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●《「日本復帰」51年…米占領下で県民が求めた「基地のない平和の島」は実現するどころか「軍事要塞化」が進んでいるのが実情だ》

2023年06月02日 00時00分11秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(20230517[])
(琉球新報社説)《沖縄の施政権が日本に返還された「日本復帰」から51年を迎えた。米占領下で県民が求めた「基地のない平和の島」は実現するどころか「軍事要塞(ようさい)化」が進んでいるのが実情だ》。

 《安心してください本土は 無事ですよ》でいいんですか? ダグラス・ラミスさんは《「沖縄が軍事化され、日本が受けるダメージは沖縄限定にとどめることに無意識に納得していないかそれこそ構造的差別そのものだ」とし、「日本は沖縄を再び捨て石にするのか戦争が帰ってくる…そうさせないために、国からはき出される言葉に注意してほしい。沈黙は差別への加担なのだから」と訴える》。
 沖縄タイムスの【[社説]復帰51年 進む要塞化 平和こそ島んちゅぬ宝】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1151827)によると、《本紙13日付5面の「ゼロチャンネル」に、こんな投稿があった。

 「『台湾有事は沖縄有事』 安心してください。本土は 無事ですよ
   -とにかく明るい斎藤法務大臣 
 日本国民各位
  (うるま・ごーぐち)」

批評の鋭さと、笑いを誘うユーモアに感心した》。

   『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
     られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
      いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》
   『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
        適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない
   『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
       (Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》
   『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
     あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ
   『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられ
       ません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない

 半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない。「基地のない島どころか、小さな小さな妥協がどんどんと大きくなり、大穴となり決壊し、いまや自衛隊駐屯地がどんどんと展開され…番犬様の基地と相まって「軍事要塞(ようさい)化」。
 琉球新報の【<社説>「日本復帰」51年 原点は「基地のない島」】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1710164.html)によると、《「一九七二年五月一五日 沖縄の祖国復帰は実現した しかし県民の平和への願いは叶(かな)えられず 日米国家権力の恣意(しい)のまま 軍事強化に逆用された」 沖縄本島最北端の国頭村辺戸岬に建つ「祖国復帰闘争碑」に刻まれた碑文の一部だ。沖縄の施政権が日本に返還された「日本復帰」から51年を迎えた。米占領下で県民が求めた「基地のない平和の島」は実現するどころか「軍事要塞(ようさい)化」が進んでいるのが実情だ》。

 沖縄の《日本復帰…米軍支配の人権抑圧から解放され、平和憲法下で共に生きる社会の実現だった》……【[大弦小弦]復帰闘争碑に刻まれた願い】によると、《「祖国復帰闘争碑」…▼碑文には「全国の、そして全世界の友人へ贈る」と題し、沖縄が日本から切り離されて米軍統治下に置かれた屈辱平和への願いが刻まれている ▼沖縄が本土と27度線の国境で分断されていた時代、多くの県民の願いは、米軍支配の人権抑圧から解放され平和憲法下で共に生きる社会の実現だった》。

 一方、木原育子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「日本は沖縄を再び捨て石にするのか」 元海兵隊員が抱く「南西諸島」という呼び方への違和感】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/249634?rct=tokuhou)によると、《日本政府が防衛強化を進める南西諸島。鹿児島以南の島々を指すが、沖縄ではこの言葉がクローズアップされることに違和感を抱く人もいる。元海兵隊員の政治学者、ダグラス・ラミスさん(86)=那覇市在住=はその1人だ。沖縄の日本復帰51年になる15日を前に、募る懸念を聞いた。(木原育子)》

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
      武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」
    「「戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、
     また殺されもしなかった。非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた
     憲法9条があったからにほかならない」。一方、壊憲はどんどんと進み、
     沖縄の高江辺野古では沖縄差別、沖縄イジメ、沖縄破壊が進む。
     番組中でダグラス・ラミスさんは述べています、
     「(沖縄)…米軍基地はアメリカという帝国の単なる手段ではなく 
     米軍基地は植民地です アメリカの占領する縄張りなのです」。
      アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること…
     「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」。アベ様、
     自公議員や翼賛野党議員が好き放題に壊憲させていていいのか?
     そんな議員に投票する人たちは、そんなに「人殺し」に行きたい
     のだろうか?、そんなに「大量殺人」に行きたいのだろうか?」

   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
     《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》
    「所詮、番犬様も、(ダグラス・ラミスさん)《米軍基地は植民地です
     アメリカの占領する縄張り》としか思っていない。デンデン王国
     「裸の王様」にとって沖縄は、米政権への「供物」程度
     としか思っていないでしょう。」

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1710164.html

<社説>「日本復帰」51年 原点は「基地のない島」
2023年5月15日 05:00

 「一九七二年五月一五日 沖縄の祖国復帰は実現した しかし県民の平和への願いは叶(かな)えられず 日米国家権力の恣意(しい)のまま 軍事強化に逆用された

 沖縄本島最北端の国頭村辺戸岬に建つ「祖国復帰闘争碑」に刻まれた碑文の一部だ。

 沖縄の施政権が日本に返還された「日本復帰」から51年を迎えた。米占領下で県民が求めた「基地のない平和の島」は実現するどころか「軍事要塞(ようさい)化」が進んでいるのが実情だ。

 復帰後、県内の在日米軍専用施設面積は、1972年5月の2万7892.5ヘクタールから、2021年には1万8483.3ヘクタールと、3割以上減少した。しかし、主要な基地の返還は実現していない。一方、自衛隊施設は166.1ヘクタールから、2021年には779.8ヘクタールと4.6倍に拡大した。

 南西諸島への自衛隊配備強化が顕著だ。政府は、反撃能力敵基地攻撃能力)の保有などを明記する新たな安保関連3文書を閣議決定した。戦後堅持してきた専守防衛から逸脱戦争ができる国へと変貌した。与那国島宮古島石垣島に陸自駐屯地が開設されるなど自衛隊増強は加速度を増している。


 この動きに合わせるように政府は米軍、自衛隊施設周辺などの土地利用状況を調査し、取引を規制する「土地利用規制法」の対象区域の候補地に、石垣、宮古、与那国など県内の39カ所を選定した。住民の権利を脅かし、重大な人権侵害を招く恐れがある

 復帰を前にした71年、屋良朝苗主席は「復帰措置に関する建議書」で、1)地方自治権の確立(2)反戦平和の理念をつらぬく(3)基本的人権の確立(4)県民本位の経済開発―を骨組みとする新生沖縄像を描いた。県民は米軍の圧政から逃れ、日本国憲法の下に復帰し、基地のない平和な島の実現を望んだ。しかし、復帰闘争碑の碑文のように「国家権力の恣意のまま 軍事強化に逆用されたのが実態ではないか。

 先の大戦で、沖縄は日本防衛の「捨て石」とされ、敗戦で日本国から切り離された。復帰から51年、依然として軍事の「要石」であり続けている沖縄を、再び「有事」の「捨て石」にしてはならない。沖縄の地理的特性を軍事面ではなく、人間の安全保障に生かし、平和の要石とするよう政府に求めたい。同時に、沖縄に基地の重圧を強いることで成り立つ安全保障体制をいつまで続けるのか国民全体にも問わなければならない

 屋良氏は復帰式典のあいさつで「復帰とは、沖縄県民にとってみずからの運命を開拓し、歴史を創造する世紀の大事業」と強調した。沖縄が抱える課題の解決に向けた自主主体性の発揮を県民に求めたのである。

 復帰51年を迎えるにあたり、復帰の意義を振り返り、原点である「基地のない平和の島の実現に取り組まなければならない。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/249634?rct=tokuhou

こちら特報部
「日本は沖縄を再び捨て石にするのか」 元海兵隊員が抱く「南西諸島」という呼び方への違和感
2023年5月13日 12時00分

     (危機感を募らせるダグラス・ラミスさん=那覇市内で)

 日本政府が防衛強化を進める南西諸島。鹿児島以南の島々を指すが、沖縄ではこの言葉がクローズアップされることに違和感を抱く人もいる。元海兵隊員の政治学者、ダグラス・ラミスさん(86)=那覇市在住=はその1人だ。沖縄の日本復帰51年になる15日を前に、募る懸念を聞いた。(木原育子

 5月上旬、那覇市の首里城周辺。木のつえを突き、大地を踏みしめるような堂々とした足取りで、ダグラスさんが現れた。


◆沖縄の危険性が見えなくされている

 「つまり琉球ってことでしょう。なぜ沖縄と言わず、南西諸島とぼかしているのか」。防衛関係を伝えるニュースで、「南西諸島で防衛強化」「南西シフト」と連発して報じられることへの違和感を口にした。「南西諸島」との言葉を多用することで、沖縄の危険性が見えなくされているように感じるからだ。


 「沖縄は本土の捨て石にされたという強烈な記憶が残る。沖縄がまた戦場になる可能性をわかりやすく示すと、抵抗感が再び大きくなる。そうさせないために南西諸島という言葉で、国にとっての不都合をごまかし、曖昧にしていないか

 ダグラスさんは米サンフランシスコ生まれ。1958年に海兵隊に入隊し、60年4月から1年間、返還前の沖縄でキャンプ瑞慶覧(ずけらん)(宜野湾市など)に駐留した。その後除隊し、平和運動を続けながら政治学者として発信を続けてきた。

 ダグラスさんは、「言葉の分析は大事だ戦争と言わず、有事と言い換えることもだ」と語る。


◆進む自衛隊の「南西シフト」

 南西諸島を巡っては、民主党政権が2010年、中国の軍事力強化を背景に防衛大綱で「自衛隊配備の空白地域」と位置づけ、自衛隊配備を明記。自民党政権の大綱でも「南西シフト」の方針は続いた。16年には沖縄県の与那国島に駐屯地が開設され、同県の宮古島、鹿児島県の奄美大島も続いた。

 今年でいえば、鹿児島県の馬毛島で自衛隊基地の本体工事が始まり、敵の艦艇の接近を阻止するために「12式地対艦誘導弾」が沖縄県の石垣島に設置された。宮古島、奄美大島にもミサイル部隊は配備され、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の設置も進む。


◆沖縄の軍事化は「構造的差別そのもの」

 確かに「南西シフト」は進むものの、基地負担という点で考えれば、米軍基地を含めた沖縄への比重はやはり大きい。そんな沖縄にダグラスさんはなぜ、傾倒してきたのか。

 それは沖縄に駐留した経験が大きい。大卒後に入隊すれば学費が免除になる米国の制度があり、家計を助けるために海兵隊員に。

 ある時、訓練で泥だらけになった服を毎日洗濯してくれた沖縄女性のため、「感謝の思いでもっと多くの給与を払いたい」と願い出たことがあった。結局認められなかったが「沖縄のためにと思っても、こちら側にいる限り対等にはなれず、どこかで沖縄を差別している差別に参加する構造からどうやっても抜け出せない」。植民者側という事実に愕然(がくぜん)としたという。

 共同通信の世論調査では、防衛力強化の増税方針を「支持する」は19%で、「支持しない80%を占めた。一方で、敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有は「賛成」が61%で、「反対」の36%を大きく上回る。

 ダグラスさんは「沖縄が軍事化され、日本が受けるダメージは沖縄限定にとどめることに無意識に納得していないかそれこそ構造的差別そのものだ」とし、「日本は沖縄を再び捨て石にするのか戦争が帰ってくる…そうさせないために、国からはき出される言葉に注意してほしい。沈黙は差別への加担なのだから」と訴える。

【関連記事】南西諸島を戦地にしたくない 映画監督・三上智恵さんが公開前の映画素材をDVDで無料貸し出し【インタビュー詳報あり】
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コメント
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●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設が唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?

2022年09月15日 00時00分01秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(20220913[])
9月11日(日)、取り合えず、ほっとした。玉城デニー沖縄県知事の再選。
 日刊ゲンダイの記事【【沖縄県知事選】自民党大惨敗 この国でマトモな民意は沖縄だけ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311218)によると、《午後8時に「当確」の“ゼロ打ち”──。11日、投開票された沖縄県知事選は、野党勢力が支持する現職の玉城デニー氏が圧勝で再選を決めた。政府が進める辺野古の新基地建設に反対する玉城は、立憲民主、共産、れいわ新選組、社民、地域政党・沖縄社会大衆が推薦。前回、前々回の知事選と…》。

 自公の日本会議系統一協会ヅボヅボ氏https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/13eb6f479280d0e58aa1dec6f0da2c96)やお維のカジノ利権・基地利権氏https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/dc697ed6f50a4ec89c77544bca525143)が沖縄県知事ならずに本当に良かった。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/沖縄県知事選 保守票を戸惑わせた旧統一教会問題】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202209130000070.html)/《一方、政府は沖縄への予算の減額を続け保守系知事が生まれるまで兵糧攻めにする考えを示す。それには保守層も反発した。玉城票には20%程度の保守票も加わった。別の見方もできる。旧統一教会の問題点が今回の選挙で有権者を混乱・失望させたのではないか。》

   『●「番犬様の尾っぽ」=世界一危険な基地・普天間は 
        返還されない!? 辺野古は単なる破壊損なのか??
    「沖縄タイムスの記事【沖縄知事「米軍に那覇空港使わせない
     普天間返還「民間施設使用も条件」の衝撃】(…)によると、
     《米軍普天間飛行場返還に緊急時の民間施設使用が条件となっている
     該当するのは那覇空港だが、翁長知事は「絶対に使わせない」と明言
     過去、政府から条件の説明はなく、普天閒は返還されない恐れも》」

   『●アベ様らは2019年2月までに普天間飛行場は返還される
               と云う寝言な「空想」 ~辺野古は破壊「損」~
   『●破壊「損」な美ら海への土砂投入… 
     「2019年2月までの米軍普天間飛行場の運用停止」をやってみせよ!
   『●辺野古破壊反対の明確な《結果が出る前から、
       安倍政権は「民意などクソくらえ!」と言わんばかりだ》!
    「《2019年2月までの米軍普天間飛行場の運用停止》の約束は一体
     どうなったのか? その日2019年2月18日は過ぎてしまったぞ!」

   『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられ
       ません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない
   『●《欠陥飛行場》米軍普天間飛行場…《本来なら移設条件を付けずに
     直ちに閉鎖すべき軍事施設だ。閉鎖できないのは政治の不作為である》
    「2019年2月までに普天間飛行場は返還されるはずだったのでは?
     アベ様のアノ寝言は一体どうなったのですか?
     《海兵隊が日本防衛と関係がないのなら莫大な思いやり予算
     負担したり新基地を建設してまでいてもらう必要はないので、
     出て行っていただこうではないか》…大賛成。番犬様は、本国に、
     どうぞお引き取りを。」

 《政府は沖縄への予算の減額を続け保守系知事が生まれるまで兵糧攻めにする考え》のキシダメ自公政権、「唯一の解決策」って、まだ言っているよ。どこまで冷酷な自公お維コミ。《兵糧攻め》されても、自公の日本会議系統一協会ヅボヅボ氏https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/13eb6f479280d0e58aa1dec6f0da2c96)やお維のカジノ利権・基地利権氏https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/dc697ed6f50a4ec89c77544bca525143)に投票されなかった沖縄県民の皆さんに、本当に敬意を表したい。
 琉球新報の【<社説>玉城氏が知事再選 「辺野古」断念が民意だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1581977.html)によると、《参院選に続き新基地建設反対を掲げる「オール沖縄」勢力の玉城氏が再選したことで、沖縄の民意が変わっていないことが明白になった。日本政府にはこの結果を重く受け止め、新基地建設を断念することを強く求める》。
 東京新聞の【<社説>辺野古「反対」 民意と誠実に向き合え】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/201781?rct=editorial)によると、《沖縄県知事選で現職の玉城デニー氏が大差で再選された。名護市辺野古での米軍新基地建設に反対する民意は明らかだ。政府は県民の声と誠実に向き合い、計画の見直しに着手すべきだ。米軍普天間飛行場(宜野湾市)返還に向け、政府は「辺野古移設が唯一の解決策」(松野博一官房長官)との立場に固執する。しかし、辺野古移設「反対」の民意が県レベルで示されたのは二〇一四、一八年の知事選、一九年の県民投票に続いて四回目だ。政府は、民意に基づく民主主義や、地域の行政を住民に委ねる地方自治の原則からこれ以上、目をそらしてはならない》。
 山口哲人記者による、東京新聞の記事【ぶれない「辺野古NO」民意 岸田政権は新基地建設推進変えず 沖縄県知事選で玉城デニー氏再選】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/201735)によると、《任期満了に伴う沖縄県知事選は11日投開票され、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古の新基地建設反対を掲げた無所属現職の玉城デニー氏(62)が再選した。容認を明確に打ち出した与党推薦候補を破り、反対派が知事選で3連勝を果たしたことは、「辺野古ノーの民意を改めて浮き彫りにした。岸田政権はなお建設に固執するが、完成は早くても2030年代半ばと見込まれ、基地負担軽減という主張正当性は失われているのが実情だ。(山口哲人)》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202209130000070.html

コラム
政界地獄耳
2022年9月13日7時32分
沖縄県知事選 保守票を戸惑わせた旧統一教会問題

★日本復帰から50年の今回の沖縄県知事選は、辺野古の新基地建設問題や、新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ県経済の浮揚策などを争点に繰り広げられたが、現職の玉城デニーが再選した。参院選挙前後はオール沖縄が停滞気味で玉城に不安があったものの、民意は辺野古基地建設反対を確認した形だ辺野古建設は地盤の弱さから困難を極め、完成時期すら明確にならない辺野古基地建設の予算は9300億円一体どれほどの巨大基地を造るのかと思うほどの予算が投入される。

★一方、政府は沖縄への予算の減額を続け保守系知事が生まれるまで兵糧攻めにする考えを示す。それには保守層も反発した。玉城票には20%程度の保守票も加わった。別の見方もできる。旧統一教会の問題点が今回の選挙で有権者を混乱・失望させたのではないか。11日、日本総合研究所会長・寺島実郎はテレビで旧統一教会について霊感商法などの「反社会性」、もう1つは「反日性」とし「日本の弱者に食いついて『朝鮮半島を支配していた贖罪(しょくざい)でもって日本は金を出すべきだ』っていう形で入り込んできた」と説明した。国会議員は「日本国民の生命・財産を守らなきゃいけない中心」と考えれば、それを御旗にしてきた自民党が、旧統一教会問題は保守票を戸惑わせた。

★米国には逆らえない、中央政界とはうまく付き合うべきだとした県民も、ウクライナ戦争が起きれば次は台湾海峡だ脅かされ、8月31日には元首相で自民党副総裁・麻生太郎が講演で台湾有事を念頭に「沖縄、与那国島にしても与論島にしても台湾でドンパチが始まることになれば戦闘区域外とは言い切れないほどの状況になり、戦争が起きる可能性は十分に考えられる」と発言。こちらも相当県民を刺激したのではないか。自民党は保守政治の中心にいられるのはいつまでか。(K)※敬称略
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1581977.html

<社説>玉城氏が知事再選 「辺野古」断念が民意だ
2022年9月12日 05:00

 県知事選は無所属現職の玉城デニー氏が、前衆議院議員の下地幹郎氏、前宜野湾市長の佐喜真淳氏を破り再選を果たした。

 沖縄の施政権返還日本復帰)から50年に当たる今回の県知事選は、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設や、新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ県経済の浮揚策などを争点に論戦を繰り広げてきた。

 参院選に続き新基地建設反対を掲げる「オール沖縄」勢力の玉城氏が再選したことで、沖縄の民意が変わっていないことが明白になった。日本政府にはこの結果を重く受け止め、新基地建設を断念することを強く求める

 辺野古新基地建設を巡っては、埋め立て海域に軟弱地盤が見つかり完成のめどが立たないにもかかわらず、政府は2018年12月に埋め立て土砂を投入した。防衛省の試算では地盤改良工事がうまくいっても新基地完成には12年を要する。予算は約9300億円を見積もる

 そもそも沖縄戦のさなかに住民の土地を奪って建設した普天間飛行場は、無条件で閉鎖し返還すべきである

 今回は、沖縄振興特別措置法や、県が使途を決められる一括交付金など現行の沖縄振興策の是非に加え、国への予算計上を内閣府が一本化する一括計上方式の在り方も争点となった。

 玉城氏は沖縄振興について現行制度の維持を求めた。一括交付金は「『不利性』解消、振興推進で有効に機能した」と評価し「『不利性』の解消は不十分」として継続を求めた。一括計上方式も「ビジョン計画の各種施策を総合的・計画的に推進するための制度」として必要性を強調した。

 しかし、50年前に定めた沖縄振興の枠組みを、今後も踏襲することで、沖縄は自立できるのだろうか。あらかじめ基地問題の解決を排除した沖縄振興計画、他県と異なる一括計上方式による県の予算編成が、自立の気構えと県の政策立案能力を弱体化させたのではないか。

 今回の知事選で、国に頼らず県自ら独自の制度を立案・実施するなど裁量拡大を重視する主張があったことに注目したい。玉城氏は沖縄の真の自立に向けた県政運営を目指してほしい。

 とりわけ経済政策は重要だ。コロナの収束後を見据え、沖縄観光の再生や企業の「稼ぐ力」を強化する取り組みを進めてもらいたい。

 共同通信社による県民世論調査で、今後の沖縄の発展のために力を入れるべき分野として最も多くが望んだのが「」だった。

 県内の子どもの貧困率は全国の2倍に上る。その解決のためにも教育に対する大胆な施策が欠かせない。県予算の配分を変更して今後10年間、教育費を倍増するなど、玉城氏には、沖縄の未来を担う若い世代への惜しみない支援を求めたい。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/201781?rct=editorial

<社説>辺野古「反対」 民意と誠実に向き合え
2022年9月13日 07時06分

 沖縄県知事選で現職の玉城デニー氏が大差で再選された。名護市辺野古での米軍新基地建設に反対する民意は明らかだ。政府は県民の声と誠実に向き合い、計画の見直しに着手すべきだ。

 米軍普天間飛行場(宜野湾市)返還に向け、政府は辺野古移設が唯一の解決策」(松野博一官房長官)との立場に固執する。

 しかし、辺野古移設「反対」の民意が県レベルで示されたのは二〇一四、一八年の知事選、一九年の県民投票に続いて四回目だ

 政府は、民意に基づく民主主義や、地域の行政を住民に委ねる地方自治の原則からこれ以上、目をそらしてはならない

 今回の知事選では、自公両党が推薦した佐喜真淳元宜野湾市長が、辺野古移設への賛否を明確にしなかった前回から一転、移設容認を掲げた。政権側はもはや「辺野古移設は主要な争点ではなかったと言い逃れはできまい

 海底の軟弱地盤を埋め立てる現行計画の見直しを求める民意は、玉城氏の得票三十四万票近くに、計画修正を訴えた下地幹郎元衆院議員が得た五万票余が加わり、有効投票の六割近くに達する。

 今年、復帰五十年を迎えた沖縄県内にはなお在日米軍専用施設の約七割が集中する。政府は、日米安全保障条約体制が沖縄県民の過重な負担により維持されていることに留意し、沖縄の負担を軽減する義務がある。

 辺野古沖の埋め立てを巡り、政府は今年七月までに必要な土砂量の11・7%を投入したが、県は昨年十一月、軟弱地盤改良に向けた防衛省の設計変更を承認せず、政府と県との訴訟に発展している。工事長期化は避けられない。

 政府が新基地の完成を強行すれば、県民の不信感を募らせるだけだ。地域住民の理解を前提とする米軍駐留の安定性や持続可能性を保てるのか。中国が軍事的圧力を強め、台湾侵攻の可能性も指摘される中、かえって日米安保の抑止力を損なうことにならないか。

 岸田文雄首相は玉城知事に代表される県民の声を聞き、米国側に対しては、合意可能な代替案の検討を呼び掛けるべきである。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/201735

ぶれない「辺野古NO」民意 岸田政権は新基地建設推進変えず 沖縄県知事選で玉城デニー氏再選
2022年9月13日 06時00分

     (玉城デニー沖縄県知事)

 任期満了に伴う沖縄県知事選は11日投開票され、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古の新基地建設反対を掲げた無所属現職の玉城デニー氏(62)が再選した。容認を明確に打ち出した与党推薦候補を破り、反対派が知事選で3連勝を果たしたことは、「辺野古ノーの民意を改めて浮き彫りにした。岸田政権はなお建設に固執するが、完成は早くても2030年代半ばと見込まれ、基地負担軽減という主張正当性は失われているのが実情だ。(山口哲人


◆コロナで現職には逆風、政府は予算減らして締め付け

 「県民の思いは1ミリもぶれていない

 玉城氏は11日、選挙結果を受け、民意を背に建設阻止に取り組む考えを示した。

     (市街地に隣接する米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市))

 立民、共産、れいわ、社民、沖縄社大の推薦を受けた玉城氏は、自民、公明両党が推薦する元宜野湾市長佐喜真淳氏(58)ら新人2氏に勝利した。初めて出馬した18年の前回知事選で、新基地建設の賛否を曖昧にしていた佐喜真氏は今回、容認を明言して臨んだものの、6万票以上の差をつけられて次点に沈んだ。

 同日の県議補選も玉城氏が支援する候補が制し、県議会で知事与党が議長を除く過半数の議席を維持。宜野湾市長選では自公推薦の現職が再選したが、県政では辺野古反対の民意が反映される結果となった。

 知事選は、玉城氏にとって不利な材料が重なる逆風下の戦いだった。20年以降の新型コロナウイルス禍では、沖縄県の感染状況が全国最悪レベルになった。国内外からの観光客が激減したことで、県経済の生命線である観光が大きなダメージを被り、県民の不満も蓄積していたからだ。

 政府・与党も財政面で締め付けを強めた。新基地建設を受け入れた仲井真弘多知事(当時)に毎年度3000億円以上を約束した沖縄振興予算を、反対派の翁長雄志前知事時代からじわじわと減額し、来年度予算の概算要求では2700億円台まで削った佐喜真氏は選挙戦で、政府とのパイプを生かして「3500億円以上にする」と訴えた

 それでも、県民が選択したのは「辺野古ノー」を貫く玉城氏だった。新基地建設を推し進める第2次安倍政権以降、沖縄全県で行われた選挙は、知事選だけでなく参院選沖縄選挙区も辺野古反対を訴える野党系候補が4回連続で勝利。19年の県民投票でも埋め立て反対が7割を超えている


◆それでも松野官房長官「唯一の解決策」

     (普天間飛行場移設に伴う新基地建設が進められている
      沖縄県名護市辺野古沖)

 だが、政権は選挙結果にかかわらず、従来の姿勢を変えようとしない。松野博一官房長官は12日の記者会見で、普天間の危険性除去の必要性を強調し、「辺野古移設が唯一の解決策だ。着実に工事を進めていく」と述べた。

 もっとも、辺野古沖では海底の軟弱地盤が見つかり、完成・引き渡しまでは少なくとも12年かかると、政府は認めている。普天間の「一刻も早い危険性除去」という主張の土台は既にぐらついている地元の民意が繰り返し示される中、民主主義のあり方も問われている。

【関連記事】「この国の民主主義、沖縄は問い続けている」 政府の「辺野古」強行を批判 玉城デニー沖縄県知事インタビュー
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●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》

2022年07月14日 00時00分29秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(20220703[])
小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途

 室井佑月さんによる、週刊朝日のコラム【室井佑月「軍備拡張の闇」】(https://dot.asahi.com/wa/2022062900019.html)によると、《しかし、防衛費を増額するということは、ほかの予算を削るもしくは税金を上げる、ということにほかならない。このことについて非常にわかりやすかったのは、6月16日に配信された「女性自身」の「消費税12%、医療費6割負担…防衛費5兆円増で生活苦の未来」という記事である。まず、「’22年度の防衛費はGDP比約1%で約5兆4000億円。これを2%にした場合、あらたに5兆円が必要となることに──」だという。政府はその財源についてはっきり答えていない》。

   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】…。
     《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
     ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。
     法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と
     <この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、
     消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》」

   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《国公立大や公的機関の研究者…大量雇い止め》《研究者が人件費の
     「調整弁」》…指宿昭一弁護士「いつでも切れる状態にする悪辣なやり方」

 斎藤貴男さん、軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》。自公お維コミに投票し、選挙に行かないことで自公お維コミを間接的に支持した報い。過去には戻れない、あとの祭り。
 室井佑月さんによる、日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/大企業は優遇されているのに「じゃあ、年金を削る」って、茂木さんは鬼か?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/307593)によると、《あれれ? 消費税を上げるとき政府はたしか、「増えつづける社会保障費のため」とうちらに説明していなかった? そんときも自民党政権。なんだよ、うちら詐欺にあったの? いやいや、もうそれはいつものことか。自民党は今回の参院選の公約で、「GDP比2%以上も念頭に防衛力を強化させる」といってる。2022年度の防衛費がGDP比約1%で約5兆4000億円だから、その倍は10兆8000億円となる。そこは張り切って増額しようとするのに、消費税を下げるなら、真っ先に手をつけようとするのは年金か?》。
 そして、《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

   『●そもそも、子どもたちのためにこそ
       「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?
   『●「誰のための政治…誰のための税金なのですか。 
        税金は安倍総理のポケットマネーではありません」!
   『●弱い者イジメ…「『低所得世帯の生活水準が下がった』なら、
                  『貧困は改善』は嘘で、アベノミクスは失敗」
   『●オトモダチ「利権」塗れ…「この国でもっとも「利権」から遠い
                  生活保護受給者の暮らしがまた脅かされる」
   『●「FMSは武器取引を通じて、米国が他国を
     従属させるシステムでもある。日本の対米追従は強まる一方だ」
   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
       彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
   『●「どっからどうもってきて出すのか」…軍事費を削り、
        弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さい
   『●対外有償軍事援助FMS…《アメリカからの援助》? アメリカへの
                   「援助」、狂気な「思いやり」の一種?
   『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
     られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
      いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》
   『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
        適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない
   『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
       (Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》
   『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
     あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ
   『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避け
     られません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない
   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
      《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》

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https://dot.asahi.com/wa/2022062900019.html

室井佑月軍備拡張の闇
しがみつく女
室井佑月 2022/06/30 06:00

 作家の室井佑月氏は、自民党が求める防衛費の増額に異論を唱える。

【この記事の画像の続きはこちら】

*  *  *

 参議院選、自民党の公約が発表された。そこには、防衛力を抜本的強化すると書かれていた。GDP比2%以上も念頭に、だってさ。

 そういえば、5月21日の「毎日新聞」電子版にびっくりするような世論調査の結果が載った。

「毎日新聞と社会調査研究センターが21日に実施した全国世論調査では、防衛力強化についても質問した。自民党が、GDP(国内総生産)の2%を念頭に増額を政府に求めている防衛費については、『大幅に増やすべきだ』との回答が26%、『ある程度は増やすべきだ』は50%で、合わせて8割弱が増やすべきだと答えた」

 ロシアのウクライナ侵攻のニュースを観て、そのように考える人が増えたのだろう。

 しかし、防衛費を増額するということは、ほかの予算を削るもしくは税金を上げる、ということにほかならない。

 このことについて非常にわかりやすかったのは、6月16日に配信された「女性自身」の「消費税12%、医療費6割負担…防衛費5兆円増で生活苦の未来」という記事である。

 まず、「’22年度の防衛費はGDP比約1%で約5兆4000億円。これを2%にした場合、あらたに5兆円が必要となることに──」だという。政府はその財源についてはっきり答えていない

 記事の中で「暮らしと経済研究室」主宰の山家悠紀夫さんはいう。

狙うのは年金、医療、福祉など社会保障費です」「かりに防衛費の倍増分を税収でまかなうためには、2%の消費増税が必要に」

 そして、上智大学の中野晃一教授(政治学)は、こういっている。

「(増額した防衛費で)潤うのは国民ではなく、アメリカの軍需産業です。保育や教育など社会保障に税金を使う人への投資は、いずれ税収が増えたり、納税者人口が増えたりするなどの相乗効果が期待できます。ところが、防衛費を増やして、武器を買っても雇用も生まれず、維持費だけがかかる私たちの経済や暮らしが好転していくことはないのです」

 あたしもその通りだと思う。超少子高齢化で2030年からはガクンと労働人口も減る。税収も減る。そんな中、無理矢理、軍拡することにどんな意味があるのか

 その分野が、未来の経済の発展につながるならまだわかる。しかしそうではない。なら、今この国に生きている人のために使ってこその税金だ

 記事は最後にこう締めくくられていた。

上昇し続ける物価、上がらない賃金国民の生活を第一に考えるのならば、軍備拡張よりも優先すべきことがあるだろう

 メディアは軍備拡張の闇、その弊害についてもこうやって書くべきだ。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2022年7月8日号
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/307593

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
大企業は優遇されているのに「じゃあ、年金を削る」って、茂木さんは鬼か?
公開日:2022/07/01 06:00 更新日:2022/07/01 06:00

     (茂木幹事長(C)日刊ゲンダイ)

「みなさんからお預かりしている消費税、これは大切な財源ですので、これを下げるということになると年金を3割カットするということになる」(茂木敏充・自民党幹事長)

 これは6月26日のNHK「日曜討論」での、茂木幹事長の言葉。

 あれれ? 消費税を上げるとき政府はたしか、「増えつづける社会保障費のため」とうちらに説明していなかった? そんときも自民党政権。なんだよ、うちら詐欺にあったの? いやいや、もうそれはいつものことか。

 自民党は今回の参院選の公約で、「GDP比2%以上も念頭に防衛力を強化させる」といってる。2022年度の防衛費がGDP比約1%で約5兆4000億円だから、その倍は10兆8000億円となる。

 そこは張り切って増額しようとするに、消費税を下げるなら、真っ先に手をつけようとするのは年金か?

 つか、なぜ消費税を下げる話が出たのかといえば、アベノミクスによって大規模な金融緩和をし、円安となり、それが物価高に拍車をかけているから。

 給料は上がる気配がなく、物の値段は高くなる。多くの国民の生活が苦しくなった。その対策として、消費税減税の話が出た。そりゃ、そうだ。困窮している人にとって、食べ物にかかる消費税は死活問題だもの。

 茂木さんって、おかしくね? 生活保護申請件数は増え、低賃金労働の人も増え、お年寄りの4世帯に1世帯が貧困だから、困窮者のために消費税を下げようって話で、「じゃあ、年金を削る」って。鬼か? ずっと、大企業の税金はかなり優遇されてますけどね~。

 という話をさっくりパートナーで野党議員のヨネちゃんにしたら、

「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」

 といっていた。怖っ。
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●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途

2022年07月02日 00時00分33秒 | Weblog

[※ 「日本だけ賃下げ」(週刊金曜日 1353号、2022年01月21日) ↑]


(2022年06月12日[日])
東京新聞の記事【歯止め外して軍事国家に 小池晃・共産党書記局長】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/181751)。

 《<安保戦略見直し~私はこう考える> 私たちは防衛費を軍事費と呼ぶが、自民党は軍事費の国内総生産(GDP)比2%以上への増額を目指している。現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのもの戦力不保持を明記する憲法9条とは全く相いれない》。

 《火事場ドロボー》どもの叫ぶ軍事費倍増、正気とは思えない。そんなに軍事国家になりたいものかね、自公お維コミ支持者の皆さんは? 人の親として、子や孫を戦場に送り、人殺しに行かせたいものかね? どんな神経をしてるんだろう?

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力》。

 琉球新報の【<社説>「骨太方針」決定 防衛費増ありきは問題だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1530428.html)によると、《岸田政権で初の経済財政運営の指針「骨太方針」が閣議決定された。だが、岸田文雄首相が目指す国家像とリーダーシップが見えない。財源健全化が後退し、歳出増を伴う施策が並ぶ特に防衛費は保守派の「圧力」で大幅増額を見込む内容に修正された。必要額を積み上げた結果ではなく最初から防衛費増額ありきは受け入れられない軍事費を特別扱いした戦時中を想起させ、看過できない事態だ。「骨太」の焦点だった財政健全化では安倍晋三元首相率いる自民党の積極財政派に配慮した。国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を目指す時期を削除してしまった。さらに「政策の選択肢を狭めることがあってはならない」との文言を加えることで、歳出拡大の余地を残した》。


   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、
     日本や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ

 《日本は…過去に犯した戦争をほとんど検証していない》。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>自国の戦争を検証すること】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1529984.html)によると、《▼一方、日本はイラク戦争だけでなく、過去に犯した戦争をほとんど検証していない誤った国策の果てに多くの県民が犠牲になった沖縄戦から77年。同盟国の米国と南西諸島の軍事力強化を進める状況に沖縄では再び戦争への懸念が強まる ▼日本は無条件に米国に追従してはいまいか。今、必要なの地域の緊張を高めることではなく過去の過ちを検証し教訓とすることだ》。
 東京新聞の【<社説>防衛費2%方針 「倍増ありき」の危うさ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/182243?rct=editorial)によると、《政府が経済財政運営の指針「骨太の方針」を閣議決定し、防衛力を五年以内に抜本的に強化する方針を明記した。防衛費を国内総生産(GDP)比2%程度に増額することを念頭に置いたもので、現在の1%から「倍増ありき」の方針は、防衛力整備の歯止めを失う危うさをはらんでいる。骨太の方針は防衛力強化の理由に、ロシアのウクライナ侵攻やインド太平洋地域での力による一方的な現状変更で安全保障環境が厳しさを増していることを挙げ、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が国防費の目標としているGDP比2%以上を例示した。二〇二二年度の防衛費は約五兆四千億円でGDP比は1%弱。これを2%に増やすと年五兆円以上が新たに必要になる》、

   『●多分、アベ様は沖縄で三度敗れる……
                踏みにじられる沖縄の民意
    《全てを失った沖縄戦から70年のできごと。伊江島で土地を
     守るために戦った阿波根昌鴻さんから、米軍の統治の横暴さに
     抵抗して投獄された瀬長亀次郎さんから、脈々とこの島で
     生きるものたちが受け継いできたもの

   『●「不屈」…「瀬長の口、耳、目を封じることはできても、
        八十万県民の五官の機能をとめることは不可能だ」
   『●ガジュマル:瀬長亀次郎さん「不屈」の精神…
     「忖度政治を危ぶむ全国の多くの人々の心に響くに違いない」
    《先月公開された映画「米軍が最も恐れた男~その名は、カメジロー
     が反響を呼んでいる。米統治下の沖縄で圧政に抗議する姿勢を
     貫いた政治家・瀬長亀次郎にスポットを当てたドキュメンタリーだ》

   『●「軸がブレず、人心をワシ掴みに」するような
       「瀬長亀次郎みたいな政治家が今の国会にいたら」…
    《沖縄の英雄を映画に 佐古忠彦氏「本土の人も見てほしい」
     ――亀次郎の日記には「祖国復帰」という単語がたくさん出てきます
       占領下の27年間、亀次郎がどんな思いで復帰を望んでいたかを
     ヒシヒシと感じました。最近、沖縄独立論を時に耳にします。あれだけ
     祖国復帰を求め続けた沖縄県民が、ようやく帰った先はどうだったのか
     1995年に米兵による少女暴行事件が起き、沖縄県民の間に
     くすぶっていた感情が爆発しました。その後、今に至るまで、民主党政権が
     誕生するなどの変化はあったものの、基本的な構造は何も変わらず、
     沖縄の人は不条理を感じ続けています

   『●「デマ」「ヘイト」の害悪と選挙…名護市長選や
      新潟県知事選の教訓を、沖縄県知事選の次にもつなげたい
    「琉球新報のコラム【<金口木舌>瀬長亀次郎とデマ】」

   『●沖縄では、《「飴と鞭」で手なずけられる
     と高をくくったようなその態度こそ県民の気持ちを遠ざけた》
    《踏みつければ踏みつける程に強くなっていく民草
     「弾圧は抵抗を呼ぶ。抵抗は友を呼ぶ」といった瀬長亀次郎さんの
     言葉通り、沖縄を丸ごと屈服させることが可能であるかのような
     幻想を持っている政治家は、いつか必ず自分の見識の浅さを恥じる
     日が来るだろう

   『●(琉球新報社説)《「ウチナーンチュ(沖縄人)だって人間
     じゃないのか」。コザ騒動の現場で人々が叫んだ言葉は今も変わらない》
    《騒動から4日後、衆院議員の瀬長亀次郎氏は国会で質問に立った。
     現場で拾った焼けただれた車両のバンパーを手に
     「アメリカに対する県民の決起、これはほんとに怒りが爆発した
     ものである。この怒りの強さは鉄をも溶かす強さだ」と訴えている》

 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]沖縄戦から続く理不尽語る朗読劇】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/972829)によると、《「沖縄で起こっている理不尽を伝えていく」。東京を中心に活躍する俳優の津嘉山正種さんは、朗読劇を続ける意義を語る ▼4日も埼玉県川越市で、ひとり語り「沖縄の魂 瀬長亀次郎物語」を上演した。瀬長さんから、演説に聞き入る聴衆や高等弁務官まで、いくつもの役をこなす演技に観客が引き込まれていくのが分かった ▼瀬長さんの「正義と道理がある限り、どんな攻撃にも負けない」との訴えに数万人の聴衆が沸く。圧倒的な権力のなりふり構わぬ理不尽...》。

   『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
     られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
      いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》
   『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
        適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない
   『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
       (Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》
   『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
     あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ
   『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられ
       ません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない

 半田滋さんの結論。《主戦場に想定したのは沖縄です。…南西諸島の戦場化によって、住民が巻き込まれるリスクは避けられません。…県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦の悲劇の再来が懸念されますこれを避けるには「戦争をしない」という選択しかありません》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/181751

歯止め外して軍事国家に 小池晃・共産党書記局長
2022年6月6日 06時00分

安保戦略見直し~私はこう考える

 私たちは防衛費を軍事費と呼ぶが、自民党は軍事費の国内総生産(GDP)比2%以上への増額を目指している。現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ戦力不保持を明記する憲法9条とは全く相いれない

     (共産党の小池晃書記局長=東京・永田町の参院議員会館で)

 岸田文雄首相は先日の日米首脳会談で、軍事費の「相当な増額」を公約した。首相は財源を示さないが、選択肢は「相当な増税」か、社会保障や教育予算などの削減か、借金である国債発行かだ。軍事費を5兆円増やすためには、消費税なら2~3%の増税が必要だ。5兆円あれば教育無償化だって実現できる暮らしを押しつぶす医療費や年金のカットももっての外だ

 安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない

 今回、自民党は「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と名称を変えることも提言した。安保法制平和安全法制と言い換えたり、名称変更でごまかすやり方は安倍政権以来の伝統的手法だ。攻撃されていない段階で「反撃」するというのは誤った言葉遣いだし、決して許されない

 さらにこれまで「敵基地」に限定していた攻撃対象を「指揮統制機能等」に拡大すると主張している。日本で例えれば首相官邸や東京・市谷の防衛省だ。相手国の中枢まで攻撃すれば同じように報復を受け、日本中が戦場になりかねない。あまりに危険だ。

 この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力。(聞き手・山口哲人


 こいけ・あきら 参院比例区。現在、参院議員4期目。2016年から共産党書記局長。政界入り前は都内の病院などで10年間医師として地域医療に携わる。東京都出身。東北大医学部卒。61歳。

 ◇  ◇

 政府が「国家安全保障戦略」などの年末改定に向けて検討を進める中、さまざまな考えを持つ国会議員や有識者らに聞いています。


【関連記事】防衛費倍増に必要な「5兆円」教育や医療に向ければ何ができる? 自民提言受け考えた
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1529984.html

<金口木舌>自国の戦争を検証すること
2022年6月8日 05:00
金口木舌 イラク戦争 沖縄戦

 6年前、イギリスである報告書が発表された。独立調査委員会がイラク戦争に参戦した同国の方針を検証し、「軍事行動は最後の手段ではなかった」と結論づけた

▼注目されたのが、当時のブレア首相とブッシュ大統領の間で交わされた開戦前の書簡。開戦の前年、首相は「どんなことがあろうとも、私はあなた(ブッシュ大統領)と共にある」と送っていたことが明るみになった

▼英米関係は「特別な関係」とされる。報告書は「英国が米国を無条件に支えることが前提だと思い込んでいた」と指摘。その上で「国益や判断が異なるところで無条件の支持は必要ないと結論づけた

▼一方、日本はイラク戦争だけでなく、過去に犯した戦争をほとんど検証していない誤った国策の果てに多くの県民が犠牲になった沖縄戦から77年。同盟国の米国と南西諸島の軍事力強化を進める状況に沖縄では再び戦争への懸念が強まる

日本は無条件に米国に追従してはいまいか。今、必要なのは地域の緊張を高めることではなく、過去の過ちを検証し教訓とすることだ
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●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》

2022年06月29日 00時00分39秒 | Weblog

(2022年06月26日[日])
琉球新報のこらむ【<金口木舌>戦争のためにペンを取らない。もう二度と、絶対に】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1537729.html)。

 《▼戦後77年を「戦前X年にしてはならない慰霊の日に、沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らないもう二度と、絶対に。》

 琉球新報の【<社説>慰霊の日 「前夜」を拒絶する日に】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1537645.html)によると、《沖縄戦から77年。ロシアによるウクライナ侵攻後、初めて迎える慰霊の日である。政府は米国との軍事一体化を強化し、自衛隊を南西諸島に重点配備して沖縄の軍事拠点化が進む。政治家は台湾有事を持ち出し緊張が高まる。現状は外交努力が失われ力の論理が席巻したかつての日本と重なる。沖縄戦の前年に日本軍(第32軍)が配備され、島が急速に要塞(ようさい)化された。その結果「ありったけの地獄を一つにまとめた」(米軍戦史)戦闘によって4人に1人の県民が犠牲になった。沖縄戦の教訓は「命どぅ宝」という非戦の思想であり、人間の安全保障の実現である。慰霊の日のきょう、かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》。

   『●対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き
     込まれればいかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》
   『●《「忘れない、風化させない、なかったことにしないために」
      …反戦平和、反核、反原発を明確に打ち出す発言》を躊躇わず
   『●戦争の記憶の継承…《大谷昭宏さんから伺った話。「戦争の記憶が
     風化する中、語り継ぐ一つの手段が見えるのでは」と水を向けられ…》
   『●沖縄イジメ、辺野古は破壊「損」の張本人が元最低の官房長官。
     そして今、さらなるデタラメ・ヒトデナシをやろうとしているオジサン
   『●《自民党右派の議員秘書にトランプの評価を問うと「戦争をしなかった
       大統領」と胸を張った。米国は分断という内戦を戦っていたのだ》
   『●「自衛隊派遣によって治安はかえって悪化する」、政府の政策に
     逆らえば…衆院テロ対策特別委員会委員は国会参考人の発言を打ち切り…
   『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…
    「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
     《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
     戦争の記憶をどのように継承していくのか。
     《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
     なったそうです」

   『●大矢英代さん《沖縄の状況がいかに理不尽かということも、今回の
     アメリカ大統領選から日本人は学ぶべきなのではないでしょうか》!
   『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
     返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》

 自公お維コミに投票する限り、沖縄イジメは止まらない。戦争のリスクは下がらない。むしろ、《火事場ドロボー》どもに唆され、軍事費倍増、壊憲、むしろ戦争のリスクは上がる。半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しかない
 まずは投票に行くこと。#わたしも投票します、それしかない。

   『●「戦争のためにカメラを回しません。戦争のために
      ペンを持ちません。戦争のために輪転機を回しません」

 《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》、《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らないもう二度と、絶対に。》
 元《琉球朝日放送(QAB)の記者・大矢英代さんのスピーチの一部…
  あらゆる戦争につながる原稿は1本たりとも書かないことを約束します
  戦争のためにカメラを回しません
  戦争のためにペンを持ちません
  戦争のために輪転機を回しません。》

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1537729.html

<金口木舌>戦争のためにペンを取らない。もう二度と、絶対に
2022年6月23日 05:00
金口木舌 慰霊の日 戦後77年

 いつか来た道を、再びたどってしまっていないか。ウクライナ侵攻を伝えるロシアメディアの大半は、政府の「大義名分」を拡散する。政府系テレビ局のニュース番組に乱入し反戦を訴えた女性は「ロシア人はゾンビ化している」と思考停止状態に警鐘を鳴らす

▼一方国内では、国是としてきた専守防衛の範囲を超えるような「防衛力強化」の議論が勢いを増す。力の論理の延長線上に、本当に人命と個人の尊厳が守られる平和があるのだろうか

▼戦時中、新聞やラジオは大本営発表を垂れ流し、戦場の実相を隠すことに加担した偽りの戦果に国民を熱狂させた帰結が、沖縄を捨て石とし、住民を惨禍に巻き込んだ沖縄戦だ

▼「戦争の最初の犠牲者は真実である」という有名な言葉がある。真実が葬られることを黙して見過ごせば、次の犠牲者は自由と尊厳、そして人命だ。沖縄戦の記憶はそれを物語っている

▼戦後77年を「戦前X年にしてはならない慰霊の日に、沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らないもう二度と、絶対に
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●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない

2022年06月12日 00時00分23秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(2022年05月29日[日])
【「台湾有事が起きれば、沖縄戦の悲劇の再来が懸念される」と防衛ジャーナリスト】(https://dot.asahi.com/aera/2022051200062.html)。

 《復帰50年の今も、沖縄には在日米軍基地が集中し、近年では南西諸島への自衛隊配備も進む。これからの沖縄について防衛ジャーナリスト 半田滋さんに聞いた》。

 (沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先沖縄は憲法が適用されない軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない。
 目取真俊さん《米国のバイデン大統領が来日し、「台湾有事で軍事介入するとの発言を行い、中国を挑発している。あとから修正する発言がなされているが、中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図が透けて見える。自民党はGDP比2パーセントの防衛費拡大を打ち出しているが、増額分をどこから持ってくるというのか。貧困、未婚、少子化、新型コロナ、物価高……、庶民は生活苦で喘いでいるが、ロシアのウクライナ侵略と「台湾有事」で不安を煽り、軍事強化を進めようとしている。普天間基地は返還されないまま、辺野古新基地建設や辺野古弾薬庫の建て替えと新築、自衛隊の増強が進められている。これが沖縄の現実だ。この現実の流れに抗して沖縄人自身が行動しなければ、何度でも「捨て石」にされる》。

   『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
     られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
      いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》
   『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
        適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない
   『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
       (Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》
   『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
     あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ

 半田滋さんの結論。《主戦場に想定したのは沖縄です。…南西諸島の戦場化によって、住民が巻き込まれるリスクは避けられません。…県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦の悲劇の再来が懸念されますこれを避けるには「戦争をしない」という選択しかありません》。

 《火事場ドロボー》どもが戦争を煽る、軍事費増強…新基地は完成せず、普天間も返還されず。日々ドブガネし、日々美ら海に土砂をぶちまけて破壊する。辺野古は単なる破壊「損」だ。《これが沖縄の現実だ》(目取真俊さん)…本土は見て見ぬふり。
 まだ《唯一の解決策》なんて言ってるよ、キシダメ氏も…。
 沖縄タイムスの記事【沖縄県知事「過重な基地負担強いられている」 辺野古新基地には触れず 岸田首相、抑止力維持を強調 復帰50年式典】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/958790)によると、《玉城デニー知事は式辞で、半世紀を経てもなお「県民は過重な米軍基地負担を強いられている」と訴え、基地問題の解決と「平和で豊かな沖縄の実現」を求めた。岸田文雄首相は「日米同盟の抑止力を維持しつつ基地負担軽減を着実に積み上げる」と従来の考えを示した》。
 沖縄タイムスの記事【「基地のない沖縄を求めた希望は打ち砕かれ」 5・15平和行進で県民大会】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/958791)によると、《5・15平和行進実行委員会(事務局・沖縄平和運動センター)は15日、那覇文化芸術劇場なはーとで県民大会を開いた。復帰50年の内実を問い14日に行進をした全国の参加者ら千人(主催者発表)は、辺野古新基地建設断念や日米地位協定の抜本的改定などを求めた上で基地のない沖縄を目指す宣言をした。大会宣言は、1972年に本土復帰が実現したものの「基地のない沖縄を求めた希望は打ち砕かれ、政府が約束した核抜き本土並み返還さえもほごにされている」と...》。

 以下は、デモクラシータイムスの映像資料。


【中枢機能を破壊せよ 拡大する敵基地攻撃能力【半田滋の眼 NO.55】2022年4月21日 収録】
 (https://www.youtube.com/watch?v=uL9vR4uj4BM
《デモクラシータイムス》《防衛ジャーナリスト半田滋の明快解説。「敵基地攻撃能力」をどう言い換えるか?というニュースが飛び交ています。自民党安全保障調査会は、来週には安全保障に関する提言をまとめますが、主題は、敵基地攻撃能力を保持すること防衛予算を今の2倍にすること。「敵基地攻撃能力」という言葉は、言いかえても本質は変わりません、敵基地攻撃能力とは何か、どんどん何をするのか境界はあいまいになり、それは日本の防衛に役に立つのか、最終的に安保法制で認めることにした集団的自衛権の行使として共通の武器を備えて日本ではなくアメリカのしたい戦争にともに参加するということになるだけではないのか。ややこしい話を腑分けして解説します。2022年4月21日 収録》
―――――――――――――――
0:00 先頭
5:34 無限に広がる敵基地攻撃自民党安保調査会(11日)
10:27 元首相が「敵中枢の攻撃」を主張
11:38 「敵基地攻撃」は改称へ
13:50 「敵基地攻撃」は自民党の悲願
15:20 どうして言い換えると「自衛反撃能力」なのか
16:58 敵基地攻撃をめぐる政府見解
20:45 「他に手段がない」とはいえない
23:35 自衛隊の敵基地攻撃能力
30:12 非現実的な敵基地攻撃能力の保有
31:30 まとめ=敵基地攻撃は日米共同作戦で使うのか... ▼日本の情報収集能力は決定的に不足
35:35 沖縄に米軍専用施設の7割が集中
―――――――――――――――

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https://dot.asahi.com/aera/2022051200062.html

「台湾有事が起きれば、沖縄戦の悲劇の再来が懸念される」と防衛ジャーナリスト
2022/05/14 11:00

     (日本復帰後も米軍基地が維持されたことに沖縄県民は
      失望したが、50年経った今も沖縄に基地が集中する状況は
      変化していない(撮影/写真映像部・東川哲也))

 復帰50年の今も、沖縄には在日米軍基地が集中し、近年では南西諸島への自衛隊配備も進む。これからの沖縄について防衛ジャーナリスト 半田滋さんに聞いた。AERA 2022年5月16日号の記事を紹介する。

*  *  *

 ロシアのウクライナ侵攻後、NATO(北大西洋条約機構)と日本など米国の同盟国が集まった西側と、中国とロシアを軸とする国々との二極化が進むでしょう。そんな中、東アジアでは台湾有事が現実味を帯びています。米軍のデービッドソン・インド太平洋軍司令官(当時)は昨年3月、「6年以内」の危機を表明。中国の習近平主席の任期を念頭に置いたものです。

 中国は2018年に2期10年の国家主席の任期を撤廃。今秋の共産党大会で周氏の3期目入りは確実で、さらに主席に留まるためには3期目在任中の27年までに政治的な成果が必要です。

 ロシアのウクライナ侵攻を見て、中国は海を隔てた台湾で軍事作戦を行う困難さや、国際社会の経済制裁によるダメージを再認識したと思います。しかし、独裁者になった習氏の延命策として、台湾統一に勝る成果は見つけにくいのが現実です。

 台湾有事で米国はどう動くのか。バイデン大統領は「台湾を防衛する義務がある」と発言しています。これは中国への牽制(けんせい)です。米国は南シナ海で「航行の自由作戦」を展開し、空母を派遣しています。日本も海上自衛隊のインド太平洋方面派遣訓練部隊の護衛艦3隻が昨年、過去最長の98日間も南シナ海に入りました。こうした抑止は対処とセットです。対処とは抑止が破れた後の手当て、すなわち戦争です。今は抑止と対処の準備が同時に進んでいます。

     (半田滋(はんだ・しげる)/1955年、栃木県生まれ。
      元東京新聞論説兼編集委員。長年、防衛省を担当。
      獨協大学非常勤講師。法政大学兼任講師(写真:本人提供))

 昨年11月、南西諸島で3万人規模の自衛隊統合演習が行われ、米軍5800人も参加しました。主戦場に想定したのは沖縄です。台湾有事が起きれば米国は関与し、日本は安全保障関連法の重要影響事態を適用、米軍の後方支援を行う。米軍が戦闘で損耗した場合、存立危機事態を発令して自衛隊が米軍と共に戦うシナリオが浮かびます。

 南西諸島の戦場化によって、住民が巻き込まれるリスクは避けられません。国民保護計画は地方自治体が作成します。離島間の調整も自治体任せです。避難に必要なバスや船舶の調達のめどは立っていません。県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦の悲劇の再来が懸念されます

 これを避けるには「戦争をしない」という選択しかありません。日米安保条約は日本にとって安心材料である半面、紛争に巻き込まれるリスク要因にもなる。何が一番の国益か国民の命を守る観点から日本の立ち位置を決めるときが来ています。

(構成 編集部・渡辺豪

※AERA 2022年5月16日号
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