登って行くと素晴らしいビューポイントがある。もしかして明治天皇も同じ場所から?