というわけで、早朝に一枚二枚
ところで、自分より先に辞めた後輩から電話がありました。風の噂で耳に入ったようですが、わざわざ連絡してもらい、とても嬉しかったものです。
その彼が、かつて曰く 『 男は黙って巨艦大砲主義。 ドッカーンといかなくっちゃ!』 というのです・・・(^^;
何かといいますと、カメラのレンズのことです。
モデル撮影会に際し、キレイなオネエさんを前にして気後れしないためには!
周りのオジさん連中に負けじと前に出るには、
ドーンとデッカイ望遠ですよね、ははははっ
という言葉にそそのかされて『 なぁ~るほどぉ~!』 と後先考えず買ったのがcanonの望遠ズームEF70-200f2.8ISです。
Canonの望遠といえば、超音波モーターによるAFや手ブレ補正を採用し、スポーツや報道写真の定番でした。
また、NIKONも遅ればせながら、巻き返しを図っているところでした。
人間誰しも、こういうプロが使う機材に憧れるものです。 これがブランド力というものでしょうか。 Canon、NIKONの二強以外、コニカ、ミノルタ、ペンタックス、オリンパスなどがありましたが、何れも泣かず飛ばずであり、コニカはミノルタと合併し、その後SONYに買い取られるなど、益々二強の時代になるのか・・・
と思っていたところ・・・オリンパスが手ブレ補正、CCDゴミ取り、防塵防滴、バリアングルモニターを載せたE-3を発売し、併せて超音波モーターを搭載したレンズをラインナップしました。 それがFT規格のカメラで、それに飛びついたのが自分です。
高価とはいえCanonやNIKONに比べれば手頃な価格でフラッグシップの証というか機能としての防塵防滴を施したシステムを揃えられるのです。
ですから質実で比べれば(AFなどの性能を除外して)CanonやNIKONに勝るとも劣らない出来だと思います。
ところがどっこい、世間はCanonやNIKONユーザーが大半を占めているのであり、依然としてプロが使う機材もCanonやNIKONが殆んどであり、コマーシャルも上手とくれば、これから写真を始めようかという人も同じ選択をするというのが当然の成り行きでしょうか・・・。
世間の評判では、FT規格のOlympusカメラの売り上げは苦戦している様子です。
そこでOlympusはPanasonicとタッグを組んでミラー機構を省きフランジバックを短くし軽量化を図ったMFT規格のカメラを立ち上げました。
Panasonicといえば白物家電の雄であり、これまたCMが上手ですし、製品の市場投入もOlympusより半年近く先に出しているので、どちらにしても、引き続き苦戦を強いられているのではないでしょうか。
MFT規格のカメラを出す前からPanasonicとは他数社と通常の一眼レフであるFT規格のカメラやレンズを出していました。その頃は、明らかにOlympusの方が、カメラメーカーとして一歩も二歩もリードしていたはずですが・・・。そういう状況のなかで、『FT規格のカメラやレンズは作らない・・・』 などという噂が流れ、巷ではOlympusに対する不信感が募っているようです。
で、そんなときに次期フラッグシップの発表がありました。 プロやハイアマチュア向けには現状のMFTカメラでは性能的に満足しないというのが理由だそうです。 しかしながら、プロは数が知れているのであり、ハイアマチュアに不信感を抱かせたとあっては、その売り上げがどうなるのか、人事ながら心配でもあります。
とはいえ、Olympusとしては、MFTカメラで若者を取り込んでおけば、何れ子育てが一段落し金銭的余裕が出来た人や、定年退職し時間的にも余裕綽々な方々が写真を趣味にしようかと思ったとき、またOlympusに戻ってきてくれるんじゃぁないか・・・と思っているのかもしれません。
しかしながら、現状写真を趣味にしている方々の大多数は先のようにオジサン世代であり、カメラ自体を自慢したりするのも楽しみにしている人たちです。
いまMFTを手にしている若い人たちが、将来様々な余裕が出来たときに、はたして軽くて小さいカメラに興味を持つものでしょうか。
やっぱ、 『 男は黙って巨漢大砲主義っすよ! がははははっ 』 ってのが、趣味の世界だとしたら、Canon、NIKONのシェアを喰うべく、苦しかろうが何だろうが 「継続は力」とばかり、FTに注力してほしいもんです。
そういう姿勢を続けられたなら、コアなファンが多いOlympusのことですから、いつかはきっと2強の牙城を崩すことも夢ではないかも・・・