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●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)

2008年03月11日 18時25分52秒 | Weblog

高遠菜穂子。講談社、20048月刊。事件当時の状況が生々しい。

「自己責任」という無責任な発言や中傷に、当時、呆れ果てた。それこそ、無責任な当時の首相や内閣こそ糾弾されるべき。事件当時の松沢呉一さんの文章が思い出された。松沢さん曰く、


「まさに高遠さんは危険を承知しながらイラクに行かないではいられない立場にあった人でしょ。彼女を救出するために、イラクの人たちまでがビラ配りをやり、「彼女の身代わりになる」と少年が言うくらいに信頼関係があったわけです。・・・「危険があるからこそ」、いてもたってもいられずに出かけて行かないではいられない人がいることくらいどうしてわからんかな。・・・ケツをかきながら寝ころんでテレビを眺めている人がいてもいいけど、そうはできない人の足を引っ張りなさんな。・・・「自業自得」なんて言っている人々が屁をこきながらテレビで観ているニュース映像はいったい誰が撮り、雑誌の記事は誰が書いていると思っているわけ
? ・・・カメラマンや記者が、危険なことをわかっていても現地に行っているからでしょうが。・・・戦地に取材に行って死んじゃった人たちはこれまでにもいっぱいいますが、こういう人たちに「自業自得」なんて言葉を投げつけるのなら、命がけでビデオを回し、写真を撮り、記事を書いている人たちに失礼だから、二度とニュースや雑誌を見なさんな」。

PUBLICITY(パブリシティー) の竹山徹朗さんも、『 Publicity 904:陰惨な「イジメ大国」ニッポンの本性を撃て!』の中で松沢さんの論説を取り上げている。

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