阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。あちこちでShootする写真日記。お遊びもあり。

リービ英雄の「バイリンガルエキサイトメント」は万葉時代から今への「日本語の強力な言語力」について興味深く述べる

2019年06月27日 | 乱読は楽しい

リービ英雄さんはアメリカ人で日本語の小説を書く。20年ほど前から新宿の木造の一軒家に住んで 、日本の永住権も取った。

彼は父親がアメリカの外交官で台湾でも5年過ごし、長じてプリンストン大学に学び日本文学の博士号をとりプリンストン大学で教職についていた。

彼が昭和30年から両親と弟と暮らした台南の家は戦前日本人官吏の官舎であった日本家屋だった。

中国大陸へも100回ほど旅行し、古都開封では、千年前に中国人になったユダヤ人が存在していた痕跡のシナゴーグを発見する。

彼らは李などの苗字を名乗るようになっていた。

日本語の小説を英語に翻訳していたリービ英雄が「万葉集」に触れた当時、往古の日本語の表現の豊さに打たれた。

彼はその後、日本語で小説を書きだした。そのプロセスが興味深く日本語に新しい光を当てている。

 リービ英雄さんのエッセイをなんかの機会に読んで、ユニークな言語感覚に興味を覚え、それから時々読んできた。

この本は現時点での彼のバイリンガル言語に身をさらしている活動状態と日本語と中国語、英語の切り結びを興味深く示している。

 余談ながら万葉詩人である山上憶良が百済からの亡命貴族だったという学説が紹介されているが、前からそうではないかと自分は思ってきた。

内容(「BOOK」データベースより)

多言語的高揚感がいざなう新しい日本文学論!東アジアと越境のことばを巡る閻連科、多和田葉子、温又柔との豪華な対談を収録。

参考書評


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