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●《「大衆は『誰が、どうやって』に熱中し、『なぜ』という問いから目をそらされている。得をしたのは誰か」。関係者は背後関係を示唆…》

2023年02月02日 00時00分45秒 | Weblog

[※《“人を殺すための道具”である武器。戦争が続く限り需要が無限に生まれる──。莫大な利益を生む国際武器取引を暴く、衝撃のドキュメンタリー!》『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』(https://unitedpeople.jp/shadow/)]


(20230122[])
<金口木舌>《ジム・ギャリソン検事が暗殺工作を知る国防総省の関係者からオフレコで話を聞く場面がある ▼「大衆は『誰が、どうやって』に熱中し、『なぜ』という問いから目をそらされている。得をしたのは誰か」。関係者は背後関係を示唆する》。さらに、《物価高などで国民が苦しむ中、増税してまで米国から兵器を買う算段だ》。
 自公政権が続く限り、ヅボヅボ党の誰が首相になろうが地獄は続く。道は、政権交代しかない。金子勝さん《まさに、議会政治、財政民主主義が崩壊した戦時体制に酷似した状況だ。…日本の敗戦は近い》。(長周新聞)《そもそも際限なく国民の予算を米軍産複合体に垂れ流し、不必要な武器ばかり買い込んで配備し続けてきたことが、近隣諸国との軍事緊張を高めていく最大の要因である。このような血迷った権力者を即刻退陣させることが、日本やアジア諸国の平和や安全にとって真の日本国民の責任」といえる》。次は、〝異次元の少子化〟への対策でお茶ニゴシ。騙される (騙された振りをする) 「1/4」の自公お維支持者と、無関心な「2/4」の選挙に行かないことで自公を間接的に支持する人たち。赤紙が来てもおかしくな方向に行きつつあるのに、正気かね。〝沖縄の問題〟と思っているのなら、オメデタイ限りだ。
 (長周新聞)《実際にFMSで調達したF35戦闘機の価格変動は日本政府を侮蔑しきった米国側の対応を象徴的にあらわしている。…1機が78億円だった。つまり米国政府を通してロッキード・マーチンが日本にF35を売るとき、1機当り164億円ものマージンをつかみどりしていく構図である》。ドキュメンタリー映画『シャドー・ディール ビジネスの闇』そのもの。こういうのを〝狂気〟と云うんじゃないのかね。

   『●《絶望的な内容に打ちのめされました。武器産業がいかに巧みに
     政治をコントロールし、戦争を作り、暴利を貪っているか。歴史は古い》
    《「テロとの戦い」や「正義」を掲げて世界で繰り返される戦争が、
     権力者と軍事企業武器商人らとの武器取引から生まれている実態を
     描いたドキュメンタリー映画「シャドー・ディール ビジネスの闇」…》

 琉球新報のコラム【<金口木舌>軍拡競争で得をするのは誰か】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1647813.html)によると、《▼「大衆は『誰が、どうやって』に熱中し、『なぜ』という問いから目をそらされている。得をしたのは誰か」。関係者は背後関係を示唆する。ケネディの死後、ベトナム戦争は泥沼化し、東西の分断は深刻化した》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増=
       《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●斎藤貴男さん《政府と自民党は何がなんでも消費税率を引き上げたい…
     増税を甘受しなければ財政を破綻させるゾと国民を恐喝する目的で…》
   『●《消費税などの値上げを防衛費に転嫁する》気満々…軍事費倍増の
     ために《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●城山三郎さん《平和の有難さは失ってみないとわからない》、
     菅原文太さん《政治の役割は二つあります…絶対に戦争をしないこと!》
   『●そんなに殺し合いをしたいものかね? 《一体何のために防衛費の
     増額が必要なのか。…冷静にその意味を問い直さなければならない…》
   『●なんの外交努力もしない、軍事費倍増についてなんの説明もしないし、
     できないキシダメ政権…自公お維を直接的・間接的に支持した重いツケ
   『●《大収奪が必至》な軍事費倍増…《大メディアが脅威を煽り「戦争増税
        必至」の流れ》《北朝鮮にも似た「先軍政治」と言うべきか。》
   『●《攻撃的兵器…他国領域も攻撃できると声高に宣言するような国を「平和
     国家」とはとても呼べない。戦後日本の平和を築いてきた先人への背信》
   『●増税して、軍事費倍増? 「平和主義」「財政民主主義」はどこに?
     自民党の〝下駄の雪〟が《雪崩を打つように崩壊》する「子育ての党」
   『●《専守防衛…「国土防衛に徹し、相手の本土に被害を与えるような脅威に
      ならないと伝え、相手に日本を攻撃する口実を与えない防衛戦略だ」》
   『●軍事費倍増、43兆円…バカげている ――― 中村哲さん「治安を良く
      するのは武力ではない」、《武器で平和つくれない》を思い出そう
   ●琉球新報《納税者のあずかり知らない防衛力強化を前提に、金額や財源を
     論じることは…許されない…生産力向上に寄与しない防衛費の負担増…》
   『●増税して軍事費倍増…《安全保障というより、米国の覇権を維持…。
      まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン
   『●キシダメ (当時) 外相、辺野古破壊を《クリントン国務長官 (当時) に
     事実上約束》、そして、今、軍事費倍増と《1兆円強を増税で賄う方針》
   『●増税してまで軍事費倍増 ――― 金子勝さん《まさに、議会政治、財政
     民主主義が崩壊した戦時体制に酷似した状況だ。…日本の敗戦は近い》
   『●《下々のカネを、富める者と巨大資本にシフトさせたい本音があからさま》
        …《新しい資本主義》ならぬ、〝新しいトリクルダウン理論〟か?
   『●閣議決定って何? アベ様が編み出した、なんでも内閣の一存でやれる
     システム? 自公お維コミに言わせれば、国会や選挙は不要ということか?
   『●《標的》となり、《鉄砲玉》となる愚…《ことさら攻撃能力について
     興奮して議論している様について、バカではあるまいか?》(狙撃兵)
   『●自公政権が続く限り、ヅボヅボ党の誰が首相になろうが地獄は続く。道は、
      政権交代しかない…《議会政治、財政民主主義が崩壊した戦時体制》
   『●《自民党タカ派…箕輪登…「戦争とは血を流す政治であります。外交とは
     血を流さない政治であります。日本は永久に血を流さない政治を…」》
   『●《自民党の独裁体制が根絶されない限り、いずれ軍拡の財源も消費税
        増税で賄われる》《騙されてはならない。騙されてはならないのだ》
   『●軍事費倍増や増税について「多くの国民の理解を得た」? 繰り返される

      ド「アホウ節」…いつまでヅボヅボ党・下駄の雪党の独裁が続くの?』
   『●《決して沖縄だけの問題ではない…「だからこそ自分たちのこととして、
     そもそも戦争を起こさせないための声を国に対して上げる必要がある」》

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1647813.html

<金口木舌>軍拡競争で得をするのは誰か
2023年1月17日 05:00
金口木舌 防衛力強化 ベトナム戦争 軍拡競争

 1991年公開の映画「JFK」(オリバー・ストーン監督)。ケネディ大統領暗殺を巡り、ジム・ギャリソン検事が暗殺工作を知る国防総省の関係者からオフレコで話を聞く場面がある

▼「大衆は『誰が、どうやって』に熱中し、『なぜ』という問いから目をそらされている。得をしたのは誰か」。関係者は背後関係を示唆する。ケネディの死後、ベトナム戦争は泥沼化し、東西の分断は深刻化した

▼「誰に利するのか」に焦点を当てることで気づくことがある。元軍人のアイゼンハワー米大統領が退任演説で警鐘を鳴らした軍需産業を中心とした軍産複合体は、ベトナム戦争や東西の軍拡競争で肥大化した

▼政府は防衛力強化を掲げ2023年度から5年間の防衛費総額約43兆円を確保する方針だ。物価高などで国民が苦しむ中、増税してまで米国から兵器を買う算段だ

▼日米両政府は安全保障協議委員会2プラス2)で南西諸島の防衛体制を強化する方針を確認した。いったい誰が得するのか軍拡競争で危険にさらされるのは私たち県民だ
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●人質司法による《身柄拘束は実に約十一カ月間》、大川原化工機の大川原社長ら…《こんなにひどいことはないと感じたという》青木理さん

2022年01月30日 00時00分38秒 | Weblog

(2022年01月29日[土])
文化放送の記事【青木理「こんなにひどいことはない」日本の刑事司法における人質司法という問題〜1月28日「大竹まこと ゴールデンラジオ」】(https://www.joqr.co.jp/qr/article/40746/)。

 《1月28日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)にて、でジャーナリストの青木理がゲストに登場し、日本の刑事司法における人質司法という問題について、青木が具体例を挙げながら説明した。化学機械メーカー「大川原化工機」の大川原社長らは2020年3月、経済産業相に許可申請が必要な「スプレードライヤー」と呼ばれる噴霧乾燥機を無許可で中国などに輸出したとして警視庁公安部に逮捕された。生物兵器製造に転用可能な噴霧乾燥機を不正に輸出したとして外為法違反罪などで起訴され、その後起訴が取り消された》。

 《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的》…何にも変わらず。何の反省も無し。

   『●教員について密告させ、労組を監視する=
        自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
       刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
         「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
    《…犯罪が起きる前だから、供述が立証の柱になる。それだけに頼っては
     冤罪(えんざい)だらけになる。もっと物証が欲しい。「通信傍受
     縦横無尽に使いたい。司法取引も」と考えるだろう》
    「さて、《真面目な警察官であれば何を考えるか》? デンデン王国
     「裸の王様」アベ様の御好きな超管理社会・監視社会・密告社会です。
     自公お維の議員の皆さん、支持者の皆さん、無関心派「眠り猫」の
     皆さん、本当にそんな社会を目指しているのですか? あまりに
     悍ましいと思うのですが…。《政治や社会の矛盾に声を上げる人が
     疑われる社会は健全か》? 「平成の治安維持法」があるような社会は
     健全ですか? 青木さんは《社会に異議申し立てする人が片端から
     捜査対象になる社会は、断じていい社会ではない》と」

   『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…
      代用監獄…人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚
    「《司法取引が導入されれば、冤罪のリスクが大きくなることは明白だ
     …実は日本人は多少の冤罪はやむなしと考えているのか》? 
     《なぜ検察不祥事端を発する検察改革論争の末
     検察の捜査権限を強化するような法律ができてしまうのか》??」

   『●検察による恣意的・意図的な証拠の不開示、証拠の隠蔽や
             喪失、逆に、証拠の捏造…デタラメな行政
   『●《良心に従い職権を行使する独立した存在》ではない
     大久保正道裁判長である限り、アベ様忖度な「行政判断」が続く
   『●《「自白の強要をされたという認識に変わりはない」と反論…
            いまだにこんな水掛け論になるのかと嘆かわしい》
    「《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的代用監獄人質司法
     …《日本の刑事司法制度は国際的水準に達していない》。
     「人質司法」は未だに《国際的にも悪評が高い》。
     《弁護士の立ち会い…多くの国・地域で認めている制度》である
     にもかかわらず、ニッポンでは認められていない。
     《録音・録画(可視化)》もほとんど進まず、
     《事後検証が不可能に近い》。《弁護士の立ち会いが任意段階から
     認められていれば、誤認逮捕という人権侵害もなかったはずだ》」

   『●木谷明さん《冤罪を回避するために法曹三者…
      無実の者を処罰しないという強い意志、意欲をもって仕事にあたること》
   『●山口正紀さん《冤罪…だれより責任の重いのが、無実の訴えに
            耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう》
    《四十年間も潔白を訴えていた大崎事件(鹿児島)の原口アヤ子さんに
     再審の扉は開かなかった。最高裁が無実を示す新証拠の価値を
     一蹴したからだ。救済の道を閉ざした前代未聞の決定に驚く。
     「やっちょらん」-。原口さんは、そう一貫して訴えていた。
     殺人罪での服役。模範囚で、仮釈放の話はあったが、
     「罪を認めたことになる」と断った。十年間、服役しての
     再審請求だった…「疑わしきは被告人の利益に再審請求にも
     当てはまる。その原則があるのも、裁判所は「無辜(むこ)の救済」
     の役目をも負っているからだ。再審のハードルを決して高めては
     ならない》
    「再審するかどうかを延々と議論し、《三度にわたり再審開始決定
     出ながら》、最後に、ちゃぶ台返し。最「低」裁は何を怖れている
     のか? 誤りを潔く認めるべきだ。山口正紀さん、《冤罪は警察・
     検察だけで作られるものではない。…マスメディアにも責任…。
     だが、だれより責任の重いのが、無実の訴えに耳を貸さず、
     でっち上げを追認した裁判官だろう》。」

   『●《「証拠は再審請求の段階でも捜査側に偏在している」…検察は掌中の
         証拠をあまねくオープン》にするよう裁判所は訴訟指揮すべきだ

 で、こんなことが許されていいのか! ―――――《官邸の忠犬政権の爪牙山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…。前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》。青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》。



【ゲスト:青木理】2022年1月28日(金)大竹まこと 室井佑月 青木理【大竹メインディッシュ】【大竹まことゴールデンラジオ】
https://www.youtube.com/watch?v=8beDFoHuhH0


 大川原化工機へのデタラメな冤罪逮捕、数カ月前に同ラジオで青木さんが仰っていた。過去の記事を調べてみると…。
 11月のアサヒコムの記事【ある技術者の死、追い込んだのは「ずさん」捜査 起訴取り消しの波紋】(https://www.asahi.com/articles/ASPC374G6PBDUTIL03Q.html?_requesturl=articles%2FASPC374G6PBDUTIL03Q.html&pn=14)によると、《一人の技術者が今年2月、病院で息を引き取った。機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の顧問だった相嶋静夫さん、72歳。胃がんだった》。
 さらに、10月の東京新聞の【社説/週のはじめに考える ロバートはいないから】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/136003)によると、《最近でも初公判の四日前に「起訴取り消しという前代未聞の出来事がありました。横浜市の機械製造会社「大川原化工機」の社長らが逮捕・起訴された事件です。…社長の身柄拘束は実に約十一カ月間も…罪を認めない限り拘束が続く人質司法そのものです。まるで“拷問”と感じたことでしょう。逮捕された三人のうち一人は勾留中に体調を崩し、自宅療養の末に死亡しています》。

 入管によるウィシュマさんの〝殺人〟にもつながるデタラメぶり。

   『●《「人間として扱って欲しい」…ウィシュマさんの遺品である番号が
       振られた青いシャツの写真を示し、人間は数字ではない、と》…
   『●《人道上の対応》? 《ウィシュマンさんの名誉や尊厳の観点》から
      同席拒否? ➙《遺族は弁護士の同席を強く希望して》るんだよ!
   『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
     メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》
   『●古川禎久法相「捜査機関で死因含め、適正な捜査が行われる」はホント
       なのか? ウィシュマさん事件で入管幹部らを殺人容疑で刑事告訴

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https://www.joqr.co.jp/qr/article/40746/

青木理「こんなにひどいことはない」日本の刑事司法における人質司法という問題〜1月28日「大竹まこと ゴールデンラジオ」
番組レポ
1/28, 2022

 1月28日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)にて、でジャーナリストの青木理がゲストに登場し、日本の刑事司法における人質司法という問題について、青木が具体例を挙げながら説明した。

 化学機械メーカー「大川原化工機」の大川原社長らは2020年3月、経済産業相に許可申請が必要な「スプレードライヤー」と呼ばれる噴霧乾燥機を無許可で中国などに輸出したとして警視庁公安部に逮捕された。生物兵器製造に転用可能な噴霧乾燥機を不正に輸出したとして外為法違反罪などで起訴され、その後起訴が取り消された

「警察に一度逮捕されたら、軽い罪であっても、犯行を否認する限りは、釈放もされず、保釈もされない。逆に言えば保釈を受けたい一心で、罪を認めてしまう。警察も、保釈をちらつかせて容疑を認めさせようとする。今回の件では330日拘留された。社長と、営業担当の役員と技術の担当者の3人だったから、中小企業だったこの会社には大打撃。それまで30億くらいの年間売上高が20億くらいまで落ちた。今、国家賠償請求訴訟をやっている」

 人質司法について取材してきて、こんなにひどいことはないと感じたという青木。

「3人のうちの1人が癌だった。保釈もされずに癌で亡くなった。3月に逮捕されて、9月に貧血や黒い便など、明らかな体調不良があり輸血処置を受けた。当然、弁護団は適切な医療処置を受けるために保釈請求をする。ところが、証拠隠滅の恐れがあるといって却下された。その後に、拘置所の中で内視鏡の検査も受けた。そうしたら、胃に悪性の癌が見つかった。癌治療のために保釈請求したけど、これも却下された。結果的に10月7日に癌だとわかったが、その後に弁護団は拘留執行の一時停止を申し立ててこれをようやく認めてもらった。10月16日に近くの病院に連れていったら、やっぱり相当悪い癌だった。精密検査が必要だと病院でわかっても、また保釈請求は却下された。息子さんが必死に受け入れてくれる病院を探して、拘留執行の一時停止の再申請をして15日間認められて病院に行ったけど、病院の人にもなんでこんなになるまでほっといたんだと言われるくらいだった。その段階では手術もできない。抗がん剤治療も今すぐには受けられない。結局、翌2021年の2月にお亡くなりになった

 何とも痛ましい話であるが、青木が人質司法について一番ひどいと思ったのは、次の通りだという。

「息子さんが必死になって見つけた病院は首都圏の病院。首都圏の病院だから、前の日にホテルに泊まって次の日に病院に連れていこうとしたら、それはだめだという。拘留の一時停止執行中に滞在していいのは自宅か病院だけだと言われた。この方は、自宅が静岡県の富士宮。だから、東京拘置所から富士宮まで息子さんが連れて行って、富士宮で一泊して、翌日首都圏までもう一度連れてきて、それでようやく入院できた」

 100歩譲って検察が抵抗するのはわかるが、何故裁判所が認めないのか。裁判所には裁判所の論理があるという。

「裁判所の論理で言うとカルロス・ゴーンの事件があったでしょ? 保釈したら逃げちゃった。保釈して何かあったら、裁判官が責任を問われる。言ってしまえばメリットが無い

 では、人質司法が無くなるためにはどうすればよいのか。青木曰く、

「刑事司法では、本来は逮捕されてもすぐ身柄を釈放されるのが原則、裁判所がもう少ししっかり判断しないといけない。権力機構をチェックするシステムが本来ある。起訴をする権利は検察官にある。公安の操作を確認して、本来検察がはねないといけない。他にもたくさんチェック機構があるが、これが機能していないのが問題」


 「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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https://www.asahi.com/articles/ASPC374G6PBDUTIL03Q.html?_requesturl=articles%2FASPC374G6PBDUTIL03Q.html&pn=14

ある技術者の死、追い込んだのは「ずさん」捜査 起訴取り消しの波紋
鶴信吾 2021年11月4日 16時00分

     (大川原化工機の社屋=
      2021年8月24日午後2時39分、横浜市、鶴信吾撮影)

 一人の技術者が今年2月、病院で息を引き取った。機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の顧問だった相嶋静夫さん、72歳。胃がんだった。

 この11カ月前、相嶋さんは社長の大川原正明さん(72)や元役員の島田順司さん(68)とともに警視庁に逮捕され、起訴されていた。

 かけられた嫌疑は、兵器の製造に転用できる機械を無許可で輸出した、という外国為替及び外国貿易法(外為法)違反だった。ところが相嶋さんが亡くなってから5カ月たった今年7月、東京地検は大川原さんと島田さんの起訴を取り消した機械が規制の対象外だった可能性が浮上したためだ。

 相嶋さんは拘置所に勾留されている間にがんの診断を受け、生前に名誉回復を果たすことはかなわなかった。会社側の弁護士は捜査を「当局の暴走」と批判し、遺族は「責任を明確にしてほしい」と訴えている。

     ◇

 大川原化工機は、1980年代から開発・販売する「噴霧乾燥機」で国内シェアトップのメーカーだ。液体を粉に加工する機械で、カップラーメンのスープの粉や粉末コーヒーの製造工程で活用されている。

 この機械が捜査対象になった。

 外為法では、一定の要件(性能など)を満たす機械は生物兵器の製造に転用できるとして、輸出には国の許可が必要だとしている。

 輸出規制の要件の一つに「装置の内部の滅菌または殺菌ができること」があった。噴霧乾燥機に備え付けられているヒーターを使えば装置内部を温めることができ、温度が90度以上に上昇するため滅菌や殺菌ができる、というのが警視庁の見立てだった。

 2018年10月、警視庁は大川原化工機を家宅捜索した。

 だが会社側は「装置は滅菌や殺菌をできる性能は備えていない。だから経産省にも許可申請をする必要もない」と考えていた。後に会社の代理人弁護士が実験したところ、内部が50度程度にしかならない部分が見つかったという。

 「何を疑われているのかさえ分からなかった」。大川原さんは振り返る。

 幹部や社員ら約50人が任意の事情聴取に計264回応じた。それにもかかわらず、3人は家宅捜索から1年5カ月後に逮捕された。

 3人は一貫して無実を訴え
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/136003

社説 週のはじめに考える ロバートはいないから
2021年10月10日 07時34分

 黒人の天才ピアニストが白人の運転手とともに米国南部まで演奏旅行に行く−そんな映画「グリーンブック」をご覧になった方も多いでしょう。

 一九六二年が舞台なので、南部では人種差別が色濃く残っています。こんなシーンがありました。


◆「禁止の貼り紙」あるが

 警官が二人の車を止めます。白人の運転手はイタリア系ゆえ、警官に「半分黒人」と罵(ののし)られ、思わず殴ってしまいます。もちろん二人は警察の留置場に入れられ…。

 でも、黒人のピアニストは暴力を振るっていません。「なぜ私が?」と抗議しますが、鼻で笑われます。「弁護士と話したいその権利を侵害するのか」−。

 日本国憲法には三一条から四〇条まで、ずらりと刑事手続きの条文が並んでいます。

 裁判を受ける権利、弁護人に依頼する権利、自白のみの処罰禁止、もちろん拷問による自白は証拠とできないことも…

 「憲法とは過去の国家権力の失敗を列挙したもの」と明快な説明をする学者がいます。それに従えば憲法に列挙された数々の「禁止の貼り紙」は過去の暗黒時代を映し出しています弁護士も呼べず、自白の強要が横行し、拷問が加えられた戦前の光景が…

 「蟹(かに)工船」を書いた作家・小林多喜二拷問死したことは知られています。雑誌編集者や新聞記者約六十人が逮捕された「横浜事件」でも、竹刀などで殴打を繰り返され、四人が獄死しています。


◆「疑わしきは」の原則に

 でも戦後は新憲法に「禁止の貼り紙」をしたのに、冤罪(えんざい)がなくならないのはなぜでしょう。

 最近でも初公判の四日前に起訴取り消し」という前代未聞の出来事がありました。横浜市の機械製造会社「大川原化工機」の社長らが逮捕・起訴された事件です。

 警視庁公安部が事件化したのですが、容疑は「生物兵器の製造に転用可能な装置を不正輸出した」という外為法違反でした。

 「生物兵器」とはおどろおどろしい感じですが、装置とは噴霧乾燥器です。液体混合物を熱風で乾燥させ、粉にする装置で、インスタントコーヒーの製造などで広く普及しているものでした。

 もちろん「装置が規制対象でないことは明白だった」と社長側は怒り、違法捜査で損害を受けたと訴訟を起こしています。

 社長の身柄拘束は実に約十一カ月間も…罪を認めない限り拘束が続く人質司法そのものです。まるで“拷問”と感じたことでしょう。逮捕された三人のうち一人は勾留中に体調を崩し、自宅療養の末に死亡しています

 検察は「再捜査で判断を見直した。反省すべき点もあった」と述べています。このケースは「起訴取り消し」になりましたが、近年でも冤罪が絶えません

 布川事件東京電力女性社員殺害事件湖東病院事件など「再審無罪」が相次ぎます。捜査も裁判も誤りだったのです

 再審の扉すら開かないケースも多々あります。鹿児島の大崎事件では再審無罪となるべき新証拠を弁護団が出しても、最高裁がその価値を一蹴し、高裁が認めた再審を取り消してしまいました

 そもそも本当に「殺人」なのかも怪しい事件です。被害者が自転車で側溝に転落した際の「出血性ショック死の可能性が高い」と新鑑定は述べているのですから。確定判決時の旧鑑定でも「他殺を想像させる」程度の記述でした。

 問題点は明白です。「疑わしきは被告人の利益にの鉄則反しているのです。この原則は再審請求にも当てはまるのですから…。知的障害のある人を強引に責めて「自白」に導き、主犯とされた女性の関与を認めさせる−そんな捜査手法にも問題があります

 無罪に導きうる証拠を検察が握っていても、開示は裁判官の「さじ加減」次第−といった問題も浮かびました。刑事訴訟法の再審関連の条文が七十年以上も放置されていることも問題でしょう。

 証拠保全証拠開示のルール化などは必須です。検察官が誠実とは限らないのですから。


◆自由への扉閉ざすな

 冒頭の黒人ピアニストは警察の留置場から出ることができました。「弁護士」への電話によって…。もっとも、その相手は当時のロバート・ケネディ司法長官。ピアニストの友人だったわけです。警官を殴った運転手まで留置場を出られたのはご愛嬌(あいきょう)でしょう。

 しかし、日本で無実を訴える人々にはそもそも電話できる「ロバート」などいません。ならば再審制度の作り直しが急務です

 冤罪はあまりに残酷です罪なき者の自由への扉を閉ざす司法とは、「貼り紙」前の暗黒時代と本質は同じです。
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●《高江のヘリパッド建設工事は異常だった》…その背景に和泉洋人首相補佐官の暗躍、高江での《わずか9時間の歓喜》

2019年12月27日 00時00分53秒 | Weblog

[※辺野古破壊の愚行を報じる朝日新聞2018年12月15日)↑]



阿部岳さんによる、沖縄タイムスの記事【首相補佐官、米軍ヘリパッド建設で便宜打診か 「海外案件は何でも協力」内部メモを本紙が入手【メモ全文あり】】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/514596)。
沖縄タイムスの【社説 [首相補佐官が便宜打診] 説明拒否は許されない】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/515032)。
日刊ゲンダイの記事【菅氏の“懐刀”和泉補佐官が暗躍 米軍ヘリパッドで密約発覚】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/266769)。

 《菅義偉官房長官の側近とされる和泉洋人首相補佐官…。16年11月の大統領選で、民主党政権は共和党に敗退。ケネディ元大使が退任することが確実になり、その前に「目に見える形でのお返しが必要だったわけだ…メモは、米国を恐れ、おもねり、点数稼ぎするために、なりふりかまわぬ安倍政権の姿を映し出すそのために高江住民の生活が差し出された》。
 《疑惑の裏にこの男あり――。菅官房長官の“懐刀”として悪名高い和泉洋人首相補佐官の暗躍ぶりが、また明らかになった。沖縄タイムスが24日、沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に関して、和泉氏が民間企業に便宜を働きかけていた証拠となるメモをスッパ抜いた》。

   『●《生物多様性の生きた教科書》な森や美ら海を殺すな!
      《和泉洋人首相補佐官…民間企業に便宜供与を打診し、
                                行政をゆがめ…》
    《和泉補佐官は菅義偉官房長官の側近とされ、辺野古新基地建設など
     沖縄の重要案件を取り仕切る
    《和泉補佐官は「ありがたい。海外案件は何でも協力しますから」
     と感謝を伝えた》

 昨日も書きましたが、何方かと思えば、和泉洋人氏ではないですか?

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
         “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
    《コトの経緯のすべてを知る前川喜平前文科次官は、文科省に
     獣医学部の設置認可を求めて“圧力”をかけていた人物を
     次々と暴露。次官当時、和泉洋人首相補佐官
     〈総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う〉と発言…》

   『●主犯A…『A Few Good Men』のように
     ネイサン・R・ジェセップ大佐を証人台に座らせろ!
   『●《これはもう、まさに、私は総理大臣首相も国会議員も辞める
             ということははっきりと申し上げておきたい》
   『●元祖?・有言実行されない大見得・啖呵《報道がそれで
          抑圧される、そんな例があったら私は辞める》
   『●〝前川喜平になるな佐川宣寿になれ〟!?
      「官邸べったり」藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事
    「下足番紙にデマをリークした官邸の意を受け、
     《和泉洋人首相補佐官の代理人として前川氏を
     黙らせるために暗躍》」

   『●《民主主義ならぬ「ご都合主義」国家》…《私人》、《調査・
      研究》自衛隊中東〝派兵〟などデタラメ閣議ケッテェ~を乱発
    《「不倫」は和泉洋人首相補佐官(66)、「反社」は菅官房長官。
     根底にあるのは長期政権のおごりと公私混同で、政権中枢は
     腐り切っている

 阿部岳さんらによる、この沖縄タイムスのスクープはもっと大騒ぎされるべき問題なのでは? 《菅義偉官房長官の側近》《疑惑の裏にこの男あり――。菅官房長官の“懐刀”》和泉洋人首相補佐官の《便宜供与》《行政の私物化》問題。日刊ゲンダイ・リテラ以外では、記事化されていないのかな?

 《振り返れば、高江のヘリパッド建設工事は異常だった》…高江での《わずか9時間の歓喜》を思い出してください。アベ様や最低の官房長官の云う《「沖縄に寄り添う」は嘘八百》。そして、《高江の住民は今も、ヘリパッドに囲まれた集落で、騒音や、事件・事故への不安の中で日々を送っている》。

   『●映画『標的の村』監督・三上智恵さん、
      「わずか9時間の歓喜 ~高江工事再開・民意圧殺の朝~」
    《辺野古基地建設反対を訴える伊波洋一候補の勝利はまず間違いない。
     今回伊波候補が獲得する票はヒロジさん達の日々のゲート前の
     座りこみを応援してくれる県民の声の大きさに比例している》
    《知事選、衆院選、参院選、全県民が意思表示をする選挙はすべて、
     基地建設を拒否する候補が圧倒的な勝利で民意を形にした
      ところが、夜8時の歓喜の瞬間からわずか9時間後の朝5時過ぎに、
     激震が走った。
      大型工事車両と機動隊が隊列を組んで高江に向かっている
     という情報が入った》

   『●沈黙するマスコミ…「機動隊に加え、防衛省、自衛隊、
       そして米軍が総掛かりで住民たちを排除し、監視」
   『●異常な日々…「異常な状態が続く」山城博治さん長期「拉致」、
                   そして、いま、野蛮な辺野古破壊
   『●辺野古高江裁判とヒラメ…《「人権のとりで」としての
       司法がその役割を果たさず、行政と一体化すれば…》
    「山城さんのご家族の言葉《あの時なぜ何もしてくれなかったの、
     と子孫に問われないように。勝つ負けるじゃない。やらなきゃ》」

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/514596

首相補佐官、米軍ヘリパッド建設で便宜打診か 「海外案件は何でも協力」内部メモを本紙が入手【メモ全文あり】
2019年12月24日 07:40

 和泉洋人首相補佐官が2016年9月、東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設への助力を電源開発(Jパワー、本社・東京)に求め、見返りに「海外案件は何でも協力します」と持ち掛けたと記すJパワーの内部メモを本紙が入手した。政権中枢の高官が民間企業に便宜供与を打診し、行政をゆがめた恐れがある。和泉補佐官は本紙取材に応じなかった。(編集委員・阿部岳

(略)[https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9725384dffc9484b7df874b3727b4d07

(メモ引用部は原文のまま)


【メモ内容全文】

■和泉補佐官

・沖縄北部ヘリパッドの件でのお願い。

・本件は、何とか年内、オバマ政権のうちにケリをつけたい。

 米国政府は、日本政府は沖縄関連で何もしていないと見ている。

 本件は、日本政府も汗を流している証拠として、20年間、放置されていた件を動かした。

・しかし、反対派の活動もかなりのもので、あと3か月で完成させるには、JPから建屋、水、燃料タンク等の協力を得たい。

・先週、事務局間でお願いしたところ、地元に防衛省に協力していると認識されるのは避けたい、中立を守りたい、と断られたとのこと。

・本件は官邸で官房長官直結で私が仕切っており、一省庁の問題ではなく、国の問題。沖縄県も「歓迎」とは言わないが、水面下では本件はやってくれ、となっている。反対は活動家だけ。

・JPの懸念は理解するが、国が米国との関係の中で急いでいる事業、と受け止めて、協力して欲しい。中立とか言うのは勘弁して下さい。

・北村会長から下してもらい、事務局間で相談させて欲しい。



■北村会長

・JPはこの海水揚水も石川火力も長年、地元に溶け込もうと努力。

 本件で現地での対立が深まっていて、JPが協力をすると、地元紙的に、JPも悪者にされるのはつらいところ。

・しかし、国の強い要請と受け止めるし、工事の従事する地元の業者で、その作業環境という人道上の問題でもある。私から社長に協力する方向で話す。


■和泉補佐官

・ありがたい。下司審議官のラインで相談させる。海外案件は何でも協力しますから


※官邸玄関で、会長が記者に囲まれ「大間ですか」「もんじゅですか」との質問あり。

(注)「JP」はJ―POWERで、電源開発の愛称。「下司審議官」は和泉補佐官と同じ国土交通省出身で当時防衛省審議官だった下司(げし)弘之氏とみられる。
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/515032

社説 [首相補佐官が便宜打診] 説明拒否は許されない
2019年12月25日 09:20

 菅義偉官房長官の側近とされる和泉洋人首相補佐官が2016年9月、東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設で、電源開発(Jパワー、本社・東京)に協力を要請し、その見返りに「海外案件は何でも協力します」と便宜供与を持ち掛けていたことが、本紙が入手した内部メモで分かった。 Jパワー側は「防衛局から依頼があり、検討した結果、設備の一部の使用を認めた」としている。

 和泉補佐官は「何とか年内、オバマ政権のうちにケリをつけたい」「あと3カ月で完成させるには、JPから建屋、水、燃料タンク等の協力を得たい」と述べたと、メモに記されている。

 「あと3カ月」後の16年12月には北部訓練場返還式と祝賀会があった。名護市内で開かれ、前年の普天間飛行場など一部基地返還合意に尽力した、ケネディ元駐日米大使が出席していた。

 16年11月の大統領選で、民主党政権は共和党に敗退。ケネディ元大使が退任することが確実になり、その前に「目に見える形でのお返しが必要だったわけだ

 和泉補佐官は「米国政府は、日本政府は沖縄関連で何もしていないと見ている。本件は、日本政府も汗を流している証拠として、20年間、放置されていた件を動かした」が、「反対派の活動もかなりのもの」だとして協力を求めている。

 メモは、米国を恐れ、おもねり、点数稼ぎするために、なりふりかまわぬ安倍政権の姿を映し出すそのために高江住民の生活が差し出された

■    ■

 振り返れば、高江のヘリパッド建設工事は異常だった。

 政府は、参院選で基地反対の候補者が当選したわずか10時間後に作業に着手。重機の搬入に、陸上自衛隊の大型輸送ヘリを使った。抗議する住民を制圧するため、6都府県から約500人の機動隊員を投入した。

 反対派リーダーの山城博治さんは微罪で逮捕・起訴され、長期勾留された。

 ヘリパッドは突貫で工事が進められ、式典までに「完成」したが雨で2地区ののり面が崩落するなど、さまざまな不備が露呈して、17年7月に工事が再開された。

 警備にかかる費用がかさみ、事業費は当初契約の約6億円から94億円とおよそ15倍に膨れあがった

 ヘリパッドと引き換えだった北部訓練場の半分返還は、日米政府が「大幅な負担軽減」とアピールしたが、米軍専用施設面積は全国の約74%から約70%になったにすぎない。

■    ■

 和泉補佐官は本紙の取材に「ヘリパッド建設事業は防衛局所管」として答えなかった。自身の名前が書かれた発言メモであり説明責任を果たすべきだ

 菅官房長官も24日の会見で「コメントは差し控える。詳細は防衛省に」と回答を避けたが無責任だ

 高江の住民は今も、ヘリパッドに囲まれた集落で、騒音や、事件・事故への不安の中で日々を送っている

 政府は事実を明らかにするべきだ。説明責任から逃れることは許されない。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/266769

菅氏の“懐刀”和泉補佐官が暗躍 米軍ヘリパッドで密約発覚
2019/12/25 14:50

     (沖縄に寄り添う」は嘘八百(シンポジウム
      「沖縄の未来とエンターテイメントの役割」でスピーチする、
      菅官房長官〈左上〉の”懐刀”こと和泉洋人首相補佐官=左下)
      /(C)日刊ゲンダイ)

 疑惑の裏にこの男あり――。菅官房長官の“懐刀”として悪名高い和泉洋人首相補佐官の暗躍ぶりが、また明らかになった。

 沖縄タイムスが24日、沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に関して、和泉氏が民間企業に便宜を働きかけていた証拠となるメモをスッパ抜いた。そのメモには、和泉氏による「行政の私物化」を裏付ける証言がハッキリ記されている。

 工事が難航していた2016年9月、和泉氏は、ヘリパッドの建設現場付近で「海水揚水発電所」を運営していた電源開発(Jパワー)に協力を依頼。暴露されたメモには、和泉氏とJパワーの北村雅良会長との生々しいやりとりが記録されている。

 和泉氏はヘリパッド建設について<反対派の活動もかなりのもので、あと3カ月で完成させるには、JP(Jパワー)から建屋、水、燃料タンク等の協力を得たい>と打診。さらに、<本件は官邸で官房長官直結で私が仕切っており一省庁の問題ではなく、国の問題>と菅長官の威光をちらつかせ、<JPの懸念は理解するが(中略)中立とか言うのは勘弁して下さい>と暗に圧力をかけたという。

 要請に対し、北村会長は<国の強い要請と受け止める><私から社長に協力する方向で話す>などと返答。和泉氏はこう続けている。

 <ありがたい。(中略)(Jパワーの)海外案件は何でも協力しますから


■「沖縄に寄り添う」の嘘八百

 地元住民の意向はそっちのけで、建設工事への協力の見返りに海外案件での援助を約束――。安倍首相は何度も「沖縄に寄り添う」と答弁しているが、水面下で工事ありきの“密約”を交わしていたのだから呆れてしまう。

 Jパワーに事実関係を確認すると、「設備の一部の使用を認めました」(広報室)と答えるだけ。協力した理由についても「防衛局との契約に関わることなので答えられない」(広報室)の一点張りだった。建設現場で抗議活動を続ける「『ヘリパッドいらない』住民の会」の清水暁さん(49)はこう憤る。

「密約が交わされた頃から政府のタガが外れた印象です。建設現場に続くゲートの入り口には今も、警備員が24時間、監視に立っています。現在もヘリパッドに続く道路の改修工事を強行している状態です。何が何でも工事を進めるという威圧感しかありません」

 “懐刀”には年明けの国会で説明してもらうしかない。
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●(政界地獄耳)《一方、日本では一体何が起きているか。官製嫌韓ヘイトをメディアがあおっているお粗末さだ》

2019年12月15日 00時00分27秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



熊倉逸男記者による、東京新聞のコラム【【私説・論説室から】/米国との決別辞さず】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019090402000167.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/ドイツに学ぶかロシアと並ぶか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201909050000092.html)。

 《ドイツはトランプ氏に擦り寄らず、価値観を守る道を選んでいる人権をないがしろにする差別的な政権をつけ上がらせた結果、どんな災厄がもたらされたか、自国の歴史で身に染みて知っているからだ。米国離れを模索するのは決して愚策ではない》。
 《ナチスのポーランド侵攻から今月1日で80年を迎え、ポーランドの最初の空爆地ヴィエルニで行われた式典では、ドイツのシュタインマイヤー大統領がポーランド語とドイツ語で「…」と謝罪した。 ★式典には欧州各国の首脳やアメリカのペンス副大統領らが参列したが、ポーランドのドゥダ大統領はロシアのプーチン大統領を招かず「帝国主義がいまだヨーロッパに残っているとクリミア併合を批判…一方、日本では一体何が起きているか。官製嫌韓ヘイトをメディアがあおっているお粗末さ


 《ドイツはトランプ氏に擦り寄らず、価値観を守る道を選んでいる》…あぁ、どこぞの国は…。
 《外交のなれの果て》な哀れなどこぞの国、学ばない国…《自国の歴史で身に染みて知っている》はずなのに、ねぇ…。《米国離れを模索するのは決して愚策ではない》はずだというのに。

   『●2016年報道の自由度ランキング72位:
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
   『●外交音痴な害遊・害交のアベ様ら…《互いの利益を
     考えながら、全身全霊で相手に対峙》したことなんてあるの?
   『●《フィンランド…親の経済力にかかわらずすべての
     子どもたちが大学まで行ける…。老後も…》(鈴木穣記者)

 あるべき社会の姿…ノルウェーやフィンランドなど北欧の国に学ぶべきではないのか。
 日本の唯一の看板だった「平和主義」も、アベ様のおかげで、風前の灯火だ。平和憲法を捨て去ろうとしている愚かさ。ガルトゥングさんの唱える「積極的平和主義」を理解できないアベ様…というよりも、その言葉を悪用。

   『●アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
            ある平和学者の原義を跡形も無く破壊
    《この言葉を提唱したノルウェーの平和学者、ヨハン・ガルトゥング博士
     (84)が定義する意味とは異なる。博士は19日に来日し、
     「本当の平和とは何か」を語りかける。ガルトゥング博士は1969年の
     論文で、戦争のない状態を「消極的平和」としたのに対して、
     貧困や差別といった構造的な暴力のない状態を積極的平和主義
     定義した……「私は、日本がこう主張するのを夢見てやまない。
     『欠点もあるが憲法9条を守っていく』『憲法9条が当たり前の世の中に
     しよう』『軍隊は持たず、外国の攻撃に備えることもない
     『そして核兵器は持たない』と」》

   『●ガルトゥングさん「両国政府は恥を知るべきである」…
       沖縄に対して「恥ずかしくない対応」などする気なし
   『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」…
      ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘
    《土人とは、土着の人を指す言葉で、軽蔑や侮辱の意味を含んで使われる。
     かつてアイヌの人々に対しても使われたことがある。官憲が沖縄に
     住む人を土人と呼んだことは先例に従えば、琉球民族が日本人とは違う
     歴史を持つ先住民族であると公に認めたことになる

 《「道徳的賠償」》どころか、《一方、日本では一体何が起きているか。官製嫌韓ヘイトをメディアがあおっているお粗末さ》。この国はマトモじゃぁない。

   『●青木理さん《ちょっと冷静になって、ちょっと中長期的に考えたら、
                    日韓共に得なことがひとつもない》
   『●《テレビマンも新聞記者も…あなた方が近年、国民を
     政権の意向通りに操ることしかしていないことの罪深さを…》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019090402000167.html

【私説・論説室から】
米国との決別辞さず
2019年9月4日

 先進七カ国首脳会議(G7サミット)の際、ドイツのメルケル首相と会談したトランプ米大統領は「すばらしい女性」と持ち上げ、これまで寄りつかなかったドイツを「近いうちに訪問したい」とまで述べた。

 今回の上機嫌ぶりにもかかわらず、ドイツのトランプ氏への不信は消えない

 ガブリエル前外相は「中国やロシアより米国のほうが問題が多い」と述べた。同趣旨の見方を外交官から直接、聞いたこともある。

 ドイツにとって米国は、民主主義の手本であるとともに、恩人だった。

 西ドイツ時代、マーシャル・プランで戦後復興のための援助を受けた。ソ連が西ベルリンと西独との交通路を遮断したベルリン封鎖では、「大空輸」で生活物資を供給してもらった。西ベルリンを訪れたケネディ米大統領は「私はベルリン市民だ」とドイツ語で連帯を表明し、レーガン米大統領は「壁」の撤去を訴えた。

 それだけに、トランプ氏への失望は大きい。最近のメルケル氏の暗い表情は、選挙での相次ぐ敗北だけが原因ではなさそうだ。

 ドイツはトランプ氏に擦り寄らず、価値観を守る道を選んでいる人権をないがしろにする差別的な政権をつけ上がらせた結果、どんな災厄がもたらされたか、自国の歴史で身に染みて知っているからだ米国離れを模索するのは決して愚策ではない。(熊倉逸男
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201909050000092.html

コラム
政界地獄耳
2019年9月5日8時21分
ドイツに学ぶかロシアと並ぶか

★ナチスのポーランド侵攻から今月1日で80年を迎え、ポーランドの最初の空爆地ヴィエルニで行われた式典では、ドイツのシュタインマイヤー大統領がポーランド語とドイツ語で我々ドイツ人がポーランドに与えた傷は忘れない。私は今日、生存者と犠牲者の子孫、そしてヴィエルニ市民の前に立っている。ヴィエルニ攻撃の犠牲者とドイツの圧制に犠牲になったポーランド人に頭を下げて許しを請う。ポーランドで人類に対する犯罪を犯したのはドイツ人だ。国家社会主義者などの欧州に対する恐怖の統治がドイツ歴史のとても小さい部分にすぎないとして、もうそれが終わったと主張する人々は、自身のためにそのように主張している。我々は絶対に忘れないだろう。我々は(過去を)記憶することを望み、記憶するだろう謝罪した

★式典には欧州各国の首脳やアメリカのペンス副大統領らが参列したが、ポーランドのドゥダ大統領はロシアのプーチン大統領を招かず「帝国主義がいまだヨーロッパに残っているとクリミア併合を批判した。韓国の中央日報はこの式典を記事にして、「ドイツ指導者は機会があるたびに過去の戦争犯罪を謝罪してきた。日本の安倍政権が過去史を否定することで韓国との関係はすでに整理されたという認識を見せることにほかならない。ドイツ指導者のこのような態度は、加害者と被害者に心を開いて和解する効果を生んでいる」とし、ドゥダ大統領はシュタインマイヤー大統領のこの日の訪問を道徳的賠償と表現した。「過去史を直視して謝罪する彼の態度が両国間の友情を築く力になる強調した」と結んでいる。一方、日本では一体何が起きているか。官製嫌韓ヘイトをメディアがあおっているお粗末さだ。アジアで同様な式典があったら日本はロシアと同じ扱いになるだろう。(K)※敬称略
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●『ペンタゴン・ペーパーズ』: 「報道の自由を守るには報道しかない」、でも、沖縄密約と西山太吉記者…

2018年04月21日 00時00分12秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【森友文書改ざん問題を彷彿と話題の映画『ペンタゴン・ペーパーズ』!三浦瑠麗はまたトンチンカンコメント】(http://lite-ra.com/2018/04/post-3934.html)。

 《トルーマン、アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソンの4政権が隠ぺいし、ベトナム戦争に関して国民を欺き続けていた証拠となる資料「ペンタゴン・ペーパーズ」の公開をめぐる、ニクソン政権とワシントン・ポスト紙との戦いを描いた作品》。

 トランプ大統領を意識したが故に、短期間で製作されたと云われる『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』。琉球新報によると《文書をスクープしたのはニューヨーク・タイムズだが、映画の主役は後追いするワシントン・ポスト…だが最高裁は「制限を受けない自由な報道のみが政府の偽りを効果的に暴くことができると新聞社勝訴の判決を出す。報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》? 「良いことばかりではないでしょうが、アメリカの司法はニッポンよりは遥かにマシなのかな? ニッポンの裁判所は、司法判断することなく、政治判断を乱発。《最高裁は制限を受けない自由な報道のみが政府の偽りを効果的に暴くことができると新聞社勝訴の判決を出す》なんて、ニッポンの最「低」裁では夢のまた夢」。
 政治判断の一例として思い出されるのは、西山太吉さんの「沖縄密約事件」。森友、加計、決裁文書改竄、イラク・南ザイール自衛隊PKO日報隠蔽問題…問題山積なアベ様。司法は機能するだろうか? 《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》。

   『●『創(2011年1月号)』読了
    「森達也さん「極私的メディア論/第57回 尖閣映像流出とポピュリズム」…
     ベトナム戦争についての極秘報告書「ペンタゴン・ペーパーズ」を提供した
     「エルスバーグに対する政府の訴追も裁判所から棄却された。/ところが
     日本では同年、毎日新聞の西山太吉記者が政府の密約と国民への
     背信行為を暴く記事を紙面に掲載したが、国民はこの取材にまつわる
     不倫問題により強く関心を示し、結果として外務省密約はないものとされた
     /…民意とジャーナリズムのあり方はこれほどに違うのかと、
     暗澹たる気持ちになる」。「…ところが日本における民意形成は、
     政府の説明責任や不正を追及する方向ではなく、一時の感情に
     煽られながら暴走する傾向が明らかに強い」」

   『●森達也さん『国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要』
    「「「うそをつく人たち」にとって都合の「いい内容」」の特定秘密保護法案
     森達也さんは「国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要」、
     と仰っています…」
    《森達也リアル共同幻想論…映画『フェアゲーム』が暴くもの
     …1976年に作られた『大統領の陰謀』は、ワシントン・ポスト社会部の
     記者であるボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインが主人公だ。
       実際に2人がスクープした「ウオーターゲート事件」(ニクソン政権に
     よる非合法な盗聴工作)をテーマに描いたこの映画も、登場人物は
     すべて実名だ。ウッドワードとバーンスタインは、この前年に
     ベトナム戦争の極秘報告書である「ペンタゴン・ペーパーズ」の全文コピーを
     ニューヨーク・タイムズに渡したダニエル・エルズバーグや、これを
     受け取って記事にしたニール・シーハンと共に、今もアメリカでは国家的な
     英雄だ(ただしここに名前を挙げた全員が事件当時には、政府から
     「国旗に泥を塗った」とか「国家の敵」などと糾弾されている)。…
       沖縄密約事件の西山記者は英雄になるどころか日本中から批判された
     翻って日本はどうか。政府による情報の隠ぺいと国民への背信行為として
     真先に思いつくのは、1971年(ペンタゴン・ペーパーズがスクープされた年だ)
     に起きた沖縄密約事件だ。でもこのとき、メディアは当時の佐藤栄作政権への
     追及を途中でやめた。だから密約はないものとされてきた。
     ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズの記者たちは英雄となったけれど、
     密約を暴いた毎日新聞の西山太吉記者は日本中から批判されながら退職し、
     さらに国家公務員法違反(機密漏えい教唆)で有罪とされた。…
       密約の存在には触れないまま判決は出された
     ペンタゴン・ペーパーズやウオーターゲート事件のときにアメリカ政府は
     記事差し止めを求めて提訴したが、最終的に司法は「政府は説明責任を
     果たしていないとしてこれを却下した。今さらではあるけれど、まったく
     同じ時期に起きた2つの事件の扱われかたは、何かの間違いじゃないか
     と思いたくなるほどに違う

   『●『DAYS JAPAN』
     (2013,DEC,Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき
    「綿井健陽さん【民主主義社会から、国家第一主義社会へ】、
    「「政府の情報は、国民のものだ」…「ペンタゴン・ペーパーズ」を
    報道したフロイド・エイブラムズ弁護士は…」。岐路
    (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/eba7913f790119052ad2a3313ebc4478)」

   『●「これは相当に見つけにくかろう」…というか、
     真に《不存在》な無い物(国民の信用)は見つけようがない
    《▼米国であった政府文書報道をテーマにした映画が公開中だ。
     物は物でも超ド級の極秘文書で、ベトナム戦争の経緯を政府が
     国民に隠してきたペンタゴン・ペーパーズ」だ。文書をスクープしたのは
     ニューヨーク・タイムズだが、映画の主役は後追いする
     ワシントン・ポスト…だが最高裁は「制限を受けない自由な報道のみが
     政府の偽りを効果的に暴くことができると新聞社勝訴の判決を出す
     報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》

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http://lite-ra.com/2018/04/post-3934.html

森友文書改ざん問題を彷彿と話題の映画『ペンタゴン・ペーパーズ』!三浦瑠麗はまたトンチンカンコメント
2018.04.07

     (映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』公式サイトより)

 スティーヴン・スピルバーグが監督を務め、メリル・ストリープやトム・ハンクスといったオールスターキャストが出演している『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』が先月30日に日本公開され話題となっている。

 ご存知の方も多いかもしれないが、念のため説明しておくとこの作品は、トルーマン、アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソンの4政権が隠ぺいし、ベトナム戦争に関して国民を欺き続けていた証拠となる資料「ペンタゴン・ペーパーズ」の公開をめぐる、ニクソン政権とワシントン・ポスト紙との戦いを描いた作品。

 亡き夫の後を継いでワシントン・ポストの社主となったキャサリン・グラハムをメリル・ストリープが、「ペンタゴン・ペーパーズ」公開に圧力をかけるニクソン政権や会社の役員に対し「報道の自由を守るには報道しかない」を口癖に反発し続けるワシントン・ポスト編集主幹のベン・ブラッドリーをトム・ハンクスが演じている。

 ニクソン政権は、一番始めに「ペンタゴン・ペーパーズ」をすっぱ抜いたニューヨーク・タイムズ紙に対し、国家の安全保障を脅かすという理由で記事の掲載差し止めを要求する裁判を起こす。この流れのなかで、後塵を拝したベン・ブラッドリー率いるワシントン・ポストもようやく「ペンタゴン・ペーパーズ」のコピーを入手するのだが、ニクソン政権がニューヨーク・タイムズに対して行った報道圧力は、他のメディアを怯えさせるのに十分な効果を発揮した。作品のなかでは、メディア人の矜持を貫き通して文書公開を断行しようとするベンに対し、役員たちは会社の経営のために政権の意向を飲むよう説得。社主のキャサリンは両者の板挟みになり「ペンタゴン・ペーパーズ」公開の可否をめぐって重大な決断を迫られる──。

 キャサリンの決断については是非とも劇場で観ていただきたいが(とはいえ史実なので調べれば結果はすぐにわかるが)、スティーヴン・スピルバーグ監督はこの作品を手がけるにあたり、いま公開することにこだわった。スピルバーグ監督は昨年の2月にこの作品の脚本を読むやいなやすぐさま製作に取りかかったと語っており、先月6日付朝日新聞デジタルのインタビューでは「撮影中だった一つの作品に関する仕事以外はスケジュールを空けて、この映画を撮ることにしました。17年中に完成させるという目標に向かってみながまとまり、自分の作品で最も短期間で完成しました」と述べている(実際、アメリカでは昨年12月に公開されている)。


トランプ大統領への危機感から、スピルバーグ監督は異例のスピードで製作

 もともとスピルバーグは早撮りが得意な監督として知られているが、そんな彼でさえ50年近くにわたる映画監督としてのキャリアのなかで異例となるほど短い製作期間で公開までもっていったのは、これがトランプ大統領登場以降のアメリカで観られるべき物語だったからだ。スピルバーグ監督は『キネマ旬報』(キネマ旬報社)18年4月上旬号のインタビューでこのように語っている。

   「この物語には現代との共通点がとても多い。映画で描いた1971年当時と
    今のマスコミの状況は同じだ。マスコミは同様に圧力を受けている。
    2017年の“17”を逆にすると“71”だ。両者は数字的にいとこのような存在だよ。
    歴史の振り子が、現代に戻ってきた感じがする。歴史は繰り返すものだが、
    状況としては今のほうが悪いと思うね。だからすぐに作って公開したかったのさ」

 言うまでもなく、この『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』は、アメリカだけでなく、いまの日本で観られるべき物語でもある。自分たちに不都合な情報を報道するメディアに圧力をかけるニクソン政権は安倍政権にも重なって見える

 トム・ハンクスは映画の公式パンフレットに掲載されたインタビューで「真実を追い求めるのがアメリカのメディアだと思うし、もちろん怖いことだってたくさんある。しかし、それが民主主義の基盤だと思う」と語っているが、まさしくその通り。映画のなかでベンが繰り返し口にする「報道の自由を守るには報道しかないという言葉は安倍政権の恫喝に怯えて忖度だらけとなったここ数年の日本のメディアのことを思うと重く響く。

 ちなみに、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』の公式ホームページを閲覧すると、著名人からの絶賛コメントの欄に、津田大介氏、ピーター・バラカン氏、黒沢清監督、小島慶子氏、中原昌也氏などと並んで、国際政治学者の三浦瑠麗氏も登場している。


三浦瑠麗がまたトンチンカンなコメント!隠ぺい問題を矮小化し“どっちもどっち論”

 三浦氏はこの映画に次のようなコメントを寄せている。

   〈痛恨の判断ミスを隠すエリート。追及する正義のメディア。
    その構図は私たちの時代にまだ生きているだろうか〉

 三浦氏の映画へのコメントといえば、黒人に対する差別的な考えをもったデトロイト市警察の白人警官がモーテルに滞在していた黒人青年らに対し不当な尋問を加え、最終的には黒人青年3人が殺害された「アルジェ・モーテル事件」を映画にした映画『デトロイト』に対し、「共感の欠如が、暴動や白人警官の弾圧につながっているというのもあります。差別をなくす道は分かっていても、変化を起こすより単に正義と邪悪なものを対比させて、自分は正義の側だと唱える人権擁護派が多いのも悲しい現実です」(18年1月19日付朝日新聞より)などとコメント。差別を受けている側の暴動と白人警官による弾圧をまるで等価であるかのように並べ、「オルト・ライトに突撃していったオルト・レフトはどうなんだ」と言ったトランプ大統領と同様の悪質な「どっちもどっち」論を掲げて大炎上したのは記憶に新しい。(http://lite-ra.com/2018/02/post-3829.html

 今回は一言だけのコメントなので、『デトロイト』ほどトンデモ感は際だっていないが、「ペンタゴン・ペーパーズ」はベトナム戦争に勝利する見通しがないのにも関わらずそれを隠ぺいして国民を戦争の泥沼に引きずりこんでいったことを表す資料であり、〈痛恨の判断ミスを隠すエリート〉が政府側のことを指しているのだとしたら、そんな軽い言葉で片付けられるようなものではない悪質なものであり、ちょっと首を傾げざるを得ない。しかも隠蔽を矮小化したうえで、多くの人が今作と重ね合わせる森友文書改ざん問題は、隠蔽するエリートと正義のメディアの二元論の構図では語れないと言わんばかりで、結局お得意の“どっちもどっち論”。『デトロイト』のときも感じたが、三浦先生、インタビューを受けたりコメントを出す前にちゃんと映画を観ているのだろうか。映画関係者もまともな映画で三浦先生にコメントを求めるのはそろそろ止めたほうがいいのではないか。

 それはそうと、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』は「政府VSメディア」の戦いの映画であると同時に、まだ女性経営者などほとんどいなかった1970年代にあって「ペンタゴン・ペーパーズ」騒動を機にキャサリンがトップに立つ人間として成長していくフェミニズム映画として観ることもできる。

 豊かな映画体験ができる作品であることは間違いない。自称「映画好き」の安倍首相にも、是非とも観ていただきたい1本である。

(編集部)
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●新作『標的の島~風かたか~』の監督・三上智恵さん、「あなたが穴をあけた森はもう元には戻らない」!

2017年01月05日 00時00分40秒 | Weblog


『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)のコラム【三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記 第62回/残酷な12月~オスプレイ墜落と高江完成と辺野古再開まで~】(http://www.magazine9.jp/article/mikami/31744/)。

 《今朝も4時に起きて、真っ暗な沖縄自動車道を飛ばし、辺野古に向かった。工事再開。9カ月ぶり。また緊張の日々が始まる。まだ悪夢は続いていく…「お前らは負けたんだ。国に対抗しようなんて所詮無理なんだ。今度こそ思い知ったろう?」 抵抗する沖縄を踏み潰しながら、政府は言う。…あなたが穴をあけた森はもう元には戻らない

 辺野古破壊が再開されました。《コテンパンにやられた感のある2016年》…とんだ《負担軽減》な1年でした。アベ様や最低の官房長官沖縄負担軽減担当相のスガ殿の冷酷な仕打ち、「沖縄イジメ」そのものでした。

   『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている
          変質者集団」…「人権の砦」のはずが最「低」裁…
   『●アベ様の頭上は、なぜ「空飛ぶ棺桶」
       「ウイドーメーカー」の飛行ルートに入っていないのか?
   『●沖縄基地負担軽減の実相=「オスプレイがヘリパッドを
               利用することを念頭」にした基地の固定化
   『●最「低」裁による辺野古破壊訴訟のデタラメ:
      「国と地方は対等という地方自治の精神を踏みにじる判断」
   『●沖縄イジメ: アベ様…「大学時代の恩師は
      二つのムチ(無知、無恥)を挙げ「彼は歴史を知らない」」
   『●「沖縄戦20万余の犠牲者、焼き場に立つ長崎の少年」や
              アジアでの慰霊につなげる意思が感じられない…
   『●歴史学者らの公開質問状に、「侵略の定義は
       国際的にも定まっていない」というアベ様はどう応えるのか?
   『●柴田鉄治さん「キナ臭さが一段と増した年」、
      マスコミから失われる「ジャーナリズムの義務」…な1年
   『●「菅官房長官は徹底抗戦の姿勢を崩さない翁長知事を
         念頭に、「わが国は法治国家だ」と牽制」だって!?

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http://www.magazine9.jp/article/mikami/31744/

2016年12月28日up
三上智恵の沖縄辺野古高江〉撮影日記

第62回
残酷な12月~オスプレイ墜落と高江完成と辺野古再開まで~

 今朝も4時に起きて、真っ暗な沖縄自動車道を飛ばし、辺野古に向かった。

 工事再開。9カ月ぶり。また緊張の日々が始まる。まだ悪夢は続いていく。

 3作目のドキュメンタリー映画はもうできあがった。先週、プレス向けの試写会も始まったところだ。編集期間の無理がたたって身体はボロボロ、だから年末は少し休んで人間らしい生活をしようと決めていた。多少の動きがあっても、絶対に取材に行かないぞ。マガジン9での連載再開も年明けにしちゃおう。眠るんだ。本も読むんだ。家の掃除がしたいんだ。ところがこの12月の沖縄の、これでもかと降ってくる試練は一体何なんだ。

   ・安部集落の地先にオスプレイが落ちた。
    なんと同じ日に別の機体が胴体着陸。
   ・辺野古の埋め立てを巡る訴訟で、沖縄県敗訴の最高裁判決。
   ・事故原因も特定しないまま、米軍はオスプレイの運用を再開。
   ・今回の機体大破の原因になった空中給油まで再開! 
    佐賀ではやらないと明言したのに!
   ・高江のヘリパッドが完成したとして「北部訓練場返還式典」が
    政府主催で開かれた。
   ・そして今日、今年の3月4日の和解以来止まっていた辺野古の
    工事が再開した。

 「お前らは負けたんだ。国に対抗しようなんて所詮無理なんだ。今度こそ思い知ったろう?」 抵抗する沖縄を踏み潰しながら、政府は言う

 続けて、アメリカに対してはこう言った。「お望みのオスプレイ訓練場は出来上がりましてございます。ケネディさん、あなたのおかげで復帰後最大の負担軽減が実現しました。沖縄県民も喜んでいます」

 自分の国土に外国の軍用機を落とされ、胴体着陸もされて、そんな彼らのためのオスプレイ訓練場の完成を祝賀する馬鹿がどこにいるだろうか

 式典の中で政府要人とケネディ駐日大使が、沖縄本島北部のやんばるの森が描かれた額入りの絵をもらってポーズをとっていた。それはすでに漫画でしかなかった。そもそも、その青い森を県民から奪ったのはアメリカだ。その半分を返してやるから感謝しろと、よくも手柄顔ができるものだ。ケネディ氏はこのお土産をアメリカの自宅で眺めながら、「これは私が返してあげた土地なの」と来客に自慢でもするつもりなのか?

 官房長官だってそうだ。まともであれば、あんなに抵抗した沖縄県民の姿が浮かび上がってきて、この絵を正視できないはずだあなたが穴をあけた森はもう元には戻らない私たちは森の命と自分たちの生活を守りたかっただけだ。なのに、県民の正当な抵抗をゲリラ扱いして1000人の機動隊を送り込み、不当逮捕と拘束を続けた末に沖縄を「平定」したつもりなのか沖縄県民を黙らせた自分の権力の記念として山原の地図を眺めて暮らすのか悪趣味もいいとこだ

 2007年から座り込んで10年目の高江。オスプレイは来ないとうそを言いながら住民をごまかし、集落ごと演習の標的にするという、恐ろしい高江のヘリパッド計画。必ずこれを白日のもとに晒してやる。絶対に許してはならないと頑張ってきたつもりだが、ついにずるずると工事を進められてしまった。10月中旬にリーダーが逮捕されてしまったことも大きな痛手になった。そのリーダーは2カ月たってもまだ出してもらえない。今沖縄で行われているのはあからさまな弾圧だ。続々と逮捕者が出て、不当に長期拘留するのが常になりつつある。来年の2月に裁判をすると聞いた。4、5カ月も拘束し、その間に辺野古の建設を進めてしまおうという魂胆なのだろう。

 それほど山城博治に、てこずっていたということだ。一方、器物損壊や10カ月前の公務執行妨害など、微罪の古いカードを切りながら不都合な人間を閉じ込めておく日本政府。社会が反発しなかったら、いったいどんな世の中が待っているのか。なぜこんなに世間の反応がぬるいのか、私は恐ろしくて仕方がない

 沖縄県の翁長知事は、北部訓練場返還式典を開催しないよう求めた。そして出席しなかった。会場の外には、さらなる重圧を課しておきながら負担軽減だと喧伝する政府に反発する人々が大勢詰めかけた。沖縄県民は喜んでなんかいない。そのことをひと言でもいいたいと大雨の中、立ち尽くしていた。

 その中に、リーダー博治さんの写真とともに立っている男性がいた。この2カ月、家族はおろか誰とも接見さえ許されない異常な監禁状態である。しかも悪性リンパ腫を克服した病み上がりの身体なので心配は尽きない。その男性は、怒ってばかりいてもダメなら、と名護署で手を合わせて嘆願して来たという。「せめて…正月は家に帰してやってくれ」と大粒の涙をこらえながら叫んでいた。

 私もまったく同じ気持ちで、聞いていて泣けてきた。囚われ人となっている間にヘリパッドが完成してしまい、オスプレイは墜落し、最高裁は負けた。そして間もなく辺野古の工事再開だと聞いて、狭くて暗い部屋の中で博治さんはどんな思いでいるだろう。なぜここまでの仕打ちをわれらの島が受けねばならないのか、ともがき苦しんでいるかもしれない。自分を出してくれるまでの世論が沸き上がっていないことを残念に思っているかもしれない。政府の残酷な決定にあらがう県民を代表して、見せしめのような仕打ちに耐えている博治さんに対して、いったい私に何ができるのか。

 新しい映画を見てもらえれば、泣いて、吠えて、笑って踊る博治さんの、愛すべき人間性をだれもがわかってくれるだろう。ネット上の悪意にあふれた誹謗中傷が博治さんの本質からかけ離れていること一目瞭然に理解されるだろう。早く映画を公開したい。彼の魅力を伝えて、仲間をどんどん増やしたい。こんな政府の「これでもかスケジュール」の中で、博治さんがここにいたら、今日の出来事をどう総括し、どう勝利だと騒ぎ、どうやってみんなを鼓舞するのか。いつも心の中でシミュレーションをしている自分がいる。

 今日27日、波が高くてほとんど何も作業はしていないのだが、辺野古の基地建設作業は再開された、とメディアは防衛局の発表通りに伝えた。コテンパンにやられた感のある2016が終わろうとしている。20歳の女性の命を奪われ、高江の基地が完成し、自衛隊の先島配備が進行していった激動の2016年を締めくくるにふさわしい過酷な日々の中にある。

 来年はここに書き続ける力が残っているのか? と弱気にもなるものの、沖縄の鈍角の闘いはまだまだこれからだと笑顔を見せる人たちが現場には大勢いる。新聞を見ていると落ち込むが、現場に行くと元気になって帰ってくる。これまでで一番気の重い年越しだが、明けてしまえば来年も、現場から勇気をもらいながら、結局は体当たりで乗り越えていくのかもしれない。





 最後にご連絡です。

 新作『標的の島~風かたか~』は2017年3月から全国公開です。ここに登場した場面もたくさん織り込まれています。マガジン9連載の歩みとともに出来上がっていったような作品です。ぜひ、お見逃しなく! 製作費のカンパを引き続き募集しています。3万円以上でエンドロールにお名前・団体名を記載する締め切りは、1月をめどにさせていただきますので、お早めにお願いいたします!
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●沖縄基地負担軽減の実相=「オスプレイがヘリパッドを利用することを念頭」にした基地の固定化

2016年12月26日 00時00分34秒 | Weblog


東京新聞の記事【北部訓練場の半分超を返還 沖縄に米軍なお70%集中】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016122202000148.html)。

 《全国の在日米軍専用施設・区域が沖縄県に占める割合は、74%から70%に減る…首相は共同発表で「基地負担の軽減にとどまらず、跡地利用を通じた地域振興にも大きく寄与する」と強調…ケネディ氏は…今後も抑止力を維持しながら、沖縄の負担軽減に取り組む意向を示した》。

 一体どこが負担軽減? アベ様や最低の官房長官沖縄負担軽減担当相のスガ殿、「アベ様一押しの「次期総理」「未来の総理」稲田朋美防衛相、「差別と断定できない鶴保庸介沖縄担当相らに、是非、聞いてみたい。
 「0.96ヘクタールのヘリパッド、面積的にわずかで、そんなに安全で、訓練のためにニッポンに必要だというのなら、東京にでも造ったらどうか」、首相官邸の周りにでも作ればいい。


   『●言論の府として死んでいる国会議事堂や、 
     責任者である首相官邸の上空で「空飛ぶ棺桶」の訓練したらどう?
    「「空飛ぶ棺桶」《ウイドーメーカー》…そんなに安全なら、
     「言論の府」として死んでいる国会議事堂や、
     「責任者」である首相官邸の上空で訓練したらどう?
      《着水》は無理でしょうが、《不時着》するので大丈夫。決して、
     《墜落》などしません。「美しい国」の「言葉の偽装」」

   『●「オスプレイ墜落事故が「看板」の偽りを証明」…
              最「低」裁裁判長に感想を聞いてみたい!
   『●アベ様の頭上は、なぜ「空飛ぶ棺桶」
         「ウイドーメーカー」の飛行ルートに入っていないのか?


 《首相は…先に大破する事故を起こした米軍新型輸送機オスプレイがヘリパッドを利用することを念頭に「飛行の安全確保は円滑な米軍駐留の大前提だ」と述べた》って…いいの、そんなこと言って? 新しいヘリパッドはオスプレイ用なのね??
 沖縄の基地負担軽減の実相とは、《オスプレイがヘリパッドを利用することを念頭》にした基地の固定化。《基地負担の固定化》。「標的の村」「戦場の村」の固定化。

   『●「政府は沖縄を分断し、苦渋の判断をさせ続けている」:
               「住民分断」「沖縄差別」を恥じぬアベ様ら
    《六十年前の本土復帰運動で歌われた「沖縄を返せ」という歌は、
     辺野古で座り込む市民らに受け継がれている。変わったのは、
     訴える相手に米国だけでなく、日本政府も加わったことだ。
      「軍隊がいる所が最も危険というのが、沖縄戦の教訓
     辺野古に基地ができれば、沖縄は出撃拠点として固定化してしまう
     だから歌は、沖縄を、沖縄に返せと言っているんです」》

   『●「住民分断」「差別」「イジメ」: アベ様や
     「沖縄負担軽減担当相」が沖縄でやっていることは「あざとい」
    《▼【負担軽減負担を強いる側が、新たな負担を押しつける時に使う
     常套句(じょうとうく)。最近は数字を操作するので注意が必要
     【日本外交負担軽減を求める自国民の訴えには背を向けて
     相手国には要求以上に譲歩してしまう反愛国的な行為 
     ▼【民主主義地域の民意を無視して、国益を合言葉に数の力で
     押し切るルール。大多数の無関心な人たちの後押しが不可欠
     【辺野古新基地】地元に負担軽減につながると錯覚させ、100年後も
     沖縄を事件事故の絶えない基地の島に固定化する大型ハコ物

   『●「腐臭を放つ「判決」」と臥薪嘗胆: 「銃剣とブルドーザー」から
                       「自衛隊と機動隊とヒラメ裁判長」へ
    《県益より国益優先 判決は国の主張をほぼ全面的に採用する内容だ。
     裁判で翁長知事は辺野古新基地により
     「将来にわたって米軍基地が固定化される」と指摘した。
     その上で「県知事としての公益性判断を尊重してほしい」と訴えたが、
     判決は県民の公益性よりも辺野古新基地建設による国益を
     優先する判断に偏った

   『●「沖縄の未来」のためのアベ様の「基地負担軽減」という強弁
                      =「短絡的過ぎる」「まやかしである」
    「4千ヘクタール返還するから、0.96ヘクタールをよこせ、
     だから「基地負担軽減」だ…。両者が結び付く理由が分からない。
     0.96ヘクタールのヘリパッド、面積的にわずかで、そんなに安全で、
     訓練のためにニッポンに必要だというのなら、東京にでも造ったらどうか
     沖縄の高江に必要だというのなら、負担削減ではなく、
     沖縄への「基地負担の固定化」」
    《これが沖縄の「基地負担軽減」になるというのだ。短絡的過ぎる
      東村高江では集落を囲むヘリパッド六つのうち、既に二つが
     完成した。このため、米軍の訓練で騒音が夜間も激化し、
     睡眠不足になった児童が学校を欠席する事態を招いた。
     さらに四つのヘリパッドを新設し、騒音にさらすのである。
      これが首相の言う「負担軽減」である。高江の状況を見れば
     移設条件付き返還の「負担軽減」は、まやかしであることは明らかだ。
      返還されるのは、米軍が「使用不可能」としている場所である。
     返還は「負担軽減」を目指したものではないということだ。
     だが、首相は面積の広さを殊更強調し、ヘリパッド新設を伴う
     一部返還を「負担軽減」と強弁した。国民の誤解を招くことを危惧する》

   『●沖縄破壊、「まるで学校における「いじめ」そのもの」…
             「傍観者たちが見て見ぬふりをすることで…」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016122202000148.html

北部訓練場の半分超を返還 沖縄に米軍なお70%集中
2016年12月22日 朝刊


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/images/PK2016122202100049_size0.jpg


 日米両政府は二十一日、沖縄県東村国頭村(くにがみそん)にまたがる米軍北部訓練場(約七千五百ヘクタール)のうち半分を超える約四千ヘクタールについて、米側から日本側に返還することで合意した。安倍晋三首相とケネディ駐日米大使が官邸で共同発表した。これに伴い、全国の在日米軍専用施設・区域が沖縄県に占める割合は、74%から70%に減る。 

 日米両政府が一九九六年に発表した沖縄に関する特別行動委員会(SACO)最終報告で、条件と明記されたヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)六カ所の移設工事が完了たことを受け、二十二日午前零時に返還された。七二年五月の本土復帰後、これまでに沖縄県内で戻ってきた土地は計五千ヘクタールにとどまり、今回は過去最大の規模となる。

 首相は共同発表で「基地負担の軽減にとどまらず、跡地利用を通じた地域振興にも大きく寄与する」と強調。先に大破する事故を起こした米軍新型輸送機オスプレイがヘリパッドを利用することを念頭に「飛行の安全確保は円滑な米軍駐留の大前提だ」と述べた。

 ケネディ氏は「米軍再編の実現に向けて重要な一歩を踏み出した」と評価。今後も抑止力を維持しながら、沖縄の負担軽減に取り組む意向を示した。
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●オバマ政権の「二重基準」: 沖縄差別・沖縄破壊はトランプ次期大統領の就任で悪化?

2016年12月14日 00時00分40秒 | Weblog


琉球新報の問山栄恵記者による記事【米本土では住民抗議で工事中止 陸軍管理地の送油管建設、沖縄と“二重基準” 「水源、環境に配慮」】(http://ryukyushimpo.jp/news/entry-406737.html)。

 《米国防総省傘下の陸軍省は…「ダコタ・アクセス・パイプライン」の建設を巡り、陸軍省が同州などで管理する区域での工事を許可しないと発表した。石油漏出による水源汚染や環境破壊を懸念してネイティブ・アメリカン(先住民)が建設中止を求めていた。オバマ政権は国内の先住民らの主張に配慮する一方、同じく自然環境への悪影響が指摘される沖縄の辺野古新基地建設や北部訓練場の新ヘリパッド建設では、県民の反対にかかわらず工事推進の立場を堅持している。“二重基準”が浮き彫りになった格好だ…ただ、トランプ次期大統領は建設を推進する方針を明言しているため、今回の決定が覆される可能性も指摘されている》。

   『●「民主主義の圧殺現場」としての
      辺野古破壊や高江破壊…生活と生態系を根こそぎ破壊
    「沖縄タイムスのコラム【米国にもう一つの「高江」 
     【金平茂紀の新・ワジワジー通信(21)】】」
    《先住民にとっては、このミズーリの流れは先祖代々
     「命の水をもたらしてくれる聖なる地」で、そこが原油漏れの汚染の
     危機に常時さらされることに強い反対の意思をあらわした。
     そこで行われた環境アセスメント内容がずさんきわまりないもので、
     連邦政府(オバマ政権)も工事の許認可権をもつアメリカ陸軍工兵隊に
     見直しを要請したが、軍は工事をあっさりと認可、先住民たちはついに
     裁判所に訴えを起こした。と同時に、工事予定地で
     非暴力直接行動の座り込みを行った》

 「ダコタ・アクセス・パイプライン」の建設では、スタンディングロック・スー族やその支援者による反対運動により、オバマ政権は中止を決定したそうです。
 一方、辺野古や高江といった「民主主義の圧殺現場」(金平茂紀さん)では、オバマ政権は沖縄破壊や日米地位協定の滅茶苦茶ブリを全く無視している。その間、ケネディー駐日大使は沖縄のために一体何をやってくれたか? もっとも情けないのが、番犬様にシッポを振ることしかできないアベ様や最低の官房長官沖縄負担軽減担当相のスガ殿、「差別と断定できない鶴保庸介沖縄担当相ら。沖縄破壊に勤しむその姿は哀し過ぎる。「本土」マスコミも見向きもしない。
 内政問題でさえも《トランプ次期大統領は建設を推進する方針を明言》しているそうだ。外国であり、(トランプ氏が知っているとは思えないけれど)「本土」から「遠く離れた」沖縄破壊や沖縄差別が改善するとは全く思えない。

   『●「沖縄の声に耳を傾けて、理解を得るべき担当相が、
          県民を敵視するかのような発言…。もはや失格」
   『●目取真俊さん「差別用語であることは一目瞭然」…
       沖縄負担軽減相ら閣僚の皆さん方全員がヘイト体質
   『●高江の皆さん、ご唱和を! 「鶴保庸介沖縄担当相殿、
                「無実だと断じることは到底できない!」」
   『●遺族の願いとはほど遠い現実…「沖縄に米軍基地が
           あるゆえに起こる。一日でも早い基地の撤去を…」
   『●グッドタイミングな沖縄県警やアベ様、
      「負担軽減」相らのヤルことのあまりのアザトさ…「沖縄イジメ」
   『●高江破壊差し止め仮処分申請が却下…
       司法判断ではなく、「工事者の政府に寄り添う」政治判断
   『●現在進行形の「身代わり」: 「反省と不戦の誓いを
            …沖縄を二度と、身代わりにしてはならない」
   『●最「低」裁(鬼丸かおる裁判長)、沖縄に弁論もさせずに「政治判断」
                          …「司法判断」出来ない死んだ司法

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http://ryukyushimpo.jp/news/entry-406737.html

米本土では住民抗議で工事中止 陸軍管理地の送油管建設、沖縄と“二重基準” 「水源、環境に配慮」
2016年12月6日 06:30
米軍 陸軍省 ネイティブ・アメリカン 先住民 環境汚染 二重基準

【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】 米国防総省傘下の陸軍省は4日、米中西部ノースダコタ州などで民間企業が進めている「ダコタ・アクセス・パイプライン」の建設を巡り、陸軍省が同州などで管理する区域での工事を許可しないと発表した。石油漏出による水源汚染や環境破壊を懸念してネイティブ・アメリカン(先住民)が建設中止を求めていた。オバマ政権は国内の先住民らの主張に配慮する一方、同じく自然環境への悪影響が指摘される沖縄の辺野古新基地建設や北部訓練場の新ヘリパッド建設では、県民の反対にかかわらず工事推進の立場を堅持している。“二重基準”が浮き彫りになった格好だ。

 ノースダコタ州のミズーリ川とダム湖のオアヒ湖の下を通るパイプライン建設に反対しているのは、建設予定地の近くに居留地を持つスタンディングロック・スー族。「水資源を脅かされる」「先祖ゆかりの聖地や遺跡が破壊されている」などと主張し、全米から集まった賛同者や各地の先住民らと共にキャンプを張り、抗議活動を続けてきた。

 工事予定地は米陸軍工兵司令部が管理しており、着工には陸軍省の許可が必要となる。スタンディングロック・スー族は米連邦裁判所に建設計画中止を求めたが訴えは却下されていた

 だが、オバマ政権は判決後、検討が必要としてオアヒ湖付近の連邦政府所有地での工事を全て停止。陸軍省はスー族や、パイプラインの建設会社との協議を経て、工事を許可しないことを最終的に決定した。ジョー・エレン・ダーシー米陸軍次官補は声明で「責任を持って工事を完了させる最良の方法はパイプラインのルートを変更することだ」と強調した。

 米主要メディアは数カ月にわたり座り込みなどで抗議してきた先住民らの大きな勝利(ニューヨークタイムズ)と報じた。

 パイプライン建設を巡っては建設に反対するスタンディングロック・スー族と、建設会社2社の作業員や警備員が激しく対立。フランスのAFP通信などによると、建設会社側が反対派を催涙スプレーや犬で強制排除したため、負傷する人もいたとした。抗議の様子は世界中の注目を集めるとともに、強制排除の方法が問題になっていた

 ただ、トランプ次期大統領は建設を推進する方針を明しているため、今回の決定が覆される可能性も指摘されている。
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●「捨て石」: 「安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん…「第二の加害者」は、あなたたちです。」

2016年06月26日 00時00分55秒 | Weblog


東京新聞の記事【慰霊の日「地位協定改定を」 沖縄知事、平和宣言で言及】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062402000120.html)。
asahi.comの記事【翁長知事の平和宣言全文 沖縄全戦没者追悼式】(http://www.asahi.com/articles/ASJ6Q3TQYJ6QTIPE01D.html?iref=comtop_list_pol_n01)。
東京新聞の社説【沖縄慰霊の日 県民の苦難と向き合う】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016062402000135.html)。


 《翁長雄志知事は平和宣言で、米軍属が逮捕された女性暴行殺害事件に言及し、日米地位協定の抜本的な改定を要求した。恒久平和を誓う宣言で協定改定を求めるのは異例》。
 《しかしながら、戦後71年が経過しても、依然として広大な米軍基地が横たわり、国土面積の0・6%にすぎない本県に、米軍専用施設の約74%が集中しています》。

 《県議会当選者の96%が地位協定の改定を求めている》…沖縄の人々は、一体何度民意を明確にすれば、アベ様や最低の官房長官らは理解してくれるのでしょうか?

   『●沖縄市民の民意: 民意を何度明確にすれば、
       アベ様や最低の官房長官らは理解しようとするのか?


 東京新聞の【安倍首相、翁長知事 日米地位協定の認識で溝】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201606/CK2016062402000129.html)という記事では、《安倍晋三首相は…女性暴行殺害事件に言及し、対策を巡って米国と「詰めの交渉を行っている」と強調した。だが、式典で日米地位協定の改定を求めた翁長雄志知事は首相発言を受けても「私たちの思いは伝わっていない」と…》、仰っています。沖縄市民の民意を何度明確にしても、アベ様や最低の官房長官らには全く伝わらない、ということのようです。


 《沖縄県民の基本的人権はいつまで踏みにじられるのか。凄惨(せいさん)な地上戦、過酷な米軍統治、今も残る広大な米軍基地。私たちは県民の苦難と向き合い、今すべきことを「慰霊の日」を機に自問したい》。

 「住民を分断」し、21世紀になっても、延々と「沖縄を差別」し続ける。《ばかにしし続ける。玉城愛さんのスピーチ、ブログ主を含む《日本本土にお住まいのみなさん》の「心」に突き刺さる。でも、アベ様や最低の官房長官ら、そして、自公お維大地支持者、耳を閉ざして選挙に行きもしない「眠り猫」の皆さんには、「心」が無いか、彼女の言葉が「心」の琴線に触れることもないらしい。一体どこが、「保守」で、「真の右翼」なのか?

   《安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん。今回の事件の
    第二の加害者は、あなたたちです。しっかり、沖縄に向き合って
    いただけませんか。いつまで私たち沖縄県民は、ばかにされるのでしょうか
    パトカーを増やして護身術を学べば、私たちの命は安全になるのか。
    ばかにしないでください》。
    (東京新聞【沖縄県民大会 玉城愛さんスピーチ全文 本土も「第二の加害者」
     (http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062102000122.html)より、
      ⇒ コチラ

   『●「百田氏や自民党議員からの圧力はすべてのメディアの 
           言論の自由に対する挑戦・・・危機感を共有して」!
   『●沖縄差別は続く: 黙殺により、「『日本を取り戻す』の中に
                 沖縄は入っていない」ことをアベ様が表明
   『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人が
     その嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」
   『●一体何をどれ程「思いやらされている」?…
      「われわれはカネを出さない。どうぞ米軍は撤退してください」
   『●翁長雄志知事、再度の決意表明: 
     「安倍晋三首相は「急がば回れだ」と言うが…政府の選択は誤りだった」
   『●「どうぞ米軍は撤退してください」:散々「思いやら」されて、
                   そしてまたしても「肝苦(ちむぐり)さ」…
   『●「落とした魂(マブイ)」を探しに、なんて悲し過ぎる
         …「選択肢は一つしかない。沖縄から去ることだ」
   『●「…は沖縄県民の耳には「期待するな」
      「何も改善しない」と冷たく翻訳」…中央政府の体をなしていない
   『●「日本政府による命の二重基準」にウンザリ: 
      「日米両政府の空虚な言葉」は不要、基地撤去が抜本対策
   『●「沖縄には明らかにおかしな新聞がある。
     本当に潰れた方がいい」…自民党には「ロクなヤツがいない」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062402000120.html

慰霊の日「地位協定改定を」 沖縄知事、平和宣言で言及
2016年6月24日 朝刊

 太平洋戦争末期の沖縄戦の終結から七十一年を迎えた「慰霊の日」の二十三日、犠牲者を悼む「沖縄全戦没者追悼式」が沖縄県糸満市で営まれた。翁長雄志(おながたけし)知事は平和宣言で、米軍属が逮捕された女性暴行殺害事件に言及し、日米地位協定の抜本的な改定を要求した。恒久平和を誓う宣言で協定改定を求めるのは異例

 翁長氏は、安倍晋三首相やケネディ駐日米大使の面前で宣言を読み上げ日米両政府に改定を強く迫る形となった。式典後、記者団に「御霊(みたま)の前で首相に訴えさせていただいた。(協定を)変えなければ、戦後の占領時代は終わらない。それは日本全体だ」と強調した。

 首相は追悼式のあいさつで、米軍属が逮捕された事件に触れ「米国とは地位協定上の軍属の扱いの見直しを行うことで合意し、詰めの交渉を行っている」と説明。式典後、記者団に「安倍政権では環境補足協定のような事実上の地位協定改定を行うことができた」と述べた。

 日米環境補足協定は、日本政府や自治体による在日米軍基地への立ち入り調査を条件付きで認める内容で、地位協定に環境対策に関する規定がないため昨年、締結した。ただ、環境補足協定でも要請から締結まで六年かかっている
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http://www.asahi.com/articles/ASJ6Q3TQYJ6QTIPE01D.html?iref=comtop_list_pol_n01

翁長知事の平和宣言全文 沖縄全戦没者追悼式
2016年6月23日13時34分

     (追悼式で、平和宣言を読み上げる沖縄県の翁長知事
      =23日午後0時25分、沖縄県糸満市の平和祈念公園、
      上田幸一撮影)



■翁長雄志・沖縄県知事の平和宣言(全文)

 太平洋戦争最後の地上戦の行われた沖縄に、71年目の夏が巡ってまいりました。

 沖縄を襲った史上まれにみる熾烈(しれつ)な戦火は、島々の穏やかで緑豊かな風景を一変させ、貴重な文化遺産のほとんどを破壊し、二十数万人余りの尊い命を奪い去りました。

 私たち県民が身をもって体験した想像を絶する戦争の不条理と残酷さは、時を経た今でも忘れられるものではありません。

 この悲惨な戦争の体験こそが、平和を希求する沖縄の心の原点であります。

 戦後、私たちは、この沖縄の心をよりどころに、県民が安心して生活できる経済基盤を作り、復興と発展の道を懸命に歩んでまいりました。

 しかしながら、戦後71年が経過しても、依然として広大な米軍基地が横たわり、国土面積の0・6%にすぎない本県に、米軍専用施設の約74%が集中しています。

 広大な米軍基地があるがゆえに、長年にわたり事件・事故が繰り返されてまいりました。今回の非人間的で凶悪な事件に対し、県民は大きな衝撃を受け、不安と強い憤りを感じています。

 沖縄の米軍基地問題は、我が国の安全保障の問題であり、日米安全保障体制の負担は国民全体で負うべきであります。

 日米安全保障体制と日米地位協定の狭間(はざま)で生活せざるを得ない沖縄県民に、日本国憲法が国民に保障する自由、平等、人権、そして民主主義が等しく保障されているのでしょうか

 真の意味での平和の礎(いしずえ)を築くためにも、日米両政府に対し、日米地位協定の抜本的な見直しとともに、海兵隊の削減を含む米軍基地の整理縮小など、過重な基地負担の軽減を先送りすることなく、直ちに実現するよう強く求めます

 特に、普天間飛行場の辺野古移設については県民の理解は得られず、これを唯一の解決策とする考えは、到底許容できるものではありません

 一方、世界の国々では、貧困、飢餓、差別、抑圧など人命と基本的人権を脅かす、多くの深刻な課題が存在しています。

 このような課題を解決し、恒久平和を実現するためには、世界の国々、そして、そこに暮らす私たち一人一人が一層協調し、平和の創造と維持に取り組んでいくことが重要であります。

 私たちは、万国津梁(しんりょう)の鐘に刻まれているように、かつて、アジアや日本との交易で活躍した先人たちの精神を受け継ぎ、アジア・太平洋地域と日本の架け橋となり、人的、文化的、経済的交流を積極的に行うよう、今後とも一層努めてまいります。

 戦争の経験が息づく沖縄に暮らす私たちは、過去をしっかりと次の世代に継承し、平和の実現に向けて貢献を果たす上で大きな役割を担っているのです。

 本日、慰霊の日に当たり、犠牲になられた全ての方々に心から哀悼の誠を捧げるとともに、平和を希求してやまない沖縄の心を礎として、未来を担う子や孫のために、誇りある豊かさを作り上げ、恒久平和に取り組んでいく決意をここに宣言します。

 平成28年6月23日

  沖縄県知事 翁長雄志(おながたけし)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016062402000135.html

【社説】
沖縄慰霊の日 県民の苦難と向き合う
2016年6月24日

 沖縄県民の基本的人権はいつまで踏みにじられるのか。凄惨(せいさん)な地上戦、過酷な米軍統治、今も残る広大な米軍基地。私たちは県民の苦難と向き合い、今すべきことを「慰霊の日」を機に自問したい。

 太平洋戦争末期、国内で唯一、住民を巻き込んだ地上戦の戦場となった沖縄県。組織的戦闘が終わったとされる六月二十三日の慰霊の日に合わせて、きのう沖縄全戦没者追悼式が行われた。

 最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園。翁長雄志知事は読み上げた平和宣言で熾烈(しれつ)な戦火を振り返り、「悲惨な戦争の体験こそが、平和を希求する沖縄の心の原点だ」と語った。

 沖縄戦では二十万人以上が犠牲となり、日本の独立回復後も沖縄は本土と切り離されて苛烈な米軍統治下に置かれた。本土復帰後も在日米軍専用施設の約74%という広大な米軍基地が残ったままだ。

 訓練による事故や騒音、米兵らの事件・事故などの米軍基地負担が、日本国憲法で認められているはずの県民の基本的人権を今も踏みにじる。最近では元米海兵隊員の女性暴行殺害事件も起きた。

 知事は平和宣言で、米兵らに特権的な法的地位を認める日米地位協定の抜本見直し、海兵隊削減を含む米軍基地の整理縮小、普天間飛行場の県内移設反対を訴えた。

 「広大な米軍基地があるがゆえに長年にわたり事件・事故が繰り返されてきた」ことを理由とした日本政府への異議申し立てだ。

 追悼式には安倍晋三首相も出席して「国を挙げて基地負担の軽減に一つ一つ取り組む」「米国とは地位協定上の軍属の扱いの見直しを行うことで合意し、現在、詰めの交渉を行っている」とあいさつした。これでは沖縄県民の悲痛な叫びに耳を傾けたとは言えまい

 十九日に行われた女性暴行殺害事件に抗議する県民大会で、被害者と同年代の玉城愛さんは「『第二の加害者』はあなたたちですと本土の責任をも問うた

 沖縄県側からの相次ぐ異議申し立ては、政治に携わる者だけでなく、私たち自身も重く受け止める必要がある。

 沖縄は本土決戦を遅らせるための「捨て石」だった日本政府は今もなお沖縄を、本土を米軍基地負担から守る「捨て石」にしようとしているのではないか。

 沖縄を軍事的要衝ではなく、アジア・太平洋地域と日本を結ぶ交流の拠点とするために何をすべきか。政府だけでなく、本土に住む私たちも真剣に考えたい。
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●「…は沖縄県民の耳には「期待するな」「何も改善しない」と冷たく翻訳」…中央政府の体をなしていない

2016年05月25日 00時00分34秒 | Weblog


東京新聞の生島章弘記者の記事【「占領意識が犯罪に」 沖縄知事、地位協定改定を訴え】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201605/CK2016052402000119.html)と、
社説【翁長・安倍会談 「基地ある故」直視せよ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016052402000136.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016052402000137.html)。

   『●「どうぞ米軍は撤退してください」:散々「思いやら」されて、
                   そしてまたしても「肝苦(ちむぐり)さ」…
   『●「落とした魂(マブイ)」を探しに、なんて悲し過ぎる
         …「選択肢は一つしかない。沖縄から去ることだ」

 翁長雄志沖縄県知事の至極真っ当な要望にどれほど応えるのか、アベ様や「最低の官房長官」スガ殿らの本気度が分かろうというもの…辺野古破壊高江破壊等々等々等々による「住民分断」「沖縄差別」をどれ程恥じているかを知り得るというもの…。でも…、


 《会談に同席した菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、翁長氏とオバマ氏の面談に関し「一般論として言えば外交は中央政府で協議するのが当然ではないか」と慎重な姿勢を示した》

…そうです。
 政府の体を成していないから言っているのに、相変わらずの最低ブリ。(沖縄タイムス2016年5月22日付社説)《性暴力に脅かされないで当たり前に生きる権利すら保障できないような政府はもはや政府とはいえない》。


 《沖縄県に在日米軍施設が集中する故の犯罪であることを直視しなければ、いくら米側に綱紀粛正を要請しても、再発は防げまい》。

 同感。《基地撤去こそが最も有効な再発防止策》。


 《「日本語は難しい▼「できることはすべてやる」。腕まくりが似合いそうな、この日本語の怪しさを指摘したのは元米兵の遺体遺棄事件をめぐって安倍首相と会談した、翁長知事である。「(政府の)できることはすべてやるという言葉は、できないことはすべてやらないとしか聞こえない」▼そう聞こえるのは、知事のせいでは断じてない》。

 そしてコラム【筆洗】は、《あの日本語は沖縄県民の耳には「期待するな」「何も改善しない」と冷たく翻訳》…。アベ様らでは「住民分断」「沖縄差別」は何も変わらない、変える気も無い。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201605/CK2016052402000119.html

「占領意識が犯罪に」 沖縄知事、地位協定改定を訴え
2016年5月24日 朝刊

     (会談に臨む沖縄県の翁長雄志知事(左)と
              安倍首相=23日、首相官邸で)

 米軍属の元米海兵隊員の男が女性の遺体を遺棄した疑いで逮捕された事件をめぐり、沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は二十三日の安倍晋三首相との会談で、日米地位協定の改定を求めた。独自の法的地位が与えられていることで生じる在日米軍の「占領意識」を変えない限り、犯罪は繰り返されるという主張だ。政府側は運用の見直しで対応する姿勢を変えていない。 (生島章弘


 翁長氏は会談で、地位協定の不平等さに関し「米国から『日本の独立は神話だ』と言われているような気がすると不満を示した。会談後、今回の事件の背景について記者団に「沖縄に基地があるがゆえという要素もあるが、やはり地位協定は特権的だから、軍人・軍属が『占領意識』を持ちながら県民を見ているところが大きい」と強調。綱紀粛正の徹底といった内部規律では再発防止に限界があるとの考えを示した。

 在日米軍の法的地位を定める地位協定は一九六〇年、日米両政府の安全保障条約改定にあわせて発効した。公務中の犯罪に関する裁判は米側が行うことや、公務外でも米側が先に容疑者を確保していれば日本側の起訴まで身柄を引き渡さなくていいことなどが盛り込まれている。

 今回の事件では、沖縄県警が米軍属の男を逮捕したが、こうした米軍への扱いが犯罪を誘発しているという見方は根強い。沖縄県では本土に復帰した一九七二年五月から先月末まで、米軍関係者による殺人や強盗などが五百七十五件に上り、過去にもたびたび協定改定を求める声は出たが、実現したことはない。

 首相は二十三日の参院決算委員会で、協定改定について「相手(米国)があることだ。その中で自主的に改善を積み重ねてきた」と説明。問題があれば、実務者レベルの運用見直しで対応するのが適切だという認識を示した。


◆ケネディ大使 週内にも訪問

 ケネディ駐日米大使が、女性遺棄事件で元米海兵隊員の軍属が逮捕されたことを受け、謝罪の意を伝えるため週内にも沖縄県を訪問し、翁長雄志知事と会談する方向で調整していることが分かった。政府関係者が明らかにした。

 ケネディ氏は、被害に遭った女性やその家族に哀悼の意を表明するとともに、在沖縄米軍の綱紀粛正と再発防止に取り組む意向を伝えるとみられる。


◆「県民のため直接 話を」米大統領との面談要請

 沖縄県の翁長雄志知事は二十三日の安倍晋三首相との会談で、女性の遺体が遺棄された事件を受け「県民の生命と安全を守るため、ぜひオバマ氏に直接話をさせていただきたい」と要請した。

 二十六日からの主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせて来日するオバマ米大統領と、自らが直接面談する機会を設けるよう求めた発言だ。

 翁長氏は事件に関し「基地があるがゆえの犯罪だ。大きな怒りと悲しみを禁じ得ない」と強調した。

 首相は「今回の事件はあってはならないものだ。オバマ氏に厳正な対処を求めていきたい」と述べ、サミットに合わせて予定する日米首脳会談で再発防止の取り組みを議論する考えを示した。

 翁長氏とオバマ氏の面談については、会談に同席した菅義偉(すがよしひで)官房長官が記者会見で「一般論として言えば外交は中央政府で協議するのが当然ではないか」と慎重な姿勢を示した。(新開浩)


◇沖縄知事の発言要旨

 沖縄県の翁長雄志知事が安倍晋三首相との会談で発言した要旨は次の通り。

 若く尊い命が奪われる非人間的な事件が発生した。ご本人やご家族の無念さを思うと心が痛む。

 県は三月に那覇市内で準強姦(ごうかん)事件が発生した際など、米軍人・軍属による事件・事故が発生するたびに綱紀粛正、再発防止および教育の徹底を米軍などに繰り返し申し入れてきた

 それにもかかわらず、このような凶悪事件が発生し、県民の生命・財産を守る立場の知事として激しい憤りとやるせなさを感じる。

 沖縄は戦後七十年以上、過重な基地負担を強いられてきた。今回の事件は、国土面積の約0・6%の沖縄県に在日米軍専用施設の約74%に及ぶ広大な米軍基地が存在し、県民が基地と隣り合わせの生活を余儀なくされていることに大きな要因がある。

 安倍内閣は「できることは全てやる」といつも言うが、「できないことは全てやらない」との意味にしか聞こえない。米軍普天間飛行場の問題に関し「県民に寄り添う」という言葉も、実感として一度も感じられない

 このような事件が二度と起きないよう、米軍および日米両政府の責任で、日米地位協定の見直しを含め、実効性のある抜本的対策を講ずるよう強く求める。今の地位協定の下では日本の独立は神話だ。このことはオバマ米大統領に伝えていただきたい。オバマ氏と直接話す機会を与えてほしい

 かかる非人間的で凶悪な事件が発生したことに県民は大きな衝撃と不安を受けている。絶対に許されない。米軍基地があるが故の犯罪だ。強く抗議する。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016052402000136.html

【社説】
翁長・安倍会談 「基地ある故」直視せよ
2016年5月24日

 退役後とはいえ元米海兵隊員であり、米軍基地内で働く軍属である。沖縄県に在日米軍施設が集中する故の犯罪であることを直視しなければ、いくら米側に綱紀粛正を要請しても、再発は防げまい。

 これまでにも増して、翁長雄志沖縄県知事は憤りと悲しみに震えていたに違いない。

 元米海兵隊員で嘉手納基地に勤める男が女性の遺体を遺棄した容疑で逮捕された事件。翁長氏はきのう安倍晋三首相、沖縄基地負担軽減担当相でもある菅義偉官房長官を首相官邸に訪ね、米兵や軍属の特権的な法的地位を認めた日米地位協定の改定を求めた。

 米兵らによる事件・事故が起こるたびに、沖縄県側は地位協定の改定を求めてきたが、日米両政府は県側の要請を拒み、運用改善にとどめてきた経緯がある。

 今回は、公務外の事件であり、日本側が身柄を確保したため、地位協定が壁となって捜査が進まない状況ではないが、沖縄県内では地位協定の存在が米兵らに特権意識を生み、凶悪犯罪を誘発したとの厳しい見方も出ている。

 地位協定の運用改善では、犯罪抑止効果が限られるのが現状だ。翁長氏が「再発防止や綱紀粛正という言葉を何百回も聞かされてきたが現状は何も変わらない」と訴えるのも当然である。

 日米安全保障条約に基づく米軍の日本駐留が、日本と周辺地域の平和と安全に死活的に重要だというのなら、安倍内閣は地位協定から治外法権的な要素を除外する改定をまず提起すべきではないか。

 さらに直視すべきは、沖縄県に在日米軍専用施設の約74%が集中し、県民に過重な基地負担を強いている実態である。

 普天間飛行場(宜野湾市)返還のためとはいえ、名護市辺野古への「県内」移設では、県民の負担は抜本的には軽減されない

 さらに、今回の事件を受けて沖縄県側から「基地がある故の犯罪だ」との指摘が相次ぎ、沖縄県内にあるすべての米軍施設の撤去を求める動きも広がっている。

 米軍基地が減らない限り訓練中の事故はもちろん、米兵らによる犯罪はなくなるまい

 日米両政府は沖縄県民の心の叫びに耳を傾け、普天間飛行場は国外・県外移設へと方針転換し、ほかの米軍基地についても抜本的縮小に着手すべきである。

 首相は大統領に「具体的、実効性ある再発防止策を求める」というが、基地がある故に犯罪が起きる現実から目を背けてはならない。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016052402000137.html

【コラム】
筆洗
2016年5月24日

 同僚から「きょうの筆洗はおもしろかった」といわれたとする。喜べぬ。むしろ警戒する。「ほめ言葉を最大の敵とせよ」の処世訓とは無縁である。ひっかかるのは「きょうの」という部分である▼曲がった心には「きょうの」が強調されて聞こえる。だとすれば「いつもはひどいが、きょうに限っては」の意であり、悪口ではないかとおびえる。日本語は難しい▼「できることはすべてやる」。腕まくりが似合いそうな、この日本語の怪しさを指摘したのは元米兵の遺体遺棄事件をめぐって安倍首相と会談した、翁長知事である。「(政府の)できることはすべてやるという言葉はできないことはすべてやらないとしか聞こえない」▼そう聞こえるのは、知事のせいでは断じてない。この種の事件にせよ、基地問題全体にせよ、結局、解決の糸口さえつかめぬ政府の対応のせいである。できないことはできない。そうかもしれないが、沖縄の意向を端(はな)から「できぬ」と決めつけてきた姿勢がその言葉を疑わせる▼翁長知事が要請したオバマ米大統領との面談について、菅官房長官は「外交は中央政府で協議するのが当然ではないか」と述べた。政府にはこれも「できないこと」に分類されるらしい▼かくして、あの日本語は沖縄県民の耳には「期待するな」何も改善しない」と冷たく翻訳されて聞こえる。もはや言葉が通じない
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●沖縄差別は続く: 黙殺により、「『日本を取り戻す』の中に沖縄は入っていない」ことをアベ様が表明

2015年09月23日 00時00分58秒 | Weblog


LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【集中協議決裂で翁長知事が政府の不誠実対応を全暴露! 安倍首相に「日本を取り戻す、に沖縄は入っているか」と迫ったら…】(http://lite-ra.com/2015/09/post-1469.html)。

 「「集中協議」とは名ばかりの“アリバイ作り”。いや、むしろ安倍政権の“沖縄差別”がより鮮明になった……そう繰り返すこの宰相の目は、実のところ「国民」の方にはまったく向けられていない。そんな人間に沖縄を、日本を、まかせておいていいわけがないだろう」。

   『●菅義偉官房長官は辺野古破壊の「工事を
      再開させていただく」と表明: 「時間稼ぎ…あまりにも不誠実」


 「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」。沖縄差別は続く……。辺野古破壊再開が宣言された。この一ヶ月の「話し合い」は一体何だったのか。沖縄県民をバカにするにもほどがある。

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
      「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」


 「「安倍自民党が勇ましく叫ぶ「日本を、取り戻す」というフレーズのなかに「沖縄が入っているんですか?」と問うた際も、安倍政権の沖縄政策は戦後レジームからの脱却ではなく死守ではないかと話したときも、安倍首相はなんの反応もみせず、無視したという」。

   『●一カ月の「中断」・話し合いで距離が縮むなどあり得ない、
             「辺野古移設断念こそ唯一の解決策」

 おおよそ1年まえに、翁長さんは「『日本を取り戻す』の中に間違いなく沖縄は入っていない」と予想していたわけだが、今回の「時間稼ぎ…あまりにも不誠実」な無駄な一ヶ月の後に、黙殺・無視により、アベ様にそれが事実であることを「告げ」られたわけです。

   『●前那覇市長・翁長雄志氏「(安倍首相の言う)
      『日本を取り戻す』の中に間違いなく沖縄は入っていない」


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http://lite-ra.com/2015/09/post-1469.html

集中協議決裂で翁長知事が政府の不誠実対応を全暴露! 安倍首相に「日本を取り戻す、に沖縄は入っているか」と迫ったら
【この記事のキーワード】安倍晋三, 宮島みつや, 沖縄 2015.09.10

      (翁長雄志オフィシャルWEBサイトより)

 「集中協議」とは名ばかりの“アリバイ作り”。いや、むしろ安倍政権の“沖縄差別”がより鮮明になった。

 9月7日、普天間基地の辺野古移設をめぐる沖縄県と政府の第5回集中協議が首相官邸で行われた。沖縄県側からは翁長雄志知事と安慶田光男副知事が、政府閣僚からは菅義偉官房長官、中谷元防衛相、岸田文雄外務相、山口俊一沖縄担当相、そして、事実上最後の集中協議にして初めて安倍晋三首相が出席。そのなかで、菅官房長官は近く辺野古での工事を再開する方針を伝え、翁長県知事は「あらゆる手段を使って阻止する」と述べ、協議は完全に決裂に終わった。

 だが、実はこの集中協議、政府側は沖縄側の意見をまともに取り合わず、ようは 話し合いはしたね? じゃあ辺野古埋め立て再開するんでよろしくと言わんばかりの一方的なものだったという。というのも、協議後の記者会見で、翁長知事が政府側の不誠実過ぎる対応の内幕を暴露しているのだ。

 「沖縄タイムス」が掲載したその詳細のなかで、翁長知事が政府閣僚たちとのやりとりを振り返って、つぶさに語っている。まず、中谷防衛相とのやりとりは以下のようなものだったという。

   「中谷元・防衛大臣から、海兵隊の抑止力、抑止力
    というのは海兵隊の機動力、即応性、一体性、
    これがあって初めて機能するので、沖縄に置くべき
    なんだという話がありましたから、私は前にも
    申し上げましたけれども一体性と機動性と即応性は
    岩国だったり佐世保だったりハワイだったりグアム
    だったりで分散されていて、それは意味が
    ございませんよ、と」
   「それからもう一つは、いまミサイルが発達していますので、
    沖縄は近すぎて危ないんだと私が言った時に、
    ミサイルにはミサイルで対抗するとおっしゃった時には、
    私は心臓が凍る思いがしました、と。沖縄を領土として
    しか考えてないんじゃないか。140万の県民が住んでいる
    ということに、ご理解がなかったのではないかと」

 実際、海兵隊はさまざまな場所に点在していて「一体性」がインチキだと言うのはとっくにばれている話なのに、中谷大臣は相変わらず嘘をつき続けていたらしい。しかも、「ミサイルにはミサイルで」というのは、沖縄をたんなる“防衛前線”としかみなしていないということだ。まるで戦中、沖縄が本土決戦の“捨て石”とされた構図と同じではないか。

 続いて、岸田外相とのやりとりでは、いかに沖縄が日本、米国両方に軽視されているかが明かされている。翁長知事は今年6月の訪米で米国務省の部長らと会談し、普天間基地の辺野古移設反対の意を伝えるも、米側から「日米合意をもとに移設計画を進めることが唯一の解決策」と一蹴されたが、そのときの“内幕”をこう暴露したのだ。

   「(米上院軍事委員会の)マケイン(委員長)さんとか
    リード(筆頭知事)さんとか、アメリカのワシントンDCに
    行っていろいろ話をしようとする時に、全員が紙を
    読み上げるんですね。全員が紙を読み上げて同じ
    セリフを言ってからの会話でありましたので、これは
    佐々江(賢一郎)日本大使も向こうで話をしましたら、
    同じ返事だったでしょう、という話がありましたので、
    同じ文書を回したんじゃないですか、と。ケネディ大使も
    同じようなことをここに帰ってきてお会いしたらやって
    いましたので、(岸田外務相には)これは外務省としては
    どうでしょうかね、という話もさせていただきました」

 つまり、訪米して要人と会話しても、事前に用意された文面が読み上げられるだけで、全く議論にならなかったというのだ。おそらく、その書面は事前に日本政府側から働きかけて作成されたものであることは容易に想像がつく。

 そして、翁長知事はこうした実態を安倍首相に説明した上、かなり厳しく迫ったらしい。

   「私たちは今日までアメリカに何回となく、私以外の者も
    含めたら、何百回もホワイトハウスだったりペンタゴン
    だったり、知識人だったり上院議員、下院議員だったり
    沖縄の問題訴えてきました。(中略)最後に言うのは、
    これは日本国の国内問題だから日本政府に言いなさい
    というのが、最後に必ずきます。それを持って日本に
    帰ってきて、外務大臣、防衛大臣と話をすると、
    大概ですね返事は後ろでアメリカがノーと言うんだよ
    というのが、今まで私たちのたらい回しの現状です。
    そうしますと総理の「日本を取り戻す」という中に、
    沖縄が入っているんですかというようなことも
    聞かせてもらいました」
   「それはサンフランシスコ講和条約で治外法権の中で
    私たちが生きている時に、キャラウェイ高等弁務官から
    「沖縄の自治は神話である」と言われて、私たちは
    それに反発して人権獲得をしましたが、ぜひ安倍総理に
    おいては、日本の独立は神話であると言われないよう
    頑張ってくださいということが、私の5月17日の
    県民大会での最後の言葉でありました。そして、
    戦後レジームからの脱却と言っているけれども、
    沖縄の現状を見ると、戦後レジームの死守ではないか
    というような話もさせていただきました」

 だが、安倍自民党が勇ましく叫ぶ「日本を、取り戻す」というフレーズのなかに「沖縄が入っているんですか?」と問うた際も、安倍政権の沖縄政策は戦後レジームからの脱却ではなく死守ではないかと話したときも、安倍首相はなんの反応もみせず、無視したという。

 安慶田副知事が辺野古移設はそもそも手続きとしても正当性を欠いていることを政府側に説明した際も、同じだった。

 辺野古移設案の変遷を要約すると、まず1996年、橋本龍太郎首相とモンデール駐日米大使の会談で、米軍普天間基地を5年から7年以内に日本に返還すると合意ここでは辺野古移設案は提示されていない。辺野古移設案が出てきたのは小渕政権下の98年で、稲嶺恵一氏が沖縄県知事に当選、軍民共用で使用期間を15年に限定して認めたのが最初だ。これを受けて翌年の12月28日、小渕内閣は普天間基地の代替施設としての移設候補地を「キャンプ・シュワブ水域内名護市辺野古沿岸域」とする旨閣議決定を行った。だが、この案は小泉政権下の2006530日に廃止の閣議決定をされている。

   「そういう意味からすると、私たちは辺野古案が唯一
    という政府の考え方はおかしいんじゃないかというのを
    私たちは感じています、と言うと返事はありませんでしたし、
    ただ聞いていました」(安慶田副知事)

 ようするに、辺野古移設は、歴代政府の決定として一度廃案になっているのだ。しかし、そのことについて沖縄側が丁寧に説明しても、安倍首相たちは返事もせず「ただ聞いてい」ただけだったというのである。

 これはもはや“国策を貫き通す”という一方的な姿勢というだけの問題ではない。沖縄側がどんなに真剣に語ろうがまともに取り合わないまま、協議したという事実だけをアリバイにして、これからも沖縄に基地負担を強制し続ける。これは“沖縄の切り捨て”としか言いようがない。

 しかも、集中協議の最後、辺野古移設の強行を宣言した菅官房長官の態度も非常に狡猾なものだった。

   「これからも交渉、協議を続けたいと官房長官、話がありました
    ので私は、そうするとこの辺野古の中断は再開ですか?
    という話をしましたら、そうさせてもらいますというので、
    私からすると全力を挙げて阻止をさせていただきます
    ということで、最後締めくくりました」

 翁長知事は会見の後の質疑応答の中でこの政府側の姿勢についてこう解説を加えている。

   「総理がまず最後に触れて、出て行かれて、それから
    菅さんが具体的に話をされたので私の質問になりました。
    私が質問しなければおそらく今日は何の話で締めくくったか
    分からなかったと思いますが」

 もうおわかりだろう。今夏の集中協議であらわになったのは、話し合いを申し出た安倍政権の姿勢はポーズだけで、沖縄の置かれた状況なんて一顧だにしていないという事実だ。

 翁長知事はあまりの無理解に、菅官房長官に対して「別々にお互い70年間生きてきたんですね」と語ったというが、この言葉は安倍首相や菅官房長官にまったく届いていないだろう。グロテスクな沖縄差別主義者の彼らは、むしろ「別々なのは当たり前だろう」「話を聞いてやったんだからありがたく思え」くらいのことを考えているかもしれない。

 そして、強調しておかねばならないのは、こうして意思を無視されるのは、なにも沖縄県民だけではないということだ。

 「国民の皆様に平和安全法制をご理解いただく」「国民から祝福される五輪に」「批判も国民の声として受け止める」──そう繰り返すこの宰相の目は、実のところ「国民」の方にはまったく向けられていないそんな人間に沖縄を、日本を、まかせておいていいわけがなだろう。

(宮島みつや)
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●人としてコマ~い: 仲井真前知事への対応と大違い、堂々と翁長雄志知事と会うことも出来ない情けなさ

2015年06月28日 00時00分13秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【翁長知事が辺野古「反対」宣言…安倍首相は式典後の会談“拒否”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161065)。

 「日米両政府に強烈な“宣戦布告”だ。沖縄県の翁長雄志知事が23日、糸満市の平和祈念公園で行われた「戦後70年沖縄全戦没者追悼式」に出席。「平和宣言」で、参列者の安倍首相やケネディ駐日米大使を前に米軍普天間基地の辺野古移設「反対」を宣言」。

 「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー(沖縄人を見くびってはいけない)」、「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」。堂々の「日米両政府に強烈な“宣戦布告”」。一方、アベ様の人としての「コマさ」よ、仲井真前知事への対応と大違い。堂々と翁長雄志知事と会うことも出来ない情けなさ。「コマい」人だ。

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
          東アジアの平和のために必要です」

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
        「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

   『●王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す:
       「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
              (沖縄人を見くびってはいけない)」


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161065

翁長知事が辺野古「反対」宣言…安倍首相は式典後の会談“拒否”
2015年6月23日

     (沖縄の怒りを知れ!(C)日刊ゲンダイ)

 日米両政府に強烈な“宣戦布告”だ。沖縄県の翁長雄志知事が23日、糸満市の平和祈念公園で行われた「戦後70年沖縄全戦没者追悼式」に出席。「平和宣言」で、参列者の安倍首相やケネディ駐日米大使を前に米軍普天間基地の辺野古移設「反対」を宣言した。

 過去の平和宣言で、仲井真弘多前知事が「県外移設」を訴えたことはあったが、辺野古移設自体に「断固反対」の意思を前面に打ち出すのは初めてケネディ大使も沖縄県民の強い憤りを目の当たりにした

 情けないのは安倍首相だ。米国の要人の前で恥をかかされるのが嫌なのか、式典後の知事との会談を“拒否”したからだ。

   「会談ナシの理由について、菅官房長官は『公務のため』
    と説明していたが、怪しいものです。安倍首相は昨年、
    一昨年と仲井真前知事とホテルで昼食を取りながら、
    たっぷり1時間も会談していますからね。07年の第1次政権の
    時だって、食事こそしていないが、那覇空港内の有料待合室で
    当時の仲井真知事と面談しています。沖縄県民は、
    翁長知事の就任後、初の沖縄訪問となる安倍首相に
    移設反対を“直談判”しようと待ち構えている。
    菅官房長官と翁長知事の会談のように、会場を
    取り囲まれて『反対』の大合唱が湧き起こる状況を
    避けたい
のでしょう」(沖縄県政担当記者)

 沖縄国際大教授の前泊博盛氏がこう言う。

   「4月に翁長知事と会談した安倍首相は、メディアの
    頭撮りの順番を突然変え、翁長知事の発言時間も
    途中で打ち切った。おそらく後で米国などに対して
    ウソの説明をするためだったのだろうが、翁長知事側に
    発言内容のペーパーを配られて失敗しました。つまり、
    安倍官邸とは、そういう姑息な手段を使うのです。
    しかし、もはや沖縄には通用しない。翁長知事と
    会談すればボロが出るため、怖くて会談できないのでしょう」

 昨年の追悼式では、スピーチの“コピペ疑惑”が発覚し、沖縄県民の大ブーイングを食らった安倍首相。やることなすこと、県民の心情を逆なですることばかりだ。
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●「自己責任」バッシングの嵐: 「話す」ことも許さず、「話しても」伝わらず

2014年04月26日 00時00分02秒 | Weblog


(ずいぶん前に書いていて、出すのが遅くなりました。)

asahi.comの記事【バッシングの嵐 話せば伝わる(考 民主主義はいま)】(http://www.asahi.com/articles/ASG24417CG24PTIL00T.html?iref=comtop_6_06)。
東京新聞の記事【週のはじめに考える 積極的平和主義を疑う】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014021702000118.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014021702000096.html)。
孫引きで大変に恐縮ですが、CMLに出ていたBARAさんの投稿【[CML 029674] この浅はかな日本 二分法の世界観 映画監督・是枝裕和】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-February/029674.html)。

 「10年前、イラクで武装勢力の人質となり、激しい批判にさらされた今井紀明さん(28)。社会からわき起こる憎悪が一個人へ向けられる恐ろしさを、身をもって経験」・・・・・・当時のあの異様な雰囲気が本当に怖い。現状、それが悪くなっていはいまいか? 猛毒法・(非)特定秘密「隠蔽」法で「話す」ことも許さず、「騙されることの責任」というよりも「話しても」伝わらないという「無関心の責任」。

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
   
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任」とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか・・・。」
   
   『●『ご臨終メディア ~質問しないマスコミと一人で考えない日本人~』読了 (2/3)
   『●『ルポ 改憲潮流』読了(2/3)
   『●『だまされることの責任』読了(2/3)
   『●『靖国/上映中止をめぐる大議論』読了(3/3)
   『●『安心のファシズム ―支配されたがる人びと―』読了
   『●『それでもドキュメンタリーは嘘をつく』読了(2/2)
   『●見損ねた
   『●『筑紫哲也』読了
   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場

 すいません、孫引きです。でも、「考える」ために読んだ方が良いCMLの記事『[CML 029674] この浅はかな日本 二分法の世界観 映画監督・是枝裕和』(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-February/029674.html)。「そんな変な価値観がまかり通っているのは日本だけです・・・・・・多様な価値観を持った人たちが互いを尊重し合いながら共生していける、豊かで成熟した社会をつくりたいからです」。

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http://www.asahi.com/articles/ASG24417CG24PTIL00T.html?iref=comtop_6_06

バッシングの嵐 話せば伝わる(考 民主主義はいま)
2014年2月7日07時09分

■イラク人質、今井さんのいま

 10年前、イラクで武装勢力の人質となり、激しい批判にさらされた今井紀明さん(28)。社会からわき起こる憎悪が一個人へ向けられる恐ろしさを、身をもって経験した。いま、大阪で通信制高校の生徒を支援する活動に取り組んでいる今井さんに、社会はどう映っているのだろうか

     ◇

 高校卒業直後の18歳だった。劣化ウラン弾による子どもらの戦争被害を知り、「現地の人の力になりたい」と入国したイラク。バグダッドへ向かう車中で、覆面の武装勢力に襲われた。

 8日後に解放され、帰国。待っていたのは、すさまじいバッシングだった

 ・・・・・・・・・。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014021702000118.html

【社説】
週のはじめに考える 積極的平和主義疑う
2014年2月17日

 国際協調に基づく「積極的平和主義」は安倍晋三首相の外交・安全保障の看板政策。そこに軍事による平和の傲(おご)りが潜んでいないか、深く憂慮します。

 憲法九条を柱にした日本の安保・外交が「一国平和主義」の批判を浴びるようになったのは一九九一年の湾岸戦争からでした。

 イラクのサダム・フセインのクウェート侵攻に多国籍軍が編成されたこの戦いに日本は百三十億ドルの資金提供をしましたが、クウェートが戦後、米国の新聞に掲載した感謝広告に日本の名前がなく、「国際社会は日本の財政的貢献を評価していない」とのキャンペーンが展開されたのでした。


当事者の和平欲求こそ

 実際にはクウェートの戦争記念館には日本の貢献を説明する特設パネルが設けられ、資金提供とは別に、横須賀、佐世保、岩国、沖縄・嘉手納など日本の米軍基地の貢献度は絶大だったのですが、政府は湾岸戦争の反省として人的貢献へ踏み出します。湾岸での遺棄機雷掃海や九二年のカンボジア国連平和維持活動(PKO)の自衛隊の海外派遣でした。

 明石康国連事務次長が暫定統治機構代表に就任し、六百人の自衛隊員が参加したカンボジアPKOは、成功した国際貢献といえるでしょう。民間ボランティアと文民警察官の犠牲を出しましたが、民主選挙が実施され、曲がりなりにも和平が到来、二十年後の今日、アンコールワットには観光客があふれ、首都プノンペンにはイオンが出店予定、急速な発展途上にあるからです。

 成功の条件は何か。紛争当事者たちの厭戦(えんせん)と内からの和平欲求-です。当時のカンボジアを取材しての実感でした。自衛隊は世界各地のPKOに派遣されていきますが「停戦の合意」が派遣の条件になっている理由がわかります。


賢者の傲りが愚行生む

 日本の国際貢献は九〇年代になって「消極的平和主義」から「能動的平和主義」とも呼ばれるようになりましたが、そこには憲法九条の要請から、戦闘行動には参加しないとの原則が貫かれています。首相は能動的平和主義はなじみがなく、自らの政権では積極的平和主義と唱えるようにしたそうですが、集団的自衛権の行使容認の憲法解釈変更や憲法改正を目指していることで、「積極的」平和主義は「能動的」とは明らかに違います。非軍事から軍事的貢献への大転換が意図されているのだと受け取れます。

 首相は施政方針演説で「日本は米国と手を携え世界の平和と安定のために、より一層積極的な役割を果たす」と表明しましたが、九条の歯止めがなくなれば、かつて米国の同盟国の韓国、タイ、フィリピンがベトナム戦争に派兵したように、日本の派兵拒否は難しくなります。それでいいのか。

 米国大使キャロライン・ケネディさんの父親が大統領だった六〇年代は米国の黄金時代でした。デービッド・ハルバースタムの「ベスト&ブライテスト」は、若き輝ける大統領の下に参集した「最良にして最も聡明(そうめい)」な米国の英知たちが、なぜ残忍で愚劣極まりないベトナム戦争の泥沼に国を引きずり込んでいったかをめぐるニュージャーナリズムの傑作でした。

 ハルバースタムの指摘は「賢者の傲り」でした。能力や軍事力、経済力への過信がベトナムについて学ばない傲慢(ごうまん)を生み、判断を誤らないための確固たる道徳的信念も欠いていた、と仮借ない筆致。文官が将軍を統制する道は戦争を起こさないことだと手厳しいものです。

 国防長官だったロバート・マクナマラは九五年の回顧録で十一項目の失敗を列挙しました。ナショナリズムの過小評価、歴史・文化・政治への無知、近代のハイテク軍備の限界を認識せず、国民に十分説明しなかった。軍事行動は国際社会が支持する多国籍軍と合同で、との原則を守らなかった。ベトナムの愚行は、誤れるイラク戦争でもそのまま、歴史に学ぶことはありませんでした。

 正しいと信じたベトナムの八年間の戦いで、マクナマラが認めなければならなかったのは、誰もが人間。そして人間は過ちを免れないという事実でした。二十世紀には一億六千万人が戦争で死んだそうです。二十一世紀をそんな世紀にしてはならない、とマクナマラは言うのでした。


専守防衛こそが「本道」

 軍事力や経済力への過信はないのか、積極的平和主義に暴走の恐れはないのか。昨年暮れに閣議決定された国家安全保障戦略や新防衛大綱には、わが国の防衛の基本方針として「日本国憲法の下、専守防衛に徹し、軍事大国にならないとの基本方針に従い」と書かれています。それこそが国際協調主義に基づく日本の平和主義の本道と考えます。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014021702000096.html

【コラム】
筆洗
2014年2月17日

 喜劇を書くとする。人はなぜ笑うのか。諸説ある。プラトンさんは「他人への優越感」、カントさんは常識からの予期せぬズレと考えたそうである▼予期せぬズレ。分かりやすい例は立派な紳士がバナナの皮で、すってんと滑って転ぶ伝統的なギャグだろう。すまし顔の紳士。ヘマをしないような人物が転ぶから笑いが起きる▼黒木夏美さんが書いた『バナナの皮はなぜすべるのか?』によるとバナナの皮で滑るギャグは誰かが突然、思いついたものではないという。十九世紀後半、米国ではバナナの皮を平気で路上に捨てていた。滑って転び、場合によっては死亡する事故が続出していた▼冗談ではなく、一八七〇年にはニューヨークで「反オレンジの皮・反バナナの皮協会」なる団体が結成されている。バナナの皮で滑って転ぶという現実。その中でバナナのギャグがいつしか生まれ、やがて定着していった▼「バナナの皮」は英語では政治用語でもある。政権を悩ませることになる災いや落とし穴などを意味する。安倍首相。立憲主義を軽視した発言は言うに及ばず、意見を異にする者への憎悪むき出しの国会答弁を見るとバナナの皮が敷き詰められた道を目隠しで歩いているようである▼滑っても笑えない。こんな調子の政治ならいずれ転んでも当たり前。笑いを生む予期せぬズレではない。どう転んでも喜劇にはならぬ
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http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-February/029674.html

[CML 029674] この浅はかな日本 二分法の世界観 映画監督・是枝裕和
BARA ・・・・・・
2014年 2月 16日 (日) 11:26:00 JST

今こそ政治を話そう 二分法の世界観 映画監督・是枝裕和
2014.2.15

朝日新聞・朝刊
http://digital.asahi.com/articles/DA3S10979945.html

世界はね、目に見えるものだけでできているんじゃないんだよ――。
「そして父になる」でカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞するなど
世界的評価の高い映画監督・是枝裕和さんが脚本を手がけた
テレビドラマのセリフだ。
敵か味方か。勝ちか負けか。
二分法的世界観が幅を利かせるこの日本社会を是枝さんはどう
見ているのか、聞いた。

 ――昨年12月に発足した「特定秘密保護法案に反対する
映画人の会に賛同されていましたね。

 「ひとりの社会人として、責任がありますから


 ――政治的な「色」がつくという懸念はなかったですか。

 「そんな変な価値観がまかり通っているのは日本だけです。
僕が映画を撮ったりテレビに関わったりしているのは、多様な
価値観を持った人たちが互いを尊重し合いながら共生していける、
豊かで成熟した社会をつくりたいからです。
だから国家や国家主義者たちが私たちの多様性を抑圧しようと
せり出してきた時には反対の声をあげる。当然です。
これはイデオロギーではありません」


 ――ならば、日本政治や社会を告発するようなドキュメンタリーを
撮ろうとは考えませんか。
世界的に名高い是枝さんの手になれば、社会の空気を変えられる
かもしれません。

 「たとえば『華氏911』でマイケル・ムーアが表明したブッシュ
政権への怒りの切実さが、多くの人の心を揺さぶったのは
間違いない。
だけど豊かなドキュメンタリーというのは本来、見た人間の思考を
成熟させていくものです。
告発型のドキュメンタリーを見ると確かに留飲が下がるし、怒りを
喚起できるし、それによって社会の風向きを変えることもあるかも
しれない。
でもそのこと自体を目的にしたら、本質からずれていく気がします」

 「あるイベントで詩人の谷川俊太郎さんとご一緒したのですが、
『詩は自己表現ではない』と明確におっしゃっていました。
詩とは、自分の内側にあるものを表現するのではなく、世界の側に
ある、世界の豊かさや人間の複雑さに出会った驚きを詩として
記述するのだと。
ああ、映像も一緒だなと。撮ること自体が発見であり、出会いです。
詩やメッセージというものがもしあるのだとしたら、それは作り手の
内部にではなく世界の側にある
それと出会う手段がドキュメンタリーです。
ドキュメンタリーは、社会変革の前に自己変革があるべきで、
どんなに崇高な志に支えられていたとしても、撮る前から結論が
存在するものはドキュメンタリーではありません


 ――じゃあ何ですか。

 「プロパガンダです。
水俣病を撮り続け、海外でも高く評価された土本典昭さんは
『不知火海』という作品で、補償金をもらって陸に上がった漁師が、
品のない家を建てて金ぴかの調度品で部屋を飾っている様子も撮って
います。
そのような、水俣病を告発するというプロパガンダからはみ出した部分
こそがドキュメンタリーの神髄です。
間の豊かさや複雑さに届いている表現だからこそ、人の思考を深め、
結果的に社会を変えられるのだと思います」

 「安倍政権を直接的に批判するドキュメンタリーもあっていい。
だけどもっと根本的に、安倍政権を支持している私たちの根っこにある、
この浅はかさとはいったい何なのか、長い目で見て、この日本社会や
日本人を成熟させていくには何が必要なのかを考えなくてはいけません


 ――この浅はかさ。何でしょう。

 「昔、貴乃花が右ひざをけがして、ボロボロになりながらも武蔵丸との
優勝決定戦に勝ち、当時の小泉純一郎首相が『痛みに耐えてよく
頑張った。感動した!』と叫んで日本中が盛り上がったことがありましたよね。
僕はあの時、この政治家嫌いだな、と思ったんです。
なぜ武蔵丸に触れないのか、『2人とも頑張った』くらい言ってもいいん
じゃないかと
外国出身力士の武蔵丸にとって、けがを押して土俵に上がった国民的
ヒーローの貴乃花と戦うのは大変だったはずです。
武蔵丸や彼を応援している人はどんな気持ちだったのか。
そこに目を配れるか否かは、政治家として非常に大事なところです。
しかし現在の日本政治はそういう度量を完全に失っています

 「例えば得票率6割で当選した政治家は本来、自分に投票しなかった
4割の人に思いをはせ、彼らも納得する形で政治を動かしていかなければ
ならないはずです
そういう非常に難しいことにあたるからこそ権力が与えられ、高い歳費が
払われているわけでしょ? 
それがいつからか選挙に勝った人間がやりたいようにやるのが政治だ、
となっている。政治の捉え方自体が間違っています。民主主義は多数決
とは違います

 「政治家の『本音』がもてはやされ、たとえそれを不快に思う人がいても
ひるまず、妥協せずに言い続ける政治家が人気を得る。
いつから政治家はこんな楽な商売になってしまったのでしょう
表現の自由』はあなたがたが享受するものではなくて、あなたが私たちに
保障するものです
そのためにはあなたの自己表出には節度が求められるはずです」

 ――しかし政治に限らず、「勝たなきゃ終わり」という価値観が世間では
幅を利かせています

 「世の中には意味のない勝ちもあれば価値のある負けもある。
もちろん価値のある勝ちが誰だっていい。
でもこの二つしかないのなら、僕は価値のある負けを選びます
そういう人間もいることを示すのが僕の役割です。
武蔵丸を応援している人間も、祭りを楽しめない人間もいる。
『4割』に対する想像力を涵養するのが、映画や小説じゃないかな。
僕はそう思って仕事しています」

 「ただ、同調圧力の強い日本では、自分の頭でものを考えるという
訓練が積まれていないような気がするんですよね。
自分なりの解釈を加えることに対する不安がとても強いので、批評の
機能が弱ってしまっている。
その結果が映画だと『泣けた!』『星四つ』。こんなに楽なリアクションは
ありません。
何かと向き合い、それについて言葉をつむぐ訓練が欠けています。
これは映画に限った話ではなく、政治などあらゆる分野でそうなっていると
思います」

 「昨年公開した『そして父になる』の上映会では、観客から『ラストで
彼らはどういう選択をしたのですか?』という質問が多く出ます。
はっきりと言葉では説明せずにラストシーンを描いているから、みんな
もやもやしているんですね。
表では描かれていない部分を自分で想像し、あの家族たちのこれからを
考えるよりも、監督と『答え合わせ』してすっきりしたいんでしょう
よしあしは別にして、海外ではない反応です。
同じく日本の記者や批評家はよく『この映画に込めたメッセージは
なんですか』と聞きますが、これも海外ではほとんどありません


 ――そうなんですか。

 「聞かれないどころか、ロシア人の記者に『君は気づいてないかも
しれないが、君は遺された人々、棄てられた人々を描いている。
それが君の本質だ』って言われたことがあります。
で、確かにそうだった。
ずっと『棄民』の話を撮りたいと思っていたから。
すばらしいでしょ。
翻って日本では多数派の意見がなんとなく正解とみなされるし、星の数が
多い方が見る価値の高い映画だということになってしまう
『浅はかさ』の原因はひとつではありません。
それぞれの立場の人が自分の頭で考え、行動していくことで、少しずつ
『深く』していくしかありません」


 ――「棄民」を撮るんですか。

 「ブラジルの日系移民の話をいつか劇映画でやりたいと思っています。
彼らは国に棄てられた『棄民』ですが、第2次世界大戦が始まるとむしろ
日本人として純化していく。
情報遮断状態におかれた移民たちは日本の敗戦を知らず、うわさを聞いても
信じない。
そして負けたと主張する仲間を『非国民だ』と殺してしまう。似ていませんか?
 いまの日本に。国に棄てられた被害者が加害の側に回る、そこに何が
あったのかを描いてみたいんです」

 「精神科医の野田正彰さんは、加害の歴史も含めて文化だから、
次世代にちゃんと受け渡していかなければならないと指摘しています。
その通りです。
どんな国の歴史にも暗部はある
いま生きている人間は、それを引き受けないといけません
だけど多くの人は引き受けずに、忘れる。東京電力福島第一原発事故も
そうでしょう。
アンダーコントロール』だ、東京五輪だって浮かれ始めている。
どうかしていますよ

 「いまの日本の問題は、みんなが被害者意識から出発しているということ
じゃないですか。
映画監督の大島渚はかつて、木下恵介監督の『二十四の瞳』を徹底的に
批判しました。
木下を尊敬するがゆえに、被害者意識を核にして作られた映画と、それに
涙する『善良』な日本人を嫌悪したのです。
戦争は島の外からやってくるのか? 違うだろうと。
戦争は自分たちの内側から起こるという自覚を喚起するためにも、被害者
感情に寄りかからない、日本の歴史の中にある加害性を撮りたい
みんな忘れていくから。誰かがやらなくてはいけないと思っています」

 (聞き手 論説委員・高橋純子

    *

これえだひろかず 
映画監督・テレビディレクター 62年生まれ。ドキュメンタリー番組の演出を
手がけ、95年に映画監督デビュー。作品に「誰も知らない」「奇跡」「そして父になる」など。
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