アクティブ・シニアのお役立ちブログ

中高年が元気に過ごすためのお互いの体験・情報交流の場です。

日本に初上陸したイル・トラッキオーネはトスカーナ料理

2007-10-30 18:11:36 | お店あれこれ

 ジョイフル本田千葉ニュータウンの斜め向かいに大型のオープンエア・センター、BIG HOPガーデンモール印西(千葉県印西市)がオープンしたので訪ね、この中のイル・トラッキオーネで昼食をたべました。

 値段は私には少し高いと感じましたが、それ相応の味と量なので当然かと思います。味や雰囲気に人気があるようで、開店後1カ月足らずですが大きな店内はかなり繁盛していました。

 妻がトスカーナセットの豚料理(サラダ+パン+パスタ+豚ジラローストで1,785円)を取り、私は週替わりスパゲティ(1,050円)で、合計2,835円。外出しても一人1,000円前後以内に抑えている私たちには、少し割高という感じです。

 200席はありそうな広い店内に、スパゲティやあぶり肉の厨房が見える造りで雰囲気が良く、本場のイタリアンレストランの感じです。

 「たまにはこういう店で食べるのもいいな」と思って精算しながら妻が係に話しかけると、何と、フィレンツェ近くのバルベリーノ・アウトレットとローマにある店で、日本が3店目だと言います。

 バルベリーノのデザイナー・アウトレットには、9月に行ってきたばかりでした。そう言えば確かに、アウトレットの中央部にレストランがあって、ずいぶん混んでいるので敬遠したのがイル・トラッキオーネでした。

 “イタリアのオーナーはインターネットに出すのが嫌いなようだから、出てないと思います”と係の男性が言いましたが、その通り、ホームページはありません。

 でも、他のサイトがイル・トラッキオーネを紹介しています。これによると、この店はトスカーナ料理が売物なのでした。

貧しかったトスカーナ農民の知恵

そのサイトを見て興味深く思ったのは、「イタリアのトスカーナ地方の農民が貧しさを乗り越えるための知恵」を使ったのがトスカーナ料理の特徴だということです。

たとえば、食べ残して固くなってしまったパンを、これも残した野菜や豆のスープと一緒に温め、仕上げにオリーブオイルを掛けるのが、リッボリータ(再び煮るという意味)。このようにトスカーナ料理は、食材を無駄にすることがないそうです。

 トスカーナ地方はなだらかな丘陵地帯の風景がとても綺麗で、私は世界で一番美しい地方だと思っています。

 しかし、ここまで美しい地方にするまでには、何百年もの間(600年と言ったと記憶します)、農民たちの地味な土壌改良や牧草地作りの努力があったのだと、以前にテレビ放送で見ました。

 そのトスカーナでは昔、食べることにも知恵を使って、貧しさを克服していたのですね。

さて、イル・トラッキオーネの一番の特徴は、店内奥の『ジラロースター』だそうです。ここで、薪火で肉を料理するので、独特の風味が味わえるそうです。

また、店内左手の麺工房で作る自家製生パスタも特徴で、生麺のモチモチとした食感があるそうです。

私の味覚は「そう言えばそうかな」と思う程度ですが、次に行ったらよく味わってみたいと思います。(会田玲二)

イル・トラッキオーネ

千葉県印西市原1丁目・印西牧の原 BIG HOP

電話:047-637-4865

営業時間 am11:30~pm23:30  テーブル200席。

年中無休。

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黒板にVIETATO FUMAREと書いてあるイタリア語は、「禁煙」という意味です。


フランス人やイタリア人はカンパーニュ(田舎)を愛する

2007-10-30 15:53:30 | 旅行のヒント

 フランス語でカンパーニュ(campagne)は田舎を意味し、イタリア語ではカンパニリズモが、「町の共同体への強い帰属意識」を意味します。

 カンパニリズモとは、教会の鐘楼(カンパニーレ)から派生した言葉で、鐘の音が聞こえる範囲が町の領域で、イタリア人はこの共同体への帰属意識を非常に強く持っているそうです。(陣内秀信著「イタリア 小さなまちの底力」による)

 カンパーニュ、カンパニーレ。似ている言葉なので、「田舎の共同体」というような共通の意味があるのではないかと想像します。

またイタリア語にはパエーゼ(paese。国、小さな町。人々が集まって住む居住地)という言葉があります。「国と町を同じ言葉で表すのが興味深い」と、上記の著者・陣内法政大教授は述べています。

 そして、「イタリアには集住の長い歴史があり」、「故郷の町(自分のパエーゼ)への愛着はどこまでも強い」と書いています。

 私が、イタリアで一番魅力的なハイパーマーケットであり、楽しいモールの核店になっていると思うイーペル(iper)のスローガンは、「小さな町は偉大である:Il paese della grande」です。やはり、故郷の町への強い愛着心が、店のスローガンにまでなっているのだと思います。

町ごとの旗振り競技が楽しいイタリア

 日本で開かれたイタリア・フェアにも大挙して出演したことがありますが、イタリアのパエーゼやカンパーニュ(これはフランス語ですが)を代表する若者たちが、祭りの日には大きな旗を振ったり、空高くまで放り投げて受け取ったりします。

 小さな町・村落への郷土愛が、この旗振り競技にも現われていると感じます。

 一方、フランスには144の「フランスの最も美しい村々」協会加盟の村があり(辻啓一著「フランスの美しい村を訪ねて」)、田舎がとてもきれいで楽しいです。

 そして、「フランス田舎めぐり」の著者・大島順子氏は、「おいしいレストランを見つけられるのは田舎」だと言い、「フランスは、生きることを楽しむ国だ」と書いています。

 美しくて楽しく、おいしいレストランが多いフランスとイタリアの田舎は、カンパーニュ、カンパニーレ、パエーゼなどに現わされる郷土愛が作っているのだと思います。(会田玲二)


デジカメ用のSDカードクリーナー

2007-10-30 00:35:15 | お店あれこれ

 デジカメやパソコン、携帯電話などのSDカードのクリーナーが、ダイソーにあったので買ってきました。もちろん、1個100円です。

 「2~3回抜き差しするだけ」で効果があると書いてあります。そして、「読み取りエラー防止に」、「2~3週間に1回、クリーニングすることをお勧めします」とあります。

 私は大小のデジカメ2台を割合頻繁に使うので、早速クリーニングしてみました。近々に旅行するので、これで安心です。

しかし、SDカードというものは、クリーニングしないとエラーすることがあるのでしょうか。ホームセンターや家電店などでも、このようなSDカードクリーナーを売っているものなのでしょうか。店に行った時に、確かめてみたいと思います。

 そう言われればSDカードは確かに、「あるとき突然に、中身(写真)が消えてしまったりしないのだろうか」と、不安に思うことはあります。長い年数が経ってそのようなことが起きても、その際は仕様がないと諦めてはいたのですが、クリーナーを使えばそれが防止できるのかも知れないと思います。(会田玲二)

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中高年好み(?)

2007-10-26 18:09:58 | 自由サロン

 アウトドア派中高年には必携(?)の熊除け鈴(「熊出没注意」の散策道でも、鈴を付けてPhotoい る若者に出会ったことがありません)ですが、意外にうるさい。もちろんこれで、熊さんにこちらの存在を知らせるのですから仕方ありません。が、たとえばザックに付けたままにしておくと、必要のない時にもチリンチリン。で、みつけたのが鈴2カバー。

  このカバーの優れているところは、底の部分に磁石が入っていて、鈴の心棒が揺れないように固定できることです。心棒が動かないのですから、鈴は鳴りません。アウトドアショップに売っています。

 

 もう一つは蒔絵風シール。また流行っているようです。私が最初に見つけたのは3年ほど前、熱海の美術館MOAの売店です。その時買ったのは右側の昇り竜。私が昇り竜に悦に入っている頃、若者たちには立体的なビーズを携帯電話一面にべったりと貼るのが流行っていて、1万円以上出して貼ってもらうというサービスもあったようです。今若者は、どんどん新しい携帯に替えるからか、面倒なのか、重いからか(ビーズはかなりの重さだった)、ストラップも付けず、あっさりそのまま持っている人が多いよう。Photo_2

  今年に入ってから携帯電話を替えたので、デザインも一新(?)。やはり徳川美術館の売店で買った鳥獣戯画にしてみました。なぜかこのシール、ずっと各地の美術館の売店で売られているのです。猫は、友人がくれたもの。最近、東急ハンズにこのシールがたくさん売ら2_3れていて、デザインして貼ってくれるサービ スがあるとか(500円ぐらいで)。でもこのシール、40~50代にはなつかしいマーブルチョコに入っていた鉄腕アトムのシールと同じです。擦ってフィルムをはがせば簡単にくっつきます。長持ちさせたい場合は、マニキュアのコート液を塗れば、私の場合は3年間ほとんど剥がれませんでした。

 ついでながら、未だにビーズのストラップを付けているのも中高年だけですかね。


メガネのツルを無料で直してくれたアージュ(メガネスーパー)

2007-10-25 15:43:52 | お店あれこれ

日本の店は親切。でも店によっても違う。

 メガネの弦(つる)が突然外れてしまい、行き先のメガネ店で直るか聞くと、簡単に直してくれました。今度は、つるがフレームにしっかりと固定され、とても安心なメガネに変身しました。

 “本当に助かった。ありがとう。直し代は?”と聞くと、“こんなことでは頂きません”と無料でサービスしてくれました。

私は、「日本の店は本当に親切だなあ」と、改めて感心しました。欧米のメガネ店でも同じように無料で直してくれるのかどうかは分かりませんが、メガネを2つも洗ってくれたりして、この店の態度がとても親切なので驚きました。

 この店は、メガネスーパーのアージュ印西ビッグホップ店(千葉県印西市)です。オープンエアの大きなモール(ショッピングセンター)ができたので、「見に行きたい」という妻を連れて行ったのでした。

 ただ、このモールには空き店舗がたくさん目立ち、客数も少なくて淋しい感じがしました。アージュのようにせっかく努力しているテナント店が、気の毒な感じさえします。

直し方が買った店と違ってしっかりしている

 ところで、アージュのつるの直し方は、フレームに固く固定されて、とても安心感があります。ところが、これを買った東京・銀座のメガネ店では、買った時からつるがゆるゆるで、しばらくするとつるが外れそうな感じになるのです。

 そこでクレーム(正常なフレームの状態に直して欲しいとの請求)を言うと、小さなネジ回しで直して、そのネジ回しをくれました。そして、“そのためにネジ回しがあるのですから、その都度使って直して下さい”と言われました。

 「なるほど、そんなものなのか」と思って、以後何年間か直しながら使ってきました。ところが先日とうとう外れて、ごく小さいネジがどこかに消えてしまいました。

 だから、買ったメガネ店へ行って直してもらえばいいのですが、翌日はたまたま出かけたので、「妻がアージュで直してもらえるか聞けば」と言ったのでした。

 だから、同じように直すにしても、店によってずいぶん違うものだと思います。やはり、親切な店がいいですね。

私は、そのメガネを買った銀座のメガネ店にはもう、直しにも、買いにも、行かないと思います。(会田玲二)

写真は、アージュが入っているBIG HOP ガーデンモール印西(千葉県)の駅前入口。

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京都駅内のイタリアンレストラン、イタリコ

2007-10-22 13:39:05 | お店あれこれ

 京都駅の中に、イタリアンレストランがありました。ITALICO(イタリコ)で、ニュートーキョーの経営です。

 久しぶりに京都駅前に宿泊したのですが、妻も私も京都は知らないので駅の中でレストランを探しました。すると、京都劇場2階にイタリアンレストラン、ITALICOがあるのを見つけました。

 できればスパークリングワインを飲みたいと思って入ったら、ボトル2,000円がありました。たいがいのレストランでは3,000円以上が普通だと思うので、ずいぶん安く飲めたと思います。味もまずまずで、割合においしく飲みました。

 妻も私もたくさんは食べたくないので、生ハムの盛り合わせ900円と、イタリコ特製のプロシュートピザ1,500円を取りました。料金は、2人合計で4,400円。割合に安い夕食だと思いますが、十分に満足しました。

 割安で店独自のメニューがあるので、人気があるようです。夕食をしていると、たくさんの人数の外国人グループ(イタリア人とフランス人)が、賑やかに出ていきました。

ITALICOのウェブサイトによると、ランチタイムは、自家製の焼き立てパン、サラダやスープ、ドリンクなどの バイキングもあるそうです。(会田玲二)

 場所は、京都駅内の京都劇場2階。電話:075-365-3363

営業時間:11:0023:00(ランチ11:0014:30)

定休日:無休。

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開店で待たせないように「プレオープン」を

2007-10-16 05:30:35 | お店あれこれ

 新聞・テレビで話題になっている東京・有楽町のイトシアへ行ってみました。。一等地の場所だから当然に何でも高い中で、5階にはQBハウスの女性向けヘアカット店があり、2,000円という格安料金。「男性でも入れます」との説明でした。

 1階の外に出たら、イタリアンバー・バリシモ(ドトールコーヒー)の新業態があり、赤ワインがグラス350円、スパークリングワイン400円なので、プロセッコ(スパークリングワイン)と簡単なおつまみを注文しました。

 しかし、どれもなかなか出てきません。やっと来たプロセッコは、何だか気が抜けています。コルク栓を抜いて先客に注いだ後の密封が下手なのか、あるいは抜いてから何日も経ったとしか考えられません。

 それからだいぶ経って、妻と「もう諦めて帰ろうか」と言った時に、ようやくおつまみが来ました。

 それから、レジで妻がクレジットカードで精算したら、係の女性が困って別な男性が教えに来ました。他のウェイターたちも、料理の種類や運び方などを、その都度教わりながらやっている様子でした。

 せっかくリーズナブル・プライスの店を開店するのですから、客を延々と待たせることのないように、せめて3日間か、できれば1週間ぐらいのプレオープンをして欲しかったです。

 どんな店でも、本番の開店(グランドオープン)で円滑に営業・運営できるようにと、事前の試行開店(プレオープン)をするものだと思います。

 「現在プレオープン」と表示してあれば、私は敬遠して入らなかったかも知れません。あるいは時間の余裕があるならば、「応対がぎごちなくても仕方がない」と、最初から割り切って入ったかも知れません。

 プレオープンは、飲食店ではぜひ活用して欲しいと思いました。(会田玲二)


NHK「フランス秋色散歩」はBSハイビジョン

2007-10-12 17:24:59 | 旅行のヒント

「上等牛肉」や「修道院」で村を発展させた歴史

 ブルゴーニュ地方の「美しい村」を連続放送しているNHKテレビが、10月8・9・10日と旅行した先のホテル(2箇所)では見られませんでした。しかし、帰宅して見ると、夜10時から放送していました。

 そこで注意して見ると、これは「BSハイビジョン」というチャネルです。旅行先のホテルには、このチャネルがなかったのでした。

 帰宅して見た10月10日の「フランス秋色散歩」では、人口500人のサン・クリストフという村を放送していました。

 ドイツに占領されて寂れた村を、アレクシ氏が家畜市場を拡大してみごとに復興させた村だそうです。市場をかつての10倍の大きさに拡大するとともに、皆がシャロレイ牛の品質向上に努力して、ラベル・ルージュの資格を取り、市場のブランド価値を高めたそうです。

 今では毎週午後、市場ツアーを実施しています。

11日はフラヴィニー・シュル・オズラン。ローマ軍が紀元前に城塞を築いたのが村の起源で、8世紀に領主が修道院を開いたのが発展の始まりです。こうして巡礼地として賑わうようになり、また、ワインの産地としても有名になったそうです。

BS2で夜7時代に再放送

 NHKのウェブサイトを開いたら、「フランス秋色散歩」は10月15日から2回に分けて8夜、BS2で再放送されます。今度はハイビジョンではなくBS2なので、各地のホテルでも見られると思います。(会田玲二)

「フランス秋色散歩」NHK・BS2

 10月15日(月)~18日(木) 午後7時45分~8時29分 BS2

10月22日(月)~25日(木) 午後7時45分~8時29分 BS2


領主が14世紀に完成させたシャトー(城)ヌフ

2007-10-07 08:41:23 | 旅行のヒント

 パリから車で3時間ぐらいというブルゴーニュのシャトーヌフ・アン・ソワは、繁栄していた昔、領主が12世紀から城(シャトー)の建築を始めて14世紀に完成したのだそうです。そして、ヌフ(新しい)と名付けたのですね。

でもそれは、今から700~800年前の建物です。村全体が、それらの古い建物をきちんと保存して観光客を呼んでいますが、「人間の手が加わって初めて美しくなるのです」と田崎氏が説明しました。

フランスには、歴史建築保護規定があって、そこに人が住んでいても、この規定に従って建物を保存する義務があるそうです。

ヨーロッパ各国の美しさは、素晴らしい歴史遺産を大事にしながら、「人の手」の努力が蓄積されていることを知りました。

さて、妻と私が7月、何も知らずにたまたま宿泊したディジョンは、実はブルゴーニュの中心都市でした。そしてかつてのブルゴーニュは公国で、フランスを凌駕して発展していたのだそうです。このように、地方や都市が独立して独自に発展していた歴史は、イタリアやドイツなどヨーロッパ各国に見られることです。

NHKの10月6日の放送「フランス秋色散歩」では、シャトーヌフ・アン・ソワを詳しく紹介して、有名なエスカルゴ取りの名人が登場したりしていました。

昔の市場会場が今の市役所

 わずか90人の村では「市役所」とは言わないのかも知れませんが、昔から市場を開いてした建物が、今は役所になっています。しかしこの建物は、

今でもイベントに使われています。

 村人が楽しみにしているジビエ(狩)が始まる時、役所前の広場にホルンの音楽隊が登場。狩人たちも出てきました。たった90人の村でこれほど賑やかなイベントが開かれることは、とても素晴らしいことだと感心しました。

 このジビエにはパリからの参加者もいて、たくさんの人が馬に乗って狩に出ましたが、残念ながらその日の獲物はゼロでした。

 古くて美しく、楽しいシャトーヌフ・アン・ソワは、ブルゴーニュ地方の北東部に位置しています。(会田玲二)


フランスの「最も美しい村」をNHKが放送開始

2007-10-06 00:10:50 | 旅行のヒント

 NHKが10月5日夜10時から11時まで、フランス・ブルゴーニュ地方の村々の放送を開始しました(12日まで毎夜10~11時、最終13日は11時から)。案内人は、有名なソムリエ、田崎真也さんと女性アナウンサー。

 「フランスの最も美しい村」は、同名の協会に所属する約150の村で、協会が毎年厳正な審査をして公認している村だそうです(辻啓一著「フランスの『美しい村』を訪ねて」による)。

 妻と私が7月に訪ねた城壁内人口90人の村ペルージュ(城壁外を入れると800人とも言われる)も、この「最も美しい村」の一つです。私たちは、辻氏の本に「1996年にリヨンでサミットが開催された際にクリントン夫妻が食事に来た村」とあるので、7月に訪ねた次第です。

一時はさびれた村を再生させた物語が素晴らしい

 フランスはもちろん、妻と私が6年間に13回訪ねたイタリアも、小さな村々が実に美しく素晴らしいです。本を読み、NHKの放送を観ると、これらの村々はかつて真剣に再生復興させた結果、みごとに魅力ある観光地に変身したことが分かります。

 10月13日までのNHKシリーズは、村々の風景や店、人々も素晴らしいですが、私はこのような再生復興の歴史が非常に興味深く感じます。

10月5日は5つの村を紹介した

 さて10月5日は、次のような村々を放送しました。

①ブルゴーニュのシャトーヌフ・アン・ソワ。

12世紀に作られた村で、最盛期は500人いたが今は90人。シャトーヌフは、新しい(ヌフ)城(シャトー)の意味。かつての貴族たちが富を誇示するために競って建てた城が有名。

②コロンジュ・ラ・ルージュ。

8世紀にできた450人の村。昔、葡萄が凶作で村が寂れた。ある医師(現在96歳)が村に帰ったら、村人たちが、どん底で自分たちが死にかけている状態なのに、村の将来を心配している様を見て、村復興の方策を考えた。

 それが、元々からの赤い壁を観光資源にすること。そのために、村名に「ラ・ルージュ(赤)」を付け加えた。こうして今は、年間70万人の観光客が村を訪ねている。

 ③コロブリエール。

 プロヴゥンスのモール山地にある村。1,500人。昔から林業・農業の村だったが非常に貧しかった。その中で1910年ごろは、コルクが唯一の産業で、最盛期には人口が2,500人にも増えた。

 しかし1930年ごろ、スペイン等の安いコルクに負けて、村は衰退した。そこに、他の街からやってきた女性、マディーヌさん(現在47歳)が村の栗の木に魅せられ、毎年11月に栗祭りを開くことを考えた。

 こうしてレストランが6店にも増え、村はみごとに再生した。マロングラッセ、マロンクリームが、この村の名物になった。

 ④ニースのビオット。

 地中海沿岸プロヴァンスの丘の上。元は要塞だった。しかし14世紀、ペストで村は全滅した。その後にイタリア人が来て、村を作った。

 やがて、明るい太陽の村がクチコミで画家たちが来るようになり、芸術の村になった。

50年前からのカフェには、ピカソがいつも来て同じテーブルに座った。シャガールが1枚の絵をカフェにくれたのが、今も残っている。

 この村のおいしい料理は、ブフ・ブルギニオン。これには、もったいないほどにピノノワール・ワインが使われている(田崎氏の説明)。

 ⑤ロクロナン。

 ブルターニュ地方の村。800人。対岸はイギリスで、イギリスからケルト人がやって来て住んだ。今でもカフエ・レストランで、ケルトの音楽が演奏されている。昔は、ブルターニュは公国だった。

 15世紀の大航海時代の建物が、400年前の姿を残している。また、そば粉で作るクレープも、村の名物である。

 NHK放送はできるだけ毎晩観てメモに記録し、次にフランスを旅行する際の参考にしたいと、楽しみにしています。(会田玲二)