アクティブ・シニアのお役立ちブログ

中高年が元気に過ごすためのお互いの体験・情報交流の場です。

イタリアのエノテカで軽く夕食もいけます

2006-10-10 17:35:07 | 旅行のヒント

イタリアのエノテカでの軽い夕食もいけます

 アブルッツォ州の州都といっても人口7万人のラクイラで、ホテルの人にお奨めリストランテを聞きました。夕方の散歩をしてその店へ行くと、何と「7時半から」の営業です。

 妻と少し歩きましたが、まだ1時間もあります。そのうちにエノテカを見つけた妻が、「たまには入ってみよう」と言います。入ってみると、たくさんのワインが並ぶ専門店。そして小さなテーブルが数個並び、自由に飲食ができる造りです。

Rimg0098

 入口に「プロセッコ2.5ユウロ」と表示してあるので、まずこれを頼みました。泡の少ないスパークリングワインですが、辛口で美味しいです。

スプマンテとプロセッコは別な産地のスパークリングワイン

 店に一人だけの男性店員に“プロセッコはスプマンテとは違うのだね”と聞くと、他に客がいないので地図を示して親切に教えてくれました。

 イタリアでスプマンテと呼ばれるスパークリングワインは、ミラノがあるロンバディア州とトレンティーノ州の産物。プロセッコは、ヴェネチアがあるヴェネト州の産物。それから、フェラーリというスパーリングワインが、どこかの州の産地だと言っていました。

Rimg0103_2

 私たちはこの区別も知らずに、スプマンテ一本槍で注文していたのでした。そういえば、妻に教えられてスーパーのワイン売場を見たら、プロセッコがたくさん陳列されていることに気がつきました。

 スパークリングワインと呼ばれる発泡酒には、フランスのシャンパーニュ地方だけで作られるシャンペーンがあることは、多くの人が知っています。しかしそれだけでなく、イタリアにはスプマンテがあり、プロセッコがあることをしりました。

 さらには、スペインにはカヴァ(cava)という発泡酒があります。これは、日本での私の大愛用スパークリングワインです。静かなエノテカに入ったお蔭で、とても良いことを教わりました。

Rimg0102_2

2人で飲食して3,300円の手軽さ

 親切な店員に教わって飲んでいるうちに、ずいぶんいい気持ちになりました。そしていろいろな人が入ってきました。落ち着いた感じの夫婦や、きちんとネクタイをした紳士一人の白ワイン1杯の立ち飲み。  男性3人連れのワイン選定とテーブルでの飲食など。

 私たちは2.5ユウロのプロセッコを2人で2杯ずつ、合計4杯を飲みました。それに、12ユウロのチーズとサラミ、ソーセージ盛り合わせ大皿12ユウロ。これで合計22ユウロ、約3,300円でした。1人1,650円で気持ち良く飲食できるのですから、手軽で良いと思います。

 このあと私たちは教えられたリストランテに行きましたが、サラダを注文してこれを食べるのがやっとで、頼んだ安い赤ワインは美味しくなくて、少しだけ飲食して帰りました。エノテカだけでも十分な感じでした。

エノテカは1980年ごろから現われたワイン専門店

 ところで、エノテカはずっと昔からあった店ではないそうです。「1980年代に入る頃から、エノテカというお洒落なワインショップが登場した」と、陣内秀信法政大学教授著「イタリア 小さなまちの底力」に書いてあります。

 それまではもっぱら、オステリアという居酒屋でワイン類を飲み、容器や空き瓶を持ってきてワインを詰めてもらっていたのだそうです。オステリアはもちろん、今でも各地にあって営業しています。

 イタリアには古い物だけが残されているのではなくて、時代とともに新しい店や商品が開発され、街に魅力を加えてきたのですね。それが、各都市のチェントロ・ストリコ(中心街)をさらに楽しく、魅力ある街に変えてきたのだと思います。(投稿者:会田玲二)


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。